番号 09D-001  送信日 09/04/03  差出人 田中 英二
件名 Re:音波の干渉は疎密線で(4の1)

こんばんは、田中です。
川田さんのプリントを読みました。
ちょっと疑問なのは、たとえば、縦波の横波表示を進行方向に対して、変位を時計と反対回りに90°回転させると考えると、Shipmanの図になりませんか?
もう一つの疑問:2つのスピーカーの中点上だんだん上にもって行きますと、疎密波の場合スカラーだからいつでも同じ音圧になりませんか?
それより、縦波の横波表示を進行方向に対して、変位を時計と反対回りに90°回転させると考えるほうがよくありませんか?



番号 09D-002  送信日 09/04/04  差出人 川田 秀雄
件名 音波の干渉は疎密線で、の質問に対する見解

田中さん、飯田さん、皆様
こんにちは、川田です。書きかけのメールがミスタッチで2通、送られてしまいました。はじめから書きます。皆さん方は、明後日から忙しくなり、誰も読んでくれませんの、今の内に急いで書きます。

読みにくいメールをお読みいただき、ありがとうございます。
質問に対する見解を書きます。答えになっているかどうか、わかりませんが。
田中さんの質問について:
まず、縦波の横波表示についてですが、波は波源から周囲に伝播します。縦波を伝える媒質は定位置(波が来る前の位置)を中心に進行方向に変位したり、後方に変位したり、ぴくぴくと動きます。これを横波のようにあらわすために、媒質が定位置から右手に変位した分を上に、左手に変位した分を下にとります。その意味では、定位置から、変位した分を90°反時計回りに回転させ、横波っぽく描きます。田中さんが言われる、「進行方向」とは無関係なのではないかと思われます。これは縦波の横波表示の約束。私に、この山谷の約束を変更する権限は与えられていません。
たとえば、添付資料の問題はどうでしょう。波の進行方向を上(山)にとると、おかしな事になります。
 もう一つの質問、中点から上に行っても、疎同士・密同士が出会い圧力変化は最大です。と同時に、重ねあわされた、圧力そのものの最大値、最小値は、ご指摘通り、スカラー量ですから上に行っても同じです。(もちろん、距離による音の減衰を無視すればの話ですが)。
 又、飯田さんから、縦波の横波表示と実際の横波についての、理論的な整合性について、波動関数を含めて、指摘がありました。横波の山谷を、縦波の山谷ではなく、疎密のずれ(または圧力変化)に対応させればと、考えます。これについては、私もまだ十分整理仕切れていません。
 また、山谷を極座標方式であらわせば、問題は解決する、との指摘がありました(半径方向の変位を山、原点方向の変位を谷)。そのとうりです。以前ある先生と議論していて、同じ意見が出ました。指摘はごもっともですが、これは波の進行方向への変位を上(山)にとる事と同じです。 
 私も、御指摘いただいた点について、引き続き考えます。有り難うございました。



番号 09D-003  送信日 09/04/04  差出人 田中 英二
件名 Re:音波の干渉は疎密線で

この問題は、川田さんのように図を書かないと文章だけでは分かりづらいですね。
問題:
 いま、XY直行座標原点に、Y方向に長さのある薄い板がありそれが、原点を中心にX方向、ーX方向に振動しているとしましょう。そうすると、X方向、−X方向に平面波ができます。いま、この板が原点から、+X方向に動き、つぎに、-X方向に動きと、x=Asinωtで振動したとしましょう。このとき、+X方向の縦波の横波表示と、ーX方向の縦波の横波表示を、共に書きなさい。
(答え)
 このとき、原点での横波表示の変位は、X方向向きでも、-X方向向きでも同じ変位になりますが、進行方向に対する変位の意味は逆転します。つまり、X方向に進む縦波では、横波表示の上向き変位は進行方向向き変位となるのに対して、-X方向に進む縦波では、その横波表示の上向き変位は進行方向と反対向き変位となります。「これを横波表示ではいつも決まった座標向きを上向きに決める」と川田さんは表現しているのだと思います。
 つまり、これは逆方向に進む2つ縦波で、山と谷の意味が、「絶対的変位向き」では同じ向き(右向き、左向き)を表していても、進行方向に対する変位の向き(相対的変位向き)の意味では、山は常に進行方向変位、谷は常に反進行方向変位とはならない、と言うことですよね。これは横波では一種の逆位相波になります。
 
