王子様を探せ!
!Look!!Royal prince!!!
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たまには活躍しなきゃ!という正義感以前に、これはもう、職業病だ。
道に迷った人を、助けるのが脱出案内人ってもんさ!
熱気流が起きて、どこかで窓ガラスが割れた音がしている。
入り口付近は、比較的静かだった。静かだけど、空気は熱い。
玄関に一番近いところが、ダイニング。それから、俺たちが泊めてもらった、スタッフ&客用の部屋に、トイレ。後からきた3人の消防士に、俺は位置を伝えた。一人が、感なのか何なのか、すぐさまトイレに走り込んだ。
「トイレで二人発見!」
あっという間にパジャマの女の子を二人見つけ、外に走り出していく。俺は、階段を上りながらこれより上の階の様子を出来る限り簡潔に伝えた。
建物は、L字型をしているわけで、二階に上がってそのLの字の角を曲がったところは、もう熱地獄の様相だった。奥はもう、天井がしなって、隙間から火の粉が降ってきて、熱風さえも吹き荒ぶ。3階が、一番激しく燃えているらしい。
二階も、気温は50度を越しそうだ。
「ファーダ! ランディ! 誰か、居ないのかっ!」
俺たちが騒ぐと、奥の部屋からランディが数人の子供を連れて、フラフラしながら出てきた。右肩を火傷している。
「二階は、もうこの子たちだけだ。二階は、全部確認した。3階は、ファーダが確認に行って…」
ドウッっと音がして、しなっていた天井が崩れる。
俺たちは、慌てて廊下の角に飛び込んだ。
「ランディは、ガキと一緒に逃げろ! 消防士さんたちも、行ってくれ。三階は、俺が一人で見てくる。脱出は、適当な窓からするから、ロープの準備を!」
一人の消防士さんがランディの連れてた子供を脇に抱え、もう一人がランディのことを連れて、ま、俺に不燃布のシーツを2枚と予備の空気マスクを渡して、階段を下りていく。
俺はかなり覚悟して階段を上った。
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建物は大きいけど、端っこのほうは崩れてる。ファーダを見つけるのは簡単だった。
さっき崩れたところの、ぎりぎり残った床上で、棍棒というか、ツール一本で崩れた資材と格闘している。
「ファーダ!」
「コージぃ?」
「何やってんの!!」
俺は、マスクを投げ渡した。もう、煙と熱がすごい。ファーダの奴、よくもまあ、濡れたハンカチ一枚で生きてたよな。
「このドアの向こうに、まだ子供がいる」
確かに、ドアの向こうから叫び声が聞こえてくる。
「ああもうっ、世話かけるんだからっ」
火はそこまで迫っていたし、ファーダを見つけた俺は、もう逃げ出したい心境だった。
扉は内側に開くようになってるんだけど、梁が歪んだのか、引っかかってて開かないし、向こう側から子供がすがっているようだ。
「ドアから離れてろっ!」
俺はあんまり期待していなかったけど、とりあえずそう叫んで、グレネードを取り出してドアの取っ手に向けた。
ドムッっと音がして、ドアが縦半分吹っ飛ぶ。すかさずファーダが、棍棒でドアを叩き壊した。入り口付近に、半泣きの男の子と、ぐったりした男の子が二人の3人も居た。
ファーダがそれを、足を持って引っ張り出す。と、また爆発が起きる。
俺たちは、間一髪で斜向かいの部屋に飛び込んでドアを閉めた。
が、爆発はどんどん迫ってきている。俺たちが飛び込んだ部屋のドアまでが、炎に押されてガタガタ揺れる。煙も入ってきて、一酸化炭素中毒寸前。
「ファーダ、これ!」
