番号 06I-001 送信日 06/09/03 差出人 林 正幸
件名 9月17日は環境勉強会
おはよう、林まさです。
二学期も始まり、忙しい日々が続いていることでしょう。私はこのところ講座プラン「酸と塩基」をつくるのに時間を使っています。
さて「環境問題を勉強する会」を次のように開きます。
9月17日(日) 1:30〜
林ラボ(一宮駅下車徒歩5分)
話題としては、富田さんの前回の積み残しの「エタノール入りガソリン」と「食用廃油軽油」や、戸田さんの「内部被爆の脅威」の科学的記述問題があります。私も、そのときどきで気まぐれですが、「地球温暖化」について報告しようと考えています。
皆さんの参加をお待ちしています。
ではまた。
番号 06I-002 送信日 06/09/03 差出人 加藤 一玄
件名 Re:9月17日は環境勉強会
林正先生&Akknのみなさま
・少し涼しくなってきました。先般の科教協は楽しかったです。
・さて、9/17に学習界とのこと、廃食油のBDF化は私の今の研究テーマです。9/19から中国に技術指導に入るために、準備でお伺いできません。ただし、先日講演会でしゃべってたレジメと、今年の全国都市清掃会議(川口市)の予稿集(いずれも80%くらいの完成度)があります。話題提供として、内容は林先生に解説いただくとして、情報を提供したいと思います。いかがでしょうか?
番号 06I-003 送信日 06/09/04 差出人 加藤 賢一
件名 スピーカーの内部
以前自作したスピーカーを物理の教材にしたいと考えていますが、置き場所がなく、処分するしかないかと あきらめつつあります。
スピーカの箱の内部には、消音材を詰めてあります。つまり、スピーカユニットの外へでる音と内部に入る音は逆位相になっているためです。スピーカーユニットだけでは、大きな音はしません。打ち消しあってしまうからです。
物理の教師なら、知っている方も多いかと思いますが、生徒は知っている方が少ないと思います。実際に、内部を見せるも良し、ユニット単体の音と比較するのもよい教材です。
なにより、身の回りにある電化製品ですから、説得力があります。
しかし、ながら、置き場所がないため、このメールで処分しようかと、迷っているところです。
番号 06I-004 送信日 06/09/06 差出人 岡田 高明
件名 次回名古屋EHCの製作について
みなさん、2学期が始まりお忙しいことと思います。
次回名古屋EHCは手作り遊具の「ガリガリトンボ、すっとびロケット、引っ込み思案」の3つの製作を以下の要領で行います。
日時 2006年10月 8日(日)10:00〜17:00
テーマ ガリガリトンボ(田中英二先生)
(講師) すっとびロケット(船橋隆久先生)
引っ込み思案(山岡世司郎先生)
会場 ***高校
予算 1500円程度
準備 電気ドリル(お持ちの方)
カッターナイフ、カットマット、30cmものさし
はさみ、大きめの半月やすり、かなづち、のこぎり、瞬間接着剤
番号 06I-005 送信日 06/09/14 差出人 林 正幸
件名 科学の祭典の連絡
こんにちは、林まさです。
9月30日(土)、10月1日(日)は名古屋市科学館で「青少年のための科学の祭典・名古屋大会」です。事務局から最終連絡が来ましたので、必要事項のみ連絡します。
私たちのブースは
43番 電解で色変わり
44番 すっ飛びロケット
です。場所は天文館(東の建物)の向かって右側(南側)の入口を入った所が44番、壁を挟んでその奥が43番です。43番は独立しており、ロケットが飛び跳ねるために配慮されています。
