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「MUSICA MUNDANA
No.51」をお届けします。
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MUSICA MUNDANA NO.51
Apr.30.2005
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MUNDANA]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 目次 ◆
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◎ 音楽史
◆教会の分裂◆
◎ 数学史
◆ディオファントス◆
◎ Homepage Updated (Apr.25.2005)
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◎ 随想
◎ あとがき
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━━[音楽史]
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◆教会の分裂◆
このようにビザンティウムの遺産の多くが
西洋に伝えられました。しか
し、東方と西方の教会は、1054年に最終的に分裂するまで何世紀もの間、
互いに離れ離れに漂流していました。528年のユスティニアヌス一世の、
ローマ帝国で繁栄していた多くの異教異端の痕跡を根絶しようとする厳し
い企てを伴った東方教会の再組織化、コンスタンチノープルを至上とする
強力で厳格な教会機構の確立、聖ソフィア教会の建造といった、教会の威
光や芸術的絢爛さを高めようとする数多くの施策、これらすべてが分裂を
引き起こす方に働いたのです。
賛歌は、東方教会では、常に特別な重要性
を持っていましたが、朝課
(Matins)や晩課(Vespers)において一層大きな役割を演じました。それら
は、主にレスポンソリウムであったミサよりも音楽的に重要となります。
聖歌学(Hymnology)は新しい詩の形態によって豊かにされます。古いトロ
パリオン(troparion)に聖ロマノス(St.Romanus) (5世紀後半から6世紀
初め)とその信者たちのスタンツァのあるコンタキオン(kontakion)が付
け加えられます。そして、カノン(kanon)(すべて韻律と旋律が異なって
いる9つ一組の頌詩)がクレタ島の聖アンドレアス(St.Andrew) (c.660-
c.740)によって初めて考案されました。これらすべては正教会特有のもの
で、ミサより聖務日課が主たる日々の礼拝でした。
カトリックのミサは、決して完成された形
には至りませんでしたが、既
に祝祭日や聖人祝日を取り上げる傾向にありました。それらは、聖ヨハネ
ス・クリソストムスの正教会の典礼からは排除されていましたが。キリエ
は、ギリシア語の神への呼びかけを含んでいますが、ギリシア語がローマ
教会の言語であった教皇ダマスス1世以前の時代(pre-Damasian days)か
ら保持されます。(クリステは、後のローマの神への呼びかけです。)両
方の教会とも「三度の繰り返し(thrice holy)」を共有していました。
正教会の典礼では Little
Entranceに続くトリサギオン(Trisagion)、
そして、カトリックのミサでは「三度繰り返す」サンクトゥス。しかし、
Great Entranceのケルビムの讃歌(Cherubic Hymn)が、574年、東方では導
入されますが、西方にはそれに対応するものはありませんでした。しかし、
こうした典礼音楽の実践儀式の違いにもかかわらず、正教会とカトリック
はコミューニオンにとどまりお互いに影響を及ぼし続けることはできたで
しょう。もし、東ローマ帝国での偶像破壊論争 (Iconoclastic controversy)、
フォティオス派異端(Photian herecy)、そして当然のことながら最終的な
教会分裂がなかったならば。
━━[数学史]
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◆ディオファントス◆
さて、今回は、アレクサンドリアのディオ
ファントス(Diophantus)につ
いてお話ししましょう。
アレクサンドリアのディオファントスは、
ギリシア文明の中でも、最も
偉大な数学者の一人でした。これまで様々な年代が推定されたのですが、
BC3世紀中頃に活躍したというのは、今日では、かなり確かなことのよ
うに思えます。
プセルス(Psellus)(11世紀)
は、ディオファントスとアナトリオス
は、エジプトの計算法について著述をし、その中で、極めて学識が高かっ
たアナトリオスが、その教えの最も本質的な部分を収集し、・・・自らの
著作をディオファントスに献じたと述べています。それで、アナトリオス
がディオファントスの下で学んだということは大いにあり得る話です。
アナトリオスは、BC280年頃にラオ
ディケア (Laodicea)の司教になって
いますので、彼がこの著作を、その年以前のある時期に書いたというのは
疑い得ないでしょう。ディオファントスは、彼より年上であったように思
えますので、恐らく、BC250-275年頃に活躍していたと推定できます。
彼の生涯について知られていることと言え
ば、恐らく5世紀のものと思
われるギリシアのアンソロジーの中に、奇妙な一つの問題として書かれて
いることだけです。その問題というのは、彼の少年時代は、彼の生涯の1/6
で、1/12年後にひげを生やし、1/7年後に結婚し、その5年後に息子が生
まれた。息子は、父の年齢の半分まで生き、父は息子の4年後に死んだ、
というものです。その問題は、一つの点が曖昧ではあるのですが、一般に
ディオファントスは、33才で結婚し、84才で死んだという意味だと考えら
れています。
ディオファントスは、三つの著作を書いて
います。1)算術(Arithmetica)、
もともとは13書でしたが、そのうち6書だけが現存します。2)小論「多
角数について(De polygonis numeris)」一部が現存。3)ポリスムス(porisms
=不定設題)というタイトルの下の多くの命題。これらの中で、最も重要な
著作は「算術(アリスメティカ)」で、題名が示しているように計算法と
は区別される数の理論に関するものです。今日でいうと、代数に属する多
