| ★ 香港ストリートを歩く | 2/18 |
| ★ アショカ・ゲストハウス 第1夜 | 2/18 |
| ★ サッカー観戦 圧勝日本代表 | 2/19 |
| ★ 香港の夜景は、果たしていくらか? | 2/19 |
| ★ アショカ・ゲストハウス 第2夜 | 2/19 |
| ★ 美味、飲茶(ヤムチャ) | 2/20 |
| ★ 香港の余韻 | 2/20 |
今日は大晦日。外で鳴り響く、お祝いの爆竹の音で叩き起こされた。
午前中はマカオの名所、聖ポール天主堂、モンテの砦を見に行く。駆け足でマ
カオからフェリーに乗り、香港へ戻る。
香港のメインストリートであるネイザンロードを、リュックを背負って歩いて
いると、安宿の客引きにガンガン声をかけられる。客引きはインド系の人達。一
人の男に連れられて、入り組んだ道の奥にある怪しげな安宿に案内される。周り
にはぼくらをジロジロ見つめる怪しい異国人。雰囲気最低で、断る。その後何度
も声をかけられながら、安宿の集合建物、重慶マンションへ。この建物は外見は
ひどく汚く、中も薄暗く、湿っぽい。ここで火事が起きたらまず助からない、と
言われる複雑な構造をしている。ここでインド人の客引きと交渉し、「アショカ・ゲストハウス」という安宿に決定。汚い部屋に荷物を放り込み、香港の街へ出発。
マクドナルドで、日本だったら怒られそうな、パサついたビッグマックを食べ
た後、ネイザンロードを北へ歩く。ウインドウショッピングだけで十分楽しめる。道を行く人々も大
晦日のせいだろうか、はずんでいる気がする。ブランド品を売る店が数多くあり
、女性が来たくなるのが良く分かる。
夕方は廟街(男人街)のナイトマーケットを歩く。道の両脇にギッシリと露店が立ち並び、男物の衣料品が売られている
。一目で偽物と分かるTシャツが目につく。年代ものっぽい小物が、ゴザの上に
ぎっしりと並べて売られていた。
夕食は地元密着の味を食べようと決め、鍋物の店に入る。言葉が通じないため、適当に壁に貼ってあった品を注文すると、
豆腐、野菜、魚、イカ、エビ、鳥の皮、レバー、タン等をぶち込んだ、盛りだく
さんな鍋が運ばれてきた。ご馳走だ。周りの人たちの真似をして、卵に絡めて食
べる。ビールはカールスバーグ。途中で火が消えたり、吹きこぼれたりで、良く
分からないうちに満腹になっていた。
歩いて宿に帰る。香港名物、
夜のネオン
はやっぱり奇麗だ。道端では、人の似顔絵や名前などを独自の技で描くおじ
さんがいて、感心して見物してしまう。
赤信号無視はもはや当たり前の状態になっている自分が怖い。
歩き回ったことで地理感がつかめ、香港が少し身近に感じられるようになった
。
21時頃、アショカ・ゲストハウスに帰る。
改めて部屋を見渡すとなかなか楽しい。
@なかなか開かない鍵。開けるには、鍵をねじるようにひねる、という技術が
必要。まあ、外からの侵入者が楽に入れないという点では、効力を発揮している
。
A恐ろしく重いドア。重いと言うか、床に引っ掛かっていてなかなか開かない
。自分の体重をかけて押し開ける。床にこすれて大きな音がする。これも外から
の侵入者を防いでくれそう。
B少し動くだけで派手にきしむベッド。
C明らかに干されていない枕、毛布、シーツ。他人の髪の毛がくっついていた
り、嫌な匂いがしたりする。
D窓を閉めていても、しっかり吹き込んでくるすきま風。今は香港でも特に寒
い時期なのに。
今から考えると、ここで安宿に対する免疫がしっかりと植え付けられた。
救いはテレビが付いていることであり、香港の大晦日番組を見られることだ。
日本の大晦日のように
歌番組
をやっていて、ゲストで稲垣潤一が来たりしている。
0時。新年になった。「恭喜發財(ゴンヘイファーチョー)。」と広東語の「
明けましておめでとう。」の言葉を今関と交わす。テレビでも金の入った封筒を
投げて祝っている。ぼくは今年2度目の新年を迎えたことになる訳だ。遠くでは
爆竹の音が聞こえる。
やがて、隣の部屋でインド人たちの大宴会が始まった。壁が薄いから音は当然
、全部筒抜け。カセットテープをかけて、大声で何人かが歌い始める。最初は新
年らしくて良いなあ、と思っていたが、さすがに2時間も歌い続けられるとたま
らない。明け方まで隣の部屋はバタバタしていたが、何とか寝ることができた。
夜じゅう、外からのすきま風が寒かった。
香港にてサッカー日本代表の試合があるという情報をキャッチしたぼくらは、
聞き込みで、試合が行われる競技場までやって来た。この大会はカールスバーグ杯というもので、毎年、香港の正月に開催される。今年の参加国は、日本、香港
、スウェーデン、ポーランド。チケットを取り、あっさり良い席に座れる。
試合前の選手を近くから撮影
。カズも高木も井原もいる。
この日の天気は日本の冬と同じ気温で、スタジアムは寒い。この寒さを吹き飛
ばす試合をしてくれるか?第1戦、日本vsポーランド、キックオフ15時。
1点目。山口のロングシュート。キーパーよろめく。
2点目。高木のヘディングどんぴしゃ。高木の本領発揮。
3点目。小村のダイビングヘッド。