開場が9:30ですので、集合は9:00ごろにお願いします。天文館から直接に入場してください。船橋さんと私はもうすこし早く行くことになると思います。緊急連絡は私の携帯にお願いします(注意:日頃は電源が入っていません)。
昼食は出ます。ただし飲料水は自前で準備が必要です。実験着はなくても構いませんが、汚れてもよい態勢でお願いします。
交通費や謝礼の受け取りのため、全員が印鑑が必要です。シャチハタはだめです。忘れないようにお願いします。分配は面倒ですので均等割りにしますよ。
番号 06I-006 送信日 06/09/20 差出人 加藤 賢一
件名 氷を使った実験
定時制では、最近ようやく わかってきましたが、簡単な実験がよい。
きょうは、氷の温度を測る。氷に食塩を加えて温度を測定する。という実験をやった。
うまくいくと −20℃になり、生徒は結構楽しんでいた。
この二つの実験からわかったことを書かせる。
「氷の温度は、食塩を加えると下がる。」でよいのだが、主語が抜けていたり、何の温度かが抜けていたりする。
現象を自分のことばで書かせるトレーニングは、定時制に限らず、小さい頃から身につけて、高校でも、大学でも 必要なことでしょう。
国語の授業ではできない、理科の中の国語の授業といえる。
寒剤の話をし、冬の北海道では、路面の凍結を防ぐため、塩化カルシウム?が使われていることをついでに話す。
先週は自動車のブレーキの油圧の話をしたがどうも難しかったようだ。
ブレーキの油圧の原理はイギリスの教科書から引っ張った。
1)圧力の導入として、スキーが 昔、雪の降る地域で、移動の手段であった話をし、普通の靴では沈んでしまうのに、なぜ、スキーでは、雪のなかに足が沈まないかを考える。つまり、面積が異なることに注目させる。そうすると、なんとなく、力が分散すると言うことがわかるようになる。物理では、物理量の定義の前に、何となくでよいから、きっかけとなる 現象がないと、定義が記号でしかなくなり、結局わからなくなる。
2)つぎに液体の圧力や気体の圧力の話をし、パスカルの原理を天下る。
最近の中学の教科書では、パスカルの原理は扱っていますか?わたしが中学のころは扱っていましたが、重さの計算で終わっていました。
パスカルの原理:「そんなに大きくない装置では、液体の圧力は、パイプの中のどの点をとっても同じ」
4)練習問題として、右側の重さを(厳密には質量)1gとし、面積を1cm2として、左側のパイプんも面積が2、3、4の場合の重さを求める。
5)4の練習から、左側の重さが面積に比例すると まとめる。
6)イギリスの教科書から、ブレーキの仕組みの図を見せ、面積が異なることを示す。
さらに上のグレードの教科書では、(14才〜16才)力の具体的な計算も載っている。
7)いま、ど忘れしましたが、「フェード現象でしたか?」 とにかく、長い坂道で、ブレーキを踏み続けていると、摩擦の熱で、ブレーキオイルが沸騰し、油の気体が、弾性を持つため、ブレーキの力が伝わらなくなり、ブレーキが利かなくなる現象があることを伝える。そのことを、自動車学校の教習所の教科書のコピーで説明する。
8)さらに、ブレーキが利かなくなった場合、坂道の途中に車を乗り上げるスペースがあることも説明する。
9)自転車のギアの説明をし、4速から2速にシフトダウンすると、ブレーキがかかることを説明し エンジンブレーキの説明をする。エンジンブレーキというのは多分、車輪の回転の運動エネルギーが、通常とは逆に、エンジンルームに伝わり、重たいエンジンのピストンを動かすのに消費される現象だと わたしは考えている。
本当だろうか?