ファーダは、俺から渡された防火シーツを広げ、子供たちにかぶせる。だいたい、自力で歩けないガキ連れてたら、こっちの命も危ない。
俺は窓を明け、グレネードに照明弾詰めてうちあげた。 パシッと音がして、俺たちの上空が明るく光る。
「窓からよけろ!」
拡声器の声がして、光ったと同時に、鉤のついたロープが撃ち込まれる。どうやら、準備をしておいてくれたらしい。鉤はうまく窓枠に引っかかり、俺は金具を、ぐったりしている子供たちのパジャマのボタン穴とロープにかけた。乱暴だけど、しょうがない。とにかく、下に降ろすのが先だ。俺がしようとしていることを見て、消防士たちとヨハン達が、ロープの下に集まる。
30度くらいの傾斜になったロープを、まず一人目が勢い良く滑っていく。高さ的には3階の窓からだし、アーサーとかがいるからね。ボタンとボタン穴が重さに耐えられなくなって落ちても、まあ、何とかなるだろうと…☆
「よし、いい感じ!」
俺は残り二人を送り出した。
「コージ、限界!」
ファーダの声と同時に、炎はドアを吹き飛ばして入ってきた。
「待たせたっ!」
ファーダがシーツを捨て、俺とともにロープに手を伸ばした瞬間、廊下のほうで何かが爆発して、熱気流が吹き込む。と、俺たちは鉤が引っかけてある窓わくごと、外に吹き飛ばされたのだった。
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建物は、とうとう全体が炎につつまれ、消火活動も本格的に始まりだした。と、俺たちはようやくやってきた救急車の影で、火傷の手当ての最中さ。
「あいててて」
消毒薬が、火傷プラス擦り傷に染みる。
助けられた子供たちは、全部で8人だけだった。うち二人は、一階のトイレに隠れていた子で、怪我はなし。でも、全員が他の救急車で運ばれていった。
ランディもファーダも、全治1週間程度の火傷。俺は、かすり傷程度。
「教会のほうも、駄目だ。寝込みを襲った爆弾テロらしいけど、詳細は分からねえ」
と、様子を聞き込んできたアーサー。
まあ、こっちよりも酷い様子だったものね。
実際に鎮火したのは、夜が明けて、日が高く昇ってからだった。教会前の公園の広場には、焼け出された人や消化を手伝った近所の人が、ぐったりとした様子で休んでいる。そんな中でも炊き出しはすぐに始まるわけで、疲れて座っている俺たちのところにも、親切なオバサンたちが茹で玉子とパン、温かいスープなんかを持ってきてくれる。
ああ、美味い…
あまり気が進まなかったけど、俺は、消防士に聞かれたまま、名前を答えておいた。ただし、軍属だから、表に出す時は匿名でと条件付けてね。
ま、感謝されてることは確かだから、ささやかな金一封とお礼状を期待しようか…
結局俺たちは、だらだらと朝飯を食った。その頃にはアーサーとヨハンが、車とホテルを手配して戻ってくる。
ヤーブは、救急活動に参加したきり、戻ってこない☆あいつも、仕事熱心だからねぇ…
「ヤーブには、行き先伝えておいたから、先に撤収しよう」
アーサーに促され、俺たちは移動を始めた。
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ホテルでは、俺たちはずっとテレビを見ていた。
理由は解明されてなかったけど、つまり夜中、テロリストと思しき一団が攻め込んできて、警備の兵に戦闘仕掛けたんだそうだ。
それで、銃撃戦になり、警備兵から、僧院と各施設へ、退避命令が出たらしい。それが伝わりきらないうちに、何回かの爆発があって、火の手が上がった。
銃撃戦以前に、爆弾が仕掛けられていたのではないかという憶測も流れてた。
