番号 06C-001 送信日 06/03/01 差出人 飯田 洋治
件名 Re:背景によって混色が白黒の謎
混色実験の現物を見なかったので(体調がすぐれずサークルを欠席),HPをみてとても気になっていました。
今まで私がやったコマなどの実験では,バックが黒の時中心部分が白というよりグレーだった気がしていたし,バックが白の時は山田さんや林さんのように相対的な考えで暗くなるようにも思っていたので,今日道具を作って実験をし,調べてみました。
その結果,山田,林さんの指摘された点も考える必要はありますが,全く別の要素,「減色混合」が起きているのではないかと考えられます。つまり,「バックの白色光を色紙が特定の光を一定の割合吸収しているのではないか」ということです。
実験によれば,回転数を上げると,赤,緑,青はどんどん色が薄くなる(バックの白の影響がきいているか)。マゼンタ,イエロー,シアンとなる部分はその色だが黒ずんだ色になる(明るさが減っているか)。中心部分は真っ黒とはいえないが黒ずんだ色になる(すべての色の吸収が起きているか。写真でなく,肉眼でもバック黒と白で明らかに明るさに違いがあるように見える)。
そこで,添付ファイルのように,吸収があるとして考えてみました。実験結果を大変うまく説明がつきます。
ご意見をください。
番号 06C-002 送信日 06/03/03 差出人 長瀬 好文
件名 愛知理科の会の再開
理科の会の案内
日時 : 3月12日(日) 午前10時から午後3時か4時
会場 : 藤前干潟 ビジターセンター
内容 : 野鳥観察 と 理科の会の活動についての話し合いなど
その他 : 午前11時に干潮のため,野鳥観察には絶好の状況
ご予定ください。 詳しい連絡が鈴木さんからあります。
番号 06C-003 送信日 06/03/03 差出人 飯田 洋治
件名 Re:背景によって混色が白黒の謎
今晩は
この前の私の意見ですが,どうして減色になるのかずっーとひっかかっていました。どう考えてもインチキくさくて,もう一度,風車を使って白,赤,緑,青がどのように重なるか,減色が起きるかどうか,検討し直しました。その結果は,どうも私の「減色混合」の説明はインチキのようです。大変ご迷惑をおかけしました。
結論は,山田さん,林さんの結論と同じで,すべて加法で起きていると考えられます。
訂正版を添付しましたので,ご検討下さい。
番号 06C-004 送信日 06/03/06 差出人 林 正幸
件名 EHCと物理サークル
おはよう、林まさです。
昨日はMOLの会に多数参加いただき、ありがとう。
さて2月18日の愛知物理サークルで、次回の予定がEHCとぶつかる可能性があり、調整が必要になっていました。幸い一昨日のEHCで次回は
5月21日(日)10:00〜 市立山田高
フラウンホーハー線が見える分光器(講師:林 煕崇)
に確定しました。そこで愛知物理サークルの方は、そのときの提案どおり
5月20日(土)13:00〜 愛工
に確定してもらって構わないことになりました。関係の皆さん、確認をお願いします。
4月後半から7月にかけて、私の知る範囲でも行事、実行委、サークル、実験広場などの予定がかなり詰まっています。ちなみにMOLの会の次回は
6月11日(日)13:00〜 市立北高
です(5月にも臨時の予定があります)。お互いにできるだけ配慮して予定を立てたいものです。
ではまた。
番号 06C-005 送信日 06/03/06 差出人 林 煕崇
件名 Re:背景によって混色が白黒の謎
光の問題は考えると分からないことがどんどん増殖していきます。緑の葉っぱは緑の光を多く反射しています。金箔だと金色を反射するので金箔をすかしてみると緑色に見えます。しかし、葉っぱの場合は透過光もきれいな緑色をしています。この違いはなぜなのでしょうか?