つづく。
番号 06I-007 送信日 06/09/21 差出人 林 正幸
件名 環境勉強会の通信案
こんばんは、林まさです。
9月17日に開いた「環境問題を勉強する会」の通信案をやっとまとめることができました。毎回のことながら、とても十分ではありません。参加者の皆さん、誤りや不足を知らせてください。そして飯田さん、槌田さんの本の名前をメモし忘れています。教えてください。それにもっと書くべきことがあるのではないかと心配です。
それにしても「超」勉強になる勉強会です。皆さんの参加を呼びかけます。次回は
1月28日(日) 13:30〜
林ラボ(一宮駅から徒歩5分 連絡があれば地図を送ります)
昨日はMOLの会がありました。明日からその通信案づくりです。そして今度の土日は科学の祭典ですね。
ではまた。
<通信案>
06.9
事務局 林 正幸
環境問題通信06−9号
今回は飯田、岩田、臼井、戸田、冨田、林まさの6名でした。話題豊富な面々ですので、
時間が足りないくらいでした。なお季節の変わり目、風邪を引いている人もおり、健康に
も気を遣ってください。
「エントロピーを減らす」(臼井)
「原子力文化」という雑誌は必ずしも原発推進一辺倒にはなっていない。9月号には石
川英輔の「エントロピーを減らす」が載っていた。
地球は水の蒸発でエントロピーを捨て、定常状態を維持している。現代はエントロピー
を増やし過ぎている。
エントロピー増大の原理は、人間が逆らえない宇宙の真理である。
江戸時代は99%人力で、人工的なエントロピー増加はほとんどなかった。これに対し
て現代は、高い能率と低い効率で動いている。人が移動するのに、なぜその100倍もの
鉄のかたまりが一緒に移動しなくてはいけないのか。
東京オリンピック、大阪万博の時代のエネルギー消費量は現在の1/5であった。せめ
てこの時代にもどる論理をつくり出そう。
(原文なしのまとめです)
学校が保護者1万円/年の負担でクーラーを入れる方向だ。扇風機で十分ではないか。
現代のものの考え方はおかしい。教育にも悪い影響を与えている。
イラク戦争も米国の石油欲しさからだ。ガソリンもバイオからつくるべきだ。
「エアコンに慣れると、それ以前の生活にもどれない。」
「社会の目標を変えていく必要がある。」
「エントロピー(熱エネルギー)は宇宙放射で捨てられる。」
「内部被曝の脅威」に関して(戸田)
肥田・鎌仲著「内部被曝の脅威〜原爆から劣化ウラン弾まで」(ちくま新書)は、隠ぺ
いされてきた内部被曝の深刻さを告発する。肥田さんは自らも被爆し、長年被爆者医療に
携わってきた貴重な体験の持ち主である。彼はペトカウ効果に言及し、「ぶらぶら病症候
群」は内部被爆による低線量放射線の影響であると主張する。この本は、米国の被爆者や
劣化ウラン弾による内部被爆の実態も暴く。
しかし科学的記述に誤りが多い。これではせっかくの良書が逆手に取られると、善意の
メールをくり返し送ったが、一向に返事がない。科学者との連携を目指さないのだろうか。
誤りはたとえば次のようである。
p74「大量の放射線分子(中性子とガンマ線)が市民や兵士のからだを貫通し」
放射線分子というものはない。中性子とガンマ線のみでない。
p77「放射線分子の大きさは一般的な酸素、水素、窒素などの分子と同じく、細胞の約
六兆分の一とされる」
放射線は、原子の大きさの一万分の一にも満たない。細胞の六兆分の一という計算もや
り直さないといけない。
p78「プルトニウムの放射能が半分になる(これを半減期という)のに一万二〇〇〇年
もかかる」
プルトニウム239の半減期は24360年である。
p81「人類は二万年の進化の過程で、地上に存在する放射線量に適応してきた。つまり、
自然界放射線を出す物質を体内で認知し、体外に排出するメカニズムを持ったのであ
る。」
人類の歴史は少なくとも200万年はある(これは林まさの指摘)。
人体は放射性の原子と非放射性の原子を区別することはできない。