 飯田さんの極座標の話を聞いて、私が提案したいこともこれにほとんど似ているように思いました。飯田さんの極座標表示で、「半径向きと、原点向き変位を考えて、その変位を反時計回りに90°回転させて極線(原点から半径方向に引いた線)と直交させて、横波表示を考える」とすればよいと私も思います。
 そうすると、半径方向の変位(進行方向変位)が常に山にはならないことが分ります。こう表現した場合、この「山」の意味が変化してきます。川田さんの風船マイクモデル図4では、水平右方向に進む縦波を180°回転させて左方向進む縦波にすると、山と谷が反対になります。
 極座標的に縦波を横波表示する場合は、「縦波の進行方向に対して(半径方向に対して)左のふくらみ」を「山」(進行方向変位)、「進行方向に対して右のふくらみを」「谷」(反進行方向変位)とすると、統一的に「山」「谷」の理解が可能になります。
 この場合は上のX方向に進む縦波と-X方向に進む縦波のそれぞれの横波表示で、進行方向に対して、左のふくらみが山、右が谷とすれば、いわゆる山谷逆転が解消されます。
 このようにするとすれば、図4の書込の「山」「谷」を、少し変える必要があります。そして、この「進行方向に対して左ふくらみが山、右ふくらみが谷」として、あらゆる方向への縦波の横波表示を拡張するのはどうでしょうか。

まとめ:
 (1)縦波の横波表示を極座標的に考える。
 (2)縦波変位を反時計回りに90°回転させて、極線の直交させて、横波表示する。
 (3)このとき、縦波の進行方向に対して、
   「左ふくらみ」を「山」(進 行方向変位)、
   「右ふくらみ」を「谷」(反進行方向変位)
   と解釈する。

1つの提案です。



番号 09D-004  送信日 09/04/04  差出人 田中 英二
件名 Re:音波の干渉は疎密線で、の続きです

こんばんは、田中です。
続きを書きます。下のように極座標表示します。
 
(1)縦波の横波表示を極座標的に考える。
(2)縦波変位を反時計回りに90°回転させて、極線の直交させて、横波表示する。
(3)このとき、縦波の進行方向に対して、
   「左ふくらみ」を「山」(進行方向変位)、
   「右ふくらみ」を「谷」(反進行方向変位)
   と解釈する。

こうすると、反射のとき、固定端反射では進行方向左ふくらみの波がぶつかり進行方向右ふくらみの波が帰って行くのに(変位向きが反転)対して、自由端反射では、反射点で進行方向左ふくらみの波がぶつかると進行方向右ふくらみの波が反射されること(変位向きが変化しない)になります。また、進行方向左ふくらみから右ふくらみに変化する節が密、右ふくらみから左ふくらみに変化する節が疎と決めると、形式的にどの方向の縦波でも密と疎が決まる。
まとめ2:
 (4)進行方向に対して、左ふくらみから右ふくらみへの変化する節が密
 (5)進行方向に対して、右ふくらみから左ふくらみへの変化する節が疎
 (6)固定端反射、自由端反射もこの考えでできる。

でも、2つのスピーカーの中点の延長線上をどう考えるか?
(1)中点では、節となって、音圧最大。
   これは変位Aと変位-Aがぶつかって、圧縮するからである。
(2)延長線上では、Acosθと-Acosθとによる圧縮で音圧ができるのである程度音は大きくなるが、中点ほどではなくなる。このときベクトルの合成2Asinθは音圧とは関係ない。ではどう考えるか?ベクトルの合成方向は、波進行方向と考え、それに対してその左ふくらみ成分を-Acosθと右ふくらみ成分を+Acosθと考え、その合成を考えると、0となり、そこは節となると考える。すると、その点の節をつくる横波の振幅成分の大きさはAcosθとなり、中点の延長線上には、振幅Acosθの縦波の横波表示が来て干渉し節をつくるとする。すると音圧成分はAcosθとなるため、中点延長線上を離れて遠くなるほど音圧が小さくなる。実際には円形波であるから振幅は1/√rで減衰するので、A/√r・cosθが音圧成分となるのでしょう。
 川田さんの密疎だけで考えると、このcosθの成分がでないように思いますがいかがでしょうか。
まずは思いつくままに書きました。
と良いように考えますがいかがでしょうか。



