「その2話・コロンブス以後」

日本はなぜ、アメリカと戦ったか?・その1話「日本人はバカの集団だったのか?」

 最近、よせばいいのに酒の席で「天皇」がどうとか、象徴がどうだとか、口角泡を飛ばし隣のお客さんの迷惑も考えず、けんけんごうごうの論争をやってしまった。朝起きて、冷や汗が「たらっ」て・・・ホント情けないね。いつも自分の店では、少しうるさいとガミガミ言うくせに、ほんと自分を棚に上げてしょうがないね。とはいいつつ、その論争相手にはあんまり熱くなりすぎたんで説明できなかったので、日本がなぜ先の戦争に追い込まれたかを、いまここで、少し右寄り過ぎるかも知れないがつまびらかにしたくって、筆を執った次第でござる。バランスを取りたい方は、このあとぜひ、朝日の天声人語でもごらんになれば、思想の均衡は保てるのではないでしょうか。

 さて、第二次世界大戦に関しては、参戦国の政策決定に関する内部文書、当時の政権担当者達の詳細な日記、新聞・雑誌の記事、さらには戦争で死んでいった遺書までが出版され、容易に入手することができる。皆さんの中にも、その様な精細な記録の一部を読まれた方も多いかと思う。

 もちろん、そう言った記録を読めば、あの戦争がいかに日本にとって勝ち目のないものであったかは、誰の目にもよく分かる。また、その勝ち目のない戦争を指導していた当時の軍部や政府がいかに無能集団であったかも、同じ日本人として一種歯がゆい位の思いがするというのは、かの司馬遼太郎さんの言葉でもってご存じの方も多かろう。

 だが、そのような記録を読めば読むほど、「なぜ日本人全体が、あのような勝ち目のない戦争に平気で突入したか」と言う疑問ばかりが湧いてきてしまうのは、どうしてであろうか。そして、この疑問に答えてくれるような専門家はなぜ少ないのであろうか。

 もちろん、「あの当時の日本人は、バカの寄せ集めだったから、無謀な戦争を始めた」と単純に決めつけて満足している人が戦争後おおかったのはよく聞く話である。また、そう言う決めつけに終始するような「歴史書」を書く人がいることも知っている。

 しかし、その様な単純な結論では問題の解決にはならないことは、もし本当にこの国のことを考えるならば、誰もが薄々気がついているはずなんだ。第一、そんなに「バカな日本人」なら、どうして戦後、わずか数十年で経済や技術などの重要な面で活躍できただろうか。それとも、戦争を境に、日本人はまったく別な民族になってしまったのだろうか。それはおとぎ話としては面白いかも知れないが、理性的な結論とは言えないだろう。

続く。

参考文献・著者は渡部昇一氏だが、なんて本から書き写したか今必死に探しているところだ。

[その2でーす] /welcome:

 やはり、日本がなぜ戦争に突入したのかに関しての、今日の我々が納得できる説明が必要であり、それが歴史における虹を見せることではないだろうか。そのためには過去の歴史をさかのぼってみなくてはならない。

 そこで、コロンブスの新大陸発見である・・・・それが世界史上の大事件であったことを認めない人はいないだろう。コロンブス以前の世界史では、それぞれの地域で起きた事件が別の地域に影響を与えると言うことは、ほとんどなかっただろう。

 アレキサンダー大王が現れても、それはアメリカ大陸には関係がないし、また、漢の武帝の即位がアフリカに影響を及ぼすと言うことはなかった。

 ところが、コロンブス以後、世界中は一つになった。ヨーロッパで起きた事件でアジアが動くという時代が始まった。そして、時代の分水嶺(ぶんすいれい)から400年間に、世界史で何が起こったかといえば、白人が有色人種の土地へやってきては、それを植民地にするという事実に尽きるのである。

 これに比べて、その他の事件、たとえばアメリカの独立戦争(1775〜83)にしたところで、それは小さな出来事にすぎない。アメリカが独立しようと、イギリスという国の植民地になろうと、それはあくまで白人同士の内訌(ないこう)であって、世界史全体から見れば、どちらに転んでもいい話である。インディアンたちにとって、アメリカ大陸の支配者が誰であろうと、白人である限りは状況はさほど変わらない。白人の植民地のほうが、ずっと大きな問題だった。

 フランス革命にしたところで、それは白人内部の問題であって、インド人にも中国人(シナ人)にも、ほとんど影響を与えなかった。ましてやユダヤ問題などキリスト圏が勝手につくったことである。

 また、英仏間の戦争にしろ、当事者には大戦争であっても、世界史の流れから見れば、どうということとはない。インドやカナダがイギリス領になるか、フランス領になるかの違いに過ぎない。

 ところが、日露戦争がなかったら、あるいは日露戦争に日本が負けていたならば、この白人優位の世界史の流れはずっと変わらず、21世紀を迎えた今日でも、世界中は植民地と人種差別に満ちていたであろうことは、疑いのないことである。くり返して言おう、ここ500年間の世界史の事件で、コロンブスの新大陸発見に匹敵する大事件は、日露戦争における日本の勝利しかない。なぜなら、有色人種が白人の言いなりになり続けると言う時代に終止符がうたれたからである。続く。

参考文献・渡部昇一著「かくて歴史は始まる」クレスト社。

ここもアメリカのユダヤ人解説

まずはユダヤ人について

中東関係その3 中東関係その2 中東関係その1

アラビアのロレンス 英国の三枚舌外交 ユダヤ・ゲットー

富裕なユダヤ人 フランス革命

ロスチャイルド 差別・迫害