F−1の シュート |
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戦闘機には 主に着陸滑走距離を 短縮させるために
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飛行機の 運用上最も クリティカルな問題の 1つに 着陸滑走距離があります もし 何らかの方法で 着陸滑走距離が ちょっとでも短くなれば 飛行機の運用可能な 飛行場は 飛躍的に 増大します 離陸と着陸では その距離は 通常 着陸の方が 30%ほど 長いのが 通常です 空中に浮かぶために加速よりも 停止するための 減速の方が 距離が必要という 事です 戦闘機では 軽い状態ならば 離陸に 1500feet 着陸に 2000feetぐらい 必要です 民間機などでは エンジンの排気を 前方に出したり プロペラピッチを 逆にして ブレーキをかけます しかし 戦闘機は 1gでも 軽く作らなくてはいけないので スラストリバーサーのような 重い装置は 通常装備しません そこで 考え出されたのが ドラッグシュートです 単に 着陸時に 後方に パラシュートを出して 減速をさせる装置ですが その機構は それなりに考えられています 今回は そのお話です |
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先ずは ドラッグシュートの開傘手順を 追いながら 考えてみましょう F−2の 手順を見てみます
要約すれば 接地後 機首を降ろして 使いたいなら シュートを広げなさい その後必要に応じて ブレーキを 使いなさい と 書いてあります いとも 簡単な 表記ですが この3項目には 多くの意味が含まれています 基本的に 飛行機の手順書は その順番も 重要な意味があります 順番を入れ替えても 問題無い場合も ありますが 多くの手順は 順番もとても大事なのです 先ず 1の nose−down です 機首を 降ろしなさいと書かれています これは 命令 指示です 降ろさなくては いけないのです F−15のように 機首をあげていてはいけないのです 予想できる理由は
何故機首を下げてから ドラッグシュートを使うのでしょうか F−1も ほぼ同じ様に 記載されていますが F−4には 特に記されていません と 言うことは F−1/F−2には 何らかの 重要な理由があるはずです ドラッグシュート使用時の 最大の注意点は 着陸滑走時の方法保持です 風が 無いときや 正面からの 風の場合は 方向保持には 問題は出ませんが 横風が 吹いて いると ドラッグシュートは 予想外の影響を 飛行機に発生させます たとえば 左から風が吹いていると シュートは右に流されます すると 飛行機に機首は 風上の方向 左に向きます 強い風見効果が 発生するのです シュートを開く前は 飛行機の本来持っている風見効果だけですが シュートを開くことによって 膨大な量の風見効果が発生するのです 風上に向いた 機首は 飛行機を 風上側に進めます 滑走路は通常 50mほどの幅ですので 中央に接地した場合 風上側に 25mしか 余裕がありません 仮に 5度機首が風上側に 振れていて そのまま進めば 時速約300kmで滑走している飛行機は 10秒で 滑走路から出てしまいます ここで 先ず 機首を下げて ステアリングを 作動状況にしてから ドラッグシュートを開くのです さもないと 方向保持ができません F−1の手順書には 明確に ステアリングをエンゲイジしてから シュートを開きなさい と 記されています まあ 本来練習機の T−2から 発展しているので 記載要領がが 学生さんにも 分かるように 書かれているのだと 思います また F−1の場合には 意識的にステアリングを 入れないと 入らないという 問題もありますから F−2は 接地と同時に 自動的にステアリングが 入りますから この辺の 記載が無いのかも 知れません また 多くの機体は ドラッグシュート開傘で 機首上げもしくは機首下げ モーメントが発生します もし 機首をあげた中途半端な姿勢で このモーメントが出ると 飛行機は勝手に 機首を下げたり 上げたりしてしまいます これの防止にも 地面に機首を着けておくことも 重要です 次に 2のdrag shute−deploy(as desire)です F−4は巨大なレバー F−1はT型の大きなハンドル F−2は普通のスイッチ これを 作動させます 問題は (as desire)です 願う 望む 欲する 求める ならば・・・ と 読みとれます F−4 F−1には この注記は 無いので 他の飛行機は 通常は 使用しなさいと 読みとれます F−2だけ パイロットが望むなら 使いなさいと 言うことです これは 多分F−2は F−16の 発展型なので 本来シュートの無い飛行機ですから このような記載になっているのだと 思います 実際 F−2がシュートを開くと 瞬時に止まってしまいますから 通常の滑走路長が あれば シュートは必要無いようですし 最後の3の brakes−as requiredは ブレーキを必要に応じて 使いなさいです ドラッグシュートは 空気抵抗を利用していますので 飛行機の速度が 落ちてくると その効果は減少します ですから 機速が 速いうちに 使うべきだと ここから理解できます そして 機速が落ちたならば タイヤのブレーキで 十分減速して 滑走路を解放します このほかに シュート使用時の 注意事項は どの飛行機にも 沢山書かれています その一番 多いのは やはり横風に対する注意です 例えば ある強さの横風が ある時には 使うなとか シュートを開いて 機首が極端に振られる場合は すぐに捨てなさいとか 滑走路を解放するときに シュートで タクシーライトを壊すなとか まだまだ 多くの注意事項が 記載されています パイロットはこれら全てを知っていなければ シュートも使えないのです 着陸時のシュートの使い方を 総括すると