また夕焼けも最近解からなくなって来ました。太陽光が空気中を長い距離進むので青色の光が吸収されて紅くなる。と説明してきました。しかし空気中の距離が長くなると緑色をしていた山が青くなって行くことと現象がうまくかみ合わないのです。うまい説明をお願いします。
番号 06C-006 送信日 06/03/07 差出人 近藤 直門
件名 Re:背景によって混色が白黒の謎
山が青く見えるのは「空気の色」「空の色」を見ているからです。青く見えるのは、山からの反射光の弱い暗い影の部分や緑の部分で、その部分は空の青い色が見えるのです。逆に明るい部分は青く見えません。雪をいただいた山頂部は白く見えます。
同じような疑問を抱く人はいるはずなので検索してみたところ
http://www2.ocn.ne.jp/~houhou/project.htm#top
にありました。
遠くの雪山は少し赤く見えるともありました。掲載されていた写真では私にはやっぱり白に見えましたが。夕焼けが通過してくる大気層の距離と山までの距離は前者がはるかに長いので、赤くなるといって夕焼けほどにはならないでしょうが。
番号 06C-007 送信日 06/03/07 差出人 林 正幸
件名 音速と温度
こんばんは、林です。
色のことが話題になっていて、面白そうですね。光と物質の相互作用についてまとまった講義を聴きたいと願っています。ただし今日は別の、ホットなニュースです。
昨年の11月に音速のことを書きました。気体の種類や温度を変えて音速を計測し、それから分子運動の実感を引き出せないかというものでした。そのとき水素の結果を書きましたが、後で調べてみると簡易ボンベの水素の純度は95%ほどで、それならすばらしいデータでないかと考えました。
その後は温度の影響を実験しようと試していました。アクリルパイプにヘアドライヤーで熱風を送ってからセットして、計測していましたがいい結果が得れれませんでした。温度が安定しないことと温度をうまく計測できていないことが原因のようでした。途中で熱風のためコンデンサーマイクが壊れたりもしました。次に赤外線ヒーターで加熱してみようと材料を探していました。なかなか見つからない中で理科業者に相談すると、リボンヒーターがあること分かりました。そこで4×100cmのものを8000円で購入しました。これを塩ビパイプを縦割りにした中に敷き、その上にアクリルパイプを寝かせてスライダックにつなぐと、均等に加熱できるようになりました。
そして温度が自然に下がるのに合わせて80℃から20℃まで、0.83mの距離で空気中の音速を計測してみました。
80℃ 2.20ms
377m/s
73 2.23 372
65 2.26
367
60 2.28 364
55 2.30
361
50 2.32 358
45 2.33
356
40 2.35 353
35 2.37
350
30 2.38 349
25 2.40
346
20 2.42 343
最小自乗法で数式を求めると
v = 331.5 +
0.55t
となり、正しい関係式
V = 331.5 +
0.6t
とほぼぴったりになりました。これでこの実験もまとめができそうです。
ではまた。
番号 06C-008 送信日 06/03/07 差出人 近藤 直門
件名 理科教育重視で理科室縮小
近藤です
淑徳では、100周年記念事業の締めくくりとして中高の校舎が4月より新しくなります。校舎新築計画が発表された職員会議では基本方針のひとつに理科教育重視がありましたが、なぜか理科教室も準備室も縮小。高校にいたっては2部屋以上あった準備室や工作室が半分以下の1部屋に、就職した30年前と比べると実に4分の1になります。最近どうも感性がにぶっていてやっと気づいたのですが、どうやらこれは理科教育重視ではなく「理科系進学者増重視」だったようです。 化学など3年生では化学2 4単位、化学演習4単位、おまけに総合理科と称した化学演習3単位、またおまけに補習。それにひきかえ地学は、総合理科でなんとかとおもっていたのですが、中高一貫にむけた新カリキュラムでは高1にうつ実質は生物Iと合体させることに、地学は淑徳高校カリキュラムからついに消滅します。
