今回は 単位のお話ですが
戦闘機で 通常UNITと言うと 編隊のことですが
ここでは 純粋に飛行機に使われている単位の事です
昨日 何気なく
気が付きました
どうして 飛行機の単位はバラバラなのか・・・・っと
計器板を見ます
速度計 kts and/or mach
高度計 feet
昇降計 feet/min
針路計 degree
距離計 nm
迎え角 degree or unit
回転計 % or rpm
排気温度計 °C
燃料流量計 pph
圧力計 psi
燃料計 pond or gal
ノズル計 %
加速度計 g
照準 mil
姿勢 degree
etc
まあ 表現する物が 違えば 単位は違っても良いでしょうが
長さを表すのに マイルとフィートは 理解できません
距離は マイル
高さは フィート なのでしょうか?
でも 射撃するときは 距離フィートなんです
まあ1マイル以下は フィート なんでしょうか・・・・
でも 地上兵器は ヤードを使ってるし・・・
そもそも 西洋に長さの単位が多いのがいけないのです
インチ フィート ヤード 陸マイル 海マイル・・・
その上 その単位より 少ない物は 分数で表示します
8分の1インチって 言われても 分かりません
1インチが2.5cmぐらいだから 1/8incは・・・・3mmぐらいかな? って 計算しなくてはいけません
アメリカ人は 8分の1インチで 直感的に長さが分かるのでしょうか?
その上 10incが 1feetじゃないんです
何を考えているんでしょう?!
次に 燃料です
搭載量は 体積なのに 重さで表現します
昔の飛行機は ガロンで 体積を表現していましたが
今は だいたい ポンドです
体積と重さが同じなら良いのですが
温度が変化すると 同じ体積でも 重さが変わります
だから 寒い日に燃料入れた方が 沢山入ります
言い換えれば 寒い日に入れた方が お得です
その上 日本の飛行場で燃料入れると
請求書には kl(キロリットル)で 書いてあります
だから 入れた量と 請求書が同じ量なのか 分かりません
次に角度です
飛行機の姿勢は 度 で 表現します
方位も 度 です
しかし 武器関係は ミルで表現します
まあ ラジアンは 無いので 円周率を覚えている必要はありませんが・・・
1ミルは アークタンジェント(1/1000)の角度です
だから 1度は 17ミル ぐらいでしょうか
ここでまた めんどくさいことがあります
パイロット同士なら いつも使っている 単位で OKですが
一般の人に 説明するときは どうしても 普通の単位しなくては なりません
また 風の強さなどは 私の場合 ktsの方が 直感的に分かりやすいのです
ここで 直感でも分かる 単位の 概算変換方法です
kts から km/hは 比較的簡単で ktsを2倍にして 1割引きます
400ktsなら 800−80で 720km/hとなります
当たらずとも遠からずです
しかし 通常パイロットが言う 速度は IASの計器指示速度ですので
本当の速度の真大気速度のTASではありません
TASは高度によって変わってきますので
本当は 高度変化による 密度補正をします
しかし 計器速度から計器誤差を引いて その上に等価大気速度にして
それに密度比の平方根の逆数を掛けなさいといわれても 目が点になってしまいますので
ここでは 高度を 200で割って IASに足します
高度 30000feetを 300ktsで 飛んだら
30000/200で 150
300+150=450kts となります
この場合 km/hに直すと 前の方法で 900−90=810km/hとなります
これでも 大体合っています
最近では mach数で 速度を表現します
これは 音速に対する 比ですので 単位はありません
その上 音速は温度によって僅かに変わるだけなので
高度の影響を IASほど受けません
また 速度計には 音速計も付いている物が多いので 使い勝手も良いのです
ここで 音速を直感で分かる方法です
音速はそのまま nm/minです
0.6machなら 1分間に 6nm 進みます(1nm=1海里=1.852km)
この方法は 実際に飛ぶときに かなり便利です
速度計で mach0.9で 距離が50nmなら 到着まで 5分半程度です
また mach 1.0は ほぼ時速1200kmなので
mach 2.2は 2400km/hです
mach数が少ない場合にも 12という数字は いろいろな数で割れますので 概算には大変便利です
風は 天気予報では 20mとかいいますが これは20m/secの速度です
ktsにするには これを倍にします 40ktsです
この方が パイロットには わかりやすいのです
時速に直すのは 得意の 2倍して1割引くのです
次に長さです
feetとnmですが これは 約6000feetが1nmだとしてしまいます
1.5nmが 9000feetです
これとは別に 東京タワーは1000feet
富士山が 10000feetと 感覚で覚えましょう
正確には12389ですが 誤差の内です
また feetをmにするためには
3で 割りましょう
3000feetなら 1000mです
次に 量です
50galが 200Lで ドラム缶 1本です
このjほかに OILなどは クオートとかパイントとか 使いますが これは無視します
ここで 重さを考えると
1kgは約2lbsなので
lbs表現の重さは 半分にすればkgです
36000lbsの飛行機は 18tです
燃料は 比重が0.9ぐらいなので
無視して 1とします 水と同じです
ですから ドラム缶1本は 200kg 約400lbs
だから 12000lbsの燃料は
ドラム缶 30本
6000kg 6t になります
戦闘機は これを 1時間で燃やします
ちなみに 超音速飛行では 両エンジンで 70000pphですので
12000lbsの燃料は 6分弱で 消費します
1分で ドラム缶5本を 燃やします
温度は 大体 C を使いますが
物によっては F で記載されている物もあります
エンジンのデーターなどは R で表現されていることもあり
ある程度の 知識が必要です
ちなみに R は 絶対温度 K 基準の F 表示だそうです
角度は degree が 多いのですが
milも 武装では 多く使います
これは かなり便利な方法で
HUDには mil表示 ばかりです
だいたい この程度知っていれば
飛行機のお話も 実感として 分かるようになりますので 参考にして下さい