Keisuke Nagase
E-mail: nagase@mail.hosp.tsukuba.ac.jp
普通、航空管制に用いられる無線はVHF(超短波)の118MHzから132MHzまでの電波を使います。この周波数の電波は見通し範囲にはよく届きますが、何かの影にはいると通信が困難になります。
このため、現在は日本とアメリカの間などの洋上を飛ぶ航空機の管制は、HF(短波)を使い行っています。HFの電波は、季節・時間や太陽活動の影響を受けやすいという欠点はありますが、遠距離まで中継装置を使うことなく直接伝わるという利点があります。1999年には海上での管制に衛星通信が導入される予定で,衛星通信が導入されるとHFによる管制は縮小廃止の方向に向かいます。
現在、東京航空交通管制部(所沢)で行う短波による通信は、友部町にある友部航空無線通信所の送信機とアンテナを使い行われています。
また,東京国際空港(羽田空港)のRAG(Remote Air
Ground)がここに設置されています。
友部は水戸の西にあります。友部航空無線通信所は、友部の中心部から少し離れた場所にあります。県立友部病院に隣接し、広い敷地の中にアンテナやそれを支える塔が散在しています。
以前は、ここを通じて近隣の国とNOTAM等の交換が行われていましたが、現在は航空機との通信のみが行われているようです。
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