児童施設のほうは、辛うじて助け出せた8人のほか、年長の何人かが窓から飛び降りてうずくまって居たのが見つかった。スタッフは教会事務所のほうへ研修の報告の件で泊まりに行っていて、そこで全員が死亡した。
俺たちが行った施設のほかに、更正の為の施設なんかも同じ敷地にあったんだそうで、そっちのほうは職員も含め、入所者80人が全員死んだらしい。
結局、死者は200人にものぼるということだった。
ワイドショー好きなら、絶対退屈しないよ。そのくらい、全部のチャンネルが報道特番やっている。CMの時間さえ、惜しんでいる感じ。
ホテルは、普通のシティホテル。でも、高級といえば高級。怪しさは微塵も無くて、政府観光の保証付きだから、正規のガードマンもいて、いきなりテロを仕掛けられるってことは、まあなさそうなところ。
6人だから、二人ずつ一部屋だったんだけど、寝てたのは多分、働いてきたヤーブくらいなもんだ。あとは、それぞれ部屋で、ごろごろしながらテレビ見てたに違いない。
俺も、少しは寝た。ヨハンもね。
俺たちは、夜になってからようやく起き、ルームサービスで夕飯を食い、一部屋に集まった。
ファーダが、つかれきった顔している。テーブルの上には、緑のズタ袋がひとつ。
「じゃあ、報告会しようか。王子様の過去、わかったか?」
「少しだけ、ね」
と、ランディ。
「旧国王派のなかに、特殊部隊の隊員が混じっているんだ。特殊部隊っていっても、親衛隊。初代国王から代々忠実に仕えてきたという奴等で、建国に携わっている部隊。アルベルト王子は、常に彼らに守られてきた…。それで、簡単に行方をくらませることが出来たり、暗殺の危機を乗り越えたりしてきたんじゃないかな」
「でもね、それだけに、本当に王子様に関しての情報が無いんだよ。うまく消されてる。人相も何も、本当に伝わってないんだ」
と、ヤーブ。
「長身痩躯、栗色の髪、青い瞳にメガネ、そばかす。小さなぼそぼそした声。神経質で落ち着きの無い仕草。王子様の人相を聞くと、必ずそう返ってくる。その時点でもう、情報が操作されてるだろ? ここら一帯、背が高くて栗色の髪で青い瞳なんて、一番多いタイプだものね」
「ということで、新聞の記事以上の事は判明しなかった」
「俺らのほうは、もう少し進展あったよ。王子様を狙ってたのは、やっぱり現国王一派さ。長男に王位を譲りたくなったらしい。それと、王妃の実家あたりかな。武器の流入だけなら、証拠はいくらでも挙げられるけど、それが王子さまの暗殺に使われるとか、使われたっていう証拠は、さすがにないね」
と、アーサー。
「もっとも何かあるたびに、使用人が数人、粛正されてるみたい」
ああ、それもすごい… と、ファーダが俺を見る。
「王子様の行方は?」
「あ、ああ。昨日言ったのと同じくらい。あまり進展ないよ。どうしても、駅から先がわからないんだよね」
「そう」
しーん、と静まり返る。
ファーダは、大きく深呼吸した。
「俺が単独で行動したのは、もちろん用心してのことだったんだけど、それでも甘すぎたよ。今回の教会テロが何の為だったのかは、もう分かっている。彼らがこんな事をしてまで、王子様を抹消したいとは、思ってもいなかった。けど、仕事は最後までやる」
彼は緑の袋の中から、汚い大きな本をテーブルに置いた。
「誤解がないよう言っておくけど、俺が追いつめたいのは、王子様を抹消する為ならあんなことまでやってしまう輩だけ。他は、どうだっていいんだ」
そして、とあるページを開ける。
「これは王家の出生記録で、一番新しい巻だ。 …いいかい、読むよ。
俺たちが王子様と呼んでいる人物は、本名『アルベルト・フォルセス・ダール』。父、グレア・フェルレイ・ダール。母、ユリーイ・サイクセット・フォーン・ベルガー」
