★ 1日目
北斗星
|
この日、9月1日は、10年前ぼくと片が初めて出会った日でもある。あの頃
はまだ小学5年生。
片の兄ちゃんの車で大宮駅へ。旅の始まりのわくわく感がたまらない。
17時15分 北斗星1号5号車10番B個室に乗り込む。中学生の頃鉄道ファンだったぼくは、北斗星
に憧れ、見るたびにいつか乗りたいなあ、と想っていた。その北斗星の個室に今
乗っている。
車窓の風景を眺めたり、部屋の見取り図を書いたり、始まったばかりの旅行記
を書いたりする。
はしゃぎすぎ
て二人で歌っていたら、隣の部屋からクレームがくる。
22時30分 ロビー室に行って歌詞作り。
| 0時 1時30分 2時50分 3時15分 3時22分 3時35分 3時50分 4時05分 |
各自の部屋に戻る。 寝る。 目覚まし時計で起きる。片がぼくの部屋に来る。 青函トンネル突入。 竜飛海底駅通過。 最深部。車窓に「Welcom to 北海道」の電光表示板が現れる。 二人でカウントダウン。ここから、北海道だ。 トンネルを抜ける。 片が部屋に戻り、ぼくは再び寝る。 |
7時20分 起きて外を見ると、牛や馬がいる。
苫小牧で北斗星から降り、日高本線に乗り込む。列車は太平洋を間近に臨み走
っていく。
11時07分 浦河駅
列車がなかなか発車しない。業界人ぽい人が駅を走り回り始める。なにが始ま
るんだろうと見ていると、女の人が歩いてきた。石田ひかりだっ。ドラマの収録らしい。('96 10/14「ナチュラル愛の行方」日本テレビ
系 にてこの場面放送)。偶然がとても嬉しく、
写真
まで撮ってしまう。手を振るが、あっさり無視される。まあいいや。この旅
、さい先良さそう。
終点の様似駅からバスに乗り、海岸線をひた走る。海岸には大きな日高昆布が
、きれいに並べて干されている。植物で満たされた丘の中を走り抜け、12時40分
襟裳岬 到着。
いきなり凄い風。寒い。体感温度11度。灰色の空、荒々しい海。殺伐として
いるが、
スケールのある景観
だ。とにかく風が強く、体が押される。1年中、ぴゅーぴゅーと風笛が鳴っ
ているそうだ。
大漁ラーメンを食べる。磯の味。魚介類が新鮮でおいしい。
バスを乗り継ぎ、18時12分、帯広駅到着。駅周辺を散策。道路が碁盤の目のよ
うにまっすぐに整備され、広々とした気持ちのいい街。19時12分、おおぞら9号
で釧路へ。21時00分、釧路駅ですぐに乗り換えて、終電へ。人がほとんど乗って
いない一両編成の列車に揺られていく。ぼくは、こういう見知らぬ土地での夜の
雰囲気が大好き。
21時54分 厚岸駅着(今日の宿)
駅の寝れそうな場所にはすでに3人先客がいる。他に寝れそうな場所がないの
で、その人たちの横、公衆便所の前に寝袋を広げる。今からかなり寒い。
やせた犬が通り過ぎる。しっぽが太く長い、、、?!犬じゃないじゃん。キツネだよ。北海道ならではの風景だ。近くに小ギツネでもいるのだろうか?ぼくた
ちの前を小魚をくわえ、何度も往復していく。
フラッシュで写真
を撮ったら、逃げるどころか寄って来ようとする。やがて、近くにいたタク
シーの運転手に追い払われて、逃げて行ってしまった。 これも、石田ひかり同
様、うれしいハプニングだった。
往復2.5qある道のりを歩き通し、厚岸湖へ行って来る。
さあ、この旅最初の野宿だ。オオカミ系の犬が明らかにぼく達に寄って来て、ぼくらの寝袋の横で寝る
。続いて犬の吠え声を甲高く、狂わせたような吠え声が、だんだん近づいて来る
。今度は何だろう? 再びキツネさん登場。いつまで鳴き止まない声を聞きつつ
、便所のにおいの下、犬とともに眠りに落ちる。0時。
![]() |
寝ているうちに寒くなってくる。 頭では「さみー」と思いながら、かまわず寝る。 6時起床。割とさわやか。 ←昨日の犬がまだいるので、いっしょに戯れる。 名前はCOOL DOG ジョン |
6時49分 厚岸発。花咲線の車内が暖かく、よだれをたらして眠りこける。
8時11分 根室着
バスで納沙布岬へ向かう途中、根室高校前を通過。コギャルじゃなくて、ホッ
とした。
「返せ!北方領土」の看板が立ち並ぶ。
9時 納沙布岬
ここも襟裳岬同様に寒い。風景も寒々としているから余計に寒い。「4つの島
」、「平和の道」、「平和の鐘」などのモニュメントがある。北方領土、ロシア
に向かって、
ぼくたちのアピール
。
北方館の望遠鏡で、北方領土と、ロシアの巡回艇を見る。北方領土は近くて遠
い。
花咲ガニのてっぽう汁を食べる。盛りだくさんのカニ、みそ汁で心体が温まる
。花咲ガニは安くてうまいのだ。店のおばちゃんがサービスしてくれた昆布巻き
を、おいしくいただく。
北海道では「熊出没注意」グッズが売られている。ぼくは手袋を、片はトラン
クスを買う。
バス、列車で、釧路へ。コンスタントに眠い。
混雑したワンマン列車で釧路湿原へ。駅を一つ間違って降りてしまい、湿原の中を
歩く二人
。晴れた水色の空、辺りは植物帯、右には釧路川が流れている。北海道の景
色を満喫でき、歩いたのが逆に充実していた。
一時間ほど歩き、釧路湿原を見渡せる細岡展望台へ。パノラマの風景が目の前
に広がる。雲の隙間から、太陽の光線が下界に降り注ぐ。
天から舞い降りる二人
。
列車で川湯温泉駅へ。途中、列車がスピードを緩めて警笛を鳴らし、線路上の
シカを追い払っている。今日、野宿できそうな駅を探し、川湯温泉駅に決定。駅
近くの温泉つつじ湯へ行く。リフレッシュした後、駅へ野宿しに向かう。駅には
キツネ以外誰もいなく、やるせない気持ちになる。
寝る準備
を整え、21時10分、電気が消えたので仕方なく寝る。昨日ほど寒くないので
何とかやっていけそう。
| まえがきへ |
4日目へ |
ホームへ |