番号 09D-005  送信日 09/04/05  差出人 杉本 憲広
件名 Re:音波の干渉は疎密線で(4の1)

 疎密線の議論が盛り上がっていますので私も参加します。なかなかやっかいな問題ですね。図が欲しいところですがスキャナーがないため文だけで失礼。
 最初に私の立場ですが、
 @「波の進行方向を+にとる極座標がよい」
 A「2次元の干渉は2波源の近傍は扱わない」です。
 @は、縦波横波変換の約束の問題ですよね。どちらでもいいのではないかと思います。2次元の平面の場合に+を決めるのはナンセンスです。極座標しかありません。川田さんは山線がずれることを問題としていましたが、ここらあたりの球面波の図は波面で、山を結ぶ必要はありません。波面は同位相の媒質を結んだ線なので問題はないかと思います。(A社の教科書の記述は論外です)
 Aは、皆さんのご指摘どおり、近傍では振動の向きが異なるためにベクトル的な加え合わせになります。そして、強め合う線上では線に沿って振動し、弱めあう線上では線に垂直な向きに振動します。どちらも振動するのですから0にはならないと思いますがいかがでしょうか?(2波源間以外は進行波なので節や腹の位置とかいう話にはなりません)
 疎密線についてですが、それでもいいような気はしますが、干渉や定常波は重ねあわせの原理から来ますから、密度の重ねあわせには大いに抵抗を感じます。実際、2次元の場合には変位の向きがあるために単なる足し合わせにはなりません。「一番蜜と一番蜜が重なるところが一番蜜ではないか」は正しいと思いますが、その場所の密度は周りの変位の向をベクトルで合成しなければならずA+Bのようにはいきません。
 以上です。最後に、問題集で音波の干渉で2波源の近傍や定常波をもとの波で扱ったものはないかと思いますがいかがですか?



番号 09D-006  送信日 09/04/05  差出人 飯田 洋治
件名 Re:「音波の干渉は疎密線で」の質問に対する見解

田中さん、川田さん、皆さんこんばんは。お久しぶりです。

田中さんの指摘はつい最近まで僕が気になって考えていたこととよく似ているのですが、今は少し違っているようにも思います。
川田さんに送った図(まだ確信が持てない部分があって川田さんに検討をお願いしてあります)を添付しますので検討してみてください。

私の意見。
1. まず、川田さんの添付ファイル「音波の固定端反射」について:
ある点P(位置x)に四方八方からやってくる波があれば、その位置xでの波の重ね合わせが成り立ちます。添付ファイル「音波の固定端反射」のような場合には、その位置xに存在する入射波と反射波を重ね合わせればいいわけです。つまり図の場合、入射波は密、反射波も密で反射する(粒子はともに右向きに変位する)と考えて何ら問題はないと思います。

2. 私の添付ファイルの上の図では、点Oから出る波(O点でアップダウンする振動:x−y平面上z方向の単振動)は、四方に同位相の横波(例:水面波)を出しています。位相の等しい点(たとえば山)を連ねると同心円の波面が得られます。x方向に@の波が伝われば、−x方向にはAの式の波が伝わり、位置xと位置−xにおける位相は全く同じです。(同心円半径r上の点はすべて位相が等しい)

3. 下の図は縦波で点Oでポコペコ単振動で収縮膨張しているとします。この場合も同心円半径r上の点はすべて位相が等しいわけです。図の場合、O点は収縮中です。この場合、−x方向へ進む波は横波@Aと比べて位相が逆転しています。どうしてかよくわかりません。おそらく媒質の変位の向きが逆になるからではないでしょうか。誰か教えてください。(これはシップマンの音叉の場合と同じように考えられます。違いは音叉は逆位相の2点波源という点です。点Oでのポコペコ単振動は逆位相の1点波源といえるか?)