くのものが含まれています。
一次方程式は、限定されたもので、未知数
は正の数になるように枠が設
けられています。限定(determinate)二次方程式を解くのに、ディオファン
トスは、解が二つとも正の数になるときでも、一方の平方根だけしか採用
しませんでした。三次方程式は、ただ一つ特別な場合についてだけ解いて
います。しかし、そうした方程式の更なる展開が、失われた著作の中にあ
ったかも知れませんが。彼の不定方程式は、一般に、Ax+C=yyと Bx+C=yyの
型のもので、連立二次方程式論は、特殊な場合についてのみ述べられてい
ます。
━━[随想]
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(さて、今回も「Maiharaの戯言
(http://maihara.seesaa.net/)」からの
転載。)
◆花まつり(灌仏会)◆
さて、今日は4月8日花まつり。お釈迦様
の誕生日というわけである。
といっても、キリスト教のクリスマスのように盛んに行われているふうで
もないし、知られているわけでもない。(私が知らないだけという話もあ
るが)
「クリスマス」と「花まつり」の行事の知
名度だけからみれば、日本は
仏教と言うよりはキリスト教の国かも知れないと思ってしまうが、信者の
数からいえば(と言うより、実質は葬式を何の宗教で行うかということだ
ろうが)仏教の方が圧倒的に多いだろう。
かつては、結婚式は神前で、葬式は仏式と
いうのがかなり定着していた
ような気がするが、こんなところにも神仏混交が見られるような気がする。
ただ、最近は結婚式は教会で、お葬式は仏式でというのがかなり増えて来
ているような気がしないでもない。もちろん、仏前結婚もあれば、神道の
お葬式もあるにはあるだろうが、一般にはそれほど馴染みがあるとは言え
ない。
何か話がそれているが、私は子供のときに
「花まつり」というのを聞い
た記憶がないのだが、私の住んでいる地域は、「灌頂」というのがあって、
恐らくそれがこの花まつりに相当する行事ではないのかなと思っている。
ただ正確なことは分からない。先祖代々の供養をする日だから、関係ない
のかも知れないが、「灌頂」という言葉は「梵 abhieka; abhiecana の訳。
古くインドで、国王の即位、または立太子の際、頭頂に水を注いだ儀式か
ら転じたもの」ということからして、花まつりと関係しているような気は
している。毎年日は変わるが、だいたい5月の初め頃。一月遅れの「花ま
つり」といえないこともない。
まあ、地域それぞれで特色のある行事が行
われているということだろう。
「花まつり」については、こんなサイトが
あるので興味があればどうぞ。
甘茶を仏像にかける「花祭り」って何だ?
(http://deva.aleph.to/documents02/event08.html)
花祭りについて
(http://www.ffortune.net/calen/hana/name.htm)
これによると、
「春の花祭りは「花の日」「春山入り」とも
呼ばれた。これは、祖先の
霊をまつったり、山に登って摘んだ花を竹の先につけて庭に立て、山の
神様を里に迎え入れる、というアニミズム的な土俗信仰であった。
民間行事の花祭りは花の日とか春山入り
とも呼ばれ、この日にお墓参
りをしたり、山に登って花(石楠花が多い)を摘み、それを長い竹の先
につけて庭に立て、これによって山の神様を里に迎え入れるとします。
一般に日本では山の神様が春に里に下りてきて田の神様となり(さおり)、
田の神様が秋には山に帰って山の神様となる(さのぼり)という基盤的
な信仰が存在しました。またこの時期は桜を愛でる花見の季節でもあり
ます。」
ということのようだ。先祖代々の供養をす
るというのはこうした関連か
も知れない。前に書いたと思うが、先祖崇拝は仏教の教えというわけでは
ないという。
それが、釈迦誕生を記念する「灌仏会」と
結びついたらしい。「灌仏会」
が「花まつり」と呼ばれるようになったのは明治以降のことらしいから、
比較的新しいことではあるようだ。
灌仏会は、お釈迦様誕生の出来事を記念し
たもので、インドでは古くか
ら行われていたという。中国では4世紀後趙の石勒が4月8日に行なった
記録が残り、日本では推古天皇14年(606)に行なったことが記され
ているそうだが。
━━[催し物情報]
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◇企画展関連行事「企画展『縄文の美』記
念講演会『亀ヶ岡文化の成立
-三内丸山から是川中居へ』」
東北地方の中期縄文文化の遺跡として有名
な三内丸山遺跡,亀ヶ岡文化
の代表的遺跡である亀ヶ岡遺跡と是川中居遺跡.これらの遺跡をを比較
しながら縄文文化の流れを概観し,縄文時代最後の陸奥に華開いた亀ヶ
岡文化の成立について考える.
○日 時 5月8日(日)13:
30〜15:00
○場 所 文化の森イベントホール
○講 師 岡田康博(文化庁文化財調査官)
○対 象 小学生から一般
○定 員 300名
※申し込みは必要ありません(直接会場へおこしください)。
徳島県立博物館のその他の催し物情報は、
以下のサイトをご覧ください。
http://www.museum.comet.go.jp/
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心のある方はどうぞ。
「知」とIT/ビジネスへのTIPS
金融と経済/「人生」のボスに、 自分がなる為のAtoZ
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落書き帖第167号
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重くて仕方のない方は、[SIMPLE版]をご覧ください。
━━[あとがき]
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いつの間にかゴールデンウイークが始まっ
た。いろいろと予定のある人
も多いのだろうが、私はいつもの通り何の予定もない。面白くもないと言
えばそうだろうが、最近はそれがとんと気にならない。どこかへ出かけな
ければならないと考えるほうが、何か気ぜわしく虚しい感じがしている。
なんでも自分にとって有意義に過ごせる時
間の方が大切に感じられる今
日この頃。
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