目次
[MUSICA MUNDANA No.95] 2008年12月30日発行
 
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 「MUSICA MUNDANA No.95」をお届けします。

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           MUSICA MUNDANA NO.95
            30 December, 2008
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             ◆ 目次 ◆

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 ◎ 音楽史
    ◆ダンスタブルとオールド・ホール写本の作曲家たち◆
 ◎ 数学史
    ◆13世紀ヨーロッパ◆
 ◎ Homepage Updated (24 December, 2008)
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 ◎ 随想
 ◎ あとがき
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━━[音楽史] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆ダンスタブルとオールド・ホール写本の作曲家たち◆

 この時代、聖エドモント大学(St.Edmund's College)、オールド・ホー
ル・ウェアー(Old Hall Ware)に保存されている、はるかに重要なイギリ
スの資料が、1410-20年頃に編集されています。それには、王宮礼拝堂
(Chapel Royal)のメンバー、クック(Cooke)(1453年没)、スタージョン
(Sturgeon)(1454年没)とダメット(Damett) (1437年没)による、1415年、
アジャンクール(エイジンコート)・イヤー(the Agincourt year)での勝利
の祈願と感謝を捧げるアイソリズムのモテトゥスを含んでいます。

しかし、これらは技法的な巧みさにおいても音の透き通るような美しさに
おいても、後の人の手によってオールド・ホール(写本)に加えられた別
のモテトゥス、ジョン・ダンスタブル(John Danstable)(1453年没)の
「Veni sancte Spiritus/Veni ceator/Mentes tuorum」によって超えられ
ています。フランク・ハリソン(Frank Harrison)は、この(曲)はチャペ
ル・ロワイヤル(王宮礼拝堂)が、1431年のノートルダムでの九歳年上のヘ
ンリー6世の戴冠式で、ベッドフォード公の礼拝堂(付き聖歌隊)で歌わ
れたかも知れないことを示唆しています。というのは、ダンスタブルは、
ブルグンド公であるフィリップの同盟者であり、義理の兄弟であるベッド
フォード公に仕えていたからです。

ベッドフォード公は、家臣の中にヨーロッパで最も才能ある音楽家たちの
多くを抱えていました。そして、他のどんなイギリスの作曲家たちよりも
-- カンタベリーのベネディクト会士、ライオネル・パウアー(Leonel
Power)(1445年没)よりも -- その作品が、イギリスの資料よりも大陸の資
料に多く保存されているのが、ダンスタブルでした。彼は、ブルグンドの
巨匠を通して、イギリスの流れをヨーロッパ音楽に注入しました。

ブルグンドの宮廷詩人マルタン・ル・フラン(Martin le Franc)(Le
Champion des dames, 1440年頃)によって選ばれただけでなく、「G.デュ
ファイ(Du Fay)」やバンショワ(Binchois)が、「公の(高い)音楽と私的
な(低い)音楽とを快く致させるための新しい実践(nouvelle pratique
De faire frisque concordance En haulte et en basse musique)」を試
みたのは、ダンスタブルによるものでした。

そして、一世代後のワロン人、理論家であり作曲家であるヨハネス・ティ
ンクトリス (Johannes Tinctoris)(Proportionale musices c.1474)は、
「私たちの音楽の可能性は、非常に驚くほど増大し、新しい芸術が現れた
ように思える・・・。その起源は、イギリス人たちの中に保持されており、
その中でもダンスタブルは第一人者である。1508 年になっても、Livre
de la Deablerie の中でエロワ・ダメルヴァル(Eloy d'Amerval)は、「偉
大な音楽家たち(grans musiciens)」のリストの冒頭に「ダンスタブルと
デュファイ(Dompstaple et du Fay)とを挙げている。」と明言しています。

━━[数学史] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆13世紀ヨーロッパ◆

 13世紀の数学をどう考えようとも、その世紀が長い知的停滞後の世界
の真の覚醒の時代であることは確かです。そのすぐ前の数世紀、ヨーロッ
パで数学に関する著述家を生み出してはきましたが、数学者は一人も産み
出していません。しかし、今や、その時代の精神があふれ出すことになり
ます。極東では、その影響を感じ、中国では代数の著しい復活発展が見ら
れます。インドもそれを感じ取り、一世代前の、バスカラの優秀さを評価
しました。そして、知的ヨーロッパのすべてが、これまでになくそれを感
じていました。それは偉大なビーコン(水路標識)の光の世紀ではありま
せんでしたが、西洋のすべての大通りにかけられた灯り、ルネサンスの時
代とともに来るべき偉大な啓蒙の時代が約束された世紀でありました。