さて、準備室が半分以下になるので、実験器具も今使ってないものはどんどん捨てざるを得ません。私物は持ち帰れということなので、毎日、岩石や化石のサンプルを背負子にかついで持ち帰っています(もっとも背負子は車までです)。今まで実験器具など、古いものや帳簿上廃棄になったものがあるので、多少めちゃをして壊してもいろいろ工夫したり遊べたのですが、これからは自由に工作できる場所もなくなってしまいます。
淑徳は、理科のサークルや研究会の会場としてもよく使ってもらってきましたが、これからはすこし使いづらくなります。実験道具も、利用してもらえる人にあげたらと相談したのですが事務局長は「だめ」といっているようで、廃棄物の中から少しでも救えるものはと思いますが、家にも置き場はなく「立ち退き期限は4月5日」だんだん気が重くなっています。
番号 06C-009 送信日 06/03/10 差出人 鈴木 久
件名 愛知理科の会再開連絡
鈴木 久です。
なかなか連絡が取れなくてすみません。
愛知理科の会の確認です。
先日長瀬さん経由で連絡してもらいましたが、しばらくメールが不通で困っていました。
正式名は藤前干潟 ビジターセンターではなく、稲永 ビジターセンターでした。
すぐ近くに 藤前干潟野鳥観察館があります。まちがっても、弥富と間違えないようにしてください。
また、藤前干潟 活動センター(環境庁)は、かなり離れています。間違えないようにしてください。
公共交通機関 名古屋駅 おあなみ線 野跡(のせき)下車 です。
以下、確認ください。
・あおなみ線HP http://www.aonamiline.co.jp/pc/stinfo_noseki.html
・藤前干潟ビジターセンター
http://www.cla.or.jp/branch/chubu/index.html
・名古屋市野鳥観察館 http://underzero.net/html/tz/tz_229_1.htm
・
藤前干潟を守る会 ホームページ URL:http://www.fujimae.org/
もしあれば、双眼鏡や望遠鏡を持参してくださればと思います。
当日は、午前中は野鳥観察 午後は理科の会例会 その中で科教協大会へ向けての話題も相談したいと
思います。いろいろ話題やモノなどがあれば持ち合わせてください。
番号 06C-010 送信日 06/03/11 差出人 久保田 英慈
件名 Re:理科教育重視で理科室縮小
私は地学をそれほど勉強していないのですが、中学を教えるにあたり、愛教大の地学科に出入りし、ほんのちょっとですが、勉強するよう
になりました。一番面白いのが生物や化学に比べると、資料が取っておける、ということです。いろいろな人からもらった岩石サンプル(そん
なに大げさなものではありませんが...)が私も準備室にゴロゴ ロしています。全然まだわかっていませんが、面白いと思っていただけ
に、こうやって地学教育がまた1つ、後退することにとても寂しさを感 じます。
私の大学(広大)の理学部地学科もかなりの苦戦をしていました。人 材(学生)確保のために、10年前、地学科から地球惑星システム学科
と改名。地学という名前がいけないとか....。あれからどうなっ たのかは高校教育で進学にあたってられる方がご存知だと思いますが、
私が在学していた頃はかなり苦戦をしていたのは確かです。
どちらにしても寂しい話です。
中学校が地学教育の最終になりつつあります。しかし、もっと最悪なのことに、地学って、一般の中学ではこの時期にやるんですよね。今、中1が火山の学習を終える頃なのですが、これから春補習にかけて大急ぎで地震をやります。こんなのでは....と思いながらも、中1は
時間がなさ過ぎます。また、私の“性分”として、どうしても光、音、力に重点が置かれてしまいます。だって、光・音だって中1でやったら次は高校ですから....。物理を選択しなければ終わりです。
地学教育の問題は理科教育全体の問題のようです。
