目次
[MUSICA MUNDANA No.66] 2006年07月30日 発行

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 「MUSICA MUNDANA No.66」をお届けします。

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           MUSICA MUNDANA NO.66
             Jul.30.2006
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             ◆ 目次 ◆

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 ◎ 音楽史
    ◆宮廷歌:その型、形式と演奏◆
 ◎ 数学史
    ◆マハーヴィーラ◆
 ◎ Homepage Updated (Jul.25.2006)
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 ◎ 随想
 ◎ あとがき
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━━[音楽史] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆宮廷歌:その型、形式と演奏◆

 同じ型は、プロヴァンスや北フランスそしてドイツでも見いだされます。

canso(愛の歌)や planh(嘆きの歌)のような四季を通じての型だけで
なく、sirvente`s(文字通りの意味は「奉仕の」)やドイツの Spruchの
ような政治的道徳的内容を持つ特別の型まで。音楽の形式のいくつかは、
他の形式に比べてしばらく永く生き残ることになります。

知られているエスタンピ(estampie)の中で最も初期の例は、二人のフラン
ス人のジョグラーレ(joglares)が、モンフェッラ(montferra)のボニファ
ティウスII世の宮廷で演奏した時、侯爵の姉妹が、彼女と恋に落ちていた
レムボ・ドゥ・ヴァケイラ(Raimbaut de Vaqueiras)に、それに言葉をつ
けてくれるよう乞うたことから、偶然に保存されています。

彼は、よく知られた"Kalenda maya"(五月の一日も、ぶなの木の葉も、鳥
の歌も〜ない。)を歌います。そして、彼の伝記作者は、「この
"stampida"は、ジョグラーレがヴィオルで演奏した調べに合わせて作られ
た。(aquesta 'stampida fo facha a las notas de la 'stampida quel
joglar fasion en las vidas)」と言っています。

このように、エスタンピ(estampie)は、純粋に器楽曲であり、ヴィルレ
(virelai)のように、それに合わせて踊りが踊られた可能性もあります。
これらすべての音楽詩の形式は、当然、ほとんど無限の様々な改変が可能
でした。

 宮廷歌の実際の素材としての旋律は、教会音楽の旋律と同じように、非
常に多くの定型として用いられたので、多くの歌の中に繰り返し現れます。
実際には、その定型は、教会音楽の定型と同一のものもよくあります。記
譜は、旋律の概要を十分明らかに示していますが、トルヴェールの歌の最
も新しい重要なコレクションの一つ、すでに述べた、シャンソニエ・カン
ジェ(Chansonnier Cange')(1300年頃)を除けば、記譜は定量的ではありま
せん。

シャンソニエ(Chansonnier)は、私たちに、旋律につけられた器楽伴奏で
あるように思えるものの知られる限り最初の例を私たちに与えてくれてい
ます。--以前に存在していたカントゥス・フィルムス(cantus firmus)上
に作曲された旋律とは異なるものとして。--この仮定は、ある教会の旋律
と器楽パートが同じであることから、すぐに覆えされるのですが。

 今日では、一般に、トルバドールとトルヴェールの歌は、恐らく「リズ
ム・モード(rhythmic modes)」のどれかで歌われただろうということでは
意見は一致しています。恐らく、よく知られていた12世紀の論文、
「Discantus positio vulgaris」の中で最初に叙述されたもので、そこで
は、6つの旋法は、トロカイック(trochaic)、イアンビック(iambic)、ダ
クティリック (dactylic)、アナパエスティック(anapaestic)、ロンガ
(longae)のみとブレヴィス(breves)のみとして示されています。

著者は、ギリシア語の韻律の用語は用いていません。しかし、モーダル・
リズム(リズム・モード)をトルヴェールの旋律にかなり厳格に適用しよ
うという試みは、はじめは無条件に保護されましたが、それとほとんど同
時に、1908-9年に、ピエール・オブリ(Pierre Aubry)やJ.B.ベック(Beck)
によって、それ自体の異なる解釈が開かれ、後の学者たちによって、ずっ
と修正が加えられています。また、ドイツの韻文は、韻律の脚韻によって
ではなく、ストレス(アクセント)の音節で測られるので、ミンネリート
(Minnelieder)にどこまで適用されたかは疑問です。


━━[数学史] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆マハーヴィーラ◆

 この時期、偉大なヒンドゥーの著述家の第三の人物は、マハーヴィーラ
ーカーリヤ、学識あるマハーヴィーラです。彼は、ガニタ・サーラ・サン
グラハ(Ganita-Sara-Sangraha)を書いています。この著述家は、恐らく、
今日ミソレ(Mysore)の王国であるところを支配し、その名はアモガヴァル
シャ・ニルパトゥンガとされる古いラーシュトラクータ(Rashtrakuta)の
君主の一人の宮廷に住んでいたでしょう。

この王は、9世紀前半に王位についているので、私たちは大雑把に問題の
著作(論文)の年代を 850年頃、すなわち前者の方に近いのですが、ブラ
フマグプタとバスカラとの間の年代、と定めることができるでしょう。

 その著作は、東洋の論文では珍しく、宗教的な性格の挨拶で始まります。
この場合、その言葉は著者の守護者である聖人でブッダと同時代人である、
ジャイナ(ジナ)(Jainas(Jinas))教の創設者に向けられています。

 全般にマハーヴィーラはプラフマグプタの著作を知っていたようだと言
われています。そうでなければ奇妙なことになるでしょう。というのは、
ブラーフマスプタ・シッダーンタ(Brahma-sphuta-siddhanta)は、恐らく、
彼の時代、標準的な権威の一つとして認められていたはずだからです。