4. これらの波は、極座標で表現できるはず。縦波の場合、極座標で考えると、下図を見るとθが0〜2πまで任意のとき、r方向にはすべて同位相の波が伝わっていることがわかります。C式。(r軸、正の向きを外向き、負の向きを中心向きにとる)。
x方向のみならず、y方向も−x方向も、−y方向もすべて同じ波形になっていることが図からわかります。波形を回転させてx軸に重ねてみるとすべて重なります。

5. それにしても、横波の−x方向と縦波の−x方向の波形が異なるのはどうしてでしょうか。横波でも極座標で表現できるはずです。よく考えてみると、上の図はどうもz方向の波形を無理やりxy平面に書き込んだから矛盾しているように思ってしまったようです。−x方向も、−y方向もz方向にはすべて同じ波形になっていることがわかります。

6. こう考えてくると、横波の問題は解決。
ついに、縦波の場合だけ、−x方向には逆位相の波がどうして伝わるのかに明確に答えなくてはならないことになります。どなたかよろしくお願いします。

以上、ご意見を!



番号 09D-007  送信日 09/04/05  差出人 原 弘良
件名 「科学リテラシーの教育不在」と危機管理体制

原です。
  身震いを覚える「テポドン2」関連の危機管理体制のお粗末!

 核戦争にも直結する事態の重大性と、日本の「科学リテラシーの教育不在」を、直感した人も多くいたのではないでしょうか?  私もそのひとりです。 これからの世界は、「科学リテラシーの教育」が緊急必須課題と認識しています。
 教職最後の6年間を、相方のTさんと、学習指導要領や教科書から独立して、全校生徒が共通して「科学リテラシーの教育」を修得できるように、3ヵ年の理科カリキュラムを創り、生徒一人ひとりが「科学する仕上げ学習」をしました。
 一人ひとりが、自分自身で「課題研究テーマ」を決定し、7ヶ月間を自分自身の仮説を立て、研究活動を「事実の記録が、研究の命」として、詳細な記録ノートをつくり、それに基ずく考察をくりかえします。その事実を、研究発表会での友だちの質疑により、互いの「共有情報」にして、学びの喜び実感を、卒業論文にしました。目指したのは、一人ひとりの責任ある研究活動の「事実情報」を、クラスの友だちとの「共有情報(知)にする喜び体験」であり、独りよがりの思い込みからの誤謬を避けるためと、発表会での質疑によるチェック・クリアによる自信をつけることでした。
 今回の危機管理体制のお粗末!が、「思い込み」と、それを見破る「チェック体制の不備」は、目先の命題の思い込みに明け暮れてきた「狂気の競争教育」が置き去りにしてきた「科学リテラシーの教育」と、決して無縁では無いと、直感し考察するのです。
きょうの授業が、目の前の一人ひとりの「人間の尊厳」と、数年後には社会を担う人と して生活する人なんだと、意識しつつの教職の日々を、今回のニュースで思い出します。 



番号 09D-008  送信日 09/04/10  差出人 川田 秀雄
件名 音波の疎密波面の記載について

皆様
 川田です。音の干渉について、皆さんのメールを、後日頭を冷やしてじっくりと、読み直します。
 それとは別に、昨日図書館で、音波の疎密波面の記載について調べてみました。(権威付けではなく、独りよがりでは困る、と思ったからです。)
すると、添付資料の様に、@ACDはIntroduction to Sound by Charles E
Speaks(「音入門」荒井隆行訳)を見つけ、Bは[物理学演習(上) 共立出版]昔からある有名な問題です。(アンダーラインは川田がつけました)