また、近藤先生がおっしゃっていた「理科教育=理科系進学者増重視」もよくわかります。この傾向は私たち弱小私学ではさらに強く、結果、理科の時間は演習だらけ。実験なんて進学クラスは1度もやらないと思います。だいたい、うちなんて理科室で演習やっていますから高率が悪くてしょうがありません。一応理科の授業だからということなのですが、実験なんて誰もやらないのに...。
すいません、ちょっと愚痴がはいりました。
私学のいいところは転勤がないこと。私も10年かけ、自分の実験室を構築しました。端から見れば汚いだけですが、私にとっては重要な空間。教育について何もわからない人にはその価値はわからないんでしょうね。私のところも理科の教員からは全く文句が出ない(というか、お互い共有していますから)ですが、教頭からちょくちょく汚い、とクレームがつきます。みんなで文句をいいながらどっかに隠し、しばらくしたらそこら中に出てくるという“見かけ”を作っていますが、いずれは...と不安です。
すいません、よけいなことも書きました。が、近藤先生の思いとは違 うかもしれないですが、私もちょっと思い、を書かせていただきました。
番号 06C-011 送信日 06/03/11 差出人 川田 秀雄
件名 ICPEに向けての顔合わせ会議
川田です。
学会誌やネット(ICPE2006)でご案内のように、国際物理教育会議 ICPE(東京)のアナウンスがなされています。大事な日程は以下の通り。
8・13から8.18まで。国立オリンピック記念少年総合センター
Abstracts 4月30日
Registration 6月15日
Final Program 7月20日
Proceedings 7月31日
一般参加希望者として参加される方は、各自で申し込んでいただければと思います。
Stray Cats「サイエンス ナイト ショウ」<2時間の予定>に出ていただける方は、グループとして共通のアブストラクトを作る必要があります。その打合せを以下の日程で行います。
3月25日(土)13時半 「中小企業センターロビー」
ここに集まり,「中小企業センターの地下にある、喫茶店「の広場」に移動します。遅れる方は直接「の広場」へ。岐阜物理サークルへも案内しています。
議題(責任者、役割分担、発表の枠組みの話し合い,その他)
番号 06C-012 送信日 06/03/17 差出人 林 正幸
件名 MOLの会の通信案
10日ほど前にMOLの会を開きました。その内容を伝える通信案が、どうやらでき上がりました。参加者の皆さん、間違いや不足などありましたら、メールなどで教えてください。1週間ほどで、ホームページの方に掲載したいと思います。そして次回は
6月11日(日) 13:00〜 市立北高化学室
です。
ではまた。
06.3
事務局 林 正幸
MOLの会通信06−3号
今回は岡田、久野、澤田、田口、出口、成相、林まさ、福島、船橋、堀の10名でした。
でんきの科学館での「なるほどサイエンス」は8月19、20日(土、日)に引き受け
ることに決まり、その準備は
5月13日(土)13:00〜 市立北高
となりました(この相談にはプロモの山中さんも参加)。子ども向けのよいアイデアがあ
れば、事前に出し合いましょう。
今回はあまりに内容が多く、とうとう次回(最後に掲載)に「銅薄層の生成とエッチン
グ」と「ホロスペック」がはみ出して、それでも終わったのは6時20分でした。
ちなみに、96年以降のMOLの会通信は次のホームページで閲覧できます。
http://www.water.sannet.ne.jp/masasuma/
この中の「MOLの会通信」をクリックしてください。
結晶模型(船橋、林まさ)
前回の岡田さんの提案を受けて、船橋さんが立方最密構造が面心立方格子であることを
示す模型を量産して配布してくれました。
またかつての団子組み合わせ方式の模型も紹介された。これは3つ串を4本と4つ串を
2本で三角錐型の立方最密をつくるものです。
林まさは「詰め直し方式」のイオン結晶を紹介しました。それは塩化セシウム型、食塩
型、ホタル石型(フッ化カルシウム)の3種。35mmのスチロール球を使い、蛍光ペン
で陽イオンは赤色、陰イオンは青色に塗る。スチロール球はカッターで切断した。ボック
スは0.5mmの塩ビ板で作成した。