マハーヴィーラは、彼に先立つ人たちの著作を改良しようと努めたように
思えます。確かに演算の分類や規則の表現の仕方、問題の性質や数におい
てそうしています。一つの結果として、彼の著作は南インドでは非常に有
名になりました。ずっと北の方、ウジジャイン(Ujjain)に住んでいたバー
スカラ(Bhaskara) (1150年頃)が、それをよく知っていたという決定的な
証拠は全くないのですが。

 
━━[随想] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◆マグダラのマリア◆

 7月22日は、マグダラの聖マリアの祝祭日だというので、それについ
て少々。このところ「ダ・ヴィンチ・コード」ですっかり有名になったマ
グダラのマリアではありますが。

 悔悛者マグダラの聖マリア(St. Mary Magdelene "The Penitent")

 彼女は「悔悛者」と呼ばれる。聖マリアには「マグダラ」という名が付
け加えられている。なぜなら、ユダヤ人の少女ではあるが、北ガリラヤの
マグダラという異教徒の町に住んでいたから。彼女の育った文化と習慣は
異教徒のものであった。聖ルカは彼女は悪名高き罪人であって、彼女から
7つの悪魔が追い出されたと記録している。彼女は主イエスの磔刑に居合
わせ、ホアンナとヤコブとサロメの母であるマリアとともにイエスの空の
墓にいた。主イエスの死から14年後、聖マリアは、ユダヤ人によって、
聖ラザロ、聖マルタ、(彼女に洗礼を施した)聖マクシマン、聖シドニウ
ス(「盲目で生まれた男」)、彼女の女召使いセラ、そして聖母マリアの
母、聖アンの遺体とともに、帆もオールもないボートに乗せられた。彼女
らは海を漂い、南フランスの海岸に漂着する。そこで聖マリアは余生をサ
ント・ボームとして知られる洞窟で瞑想して送る。唯一食べ物としては、
天使によって毎日聖餐が与えられただけであった。72歳で亡くなった。
聖マリアは、死の直前に奇跡の如く聖マクシマンの礼拝堂に運ばれ、そこ
で彼女は最後の秘蹟を受けた。

この聖人、マグダラの聖マリア(祝祭日7月22日)についてもう少し:
マグダラのマリアは、最初に我らが主に会った時、罪人として知れ渡って
いた。彼女は非常に美しく、非常に誇り高かったが、イエスと出合ってか
ら、彼女はそれまでの邪悪な生活を非常に悲しんだ。シモンという名の富
裕な人の家にイエスが夕食に招かれて行った時、マリアもやって来て、イ
エスの足下で泣いた。それから、彼女の長い美しい髪で、彼女はイエスの
足を拭き、その足を高価な香油で塗った。幾人かの人は、イエスがそうし
た罪人に足を触れさせる事に驚いたが、我らが主は、マリアの心を見抜い
ていた。そしてこう言った。「彼女から多くの罪が許された。何故なら彼
女は多く愛したからだ。」そうして、彼はマリアに優しく言った。「あな
たの信仰があなたを救ったのだ。安らかに行きなさい。」その時から、他
の聖女たちとともに、マリアは、イエスとその使徒たちに謙虚に仕えた。
主が十字架に架けられた時、彼女はその十字架の下にいた。自らの事は恐
れず、ただイエスの苦しみだけを思い。イエスが彼女の事を「彼女は多く
を愛した」と言ったのももっともな事である。イエスの遺体が墓に置かれ
た後、マリアは、イースターサンディの朝早く香油を塗ろうと墓に行った。
しかし、聖なる遺体が見つからず、彼女は泣き始めた。誰かがいるのを見
て、彼女は園丁だと思い、彼に、彼女の愛する主人の遺体はどこに持ち去
られたのか尋ねる。しかし、その時、その人は、彼女が非常によく知って
いる声で話かける。「マリアよ!」それは死から蘇ったイエスであった!
彼は、最初に、悔い改めた罪人マグダラのマリアに自らの姿を見せる事を
選んだのだった。

 参照:St. Mary Magdelene "The Penitent"
    http://www.catholic.org/saints/saint.php?saint_id=83


━━[催し物情報]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ◇部門展示関連行事「部門展示「まじない・鬼・妖怪」展示解説2」

 古来、日本人は人間を超越した力を信じてきました。部門展示「まじな
 い・鬼・妖怪」では、当館の収蔵資料を中心として、そうした信仰の世
 界を紹介しました。一緒に展示を見ながら、歴史の一面を考えてみたい
 と思います。

 ○日  時  8月13日(日)13:30〜14:30
 ○場  所  博物館 2階常設展示室内 部門展示室
 ○講  師  長谷川賢二(博物館学芸員)
 ○対  象  小学生から一般 ※申し込みは必要ありません(直接会
        場へおこしください)。
 ○備  考  常設展観覧料必要

 徳島県立博物館の催し物情報は、以下のサイトをご覧ください。
      http://www.museum.comet.go.jp/

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  「知」とIT/ビジネスへのTIPS
  金融と経済/「人生」のボスに、 自分がなる為のAtoZ
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━━[Homepage Updated]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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 落書き帖第182号
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 各国語で聖書を読む
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 [MUSICA MUNDANA]Doblog版 
        http://www.doblog.com/weblog/myblog/3403

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重くて仕方のない方は、[SIMPLE版]をご覧ください。

━━[あとがき]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 梅雨が明けてここ数日暑い日が続いていますが、皆さん、いかがお過ご
しですか。

 ただ、梅雨明け前に比べると、確かに暑くはなっているのですが、私は
多少しのぎやすくなった感じはしています。

 それでも少々夏バテ気味。今年の夏も何とか無事過ごしたいなと思って
いる毎日ではあります。

 それでは、皆さん、暑さの折、お身体ご自愛のほど。


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