@は点波源からの音波を疎波面、密波面でとらえています。位相は同心円状に広がる。

Aは気柱共鳴の説明図。ここでは、伝統的な山谷(位相線)で説明。遠慮がちに、圧力定常波を破線で示していま
 す。
B授業でやっておられる方も多いと思います。対角線上で「疎密が干渉」して消音。
C指向性のない風船スピーカーを想定。(同じように考える人がいるもんだと、感心、うれしくなる。)
 しかも、音波が単振動する仕掛けまで、工夫している。ここでも、山谷ではなく、疎密の波面が同心円状に伝播する
 ことを示している。
D音波の反射を疎密線で。固定端は、圧力的には自由端反射。



番号 09D-009  送信日 09/04/17  差出人 岡田 晴彦
件名 実験レポートの募集

理科実験お楽しみ広場は下記のように開催されます。

理科実験お楽しみ広場

   日時   6月27日(土)10:00〜15:00
   場所   愛知淑徳中学高校
         地下鉄「星ヶ丘」下車徒歩5分

その準備のための実行委員会を開きますが、実験レポートをお願いする人を決めることが本題です。
そこで、実験レポート(発表時間20分くらい)をしてもよいとお考えの方や推薦できる人の心当たりがある方がおられましたら、下記の連絡係までお知らせください。



番号 09D-010  送信日 09/04/19  差出人 川田 秀雄
件名 NHKの「物理サークル」取材について(4月25日 土曜日)

みなさま
 川田です。突然ですが、昨日NHKから物理サークルを取材したい、との申し出がありました。取材目的は、5月5日のノーベル賞関連の番組で、先生方がサークルでフランクに、ワイワイ議論している「絵」がほしいから、と言う理由でした。(以前、明和の授業撮影の時に、サークル取材の話があった。その時は正直言って、具体化するとは思っていなかった。。)
早速、サークル世話役の山岡さん、井階さんとも相談して、受けることに。
 例会は5月23日ですが、それでは5月5日に間に合わないので、臨時の物理サークルになります。

4月25日(土曜日) 1時から、愛知工業高校、物理室

◎番組は40分くらいの東海3県向けのローカル番組だそうです。
◎物理サークルは4分間くらい放送できる、とか。(4分間は結構長い)。
◎そこで、提案ですが、発表してくださる方は、「一人一テーマ」を一巡。もし、時間があれば2巡目のテーマへ。
(撮影用の出し物は1または2、3個ご用意ください。他の人と重複の恐れのある場合は、複数のご用意を。もちろん過去に発表された物でもよい。皆さん、一度見た物でも、さりげなく驚きましょう。)
発表したい方の発表は全員保障されます。もちろんギャラリーもok.ですが、できるだけ何かを持って来てください。急な要請で、都合のつかない人もいるかと思いますが、万障繰り合わせて、参加してください。テレビに映った物理サークルの活動があまり寂しいと困りますから。。。
 出しものは、わかりやすい物が良いかも知れません。
◎どの発表がオン・エアーされるかは、NHK任せです。恨みっこなしです。服装は普段着で結構です。振袖などの礼服は、自由ですが、不要かと思われます。
では、皆様方よろしくお願いします。頑張りましょう。

追伸:ご意見等はakknで。また発表のテーマをakknで知らせていただければ重複が避けられます。
   私、川田は「手作り木琴」と何か、を持参します。



番号 09D-011  送信日 09/04/26  差出人 川田 秀雄
件名 磁石付き空き缶の運動について

皆様
昨日、NHKの取材に、急にも関わらず、18人お集まりいただきありがとうございました。楽しい一日になりました。
さて、空き缶の内側に磁石を貼り付け、転がすと、行きつ戻りつ、面白い運動を見せてもらいました。この運動はサイクロイド振り子の「等時性」を示すのでしょうか。
@磁石はサイクロイドを描くから、サイクロイド振り子と同じで、等時性を示す。
A磁石はサイクロイドを描くが、周期は別の可能性も否定できない。