後の2つはすこし練習が必要、なおこれらは一部は壁に接着してある(そうでないと組
み立てられない)。製作するよりはかなり短い時間で実感が得られるのがメリットであり、
配位数などを見つけさせる。ちなみにホタル石の陰イオン4個を外すと、ダイヤモンド型
になる。
ついでに六方最密の模型にも触れ、その単位格子を確認した。これは底面が菱形の四角
柱であり、含まれる原子は2個である。何故か教科書の図などは単位格子になっていない。
これは結晶の対称性を理解するには役立つが、単位格子の正しい積み重ねでもない。
結晶構造は模型があってこそ理解が可能です。とくに立方最密と六方最密は混乱します。
幸いこれまでにかなり紹介されています。
二酸化窒素の化学平衡(岡田)
二酸化窒素(と四酸化二窒素)を詰めたアンプルを大量に製作し、配布してくれました。
皆さん、親切ですね。製作はアンプル用試験管があるので、案外に簡単。このアンプルは
温度の影響を見るのに便利である。
2NO2
= N2O4 +
57.2kJ
岡田さんの問題提起は、二酸化窒素を注射器に詰めて、この化学平衡(常温ではどちら
も気体)に対する圧力の影響を調べる実験について。
背景に白い紙を置いて注射器を横から眺め、注射器のピストンを押すと、一度赤褐色が
濃くなり、次にすこし薄くなる。ただし押す前よりはまだ濃い。この観察方法ではまずい
のだろうか。
しかし他方でこの実験は、注射器の軸方向から色を観察すべきである。これなら圧縮に
よる色の変化はないので、ゆっくり圧縮することによって温度上昇の影響を避けられると
いうのであります(添付された「化学と教育」47巻8号と50巻5号)。一理ある主張
ですが、軸方向の観察はそれに応じた道具を開発する必要があります。
これは林の考えですが、論文によると実質の温度上昇は3℃であり、かつ温度がまわり
の温度に戻るより速く吸光度が下がって安定しています。この事実は圧力変化による濃度
変化を検出している証拠であると思います。だから「圧縮による温度上昇は無視できるの
で」と前置きすれば、岡田さんのやり方でよいと考えます。
岡田さんがこの問題を取り上げたのは、ある問題集の答が「圧縮すると一度赤褐色が濃
くなり、次に元より薄くなる。」となっていたからです。今年度号では訂正されましたが、
その説明が「平衡移動は条件の変化を和らげるが、もとの状態までは戻らないので」とな
っています。確かにある1つの物質の濃度のみが変化する場合であれば、これは根拠にな
ります。しかし複数の物質の濃度が変化する場合では、もっときちんと説明しないと根拠
にはなりません。
ちなみに「温度を高くするとアンプル内の圧力も大きくなるが、大丈夫ですか」と問い
掛けてみました。これは体積変化を伴わない圧力変化は濃度変化を引き起こさないので、
無関係なわけです(活量変化は無視する)。そして後で読んでみて驚いたことに、添付さ
れた三省堂の教科書には圧力の「はたらきは温度変化による影響に比べて小さい」とあり
ました。化学平衡には誤解が多いのでしょうか。
ホログラム万華鏡(岡田)
それを工夫した杉原さんから大量に鏡を入手するなどして準備し、手始めに私たちに製
作してもらおうという趣向です。
原理は、筒に3枚の鏡を組み込み、手前が回折格子ののぞき窓、反対側に自由な形のス
リットを付けたり、円形の窓からビー玉を通して光りを入れたりする。背景の光源などに
よって模様が変化する。なお鏡を外すと簡易分光器にもなる。
筒には千代紙を巻き付けたり、ビー玉は各種の色が用意されていたり、サービス満点で
す。
皆さん夢中で取り組み、おみやげができました。
コンデンサーの容量変化(林まさ)
電気陰性度や極性について実験を踏まえて教えたい。そこで媒質を変えてコンデンサー
の容量変化を計測してみた。15cm四角のステンレス板の間に、1mmのアクリル板で
作成したすき間1mmの液体の媒質を入れるセルをはさみ、斜めに置いておもりを乗せて
変形しにくくする(容量が小さいので変形にも敏感)。
始めにセルに空気が入った状態で計測し、そのまま液体を満たして計測する。手元にな