p82「空気中に浮遊している放射性物質から出されるガンマ線はどんなに微量でも、生
命体の中で濃縮されることによって被ばく線量は飛躍的に増大する。」
ガンマ線そのものが濃縮することはない。むしろアルファ線源やベータ線源が体内に入
ることが問題ではないか。
(戸田さんのレポートを一部簡略化してまとめました)
「東海地震・東南海地震に備えて」(戸田)
今年の科教協大会の「自然と社会・環境」分科会で、「東海地震・東南海地震に備えて
〜防災教育と地域活動」というテーマでレポートした。
2000年9月11日の東海豪雨で勤務校が2,3メートルも水没し、手作り教材を一
夜にして失った。幸い多くの仲間から実験道具や本などを送ってもらい、被災者の気持が
分かるボランティアになりたいと思った。
資料を集め、実験も工夫し、自治会や老人会などの地震防災学習会に協力し、地下鉄徳
重駅建設に対して質問書も提出した。最近では愛知・名古屋みどり防災ボランティアネッ
トワークの活動に参加し、児童館や小学校の防災教育にも協力している。
防災に関する資料はリストにし、入手先などが分かるように整理した。中でも「新修名
古屋市史 第八巻 自然編」はお勧めである。またDVD「インドネシア スマトラ島沖
地震による津波」はぜひ見てほしい。愛知県の自治センターに行くとたくさんの資料があ
る。
とても短時間で報告できる量ではありません。学習会の内容を書いたプリントもありま
した。別冊サイエンス「地球大異変」や名古屋市の5mメッシュ数値地図の紹介もありま
した。
防災、これも環境問題を捉える重要な切り口であると認識しました。
バイオ燃料(冨田)
ガソリンに混合したり、代替したりするバイオエタノールは、サトウキビやトウモロコ
シを原料にしてアルコール発酵させる。この燃料は二酸化炭素を増加させない。もともと
大気中の二酸化炭素を光合成で取り込んだ原料であるからだ(ただし生産過程での化石燃
料使用がある)。
トップはブラジルで生産量は155億リットル(04年推定)、対応して自動車も混合
車、専用車、あるいはどちらも使えるフレックス車が普及している。
米国も生産量が100億リットルに達し、E10(エタノール10%混合ガソリン)が
ガソホールと呼ばれて普及し、ガソリンの高騰もあってさらに拡大していくと考えられる。
これに対して日本はE3が解禁されたところである。こらなら既存のエンジンにそのま
ま使用でき、窒素酸化物も増加しないからである。慎重論も多く、ホルムアルデヒドの排
出やサトウキビの生産で森林が破壊されるとの心配がある。
「中日に、ホンダが稲わらからエタノールを生産する技術を開発したという記事があった。
これはセルロースを原料にする。」
バイオディーゼル燃料(BDF)は、軽油に混合するか、あるいは代替する。パッキン
グなどを交換するだけで、既存のエンジンが使用できる。一酸化炭素や浮遊性粒子状物質
(PM)は半減し、フェロセンなどの添加剤を用いれば窒素酸化物も増加しない。ちなみ
にヨーロッパではディーゼル車が普及している。
これは植物油を、水酸化ナトリウムなどを触媒にしてメタノールと、次のようにエステ
ル交換反応させる。
CH2OCOR CH2OH
| |
CHOCOR + 3CH3OH ―→ 3RCOOCH3 + CHOH
| |
CH2OCOR CH2OH
植物油 メタノール 脂肪酸メチル グリセリン
原料にはヨーロッパではナタネ油、米国では大豆油が使われるが、日本では廃食用油を利
用することが多い。ただし日本の食用油は50万kL/年であり、これだけでは軽油消費
量3800万kL/年をとてもカバーできない。アジアで生産されるパーム油が注目され
る。
「油脂そのものでは分子量が大き過ぎ、かつ粘性も高い。」
「メタノールはバイオでないね。」
「燃料を含め原料はバイオを基本にすべきだ。そして金属は徹底してリサイクルする。」
<加藤さんからの資料>
三重県は小規模な生産である(京都が有名)。BDF生産の課題は次のようである。
@廃食用油の回収が不十分で品質も一定しない