私はAもありと思い、布団の中で考え、眠れなくなり、3時に起きて計算してみました。その結果この運動は糸の長さ(1+M/2m)Rの単振り子の運動であることが判明。
添付資料のように、この運動は糸の長さ(1+M/m)Rの単振り子の運動と同じです。(前メールのM/2mは訂正)
ここで、M:空き缶の全質量(円筒と見なす)、m:磁石の質量(質点と見なす)、R:円筒の半径
磁石は外から見るとサイクロイドを描きますが、周期は単振り子と同じです。角度が小さければ単振動。角度が大きければ等時性を示さない、と考えられます。皆さんはどうお考えでしょうか。
実験で検証すには条件整備が大変。式で検討するしかない、と思いますが。



番号 09D-012  送信日 09/04/26  差出人 田中 英二
件名 Re:磁石付き空き缶の運動について

川田さんこういう剛体の問題は難しいですね。
こういう剛体の運動を考えるときは、その運動エネルギーは、慣性中心の回
りでの回転エネルギーと慣性中心の並進エネルギーの和と考えられます。
(ランダウリフシッツ力学より)すると、川田さんの式で、まず山田さんが
指摘しているように、並進エネルギーがありません。つぎに、この場合の慣
性中心は、缶の中心にありません。mのおもりのため、中心からa=mR/
(m+M)だけ離れたところにあります。角速度をωとすると、

@慣性中心(つまり重心)の回りの回転エネルギーは
 
 (1/2)・I・ω^2
 となります。ω^2はωの2乗を表します。また、^2はすべて2乗を表し
ます。
ここで、Iは重心の回りでの慣性モーメントであります。        
I=M・(a^2+R^2) + m・(R−a)^2

 M・a^2は、回転軸が平行にaだけずれた場合の缶の慣性モーメントの
補正項です。

A並進運動のエネルギーは 
(1/2)・(m+M)・(R^2+a^2ー2Racosθ)ω^2 
となります。

B位置エネルギーは
 mgR(1−cosθ)

Cこれを使って微分方程式をつくると、

θの2階微分=(−g/2R)・sinθ/{(m+M)/m −     
                          cosθ}
となります。 
 θが非常に小さいとき、sinθ≒θ cosθ≒1となり

Cの微分方程式は
θの2階微分=(−g/2R)・(m/M)・θ

となります。
その結果 周期は
周期 T=2π√(2R/g)・(M/m)・・・ここを訂正した

考察:
M=0のとき: T=0 振動しない
m=0のとき: T=∞ 回転するだけ
m=Mのとき: T=2π√(2R/g)・・・ここを訂正した

M=0のときというのは、m>>Mと考えてよくそのときは
mのおもりがどすんと落ちて終わりのような気がします。つまりそれで止
まって終わりです。だからしんどうしない。

m=0のときは、復元力がありませんから、並進運動だけで行きっぱなしと
なります。だから周期は無限大です。

m=Mのときは缶の重さを量って、M=mになるように粘土を付けたらでき
そうですね。

***周期の式のRを2Rに訂正しました。

こうなると思いますので、ご検討下さい。
それでは、



番号 09D-013  送信日 09/04/26  差出人 田中 英二
件名 Re:磁石付き空き缶の運動について(訂正版)

こんにちは、田中です。また、まちがえました。ごめんなさい。
Cの正しい微分方程式は以下のようになると思います。

θの2階微分 + (m/2)・(θの1階微分)^2・A + 
(mg/2R)・A=0
ここで A=sinθ/{(m+M)−m・cosθ}

θが非常に小さいとき

θの2階微分 + (m/2M)・θ・(θの1階微分)^2  
+(mg/2RM)・θ≒0

θ・(θの1階微分)^2≒0 ・・・3乗で小さいとして

故に、

θの2階微分 +(mg/2RM)・θ≒0

この後は、同じでよいと思います。
この方程式は、非線形であり、簡単には解けません。よって、ホイヘンス振
子にはならないと思います。



番号 09D-014  送信日 09/04/27  差出人 川田 秀雄
件名 空き缶の回転(訂正バージョン)

