冗語蒐 第五版
一番最初
「馬から落ちて落馬した」を始め、不注意または無学に起因するものなどのように、論理的には不必要な語を附加的に用いる表現がある。
強調をしたいときや確かな印象を与えるためや、語路のよさ、言い易さを作り出すための方法で、故意に修飾的に使用している場合ならともかく、超越して、首をかしげるような冗語を掬ってみた。
一番最初≠ニいうの愚、一番は最初であり、最初は一番であって、電脳変換でさえ警告を発する語である。
超越≠ニいうのは、超はこえること、越はこれまたこえることでもあるが、普通の程度をはるかに飛び抜けた(世俗を離れた)という語義として知られている。
じょうご
「使用実例」(使用人物等)
【普通】 語釈。〈典拠 広辞苑〉
「用例『事例』」
《我儘解釈》
享年六十二歳
「○○○○ 享年六十二歳」、年を享けること六十二を表現しようとして、「年」と「歳」の字義が同じことを重複して使用している。(天下の日本放送協会)〔不注意〕。
【享年六十二】「その時歴史は動いたでは、『井上清直享年四十四』と、字幕があった」〔正常〕
数え年の六十二歳
二十四年の歳月
約二十四年のことを「二十四年の歳月」と言っているのは、年」と「歳」を重複している。『二十四有余年』とか、足掛け何年とかの表現で言った方が良いのかも。
(日本放送協会ほか民放)〔不注意〕
【二十四の歳月】 約二十四年のこと。
数え年で二十四年をいう。
満年齢はアメリカ式で戦後。
中継がつながっています
「現場と中継でつながっています。」「中継」と「つながって」と同じことを重複して使用している。
(日本放送協会・朝のニュース)〔不注意〕
【中継】 中間で受け継ぐこと。
『中継で放送します』
『中継でお伝えします』(日本放送協会・高橋美鈴)
継続してつづける
インタビューで「親善を継続してつづけたいとおもっています」と、韓日ワールドカップサッカーの親善について話して平気。
(TBSラジオ・藤原紀香)〔無学〕。
【継続】 受け継いでつづけること。
『継続をしたい・・・』
返球がかえってきた
「外野から返球がかえってきた」という実況中継放送。「へん」と「かえって」を同じ意義を重複して使用している。(2002.5.11
NTVスポーツアナウンサ)〔不注意〕
【返球】
投球を受けて、球を投げ返す、打球を捕って本塁側へ戻す。
『 球が返ってきた』
ながい長寿の国
「日本は、ながい長寿の国になった」と言った。TBSラジオ日本全国8時。「ながい」と「ちょう」は同意義を重複して使用している。(2003.1.17
0812 森本毅郎)〔不注意〕
【長寿】
『日本は長寿の国』
『日本は長生きの国』
「長寿のお年寄り」というラジオアナウンサーもいた。
《 長寿=お年寄り ただし、お年寄り≠長寿 》
注目があつまる〔無学・不注意〕
【注目】〈目をそそぐこと。〉
『注目がある』
明確な明言
(天下のNHKが使用)〔名言?〕
【明確】
〈明らかで確実なこと。〉
【明言】〈はっきり言うこと。〉
募集をつのります
蛙「募集をつのります。」
雲「募集を募ります???・・・、『ぼしゅうはつのることだな』・・・」
(提供 パパイナップル)〔不注意〕
【募集】〈つのりあつめること〉
( 形)
「募集します。」
《反対語(応答語?)、応募=A例「応募します。」》
《我儘展開解釈》相手に敬意の念を抱いていず、信用を押し付けようとしている表現とかんじる。
氷点下以下8度
「氷点下以下になったときは足元が滑るので注意して下さい」と言った。
(2003.1.21朝 やかん人)〔滑言〕
【氷点】〈水が氷結しようとし、あるいは融解しようとする温度。〉
【氷点下】〈水の氷点以下の温度。セ氏零度以下〉
『氷点下八度』
☆評点以下例奴(冷やかし)
「氷点下マイナス6度」です。「氷点下」は、マイナス、算術では、+6℃≠ニなるのか。氷は滑るので要注意。〔無学(国語、算数、理科)〕
エコーが返ってこない
( 東京都知事 石原慎太郎が森本毅郎との対談の中で ) 〔芥川賞受賞作家〕〔分類不可〕
【echo】〈こだま。山彦。反響。〉〈残響。〉
『反響がない』
『反響が小さい』
『反響が少ない』
電流が流れている
「線路には電流が流れている≠ゥら触れないように注意して避難するように・・・・・」と言った。
