┌───────────────────────────────────┐ │ │ │ X68000用プログラムタイマー「小人さん」 │ │ kobito.x Version 1.0 │ │ │ │ 22 August 1993 NAKAMURA Takahiro │ │ 改定 27 October 1993 │ │ │ └───────────────────────────────────┘ ◎はじめに このプログラムはX68000においてタイマーアラームの設定 や確認のほか、タイムテーブルに従った自動設定を行うためのプロ グラムです。もちろんそれだけであれば他にも優秀なプログラムが 数多くありますが、本プログラムでは拙作CHGSYS.Xのためのサポー ト機能(たいした機能ではありませんが・・・)がおまけとして設 けてあります。 ◎実行方法  コマンドラインから kobito [日付] [曜日] [時:分] [オプション] の形式で小人さんを働かせます。パラメータの順序は自由です。な お、パラメータやオプションをすべて省略した場合は現在のタイマ ーの設定状態を教えてくれます。通常は-sオプションを指定して AUTOEXEC.BATに入れるか電源OFF時に起動するようにしておくとよ いでしょう。 ◎パラメータ/オプション ◆オプションは以下の通りです。 -e タイマーを設定内容を変えずにそのまま有効にします (パラメータは無効になります)。 -d 設定内容はそのままにしてタイマーを禁止します(パラ メータは無効になります)。 -s タイムテーブルにしたがってタイマーを設定します。他 のパラメータや"-c"を除くオプションは無効になります。 -on 電源オフまでの時間を分単位で設定します。nは10進 整数です。0を指定するかオプションを省略した場合、 電源は切れません。 -jn 動作モードを指定します。nは10進整数です。オプショ ン省略時はn = 0となります。 n = -1 パワーONします。テレビコントロール はしません。 n = 0 パワーON後、テレビをコンピューター モードにします。 1 ≦ n ≦ 63 テレビコントロールを行います。 コントロールの内容はHuman68Kのマニュ アルを参照して下さい。 64 ≦ n 該当処理アドレスのプログラムを実行 します。 -h,? ヘルプを表示します。 -c -sとともに指定します。このオプションが指定されてい て、カレントドライブのルートディレクトリに "chgsys.opt"がある場合、タイムテーブルスケジュール の起動環境の項目をchgsys.optの"Timer ="のパラメータ として設定します。chgsys.optがなかったり、chgsys.opt 内に"Timer ="が設定されていない場合(コメントアウト されている場合など)は何もしません。  なお、chgsys.xは V1.0以降を使用して下さい。 ◆パラメータは以下の通りです。 日付 1〜31で指定します。省略時は無指定です。 曜日 Sun , Mon , Tue , Wed , Thu , Fri, Satのいずれかで 指定します。省略時は無指定です。 時 0〜23で指定します。時のみ無指定にしたい場合は"XX"と 記述します。 分 00〜59で指定します。分のみ無指定にしたい場合は"XX" と記述します 以下にパラメータの設定の具体例を示します。 kobito 13 Fri 6:06 13日の金曜日午前6時6分に設定し ます。 kobito Mon 23:00 毎週月曜日午後11時ちょうどに設定 します。 kobito 25 13:XX 毎月25日午後1時ちょうどにタイマー が入り、2時になるまで電源が切れて もすぐに電源が入ります。 kobito XX:00 毎日毎時ちょうどに設定します。 kobito XX:XX これをやると電源が切れなくなります。(^^; ◎タイムテーブルによるスケジュール設定  「小人さん」ではタイムテーブルファイル"kobito.tbl"を用意し、 -sオプションをつけて実行することでタイムテーブルにしたがった タイマー設定を行うことができます。これによりビデオの留守録タ イマーみたいなことができるようになります。タイムテーブルファ イルは以下の優先順位で検索します。 1.環境変数"kobito"で指定されたディレクトリ 2.実行ファイルの格納されているディレクトリ 3.ルートディレクトリ  (1) タイムテーブルの記述形式  タイムテーブルは1行が1設定(以下プログラムと記述します) となり、以下の形式で記述します。 日付 曜日 入時刻 切時刻 CRT 起動環境  各項目は半角空白かタブで区切って下さい。プログラムの数に制 限はありません。また、"#"で始まっている行はコメント行と見なし ます。以下に各項目を説明します。 日付: 毎月何日というように日付を指定したい場合 に日付を1〜31の半角数字で指定します。た だし、日付を指定した場合は曜日の項目は無 視されます(力不足です。すいません)。ま た、29〜31日を指定した場合において該当月 が偶数月で月末の日付よりも大きい場合は自 動的にプログラムの方で月末の日付に読みか えます。つまり、31を指定しておけば「毎月 月末に」と判断してくれるわけです。  なお、無指定にしたい場合はこの項目に"---" と記述します。 曜日: 毎週の指定をしたい場合に曜日を"日"、"月"、 "火"、"水"、"木"、"金"、"土"のいずれかで 指定します。指定は"Sun"、"Mon"、"Tue"、 "Wed"、"Thu"、"Fri"、"Sat"でも可能です。  無指定にしたい場合はこの項目に"---"と 記述します。 入時刻: 本体の電源を入れる時間を指定します。0:00〜 23:59の24時間制で指定します。なお、こ の項目は無指定にできません。 切時刻: 本体の電源を切りたい時間を指定します。指 定方法は入時刻と同様です。無指定にしたい 場合は"---"と記述します。無指定にすると 電源は切れません。 CRT: モニターの電源を入れるかどうかを指定しま す。"ON"を指定した場合、電源を入れてコン ピューターモードにします。"OFF"を指定し た場合は電源は入れません。  なお、"---"を指定した場合は"ON"を指定 したのと同じ事になります。 起動環境: 拙作「chgsys.x」に対する項目です。 chgsys.optの"Timer="行に設定する環境の番 号を-1〜9の半角数字で指定します。"---"を 指定したり省略した場合は"-1"を指定したも のと見なします。ただし、-cオプションが指 定されていない場合は何もしません。  (2) 設定例 a). 31 --- 05:30 06:30 OFF  毎月月末、午前5時半から1時間モニターOFFのまま起動します。 b). --- 土 23:00 --- ON  毎週土曜日午後11時にモニターをコンピューターモードにして 起動します。 c). --- --- 13:00 13:30 OFF 4  毎日午後1時から30分間モニターOFFのまま起動します。また、 chgsys.xを使用している場合は4番の環境で起動するようにします。  (3) その他  普通のプログラムタイマーなどでは"月〜金曜"とか"土日のみ"と いった設定ができますが、「小人さん」でそのような指定を行いた い場合は各曜日毎にプログラムを設定して下さい。プログラム数に 制限はないのでデメリットではないと思います。  なお、複数のプログラムが同時刻を指す場合、先に設定してある 方が優先されます。 ◎ライセンス GPL2に従います。 ◎謝辞  本プログラムの開発には以下のソフトウェアを使用しました。作 者諸氏に深く感謝致します。 X68000 XC コンパイラ ライブラリVer 2.00 SHARP/Hudson X68000 Gcc Ver 1.39 Extended 真里子さん EDT.X v1.54 いろもの物理学者さん High-speed Assembler v2.35sx Y.Nakamuraさん X68k SILK Hi-Speed Linker v2.24 SALTさん  また、本プログラムを作成する上で以下のプログラムを参考にし ました。作者の方に深く敬意を表します。 ALARM SCEDULE UTIRITY V1.0a alarm.x JUNさん ◎連絡先 E-Mail: harrier@mwe.biglobe.ne.jp