Aグリセリン廃液をどうするか(燃料など)
BBDF精製からの含油排水の処理
三重県科学技術振興センター保健環境研究部では、Bに対してコンソーシアム系微生物
による廃水処理を試験、提案している。
小規模事業所では維持管理が簡便でコストがかからないことが肝要である。コンソーシ
アム系の油分分解菌をセラミックに固定し、これを反応槽に設置してエアレーションした
ところ、COD、BODおよび油分濃度が減少し、排出基準を満足する程度まで処理でき
た。
「偽りのプリウス神話」(岩田)
週間金曜日の記事。米国では「環境に優しい車」ということでプリウスが爆発的に売れ
ている。しかし本当にトヨタは環境に優しいのか。プリウス自身で言えば、生産段階では
モーターや電池を余計につくるので環境負荷は大きくなる。またアカデミー賞スターにプ
リウスを貸し出して宣伝する一方で、それに乗じて燃費が悪いトラック系の販売に力を入
れる。そしてカリフォルニア州の新しい排ガス規制に反対する。
国内では公害病患者に相変わらず救済資金を出していない。社内では正規労働者を増や
さない。そして莫大な広告料でマスコミにものを言わせない。こうして1兆円の利益をひ
ねり出しても、社会的信頼は得られるだろうか。
「地球温暖化」(林まさ、飯田)
<林まさ>
伊藤著「地球温暖化」(日本評論社)は、シリーズ「地球と人間の環境を考える」の中
の1冊であるが、まともでまじめな本であると思った。
ここ100年とりわけ最近の温暖化は衆目の認めるところであるが、さてその原因はど
こにあるのか。
まず惑星を黒体と見なすと次の関係式が成り立つ。
4πr2×σT4 = (1−A)×πr2×S0
Aはアルベド(白さ 地球の反射率)であり、計算すると
定数 アルベド 太陽定数
地球 A=0.3 T=255(−18℃) 平均気温= 15℃
金星 0.77 228(−45 ) 400
火星 0.15 217(−56 ) −39
いずれも温度上昇をもたらす要因がある。
シミュレーションのプログラムは「大気海洋結合大循環モデル」と呼ばれるが、メッシ
ュが水平距離250kmと粗い。これでは雲は計算の対象にならない。さまざまな要因は
気象強制力(放射強制力)として数値化される。プラスなら地球を温める。太陽活動の影
響は外されている。ちなみに温室効果の90%は水蒸気が担っている。
この本は地球の気候変動とその原因を探る研究をいくつも紹介している。著者は太陽活
動の影響に注目している。しかしそれだけではない。温暖化を既成事実として原子力推進
の政策が推し進められている問題を指摘したり
二酸化炭素排出抑制3900億円のうち原子力が2700億円(98年度予算)
経済や政治にも目を向けた内容になっている。
<飯田>
温暖化に疑問が投げかけられる中でこれまで数冊の本を読んだ。伊藤さんの他に
薬師院著「地球温暖化論への挑戦」
槌田著「 」
池田著「環境問題のウソ」
薬師院さんによると、ハンセンはかつては氷河期が来ると言っていた。それが90年代
になると、温暖化を主張し始めた。彼はもともと原子力養護派で、チェルノブイリ原発事
故が境でないか。
槌田さんによると、過去の気候では気温変化に二酸化炭素濃度が追随している。温度が
高くなると、海洋が二酸化炭素を排出する。それに時間がかかるために、タイムラグを生
じる。二酸化炭素濃度の上昇は温暖化の結果である。
池田さんによると、黒点数と気温には密接な関係がある。太陽活動を無視するのはおか
しい。石油はどんどん使えばよい。温暖化の宣伝に乗せられるのはバカである。
伊藤さんによると、仮に間違っていても、温暖化対策で省エネルギーや公害防止のノウ
ハウや装置が残れば、幸いではないか。二酸化炭素濃度は、環境汚染全体の目安と捉える
べきである。
自分はかつて二酸化炭素による温暖化を確信していたが、勉強するにつれて慎重になり、
意見の根拠を確認するようになった。
「はっきりしないからと考えを放棄するわけにもいかないし、難しい問題だね。」
<以上>