(2003.3.3 18:55 某局のインタビュウにこたえて、都営地下鉄の担当)〔馬落落馬〕
『電気が流れている』
『電圧がかかっている』
残雪が残っている
「残雪が残っているのが落ちる雪崩・・・・・」と言った。
(2003.3.3 18:25 NHK 福島 天気予報の解説者)〔馬落落馬〕
(島貫天気予報解説者は、この日が最後の出演)
逆光の光が美しい
「逆光の光が美しいのが好きなので描く、難しい・・・・・」と言った。
(2003.02.× ×:× 画家)〔馬落落馬〕
《確かな印象を与えるために使用したのだろう。○》
結論に異論
(2003.2. 毎日新聞)〔問題ないのかも〕
お勝手のキッチン
「お勝手のキッチンが・・・・・」と説明を始めた。
《いわゆるひとつの¥d複英話語》
重複英和語類 「ラベリングを貼る。」
「ペインティングを塗る。」
アレンジを変える
「アレンジをかえて・・・・・」と説明を始めた。(2003.03.19 9:10 岩崎広美) 〔重複英和語※〕
《いわゆるひとつの¥d複英話語》
短い短打
「イチローの短い短打・・・・・」と言った。
(2003.4.23 8:10 TBSラジオ「全国8時です」スポーツ記者 永谷脩)〔馬落落馬〕
初めての初体験
「松井の大リーグでの初めての初体験で・・・・・・・」とメジャーリーグベースボールでの松井選手のデビューでの活躍のコメントを求められて。(2003.04.01 長嶋茂雄)〔重複英和語※〕
《いわゆるひとつの≠ソょう複語》
ミスターG(長嶋茂雄氏には、語録、辞典が発行されているので許される。)以外の社会人には言ってもらいたくない
いわゆるひとつの¥Wで重複英話語類はあるが日本語では希少なちょう復語。
新大陸に上陸
「ゴジラが新大陸に上陸・・・」と解説。(2003.04.01 二宮清純)〔※是非もなし〕
ミスターG(長嶋茂雄氏には、語録、辞典が発行されているので許される。)以外の社会人には言ってもらいたくないが、ほかに適当ないいようがあるのかとふとおもうとやむを得ないこととする。
逆流が流れる
「逆流が流れていて・・・・・」と言った。
(2003.4.23
8:10 TBSラジオ「全国8時です」天気の森田隆光)〔馬落落馬〕
(森田天気解説者の、全国恥じかきいつもです)
経済エコノミスト
((2003.4.25 8:03 TBSラジオ「全国8時です」出演評論家)〔問題ない?〕
アド
アドレスを構えたとき
「松井がアドレスを構え・・・・・・」松井選手の大リーグでのバッティングについてコメントを求められ
て。
(2003.05.01 9:13 NHKの解説で、長嶋茂雄)〔重複英和語※〕
《いわゆるひとつの≠ソょう複語》
超英雄スーパーヒーロー
「松井が大リーグに行ってから、超英雄スーパーヒーローになって・・・・」松井選手の大リーグでの活躍ぶりについてコメントを求められて。
(2003.05.01 長嶋茂雄)〔重複和英語※〕《いわゆるひとつの≠ソょう複語》
ミスターG(長嶋茂雄氏)の言動に変化がある。
松井選手のイチロー選手の大リーグ対戦を解説するミスターGは、以前は日本プロ野球で解説していた際には、英語(カタカナ)を先に言っていたのが、アメリカに行って、メジャーリーグを解説する場合には、日本語を先に言って、英語で補足しているつもりなのか、新作冗語なのかいわゆるひとつの¥Wには、英語+日本語の重複和英語類が附加された。希少なちょう復語。
《ミスターGは、自分の解説を現地アメリカ人をも視聴者と思っているのかも知れない、流石流暢。》
主演を演じる
「主演を演じる・・、主役を演じる○○さん・・・・。」と言い直す。
(日本放送協会・膳場貴子)〔違和感〕
《アナウンス中に、間違いに気付き直ぐに修正するあたりは、流石。》
瀬戸内海に囲まれた島
スタジオアナ「けさの中継は、瀬戸内海に囲まれた島です。」
現地アナ「瀬戸内海に面した島」と紹介した。
(日本放送協会・朝のニュース、中条政子)〔違和感〕
(日本放送協会は、最近異様)
【瀬戸内海】
>本州と四国・九州に囲まれた内海<。
自分で自負した
「あのうたの出来は、自分で自負した・・・・・、」と曲を流す。
(ラジオ福島 マイホームページ・中村雅俊)。〈 2003.05.19 18:00 〉
〔耳障り〕《自己陶酔が伝わってきた。》
