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出火の原因はいろいろな説があります、その一つは官軍の 中にも西郷隆盛に好意的な人が多く協力したと言う説 その逆の説もあります、天守閣は戦のときには戦闘指揮所 及び大砲の着弾観測所の役割をはたしますが大砲の射程 と命中精度が向上した近代においては弱点となりました。 熊本城の基本設計は火砲対応型の近代要塞であり三百年 後の明治にも十分通用するもので、天守閣が唯一の弱点と 言えましょう。 また天守閣は城のシンボルですから敵の攻撃により炎上 すると士気の低下を招き戦闘能力が落ちてしまいます。 そこで自ら火を放ち弱点をなくしたと言うものです、この 説の面白いところは現在のアメリカ海軍で同様のことが 実践されていることです、 それはミサイル巡洋艦が就役したときに大砲は時代遅 れで実戦には使用しないとの理由で搭載しなかったの ですが大砲の爆音は士気を鼓舞し、対空砲火の炸裂音 は敵機パイロットの照準ミスを増やし戦闘効率が向上す ることが判明、旧式砲を二門搭載したそうです、 甲板上に重い物を載せ船の重心が上がるうえに爆発物 を余計に積むわけですが戦うのは人間であり心理は無視 できないのでしょう。 |