かったクロロベンゼンは船橋さんが提供してくれた。データの方が失われて残念だが、容
量増加は予想通り、水、ジクロロベンゼン、ヘキサンの順になった。
ただしクロロベンゼンがアクリルを溶かすか事前に試すのを忘れていました。そして悪
い予想が的中してしまいました。せっかくですがこれは実験には使えません(トリエチル
アミンに変えようか・・・)。なおそのとき小さい声でつぶやいていたのですが、以前の
計測に比べて全体に容量増加がかなり小さいのです。この不安定要因も追究すべきです。
なかなか新しい実験は道程が長いなあ。
簡単な電気分解(林まさ)
講座プラン「原子はどのように結合するか」をつくっている。歴史的にはその最初のヒ
ントは電気分解と関係が深い。そこで簡単な電気分解を工夫してみた。
始めに試験管の中で塩化銅(U)、硫酸亜鉛、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウムの水溶液
をつくる。前3者については、5cm角のステンレス板の間にセロハンを挟んだクッキン
グペーパー2枚をサンドイッチする。両方のペーパーにサンプル水溶液を浸み込ませ、6
Vの乾電池のつないで、2、3分電解する。気体の発生する方を下にし、セロハンを台の
トレイに貼り付けると確認しやすい(セロハンは短絡防止にもなる)。
塩化銅(U)では、陽極に塩素が発生し、サンプル水溶液のヨウ化カリウムとデンプン溶
液で確認できる。陰極には褐色の銅が析出する。硫酸亜鉛では、陽極に気体(酸素)が発
生する。陰極には灰色の亜鉛が析出し、希硫酸を掛けると泡立つ。ヨウ化カリウムでは、
陰極に気体(水素)が発生し、陽極にはヨウ素が生成して赤褐色のヨウ素・ヨウ化カリウ
ム水溶液になる。
硫酸ナトリウムは時間の都合で割愛したが、短い試験管に水溶液を入れ、ステンレス釘
を電極にし細いガラス管も通したゴムせんをして電解する。気体が貯まったらマッチで点
火して爆鳴を聞き、水素と酸素の発生を確認する。
亜鉛まで電気分解できるのは、意外な面があったようです。中性に近い水溶液ならOK
です。それよりイオン化傾向が高いと、水が水素と水酸化物イオンに分解してしまいます
(酸化還元電位を参照)。
2H2O
+ 2e− ―→ H2 +
2OH−
またBTBを使って電極付近の液性は調べないのかという質問がありました。一般には
それは良いのですが、今回の目的では、陽極付近に水素イオン、陰極付近に水酸化物イオ
ンができることは混乱のもとになります。要は、陰極にできるので銅、亜鉛、水素などは
陽性、陽極にできるので塩素、ヨウ素、酸素などは陰性というイメージがつくりたいので
す。
ちなみに「銅薄層の生成とエッチング」の説明の中で、銅が塩化鉄(V)の溶けることも
話題になりました。通常のイオン化傾向で登場するのは鉄が2価の鉄イオンになる反応で
すが、この2価の鉄イオンが3価の鉄イオンになる反応
Fe2+
―→ Fe3+ +
e−
の酸化還元電位(イオン化傾向)は、銅より小さいのです。
「地学」に関するいくつかの話題(澤田)
授業で取り上げた地学の話題を、資料やスクラップを添えていくつか紹介してくれまし
た。
・昨年(2005年)の降水量はわずかに900mmであり、名古屋地方気象台始まって
以来であった。幸い時期的な偏りが少なく渇水にはならなかった。
・これに対して2000年の東海豪雨では、日降水量(9月11日)が428mm、1時
間降水量が93mmと、いずれも過去の最大記録240mm、92mmを、とくに前者は
大きく上回った。
・エルニーニョとラニーニャの現象がくり返し起きている。現在は後者、すると統計的に
は日本は暑くなる。
これらは大切な問題提起になっています(資料には今年の豪雪も)。NHKスペシャル
の「気候大異変」によると、日本の「地球シミュレータ」が過去に例のないブラジルのハ
リケーン様暴風の発生を予言していました(始めは何かの間違いと思われた)。
・探査機「はやぶさ」は小惑星「イトカワ」の岩石サンプルを持ち帰るか。
・冥王星より大きい直径3000kmの「第10惑星」が見つかった。ただし冥王星共々、
惑星と認めるかは議論がある。