4点目。カズが左サイドをドリブルし、角度のない所から直接ゴール。
5点目。高木再び。豪快に蹴り込む。
終わってみれば、5対0の大勝。高木、カズの両エースが決め満足。高木のポ
ストプレーが光っていた。
周りの香港人も日本を応援していて、嬉しい。試合後、近くの香港人がぼくた
ちに向かって「You are the best.」と言う。
第2戦、地元香港vsスウェーデン、キックオフ17時30分。
選手の動き一挙一動に、観客が一喜一憂する。香港チームが惜しいプレーをす
ると、皆いっせいに「アイヤー」とため息を吐く。前半終わって0対0。香港チ
ームはものすごい善戦だ。守りをひたすら固めて、前線にボールを蹴り込むだけ
のカウンター攻撃だけど。スタジアム内はすごい盛り上がりで、ハーフタイムに
ウェーブが始まる。ウェーブは場内を3周もする。香港人は必死にパンフレット
をちぎって、ウェーブのとき投げ上げる。一人が始めると皆が真似をする。とて
も面白い。もちろんぼくらもウェーブに参加。
後半もひたすら守る香港。香港人とともにどんどん香港を応援していくぼく。
一緒に「アイヤー」と叫んでいる。しかし、ついに後半25分、スウェーデンに
フリーキックからサインプレーで得点されてしまう。その瞬間、香港人の口から
いっせいにため息がもれた。失望の「アイヤー」だ。
ぼくはスウェーデンのゴールの素晴らしさに圧倒された。ここでは説明出来な
いが、スーパービューティフルサインプレー。ここまで計算されたサインプレー
は何度も何度も練習を重ねたに違いない。本来なら香港にではなく、日本に使い
たかったプレーだと思う。けれど、攻撃の人数を減らしてがっちり守りを固めた
香港に予想以上に苦しめられ、普通に攻めたのでは崩しきれない。そこに転がり
込んできたフリーキックのチャンス。ここで得点しておかなければ、この先どう
なるか分からない。そして用いたサインプレー。しかもきっちり決めるあたりは
さすが。結局この試合はこの虎の子の1点を守りきり、スウェーデンの辛勝。ぼ
くは試合中、ずっとあのサインプレーが残像として思い出され、一人興奮してい
た。
日本の大勝、香港人の盛り上がり、スウェーデンのサインプレー、と大正解の
サッカー観戦だった。「アイヤー」
サッカー場で知り合った留学生と、しばらく香港の街をうろついた後、香港の
夜景が見渡せるヴィクトリア・ピークに登る。広がるビル群、九竜半島の景色。遠くには啓徳空港が見え、着陸して
くる飛行機が点滅して見える。でも、今日は正月なので、ビルの明かりが消えて
いる。よって暗い。つまり、あまり奇麗ではない。「100万ドルの夜景」で知
られる香港の夜景ではあるが、ぼくには1万ドルもない気がした。期待以上の風
景に巡り合える、というのはなかなか難しい。
帰りに乗ったスターフェリーでの、夜の風は気持ち良かった。
我らがアショカゲストハウスに戻ってくる。テレビを見ていると、これから行
くロンドンで爆弾テロがあったというニュース。こういうのを見せられるのは、
まったく嬉しくない。
今日の収穫
。
ふと気付いたんだけど、昨日は2枚あった毛布が1枚になっている。どうやら
、ぼくが外出中に、勝手に部屋のカギを開けられて、持っていかれたようだ。荷
物は何ともなかったけれど、これには相当、頭にきた。今日は昨日より寒いのに
、、、。セーターを2枚着て、上にコートをかけて縮こまって寝る。それでも、
寒くて何度も目が覚める。冬に外でキャンプやってるんじゃないんだから、勘弁
して。
正月休みでほとんどの店が閉まっている中、飲茶できる店を探し回るけれど、
まったく見つからない。あきらめかけた頃、ついに飲茶の店を発見。
店員に案内され、丸テーブルに座り、飲み物と点心を注文。
飲み物はポーレイ茶。こうじカビを発酵させた茶で、身体が芯から健康になり
そう。新たに注いでもらった時は、机をコンコンと叩いて感謝の意を表す。この
作法は陳さんに教わった。
点心は7品頼む。エビ入り蒸し餃子、豚肉の焼き団子、チャーシューまんじゅ
う、餅皮の揚げ餃子、エビ春巻、牛肉焼きまんじゅう、鶏の足先。1品ずつ竹筒
に入れられて運ばれくる。フタを開けると立ち上る湯気。見るからにおいしそう
。期待を裏切らない味。うまい、美味い。
どんな人でも受け入れてくれる雰囲気のある、いい店だった。何といっても正
月に開店しているのがエライ。
ダブルデッカー(2階建てバス)に乗って、タイガーバームガーデンへ。悪趣
味な置物がたくさん置かれている。ここでタイガーバームを買う。
香港の歌が流れるバスで、街並みを見つつ、空港へ向かう。香港の回想。
結局、温かい香港にはお目にかかれなかった。
香港では良く歩いた。おかげで、初めは馴染めなかった街が、今では身近に感
じられる。
旧正月に香港に来れて良かった。雑の魅力を感じた。
啓徳空港でリュックを置き忘れる。ぼくを追ってきた出国審査員が、言った言
葉。「アイヤー」。
20時35分、UA001便で香港を後にする。
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