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1針式 | |
3針式 |
まあ いずれにしても 飛行機のいる場所の 外気圧(静圧)を 感じて それを 高度に直しています 基本は 気圧高度です でも 空気は 一様ではありません でも みんなが この方式の 高度計を使っていれば 空中で ぶつかることは ありません 高度計が 10000feetを示していて 実際の高度が9000feetとしても 他の飛行機も 同じ原理で飛んでいますので 高度計で10000feetを避けていれば ぶつかることは 無いのです ちなみに 高度計の補正をしないで 飛んだ場合は 高気圧の日には より高い高度 低気圧の日には より低い高度を飛んでしまいます 基準は 国際標準大気状態です 細部はICAOにおたずね下さい JIS-W−0201でも OKです ここで 地上付近を 飛ぶ場合を 考えます そこには 山や 高い建物があります その日の 気圧によって 変わってしまう 高度計を 使っていたのでは ちょっと 危険です そこで 我が国では 高度14000feet以下の 場合には その付近の 地上気圧で 自分の高度計の補正をします 高度計を見ると 2992という 数字があります 2992インチは1013ヘクトパスカルと 同じで 1気圧の 760mm水銀柱を インチで 表現した物です 通常 QNHと言われます 標準状態では 2992で飛べば 気圧高度はほぼ幾何学高度ですが (正確には ジオポテンシャル高度と 言って ちょっと違いますが・・・) 先ほども 述べたように 高気圧 低気圧で 表示が異なります そこで この数字を ダイヤルで その日の気圧に 直します こうすると 高度計が ほぼ正しい値を示すことになります ちなみに その値は 定時航空気象実況 METAR で 分かります お近くに 飛行場がある場合は その場所を 4文字で入力すれば 家にいてもわかります 飛行場の 4文字は どこかで 探して下さい ちなみに 名古屋は RJNNです 羽田は RJTTかな・・・・ 飛行機に戻ります これで ローカルの QNHが 分かります これで 自分の高度計を 修正します その付近を 飛んでいる場合には 適当な時間間隔で QNHを 聞いて 補正します 通常は 1時間程度で 良いでしょう 長距離飛行するような 場合は 場所が変われば 気圧も変わりますので 常に変更する必要が あります この場合は 最寄りの管制機関に 問い合わせます IFRで飛んでいれば いやでも 言って来ます 次に 14000feet以上を 飛行する場合です この場合は みんなで 2992に 合わせます QNEと呼びます 海上を 飛ぶ場合も QNEです いろんな場所の海面上の 気圧が分からないからです これを 守れば 飛行機同士が ぶつかることは 無いはずです ここで 問題が1つ発生します たとえば 台風とかで 気圧が極端に 低い日です その日の QNHが 2942 だとします この場合 ローカルで飛行する 人は 飛行場のQNHを 入れて 13500feetの VFR高度で飛んだとします 多分 この人は 幾何学的にも 13500feetを 飛んでいます この 空域に IFRで フライトレベル140の 飛行機が来たとします (フライトレベル140とは 計器高度14000feetの 飛行です) こちらは QNE 2992で飛んでいます 2992と2942これは 高度にして 約500feetの差になります この日の 2992での 14000feetの 飛行は 実際には 13500feetで 飛んでいるのです これだと 当然 ぶつかります そこで QNHが 低い日には フライトレベル 140は 許可されません それ以上を 指示されることになります でも 普通は あんまり その日の 気圧なんて 考えていません だから みんな最初から FL140の計画は出しません だって 自分の計画している 高度と違う クリアランスが 来たら 燃料や 所要時間 いろんな物が 変わってしまいますから だから 晴れてる日は 進んで FL140の フライトプランを出せば 意外に 空いていて クリアランスが 直ぐ来るという 噂もあります 次に 戦闘機の場合です 当然 14000feet以上の エアーウエーやコリドーを 飛行する場合は 2992です このまま 訓練空域に入ります 訓練は 超低高度から 高々度まで 自由に動きます ループを やっても 開始高度が 10000feetでも 頂点では 20000feetです この間に14000feetを通過 するので 垂直に 立った状態の時に QNHとQNEを 変更しなくては いけません まあ だれも こんな事はしませんが・・・・ そこで 通常は 2992のまま 飛行します これでも 普通は 地上や海面には ぶつかりません 当然 飛行機同士も 同じ基準で飛んでいるので 問題は ありません しかし 低高度ミッションをする場合は これでは問題が出ます パイロットは やはりそれなりの 高度を知っていなくては いけません 対地 500feetで 飛行しなくては いけないのに 2992にしていたので 800feetを飛んでいたら 敵に見つかってしまいます そこで 多くの低空ミッションをする 戦闘機には 電波高度計が 装備されています 通常は 0〜5000feetぐらいまでを 極めて正確に 測定します 多分 その誤差は 数十センチでしょう でも これを守って 飛行するのは ちょっと難しいのです あまりにも 正確なので ちょっとした地上や海面の変化でも 電波高度計が動くからです そこで スペシャル使用法が あります 電波高度計で 所望の高度まで 降下します そこで 気圧高度計を それと同じ高度になるように QNHを設定します そして 気圧高度計を 見ながら 操縦するのです これだと 安定した飛行が出来ます もっと 高度を降ろさなくては いけない場合もあります 対地50feetとかです この場合は もう 計器は 役に立ちません この場合は パイロットの目による 高度判定が 頼りです 航空祭で 超低高度を飛行している 戦闘機の高度判定は 多分 パイロットの 目が 判断しているのです これとは 別に戦闘機は システム高度という物を 持っています これは 自立航法装置などで 計算された高度です GPSのデーターや パイロットが 入れた データーも 参考にしています このシステム高度は 武器を発射するときなどに 使われます 戦場では 自分が発見されることを 極端に嫌います そこで 全く電波を出さずに 戦場に入ります そのために 電波高度計や 無線機 レーダー 全て止めます でも 正確な 高度は絶対必要です そこで 密かに計算しているシステム高度を呼び出します それを 基本に 戦闘態勢に入ります 爆弾を落とす場合には 特にその高度が 重要になります 爆弾を 落とす数秒前に レーダーや電波高度計を作動させて より正確な高度を 取り入れます こうすることによって 正確な武器の発射が可能になります 飛行機の計器は 最近どんどん デジタル表示に変わっています 高度は パイロットに対して 量ではなくて 数字で表現されます 本当に これで良いのでしょうか ちょっと前に 車でも 速度をデジタル表示に変えた物が ありました でも いまでは 見かけません それは デジタルは 読みとりやすい特徴を持っていますが 量としての認識が出来ないのと 変化を人間が制御しようとしたときに 変化率がわかりにくいので 使いづらいことが 分かったからでしょう 某戦闘機には 高度計が無いそうです HUDに デジタル表示されるだけだそうです このままだと いつか 誤解するパイロットが出てきそうな 気がするのは 私が 年老いた せいでしょうか・・・・ |
これは ちょっと違う・・・・ |