番号 06I-008 送信日 06/09/26 差出人 加藤 賢一
件名 Re:環境勉強会の通信案
日本の今の気候では、クーラーがないと死亡者がでるんじゃないかと思うほど湿気が強く 不快だ。 以前わたしは、クーラーを使うことに罪悪感を感じたが、いまは、それほどでもない。夏の北海道や、オーストラリアに行くと、なるほど、世界にはこんなに過ごしやすいところがあるのかとびっくりした。
静岡は暖かくて過ごしやすいというが、とんでもない。湿気が強すぎて、夏はいられない。とくに2階。ク−ラ−がないと、あつくて 気が狂いそうになる。3月でさえ札幌から東京に飛行機で帰ってきたとき、すでに、「湿気っているな」と感じた。冬に空気中の水分量が多いと、熱容量の大きな水に、体の熱を吸収されるので、冬の東京はとても寒く、真から冷える。静岡の教室も名古屋も冬は腹に来るような底冷えをする。京都はもっとひどいだろうな。札幌の冬が温度の割に過ごしやすいのは、空気中の水分量が、静岡や東京より少ないからだ。
日本列島がクーラーを必要とするのは、冬の札幌やソビエトで、灯油が必需品なのと、同じなのだ。もちろんこれは私の見解。もっとも、熱を外部に放出するので、温暖化に拍車がかかることは わかっているのだが、、、。もしクーラーをやめるのなら、仕事も、勉強もはかどらないから、江戸時代のように、家で、水風呂でも 浴びている位しかできないだろう。
東海地震については、また別途メールするが、阪神と同じ程度かそれ以上の被害想定のはず。他県への引っ越しをまじめに考えている。
定時制の授業で、液体の水と、気体の水=水蒸気について、お話をした。分子間の距離が違うことがポイントだと押さえた。中学の教科書には、その辺のことがどうも書かれていない。高校の教科書も化学では物質の三態を上記の内容については扱っていないように見受けられた。「おかしいな」以前は、定番のように、分子間の距離について、書かれていたのに。物理の教科書には、若干のせてあった。
水18g、18ccが沸騰すると水蒸気になり、(標準状態では)22.4リトル。概算するために、20ccと考えると、10倍して200cc、さらに10倍して2000CC=2リットル。さらに10倍すると20リットルだから、これを22、4リットルとすると。1000倍だということになる。これは、タービンや蒸気機関の基本だろうから是非押さえたい。教科書にも載せるべきでは。これはお話ししなかったが、体積が1000倍なら、長さはその三乗根をとって10倍ということになる。水蒸気の平均自由行程を知らないが、22.4リットルをアボガドロ数でわって、分子1個の居住できる体積を出す。それの3乗根が今の場合の平均自由行程。それの1/10が液体の水分子の分子間距離。これでよいのかな。
結局 資源の問題は アメリカや日本などの企業のグローバリズムが原因ということになるのでは。これはつっこむと、政治問題になる、のでこの辺で。
番号 06I-009 送信日 06/09/27 差出人 加藤 賢一
件名 対流
先日、文部科学省に電話して以下のことを問い合わせた。
「現行の学習指導要領の小学生・中学生・高校生の理科において、対流について学習する単元はありますか、それともないですか。」
文科省の担当者の答え
「現行の学習指導要領においては、対流についての単元はない。ただし、高等学校の地学において、マントル対流などの用語に出てくることはある。」
ことの発端は、熱学のイギリスと日本のカリキュラムの違いを調べていて、対流については、どうなっているのか、静高の先生と話をしていて、中学の地学かなんかで教えているだろうという話になった。ところが、中学の教科書や、インターネットで引っ張ってきた学習指導要領には、対流は扱われていなかった。そこで、確認のいみで、文科省に電話する運びになった。
日本は明治以後 西洋の科学知識を輸入したのだが、たとえば「対流」についてはどうだったか。いつから、いつまでこれについて教えていて、いつからやめたのか。あまりにイギリスと日本の教科書の違いが大きすぎるため、その経緯に興味をもった。もっとも第二次世界大戦後 日本はアメリカをモデルにしただろうから、イギリスと異なるのは当たり前といえば 当たり前だが、、、。
