一宮EHC通信

                                                 1997.8.18   8月10日にEHC事務局会議が行われました。今回は事前に議題を決めなかったものの、10時から始まった事務局会議が終わったのは夜の7時。その間ほとんど会話がとぎれることのない会議に、「本当に話好きな人たちだね!」と私の家族もみんなビックリ。それでもしゃべり残した欲求不満を感じつつ、とりあえず解散しました。話題がいろいろ錯綜しましたが、主な内容は次の通りです。

1.NASA画像(船橋) 
 7月4日に火星に到着した「マーズパスファインダー」は、火星表面に関するさまざまな情報(気圧6.9ヘクトパスカル,気温−13〜−75℃,岩石はケイ酸質の安山岩など)を伝えてくれました。なかでも火星表面の数百枚の画像の中には、火星探査車「ソジャーナー」の様子や360度のパノラマ写真、赤・青メガネを使った立体写真なども含まれています。7月4日以降ほとんど毎日さまざまなデータが火星から送れてきており、数日後にはインターネットを通して公開されています。次に紹介するホームページは受信日別に画像を分類しており、今も新しい画像が追加されています。8月12日までの画像を保存しました(今後も追加する予定)ので、連絡をいただければ次回の例会でお渡しできると思います。MOでしたら1枚、FDでしたら10枚程度になります。 
  URL http://mars.tksc.nasda.go.jp/JPL/ops/other.html
 「マーズパスファインダー」は当初予定していた一ヶ月の寿命が延びているようです。これは太陽電池につもる火星のチリが予想より少ないためだそうです。でもまもなく情報が届かなくなりますので、上記のホームページもなくなるかもしれませんね。

2.キャノン対応ハードコピー(田中) 
 これは田中先生執念の作品です。きっかけは7月の例会で紹介のあった林先生の「最小二乗法による実験式計算ソフト」で、レーザーショットプリンターでハードコピーをとると、NEC製ではうまくコピーできますがキャノン製ではコピーできないということでした。そこで自作にとりかかった(私ならあきらめていた)もののマニュアルがきちんとそろっていないため、本人しか分からない苦労があったようです。試行錯誤のすえこの難題を解決に導いたのは、一瞬のひらめきでした。それは、「NEC製とキャノン製ではドット印字のときの最上位ビットと最下位ビットの並びが全く逆だ」ということでした。あとは微調整で問題解決。 プリンター端子を使った計測装置の開発は、一宮EHCの将来的課題でもあるため、機会をみてプリンターに関する学習会を開く必要があるようです。最後に「キャノン,エプソン系レーザーショットプリンターにも対応したハードコピーライブラリ」を組み込んだ最新版ソフト「最小二乗法による実験式計算ソフト」「音声の録音・再生ソフト」をいただきました。

3.PCカードを使用した計測(田中,林)
 最近のNEC製ノートパソコンには拡張I/Oバススロットが用意されていません。そこでPCカード接続拡張I/Oボックスが必要になります。しかし、奥谷先生のノートパソコンでは次のような問題点が発生しました。「音声の録音・再生プログラムでA/D変換時間が50μs以外を選択すると、パソコンがハングアップする」林先生が全く同じ製品を購入されましたのでこのプログラムを実行したところ、今度は正常に動作しました。違いといえばMS−DOSのバージョンです。つまり、PCカード接続拡張I/Oボックスが何らかの理由で6.2では正常に動作しないということです。なお、使用したPCカード接続拡張I/Oボックスは下記の会社の製品です。
  商品名 PCカード拡張I/Oボックス「PC−PLUS1」
  会社名 コンピュータ・テクニカ 周辺機器営業部
  住所  〒222 横浜市港北区新横浜3−1−4 
           プラスタリアビル8F
  電話     (東京)045-476-2655 FAX 045-476-2681
       本社 (福岡)092-472-1222 FAX 092-472-3304

4.運動センサーの増産(勝野・林)
 生徒実験用に「運動センサーの量産」をする必要がありますが、問題が完全解決しているわけではありません。その問題点とは、「受光部が遮られたときのLEDのちらつき」です。その原因として次のような事柄が考えれています。
   (1)電源から入り込むノイズ
   (2)高感度のため反射光を拾う
   (3)(1)と(2)の混在
それに加えて今回次のようなことが指摘されました。それは「受光部が遮られると一旦LEDが消灯してから再び点灯する。これは遮られた状態が一定時間続くと受光部自身で自動的に感度を上げているのではないだろうか。」というものです。依然として課題は残されていますが、当日の実験では受光部の抵抗値が10kΩ、コンデンサーが1μFのものはちらつきがなく安定していました。そこで後日、現在作製途中にある落下装置にこのユニットを取り付け、完成度を確かめてみることにしました。増産はそれ以降ということになりますが、井原電子に注文を出す場合は50セットが条件になります。1セット1万2千円くらいとEHCでは見積もっていますが、この値段で50セット注文が取れるでしょうか。

5.スキャナー紹介(船橋)
 SHARPのカラーイメージスキャナー「JX−250W3」(定価6万5千円)を5万2千円で購入(メイトウ 柘植さん)しました。幅286,奥行403,高さ79mmとサイズもコンパクトになってきました。スキャナーとしての機能を生かしてコピー機代わりにも使用できます。おまけソフトとして「日本語OCRソフトe.Typist」がついており、A4サイズの原稿を読みとってテキストファイルとして保存できます。表やアンダーラインは文字化けしますから、あとから修正することになりますが、その他の標準文字はほぼ正確に読みとります。

6.アナモルフォーシス(戸田)
 曲面鏡に映すとはじめて正常な形に見える「ドラえもんのひずみ絵」を配布してもらいました。ひとつ見本があると次の作業にとりかかれそうです。

7.次回のEHC
 ・一宮EHC 10月25日(土) 落下装置の製作(2)
  (お願い)1.8mの支柱を早めに用意しようと「カーマ小牧店」へ行きました。5〜6本ありましたが、満足のいくまっすぐな木が意外とありません。注文してもまっすぐであることは保証できないということでしたので、各自で別々のホームセンターで購入することにしました。そのほうがいい支柱が見つかりそうです。木には次のようなラベルが貼ってありましたので、購入時の参考にして下さい。        ツガジョウコL 55×24×1800mm 680円
 
 ・名古屋EHC 11月30日(日) 大型電圧計(2)

8.今後の企画(予定)
 ・一宮EHC   [テーマ] 圧力センサーを使った測定器の製作
   担当   林正幸先生
 ・名古屋EHC   [テーマ] アナログ表示計の製作
   担当   田中先生または伊藤先生(相談して決める)