以前に寄せられたメイルから、メイルとそのご返事のダイジェストを載せてみました。
ここに書かれたことについてご意見などありましたらここにメイルください。
ここに書いたことは当然のことですがあくまで私の立場からの見方ですし、これが絶対間違いないとはかぎりませんし、また必ずもすべてのT.I.関係者からの賛同を得られるとは思いませんのでそこのところ、お含みおきください。
そのうえで何かの参考になればと思います。
−−−『 』 内はあとで追加した部分 −−−
Subject: Re: 初めまして←こちらこそ
Date: Tue, ** Nov 1999
> テクニカルイラストレーションのお仕事に関心があります
よく「イラストレーター」「テクニカルライター」「POPデザイナー」あたりと間違えられていたりします。
> 通信講座で勉強を.
どのようなないようの通信教育かは存知あげませんがアイソメトリックなどの理論的基礎的なことはどこでも同じですからそれで十分と思います。さらに高度な描き方は参考書などを見ればそれも理解はできると思います。
「ここからは私の描いているようなテクニカルイラストを基準に」
ちょっと心配なのは、今の通信教育でテクニカルイラストをどんなふうに教えるかは知りませんが、「鉛筆での下書き、ロットリングでの墨入れ」等手描きのことを言っていたら、その技術はこれからさき長く役に立つかどうか、私は疑問に思います。
私も'91〜'92年頃までは下図を描いて墨入れをなどやっていましたが、現在はもう鉛筆を持って下図を描く、等と言うことはほとんどありません。下図はともかく、墨入れで売り物になるイラストを描けるまでには少なくとも1年くらいはかかります。
現在はCADなどパソコン上で作業をすませて後はプリンター出力します。
これからは図面を読む力、基礎(これは通信教育でもなんでも得られる)の他にテクニカルイラストの描けるCADを一本充分使いこなし、さらにその上でそれを加工できるソフトを使いこなせればベストかなと思います。
CADソフトは物によっては平面図から3次元変換を簡単にやってくれますから、何も知らなくてもできそうですが、やはり知っていて描くほうがいいにきまってます。
ついでに、これから先手描きのテクニカルイラストが消えるかと言えばそれはないと思います。
コスト的にパソコンを使用すると高くなるのと、納期の時間が無いときはどうしてもなれた人が描く手書きが早かったりしますし、Artisticな絵はやはり人の手でかかれた物でしょう。
Subject: Re:テクニカルイラストについて
Date: Mon,22Jun1998
>通常の立体イラストの場合、3DCADを用いず、
>平面で直接ワイヤーフレームにて立体図を画いていくのでしょうか。
>3面図から立体を作り回転させる方法はとらないのですか。
コンピュータ上で立体図を作成する場合、2次元平面に立体に見える絵を描いて行く方法と、すべてデータを3次元の空間座標値で持っていて色々の角度、方向からの視線で表現する方法とあります。後者はプレゼンテーションなどつかわれるようです。3DCADで断面形状を回転させたり平面から立体に変換して描いていく方法は後者になります。
T.I.の仕事のほとんどは受注生産ですからどちらの方法を採用するかは、クライアントの要望するものができ上がればいいわけですから作成のコストと作成者の使いやすいものを採用するのが様になると思います。
自分は、見る方向が決まっているいてそれ以外視点方向の絵は必要ない場合迷わず前者の方法をとっています。
というか3DCADが入ってないものですから、今度会社ではMicroCADAMを入れるとのいう話がありまして、2.5次元CADはできそうですが。
>また、この立体イラストの仕事もなかなか特殊な分野だと思われますが、
>需要としてはやはりあまりないのでしょうか。
図に限定して考えると重要は狭くなるのですが取り扱い説明書などに描かれている絵はすべてテクニカルイラストの範疇に入りますのでそんな仕事でも描けるのであれば需要はどこにでもあります。私もそういう絵を描いたりします。
簡単なイラストや図表は印刷やさんでちょこちょこと描いていたりしますし、この不況の元、外注に出さないで社内で描いてしまう場合も多くあるようです。問題はいかにして仕事をもらって来るか、だと思います。
こんなところでお答えになりましたでしょうか。
グラフイックデザインのお仕事もテクニカルイラストのうちではないでしょうか。
Dehadeha!
Subject:はじめまして!
Date:Wed,27May1998
>しのさんの仕事部屋拝見させていただきました。
>なんといっても英語がないのがいい!(英語が苦手でして(^^!