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次に ドラッグシュートの 機構についてです 一般的に 飛行機のいろいろな装置は 確実に作動するように 作られています また 何らかの不具合がその機構に あった場合には 少なくとも 飛行機にダメージを与えないようになっています ドラッグシュートも 同じ考え方で 設計されています 先ず どんな時にも使えるように F−2以外は 操作ハンドルやレバーは 直結しています これならば エンジンが止まっていても 全電気OUTでも 作動します また瞬時に投棄できるように 同じレバーやスイッチで 投棄も可能になっています これとは 全く別に 空中で何らかの原因で 作動してしまったばあいは さらに 複雑な機構になっています 先ず 通常シュートは 機体内に 仮止めされた状態で 格納されています これならば 仮に何らかの影響で シュートが飛び出しても そのまま 開傘せずに 落下して 機体への損傷はありません これが つながったままだと かなりの加重が 機体にかかりますので 機体を 壊します 戦闘機は 敵に 撃墜されることを考えていますので 弾や ミサイルが当たって シュートが開傘して 飛行機が落ちては 問題ですから 次に 何らかの影響や パイロットの操作によって 空中で 開傘した 場合は 確実に開きます この場合は 仮止め状態のフックが 確実にロックしてから シュートは 外に出されて 開傘します しかし 高速で 開傘すると 機体にダメージを与えるので ある程度の 加重がかかると シュートは シアーポイントから 切り離されて 機体から離れます F−4などは 250kts以上になると シュートは 空力的に 閉じる様に なっています そのほかの機体は だいたい 機体の付け根から 200ktsぐらいで 切り離されます また 飛行機が失速したり デパーチャー スピンに 入ってしまった場合には 状況に応じて シュートを使えば その状態から 離脱できる可能性もあります 使える物は なんでも 使わなくては 損ですから ちなみに スピン試験などでは 機体の後方に スピンシュートなる パラシュートをつけて 試験します これは 火薬で 強制的に パラシュートを 機体後方に打ち出して 飛行機に 機首下げモーメントを発生させる物です このために 通常のドラッグシュートよりも 遠方で開傘するように なっています |
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それでは ドラッグシュート使用時の コツについてです なんでも いいから 着陸したら 開くのでは おしゃれでは ありません そこで おしゃれな 使い方です 先ず F−4では オーバーランで 操作してしまうことです すると 接地と同時に 開傘します これは かなり かっこ良いです でも タイミングが早すぎると 失速して 落着します ですから 絶妙のタイミングを 修得しなくては いけません F−4操縦時間 1000時間以下の 方はおやめ下さい 次に F−1/T−2です この飛行機のドラッグシュートは ある理由で 必要以上に でかいです ですから 開傘と同時に 急減速します 何も考えずに 最初からシュートを使うと 滑走路真ん中辺で 停止してしまいます こうなると 後続機に迷惑をかけるばかりではなく 先輩や後輩の 笑い物です そこで 滑走路中央付近までは シュート開きません そうすれば ちょうどいい感じで 減速します しかし この飛行機は ブレーキが ぼろいです ですから 通常着陸で ブレーキだけで 止まろうとすると 必ず エンジン停止15分後に タイヤはパンクしますので 注意が必要です 次に F−2です 3機種の中で いちばん シュートの癖が 悪い物です 大きな風見効果が出ます ですから 横風が ちょっとでもあれば 使用は止めましょう そうすれば ターンアラウンドも早いし シュートも痛みも少なくなります しかし F−16との違いを見せつけるためには 使った方が 良いでしょう かっこ良く使うためには やはり 機首上げ姿勢の ままで 開傘しましょう この際 重重量形態では 機首上げモーメントが出るので 十分注意して下さい 心の準備がないと お尻を 削ります ちなみに ここに書かれた 事項は 全て現在は まだ違反事項です また 技術的にも 安全性が 証明された物でも ありません ご注意下さい |
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ドラッグシュートの 利点 欠点利点
欠点
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あまり おもしろく無かったね〜 ごめんなさい 次回は おもしろい話題を提供いたしま〜す |