皆の視線が、ヨハンのほうに集まる。
「…洗礼名は、ヨハン」
ヨハンは、肩を竦めた。ファーダは、また深呼吸した。
「コージさえもが見つけられなかったアルベルト王子は、ヨハン、君だね」
「そう、ビンゴだな」
「何故、君なんだ?」
「何故って?」
「どうして君が、アルベルト王子なんだ? 君がAが3つつくほどのスナイパー「ヨハン・グローツ」なのは、何故だ?」
「何故?」
ヨハンは、低く声をたてて笑った。
「ランディとヤーブが、調べていたじゃないか。アルベルト王子は、親衛隊に常に守られていた、って。その通りさ。彼らの任務は、アルベルト王子を成人させ、王位奪還を図る事だった。…自分達では王子を守り切れないと考えた彼らは、“ヨハン”を作り出したのさ」
「…逆に、王子を危険にさらすことになるはずだ」
「だが、アルベルト王子は隠せる」
「だけどそれは…」
「どうだっていいよ!」
俺は、とうとう叫んでしまった☆一回言ってしまうと、もう止まらなくなってしまう。
「俺の隣りにずっと居た奴が、王子様って何だよ? 俺にとっては、そっちのほうが問題だよ!」
「コージ…」
「捜していたのが、一番近いところにいたなんて、最悪っ!」
俺はそう言って、部屋から飛び出しちゃった☆
ホテルの廊下は、誰もいなくて静かだった。一番端っこまで行ったところで、追いかけてきたヨハンが俺の肩を捕まえた。
「騙すつもりはなかったんだ」
「分かってる」
と、俺は一拍おいて、くるっと振り返った。
「大丈夫、分かってる。言い過ぎた」
しーんと沈黙。
「…正直なところ、本性を打ち明けようなんて、考えもしなかった」
と、ヨハンはそう言って、また俺の肩に手を置く。
「だって、二人で仕事するのに、そんなの必要ないじゃないか。…だから、ずっとこのままで良いのだと錯覚したのだけど」
「――――」
俺は、初めて逢った時のことを思い出した。
廃虚の中、現れない依頼人とそのチームを、俺は迎えに行った。前金貰ってたけど、来ない奴等を待つ義理はない。そういう契約だった。
でも俺は、迎えに行ったんだ。危険な状況で、赤十字や多国籍軍司令室からも、全傭兵への撤退命令がでていた。それを無視したのはあの時が初めてだし、あれ以降は遵守している。
俺はあの時、相方にフラれたばかりで、自分の生還には興味がなかったから、あんな無茶な行動を取ったのかもしれない。
――君に付き合うことにしたんだ。君は、銃が全然ヘタじゃないか。僕はスナイパーだから、護衛は任せてもらって構わない――
陥落したエルサレムの、ヴィア・ドロローサで出会ったきつい青い瞳。強引で高飛車な態度…
俺が出会ったのは、噂にきくようなアルベルト王子じゃなくて、駆け出しのスナイパー、ヨハンだったはずだ。
こいつと一緒なら、絶対に、生きて帰れると思った。
生き抜いて、俺をフッた相方に、俺をフッた事を後悔させてやろうと誓った。
ヨハンは、神妙な顔で俺を見て、こう言った。
「…コージと組めば、絶対に迷わない。だから、コージとのコンビを解消したくない」
プライドの高い、激高飛車男が、すげぇ、素直…
「ずっと、コージの相棒でいたい」
ここまで言われたら、もう駄目だ。
「…まあ、いいぜ。他に、腕のいいガード、絶対見つかりそうもないしな」
ヨハンとのコンビを解消する理由は、俺にだってないよ…
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そのあと俺たち6人は、色んな事…といっても、それが全部じゃないけど、色んな事を話した。
これまでの事や、これからの事。
こんなふうに話していられれば、それでいいかなと思ったりもした。
でもまあ、受けた仕事は、終わらせなくちゃ。
