無指向性ラジオビーコン(無指向性無線標識、ホーミングビーコン)は、200KHz
から415KHzの電波を全方向に同じ強さで送信する装置です。飛行機で、電波の送信方法を探知して、進行方向や現在位置の決定に使われます。ILSに併置される小出力ものもはコンパスロケータと呼ばれます。
どのNDB局の電波かを容易に識別できるように、中波ラジオ放送と同じAM(振幅変調)により2文字の識別符号を1020Hzのモールス信号で変調し送信しています。(外国では3文字の標識符号を用いるところもあるようです。)
(お寄せいただいた情報によると1000,1010,1030Hzで変調されたものもあるとのことです。)
古くから使われ簡単に設置できますが、方向を決める精度は高くなく最大10度程度の誤差を持っています。また、標識の直上ではアンテナの特性のため信号が聞こえなくなり、標識の直上を通過したことがわかります。また、適切なNDB がない場合には中波放送局をNDBの代わりに使用することも原理的には可能です。
短距離航法システムの国際標準の一つです。( ICAO )
例
AMI (茨城県稲敷郡阿見町) 識別符号 TL 周波数 350KHz
DAIGO (茨城県久慈郡大子町) 識別符号 GO 周波数 221KHz
(C) Keisuke Nagase, 1996. All Rights Reserved.