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MUSICA MUNDANA NO.93
30 October, 2008
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◆ 目次 ◆
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◎ 音楽史
◆イタリアのフランス人とワロン人音楽家(続き)◆
◎ 数学史
◆12・13世紀スペイン◆
◎ Homepage Updated (24 October, 2008)
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◎ 随想
◎ あとがき
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━━[音楽史] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆イタリアのフランス人とワロン人音楽家(続き)◆
こうした休みない放浪は、彼らの物語を語っています。カンブレとリエ
ージュの君主の司教職出身のワロン人たちは、イタリアで礼拝の仕事に就
いていましたが、決して彼らの祖国と接触を断ったわけではありませんで
した。もちろん、全く南へは行かなかった人もいますし、ほんのわずかの
期間しかいかなかった人もいました。デュファイの師のリシャール・ロケ
ヴィユ(Richard Loqueville)(1418年没)や 1420年代ブルグンド(ブルゴ
ーニュ)の宮廷にいたヤコブス・ヴィーデ(Jacobus Vide)や最も有名なモ
ンス(Mons)のジル・バンショワ(Gilles Binchois)(1400年頃-1460年)など
のように。
しかし、イタリア生まれのチコニアの弟子たちやマニエリストたちを圧倒
するに十分な人たちがイタリアに進出していました。- 例えば、アントニ
ウス・ロマーヌス(Antonius Romanus)。彼による 1415年のヴェネチアの
総督(Doge)にトマソ・モチェニゴ(Tomaso Mocenigo)が選出されたことを
記念するモテトゥスが残っています。また、パオロ・ダ・フィレンツェ
(Paolo da Firenze)(1419年頃没)、アントニウス・デ・キヴィターテ
(Antonius de Civitate)、そしてバルトロマエウス・デ・ボノニア
(Bartholomaeus de Bononia)のような人たちもいました。
マッテオ・ダ・ペルージャ(Matteo da Perugia)が、1416年にミラノ大聖
堂を去ると、彼の後継者は9年ぶりにイタリア人ではなく、アヴィニョン
人のベルトラメ(Beltrame) つまりベルトラン・フェラグ(Bertrand
Feragut)でした。彼は、すでにヴィチェンツァ(Vicenza)にきていました。
しかし、最終的な結果は容易に予見できます。イタリアは、イタリアの征
服者たちを征服し、ワロン人はイタリア化するようになるのです。その過
程は、チコニア自身から始まっていました。
━━[数学史] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆12・13世紀スペイン◆
12世紀、スペインの数学の研究は、その前の時代の人々より遙かに恵
まれていました。アラビアの著述家たちの中で、第一の者は(中世には一
般にこう呼ばれていましたが)、アヴェロエス(Averroes)(1126年頃-1198
/9年)でした。彼は天文学と三角法について著述しています。彼の同時代
人で、学問的に最も優れた人は、アべンパセ(Avenpace)、キリスト教徒た
ちによってこう呼ばれていましたが、彼は、セヴィリヤとグラナダに
1140年頃生きていて、幾何学について著述しています。
しかし、先の世紀と同じように、この世紀も、数学の発展に最大の寄与
をしたのは、ヘブライの学者でした。ラビ、ベン・エズラ(Rabbi ben
Ezra)を別にしても、二人の学者を特別に取り上げるのに値します。マイ
モニデス(Maimonides)(1135年-1204年)、コルドバ生まれ、スルタンお抱
えの医師で、優れた天文学者であった人物と、ヨハネス・ヒスパレンシス
(Johannes Hispalensis)(1140年頃活躍)です。彼は、キリスト教の信仰を
告白し、算術と占星術について著述し(1142年)、様々なアラビアの数学に
関する著作をラテン語に翻訳しました。
同じ世紀、それほど著名ではありませんが、他にも様々なユダヤの学者
がいました。例えば、サムエル・ベン・アッバス(Samuel ben Abbas)。彼
は、算術、ヒンドゥーの数詞とその用法、代数そして幾何学について著述
しています。
13世紀には、アラビア語からヘブライ語になされた様々な翻訳が見ら
れます。そして、その何人かの翻訳者が知られています。これらの中に、
モーゼス・ベン・ティボン(Moses ben Tibbon)がいます。彼の父親と祖父
は、哲学及び科学(学問)の著作をアラビア語からヘブライ語に翻訳した
人として有名でした。彼は、その世紀の中頃、積極的に仕事をし、アルペ
トラギウス(Alpetragius)の天文学と恐らく後述のアル・ハッサル
(al-Hassar)(1200年頃)の算術を翻訳しています。
━━[随想]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆遺伝子組み換え食品に関する20の質問◆
Q3. 遺伝子組み換え食品は、これまでの伝統的な食品と評価の仕方が異な
るのか?
全般に、消費者たちは、伝統的な食品(しばしば数千年にわたって食べ
られてきた)が安全であると考える。新しい食品が自然な方法で開発され
ると、その食品の特徴の幾つかは、肯定的であれ否定的であれ、変わるこ
とがある。国家の食品当局が、伝統的食品を検査するのが求められること
もあるが、この場合は、必ずしもそうではない。実際、伝統的な品種改良
技術で開発された新しい植物は、リスク評価技術を用いて厳格に評価され
ないこともある。
遺伝子組み換え食品に関しては、ほとんどの国家当局は、特別な評価が
必要だと考えている。遺伝子組み換え生物や食品の人間の健康や環境に関
しての厳しい評価の特別なシステムが作られている。同様な評価は、一般
的に、伝統的な食品にはなされない。つまり、この2つのグループの食品
には、市場に出る前の評価の過程に、重要な違いがある。
WHO の食品安全プログラムの目的の一つは、各国の当局が、遺伝子組み
換え食品を含むリスク評価に従うべき食品を識別するのを手助けし、正し
い評価をするよう勧告することである。
Q4. 人間の健康への潜在的なリスクをどのように決めるのか?
遺伝子組み換え食品の安全評価では、次の項目を詳細に調べる。
(a) 健康への直接の影響:(有)毒性(toxicity)、(b) アレルギー反応
を起こす傾向:アレルギー誘発性(allergenicity)、(c) 栄養あるいは中
毒性の特性を持つと考えられる特別な成分、(d) 組み込まれた遺伝子の安
定性、(e) 遺伝子組み換えに関連する栄養の影響、(f) 遺伝子を組み込む
ことで生ずる可能性のあるあらゆる予期せぬ影響
━━[催し物情報]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇歴史散歩「眉山山麓寺社めぐり 北麓編」
眉山周辺には、寺町をはじめとして、古くからの歴史を伝える寺社が
多数あります。今回は眉山北東〜北側を歩いて寺社を見学し、歴史の息
吹を感じてみたいと思います。
○日 時 11月23日(日)10:00〜12:00
○場 所 徳島市内 眉山周辺
○講 師 長谷川賢二(博物館学芸員)
○対 象 小学校高学年以上 ○定 員 20名
○申込方法 別記の方法で,11月13日(木)までにお申し込み
ください。
徳島県立博物館の催し物情報は、以下のサイトをご覧ください。
http://www.museum.comet.go.jp/
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落書き帖第209号
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━━[あとがき]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
明日で、はや10月も終わりです。1500メートル以上の山々では、
もう紅葉は散ってしまったかもしれません。今年の秋こそ、久々に、山へ
行ってみようと思っていたのですが、結局行かずに終わってしまいました。
でも、里山の紅葉はこれからです。それを楽しみに待ちましょうか。
それでは。
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