日本は先進国になり、様々な科学分野で世界的な業績を上げている。しかし、自然をみる視座、自然観という意味では、まだ、克服できていない面があるのではないかと日々思うのです。
一方で、イギリスの新聞をたまたま、目を通したら、GCSEテストの中学別のランキングが新聞一面に載っていた。GCSEテストとは、中学3年次に受ける、全国統一試験。この結果で高校が決定し人生の進路の方向性が決定する。
競争が激しいのは なにも日本だけでは無い。けど、競争の質は、つまり、カリキュラムの質はどちらが高いか。これは問題である。GCSEテストの模擬問題を持っているので 興味のある人は、加藤まで。
番号 06I-010 送信日 06/09/28 差出人 加藤 聡也
件名 教室いっぱいの変圧器の準備について
4月に転勤になり、久しぶりに物理Uの授業をしています。電磁誘導で、「教室いっぱい変圧器」というテーマが「いきいき物理わくわく実験」にあります。物理準備室に、100mリード線が「購入したままの状態」で巻いてあったので、ラジカセにつないでみたところ、結構聞こえたので、授業でやってみようと思いました。
科学部の生徒を動員して、 購入した状態の100mリード線をほどいて「物理教室いっぱい」に広げて巻き直そうとしたら、こんがらかって一苦労でした。
おたずねしたいのは、このような長いコードを、上手に扱って、コイル状に巻くコツのようなものはあるのでしょうか?ということです。ちなみに、教室いっぱいに広げたら、5回くらいしか巻けずに、微々たる反応でした。やはり、10~20回は巻かなくてはと思い、やりなおしたのですが、そこでも、からまりました。 今時の生徒はコミュニケーションが下手なので、その時の対処も、なかなか大変でした。
あしたも、作業の続きをするのですが、どうなることやら・・・。
番号 06I-011 送信日 06/09/29 差出人 林 熙崇
件名 Re:教室いっぱいの変圧器の準備について
絶対にバラシテはいけません。リールのまま必ずまいてください。それからコイル状に巻く方法は、私は机をコイルの大きさになるだけ集めてまとめ、その回りをリールを持ってぐるぐる回り、30分くらいで巻けました。しかし、最初は失敗しました。巻いたあと、コイルが机の脚から抜けなくなって巻き戻してやり直しです。机の間にスペーサーを入れて、最後にスペーサーをはずせば、すーと取れるようにしました。
それからコイルを束ねるのはビニール紐(ポリエチレン紐)を使うといいと思います。10年たっても全く劣化しません。ビニールテープが簡単ですが1年でだめになります。
番号 06I-012 送信日 06/09/29 差出人 加藤 賢一
件名 やっぱり実験のセンスがないのかな
家庭用の植物油の沸点をしらべようと思って、ビーカーにいれて、 ガスバーナーで熱した。200℃になっても、沸騰しないので、やめた。 理科年表にオリーブオイルの沸点がのっていて、300℃と書いてある。
もちろんオリーブ油ではないけど。 化学の先生に聞いたら、油の沸点を測定する前に、蒸気がガスバーナの火に引火して爆発する恐れがあるという。 とりあえず、予備実験で よかった。しかも事故にならなくてよかった。
いきなり、生徒実験だったらやばかった。
化学の実験は やはり、専門外には怖いね。 時々、こういうことが起きます。 自動車のエンジンオイルなどの沸点を測定している 研究所の方は、どうやっているのだろうか。
凝固点なら、安全でしょう。 でも、いろいろ聞いていると 簡単ではなさそうです。 と同時に、凝固点の測定で、分子量を決定するので、基礎的な実験でもあるそうです。
クーラント液(エチレングリコール)の凝固点を計ってみたいな。
番号 06I-013 送信日 06/09/** 差出人 ** **
件名 ***********