海の海水温
「海の海水温が上昇・・・・・」と言った。
(TBSラジオ「全国8時です」天気の森田隆光)〈
2003.05.21 8:09 〉〔馬落落馬〕
《(森田天気解説者の、全国恥じかきいつもです。
)
自分の自慢
「自分の自慢をして・・・・」と言った。
《能天気の森田隆光解説者に対して、意図しているかも》
朝の朝礼〔不注意〕
新しい新天地〔不注意〕
新しい新鮮〔驚異〕
通勤で通っている〔不可解〕
遺言を遺した〔不注意〕
月光の光〔強調・確かな印象〕
海の潮風の塩害〔判り易い〕
連敗を続ける〔気になる〕
北朝鮮に訪朝〔不注意〕
アメリカに訪米〔不注意〕
突出ぶりが目立つ〔気になる〕
成人した大人〔気になる〕
紙の紙幣〔不注意〕
初めての初任地〔不注意〕
パパイナップル氏の寄稿
未だの未解決〔慣用〕
違和感を感じる〔不注意〕
【違和感を覚える】
《後に、東大名誉教授の発言か執筆かは知らないが、権威をかかげたジャーナルの記事中での文面に、違和感を感じる≠ニいうのを見つけ、ショックを感じた。》
〔違和感とは有か無かとおもうが〕
あとで後悔する〔寛容〕
落胆して落ち込む〔馬落〕
茶飲み茶碗〔意識用意〕
今朝の朝礼〔強調〕
午後から午後休〔耳障〕
《朝の緊張から発した言らしいが、真面目に聞けば耳障りで、緩和な状況ならば馬耳東風、ジャストなタイミングになれば、鼻から牛乳が出そう》
あどがき
じょうご≠ノついては、修辞学の範疇であろうが、一般的には気にしないことを愚生が蒐集してみた。【蒐集】というのも、アツめる、アツめるという用言が二つの漢字を連用、熟語として慣用されている。
次回蒐集予定、圏内語と圏外語。
難読地名を調査中。
おみおつけ【御御御附】〈味噌汁の丁寧な言い方。〉(究極)《いうことなし》
特殊な蒐集 余計な言葉でない
〔特殊〕
【特】〈ことに〉〈とくに〉【殊】〈ことに〉〈はなはだ〉
特と殊とが近いが連用。
〔甚大〕
【甚】〈はなはだ〉
【大】〈おおいに〉〈はなはだ〉
甚と大とが近いが連用。
〔極大〕
【極】〈きわめて〉〈はなはだ〉
【大】〈おおいに〉〈はなはだ〉
極と大とが近いが連用。
〔蒐集〕
〔超越〕
〔重複〕
〔附録@同音の語を重ねた語〕
あいあい〔踊り言葉〕
あおあお〔踊り言葉〕
あかあか〔踊り言葉〕
あきあき〔踊り言葉〕
あくあく〔踊り言葉〕
あさあさ〔踊り言葉〕
あざあざ〔踊り言葉〕
あしあし〔踊り言葉〕
あたあた〔踊り言葉〕
あつあつ〔踊り言葉〕
あてあて〔踊り言葉〕
あとあと〔踊り言葉〕
あっぷあっぷ〔踊り言葉〕
あらあら〔踊り言葉〕
ありあり〔踊り言葉〕
あれあれ〔踊り言葉〕
あんあん〔踊り言葉〕
いきいき〔踊り言葉〕
いくいく〔踊り言葉〕
いよいよ〔踊り言葉〕
いらいら〔踊り言葉〕
いやいや〔踊り言葉〕
うろうろ〔踊り言葉〕
うわうわ〔踊り言葉〕
えきえき〔踊り言葉〕
おいおい〔踊り言葉〕
おたおた〔踊り言葉〕
からから〔踊り言葉〕
そうそう〔踊り言葉〕
たんたん〔踊り言葉〕
はらはら〔踊り言葉〕
ぴかぴか〔踊り言葉◎〕
ひらひら〔踊り言葉〕
ほうほう〔踊り言葉〕
まちまち〔踊り言葉〕
らいらい〔踊り言葉〕
らくらく〔踊り言葉〕
らんらん〔踊り言葉〕
りゅうりゅう〔踊り言葉〕
りょうりょう〔踊り言葉〕
りんりん〔踊り言葉〕
るいるい〔踊り言葉〕
るんるん〔辞書に無い〕
れいれい〔踊り言葉〕
れろれろ〔辞書に無い〕
れんれん〔踊り言葉〕
わいわい〔踊り言葉〕
わくわく〔踊り言葉〕
わさわさ〔踊り言葉〕
わざわざ〔踊り言葉〕
わなわな〔踊り言葉〕
わやわや〔踊り言葉〕
わらわら〔踊り言葉〕
われわれ〔踊り言葉〕
わんわん〔踊り言葉〕
〔附録A 蛇足〕
雨の日の散水車〔余計な物事〕
晴天日の雨傘〔あっても無駄〕〔無用の長物〕
いつわりのないところ
じょうご≠ノついても、修辞ということも、重複≠ニいうような、連用についても、よくわからない。とりあえず列挙した。
冗語蒐 第五版
制作 浜
耕
発行 蒐集癖舎
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【
いわゆるひとつのJapanese(語某掘特蒐) 】
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