>テクニカルイラストに対する心構えとかありましたら
こんにちは仕事部屋のあるじのしのさんです。英語は私も不得手で、そのようなページは今後も作成の予定はいれておりません。
機械製図を勉強されているとのこと、今はやはりCADも使用されているのでしょうか。
製図をやると当然テクニカルイラストもでてくることでしょうね。当HPが少しでもお役にたったようでうれしく思います。TIのページも」更新で新しい絵を入れたいと思うのですが、現役で仕事をしてますので、やたらにクライアントの絵を入れるわけにいかないのでなやんでます。なにせ売り物ですから。
心構えと、言うほどのものは普段の仕事ですので余り考えたことはないのですが、今後手書きでテクニカルをやられるのであれば根気とひたすら量をこなすことでしょうか。
理論は必要な時に復習することで間に合うとおもいます。
CADで仕事をされるのであれば視力の低下を防ぐ算段と、また肩こりがでますのでそれを解消する方法をかんがえましょう。
自分では普段の生活での中で、ものの形とハイライト線を見てしまうことはよくあります。ハイライト線はT.I.の表現の要と思います。
Dehadeha!
Date: Wed,09Jul1997
From: Shinozuka<a-shino@mxd.meshnet.or.jp>
>最近テクニカルイラストレーション技能士に興味を持っているのですが、
>資格を取った後T・I技能士の方々はどのようなかたちで仕事に生かして
>いるのでしょうか?
ということですが、残念ながら私はT.I.技能士の資格は持っていません。実は無くても仕事は出来るのです。バリバリ活躍しているかどうかは適当にやっているとしかいえませんが。
どのような仕事があるかということであれば、至る所に広い意味のT.I.があります、身の周りの書類のほとんどに絵が描いてありますがそのほとんどが広義のT.I.といっていいです。
自動車のパーツリストなどをご覧になったことはありますか?大企業の製品にはPL法の施行からは必ずといっていいほどパーツリストがついてます。あれの絵がそうです。大手の場合ほとんど社内または子会社の様なところで作成しているようです。
>『キャドとテクニカルイラストレーションの関係』
CADについて誤解があるといけませんので一応説明を、CADは本来は航空機、機械、建築等の図面設計用に開発されたdrawingソフトです。
それが付加機能が充実されてきて設計の構造解析、3次元変換(2.5次元)などがついてきたものです。
ですから本来の機能しか持ってないCADには立体作成には向かないものも多いのです。
現状ではやはり3次元変換したままの絵では使用できない場合も多く、そのようなものは人が手直ししないと売り物なりません。
CADとT.I.の関係は、ズバリ「T.I.を描くための道具の一つがCADである。」と言いきりましょう。
>そのような中でテクニカルイラストレーションは生き残って行けるのでしか?
T.I.は生き残ります。それどころかますます必要になってくるのは目みえて分かっています。文書だけの取扱説明書などが理解しにくいかを見れば想像がつくと思います。
だた問題はT.I.は残ってもそれを描く人間がどのようにして生き残ったらいいかは私にもはっきりとは分かりません。
が、T.I.がCAD化される方向にあるのは間違いありません。
(computeraideddesignではなくてcomputeraideddrawingに力点をおいたCADがT.I.にはむいている)
T.I.の基本的なノウハウはそう沢山あるわけではなく、そのようなことはよほどの数学音痴でも無ければ独学で半年もあれば充分学習と思います。
それ以外に機械(建築)図面が読めないと話になりませんが、これは約束事(図面の記号など)を覚えればどうと言うことはありません。
私の知っている範囲では本屋にいって入手出来るのT.I.の参考書は古いものばかりですが等角図の基本の理論は変わるわけではないので充分です。どの本を選んでもたいしてかわりはありません。
機械図面を読めることはT.I.に限らずいろいろ必要と思います、機械製図の本もいろいろありますがとくにこれと言ったものは思いつきません。
出来れば、専門学校のCAD科などで機械一般とCADを学びながらT.I.を勉強するのが以外と近道かもしれません。
いろいろ書きましたがなにか参考になりましたでしょうか、また、自分でいうのもなんですが絵のセンスが必要と思います。
まあ、自分で出来ると思って取り組めばだいたいのことは叶うのではないでしょうか。
目標があるのと無いのでは0と1ぐらい違いが大きいと思いますのできっと出来ると思います。
Dehadeha!
テクニカルイラストの部屋にもどります。