 世界の数学の知識の発展において最も大きな影響を及ぼしたのは、もち
ろんずっと大学でした。私たちが現代の言葉の意味で、これらの組織制度
の勃興を跡づけられるのは13世紀からです。最も初期の中世の大学は、
大聖堂、すなわち教会の学校から成長してきたもので、その始まりの年代
については、必然的に曖昧になります。しかし、多くの場合、何らかの君
主、市民あるいは教会から公に特権を得た年代はわかっていますので、普
通、それらは設立(創設)の年代として受け取られています。時に、二つ
の年代、国家から特権を得た年代と教会から得た年代とがあることもあり
ます。

パリ大学は、1200年に国家から許可状を得、その学位は 1283年に教皇に
よって認められました。それに対応するオックスフォードの年代は、
1214年と 1296年であり、ケンブリッジは、1231年と 1318年です。パドヴ
ァ大学は、1222年に創設され、ナポリ大学は、1224年に創設されています。
14世紀、15世紀にも、他に多くの大学が創立されるのを見られますが、
私たちは、13世紀をこうしたタイプの高等教育の基盤が置かれた時代と
見なしています。教えられた数学は、まだ、極めて貧相なものでありまし
たが。

━━[随想]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問◆

Q6. 環境へのリスク評価はどのようになされるのか?

 環境へのリスク評価は、関連する遺伝子組み換え作物と影響を受ける可
能性のある環境との両方に及んでいる。評価のプロセスは、遺伝子組み換
え作物の特性の評価やその影響、環境内での安定性を含み、その導入がさ
れる環境の生態学的特徴と結び付けられている。その評価には、また、新
しい遺伝子を組み込むことから意図せず結果生ずる可能性のある影響をも
含んでいる。

Q7. 環境にとって不安となる問題は何か?

 懸念される問題には、遺伝子組み換え作物の組み換えた遺伝子が自然集
団に入り込むのを避けられるか入り込むことが起こり得るのか、遺伝子組
み換え作物の収穫後もその遺伝子は存続するのか、また、ターゲットでな
い生物(例えば、害虫でない昆虫)の遺伝子産物への影響、遺伝子の安定
性、生物多様性の喪失を含む他の植物の多種多様性の減少、農業での化学
物質の使用の増大などを含んでいる。遺伝子組み換え作物の環境への安全
性の様相は、土地の状況に応じて、かなり異なっている。

 現在の調査研究は、益虫に害を及ぼす潜在的影響や耐性のある昆虫がこ
れまでより早く誘発されること、新しい植物の病原体の発生の可能性、植
物の生物多様性や野生生物にとって害となる結果を生ずる可能性、また、
地域の状況によっては、重要な輪作を行うことが減少すること、そして、
他の植物への除草剤耐性遺伝子の導入(移入)に焦点が当てられている。

━━[催し物情報]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 心の扉をひらく 朗読コンサート −童話&モーツァルトの世界

  徳島郷土文化会館 − 2009年1月17日 - 13:30-16:00
  徳島朗読サロン「和」 徳島アート&ミュージック・グループ

 徳島県立博物館の催し物情報は、以下のサイトをご覧ください。
      http://www.museum.comet.go.jp/

━━[Homepage Updated]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ホームページ update情報

 落書き帖第211号
 Plato "The Republic" を読もう
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 各国語で聖書を読む
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 ロシア語初級コースのテキストを読む
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 MySouda--惣田正明のホームページ
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━━[あとがき]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 2008年もいよいよ残すところ今日1日となりました。明日からは 2009
年です。それで、何かが変わるわけではないとは思うのですが、一年の区
切りですので、新たな気持ちで一年を迎えたいと思います。

 世の中、あまりいい話はないのかも知れませんが、それでも希望を失わ
ずに生きていきたいものだと思っています。

 それでは、皆さん、よいお年を!!

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   ■発行人:文責:TeleScope(相原寛彰)  ■発行:MySouda
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