かなり遅くなってから、俺たちはそれぞれの部屋に戻って寝た。
言っとくけど、普通に寝たぞ☆一緒に寝ると危ないのは、ヤーブだけ(^^;)
今回は豪傑アーサーと同じ部屋だから、事故(笑)は起きないと思うけど…
なんて変な事考えながらうとうとしてて俺は、窓の外からヒュンヒュンという、変な音が聞こえるのに気付いた。
何かあるとヤバイから、服は着たまま。
何の音だろう… となりのベッドから、ヨハンが起き上がる。俺も、目を開けた。
「コージ、これ、ヘリの音じゃないか?」
「ヘリ? ああ、そうか。そういえば、ヘリの音だよね…」
俺たちは靴を履き、ブラインドの隙間から外を見た。ここは10階。そう高層と言うほどじゃないけど、ここらでは高い部類。
朝日はまだ出てないけど、外はかなり、朝焼けで明るい。その空をバックに、ヘリがこのホテルの前をぐーるぐーると旋回している。
「何やってるんだ? あれ」
「戦闘ヘリだぜ? なんだって、こんな…」
言いかけて、俺たちは顔を見合わせた。ヘリは俺たちの部屋の正面に居たわけじゃなく、俺たちの部屋より左手側を上下に動いていた。
そして急に上昇すると…
遥か上から、急降下しながら、ホテルの側面に、機関銃をぶち込んできたのだった!
「うわっ!」
窓ガラスが振動する。と、ヨハンが俺を抱えて入り口付近、死角になったバスルームに飛び込んだ。
バアンッとものすごい音がしてガラスが砕け、弾が何発か、絨毯に炸裂する。俺たちは、バスルームのバスタブの陰でじっとしていた。
バスタブの向こうの壁が、機銃を受けたらしく、すぐ近くでバシバシッと音がしている。
ヘリの機銃掃射は、どうやら無差別らしい。
「ああっ、俺の自転車…」
入り口横に置いている自転車は、まだ無事だ。けど、弾がこの奥のほうまで撃ち込まれてきたら、…自転車よりも、俺らのが生きてないぜ☆
「なあ、どうする?」
「スキを見て、部屋から出たほうが安全だろう」
「ファーダ達、大丈夫かな?」
「この程度で死ぬとは思えんな」
ヨハンは、懐からマグナムを取り出した。
「ホテル前でなければ、撃ち落とすんだが」
「撃ち落とすなら、もうちょっと射程の長いモノ使えよ…」
俺はナビの端末をだす。
「逃げ道考えといたほうがいいよな…」
「コージ!ヨハン!!」
ファーダの声がして、ドアが激しく叩かれる。
「無事だ! タイミング見て、飛び出すから!」
と、俺は怒鳴りかえした。でもそれも、後半は爆音にかき消される。
「次、飛び出すぞ」
ヨハンが俺に、耳打ちする。
ヘリのローターの音が、ちょっと遠ざかる。
俺は自転車を引っ掴み、ヨハンが俺のリュックを持ち出して通路に飛び出した。
ホテルの中心を通る廊下も、一部は弾を受けて壁が崩れていた。扉が吹き飛んでいる部屋もある。
一般客が、悲鳴をあげながらエレベーターホールに集まっていく。
廊下には、ファーダとランディがいた。
「おまえら余裕だな(^^;)荷物まで持ち出せたのかよ?」
と、ランディが俺の自転車と、ヨハンが持っているリュックを見て苦笑する。
「自転車は、俺の宝物だからな。それに、あっちのリュックには、最低限必要なもの入れてんの」
「普段から?」
「ヨハンと二人で行動する時はね。ところで、アーサーとヤーブは?」
「応答ないよ。一番ひどく、爆撃受けてるあたりの部屋だったからね…」
と、ランディ。
「まさか、ベッドでスポンジになってるとは思えないけど」
「俺とヨハンとランディで、奴等の様子を見てこよう。コージ、避難経路確認しておいて」
「了解」
俺はホールのほうにむかい、ファーダたちは、ヤーブとアーサーの部屋へと走っていった。
ったく、寝不足になりそうだよ☆