山田様、田中様、みなさま
川田です。磁石付き空き缶ころがしの分析で、山田さんの指摘で(さすがです)、並進運動を忘れていたことに気がつきました(赤面、お詫び)。気が済まないので、訂正バージョンを書きました(添付資料参照)。
 任意の位置での、角速度ωは求まります。これを時間で積分して角度θが時間の関数で求まれば、振動周期が正確にわかります。積分が複雑で解けそうにありません。どなたか、解いてくれませんか。

 そこで、自分で求めた角速度ωを確認するため、本日、図書館で同じ様な問題がないか、2〜3時間ほど、調べまくりました。すると、「若桑光夫」氏の「演習物理学」(昭和35年初版)の本にありました。私と同じ結論です。私の方が解き方としては、はるかに楽ですが。。。
 他に微小振動の振動数を求める問題が、高橋安人氏の「力学演習」(昭和26年初版)の本に掲載してありました。
この問題は新しい本に出ていませんね。
結論としては、「単振り子」と同じような振動にはならず(机との接点が移動するか当たり前か)、きわめて複雑な運動をします。周期がサイクロイド振り子と一致するか、どうかもわかりません。また、田中さんの微分方程式と、私のモノとが同じ式かどうかの確認はまだ出来ていません。
 それにしても、サークルで罪な物を見せてくれましたね。悩みは当分続きそう。
今後実験で、微小振動の周期の確認もしてみたい。
では又。



番号 09D-015  送信日 09/04/28  差出人 田中 英二
件名 ホイヘンス振り子

こんにちは、田中です。
ホイヘンス振子の周期はどうやって計算するのか調べてみました。たぶん臼
井さんに聞くのが速いと思いましたが、・・・グーグルで検索するとたくさ
んありました。英語の「Huygens' Pendulum」(pdf)がわかりやすかったよ
うに思います。この原稿につぎの積分が登場します。
√(1 + cosθ)/(cosθ - cosθ0)の不定積分です。これは計算できてその
結果、周期が2π√L/gとなります。

川田さんがこの前、出した問題では、つぎの不定積分が出てきてこれが計算
できれば周期が求まります。

周期T=4・√(R/g)×不定積分

不定積分=∫√{(a - cosθ)/(cosθ - cosθ0)}dθ

a=1 + (M/m) で、Mは円環の質量、mはネオジム磁石の質量、θ0は、初期角

この積分は、ホイヘンス振子に出てくる積分によく似ています。だから、こ
の積分が解けると、これもホイヘンス振子になるといえるかもしれません。
でも、何とも悩ましい。川田さんこの積分を解いて下さい。お願いします。



番号 09D-016  送信日 09/04/29  差出人 船橋 隆久
件名 5月16日(土)はH8容量計の製作

おはようございます、船橋です。
一宮EHCのみなさんに5月16日の企画についての案内です。

・テーマ  「EEPROMの変更」(田中先生)と「H8容量計」(船橋)の製作
・日時   5月16日(土) 10時
・会場   山田高校化学室
・予算   3000円(EEPROM 700円  容量計 2300円)
・持ち物  H8UMCS(2台の方は2台とも)
       大型LED表示器のケースで余ったアルミ板
       工作道具一式、 電動ドリル

新しいEEPROMは「I2C通信で情報を記憶するEEPROMで記憶容量は1Mbit=128kB=64kword」です。ちなみに今までの EEPROMの記憶容量は128wordでした。なお今装着されているEEPROMは取り外すことになります。
H8容量計は「10pF〜50μF」が測定可能で、2枚のアルミ板を使った平行板コンデンサーの実験ができます。1枚は前回の企画で余ったアルミ板を、もう1枚はこちらで用意しました。1から5%誤差の標準コンデンサーを4個用意しました。これが結構高くて予定より300円ほど高くなりました。
都合により欠席される場合は、事前に船橋までお知らせください。
なお今まで工事中だったスーパーの「イオン」が完成し、山田高校周辺道路の混雑が予想されますのでご注意ください。
では、当日を楽しみにしています。



番号 09D-017  送信日 09/04/**  差出人 ** **
件名 ***********



番号 09D-018  送信日 09/04/**  差出人 ** **
件名 ***********