・冥王星に2つの新衛星が見つかった。
天文の話題にはいつも夢がありますね。
フラッシュペーパーなど(船橋)
愛知物理サークルで紹介されたフラッシュペーパー、100枚100円なら自分で作ろ
う。硝化綿と同じ処方(通信04−2号を参照)で、濃硝酸20mlと濃硫酸40mlの
混酸に、ティッシュペーパーを1枚ずつにして15分浸ける。これを水洗いして新聞紙の
上に広げて自然乾燥する。そして最後に新聞紙に挟んでアイロンを掛けるとでき上がり。
商品と変わらないように一瞬にして燃えました。
マジックバタフライ
以前に紹介した商品を、0.55mmのステンレス線と両面折り紙(ダイソーで入手)で
大量生産してくれました。これも本から見事に飛び出します。
ホロスペック
穴の空いた紙の間にホロスペック(ケニスの商品 7mm角に切断する)を挟んで点光
源(あるいは夜景の遠くの光源、そして花火もきれい)をのぞくと、「ハートがいっぱ
い」だったり、「雪の結晶がいっぱい」だったり・・・。光源もクリスマスランプを活用
してお値打ちに準備してもらい、楽しめました。また明るい背景に手をかざしてのぞくと、
あら不思議、「骨」が見える「透(す)ケルトン」。
どうなっているのかな。虹が薄く見えるので回折格子の一種なのでしょう。後でルーペ
で観察すると、ドットマトリックス方式の立体視図のような模様が見えました。
アニメスコープ
奥谷さんが紹介していたものをすこし改良して、これまた量産してくれました。元絵も
6種、いろいろ楽しめます。教材になる元絵ができるとよいですね。
ティッシュを使うペーパークロマト(出口)
身近なものだけでできるペーパークロマト。ティッシュペーパーを半分に裂き、それを
三つ折りにする。そして端から2、3cmの位置にペンなどでスポットを書く。トレイに
水を入れ、スポットの下を1cmほど水に浸け、残りを下敷きなどの上に伸ばす。見る見
る色素が展開されて、黒色のインクも赤色と青色に、あるいは、黄色、水色、緑色、紫色
に分離したりする。墨汁はさすがに黒一色。油性ペンはもちろん水では展開できない。展
開液を焼酎などに変えるのも面白い。
チョークでもきれいにできるというので、スポットをリングにして試してみました。
また、ブラックライトで光らない蛍光ペンがありますが、どの色が分かりますかという
質問がありました。答は水色、十分に明るい色なので必要がないようです。
下水処理(出口)
かつては工場が汚水や有害物質が問題であったが、対策が進み生活スタイルの変化もあ
って、現在では家庭の生活排水の比重(57%)が高まった。下水道を利用できる人口
(2001年)は名古屋市では97.6%だが、その他では40%、愛知県全体では
57.3%になっている。
利用できない家庭では浄化槽を使うが、現在ではトイレだけの単独処理でなく、他の家
庭排水を含む合併処理が義務づけられている。他に農業や漁業の集落処理施設もある。
下水は一定のこう配をもつ管きょとポンプ場で処理場に集められる。沈砂池、最初沈殿
池を経て、エアレーションタンクで活性汚泥とかき回して処理される(90%除去)。そ
して最終沈殿池を通り、水質検査(BOD,窒素、リン、SSなど)と消毒をして川に放
流される。下水汚泥はタイル、ブロック、堆肥などに利用する(県内では6割)。
雨水の混入、食糧や飼料の輸入による富栄養化、悪質な垂れ流し、上水としての再利用、
浄化槽の非定常的利用などの課題も紹介されました。そして次回に活性汚泥を見せてもら
うことになりました。これは微生物だけでなく、イトミミズなど肉眼で見える生物も含み、
その原型は河口の干潟であると考えられます。
番号 06C-013 送信日 06/03/24 差出人 伊藤 亮吉
件名 (件名なし)
理科の会 の連絡U
4月2日の会を鈴木 久さんが次のように会を具体化してくれました。
@ 自然観察指導員で現地の有名になる前からの観察をされてみえる方に解説をお願いしてあります。
A 2時からはじめますので交流は簡単になると思います。
B せっかくだから朝から行きたいと思う人のために、鈴木 久さんが朝から行こうかと考えてみえます。野鳥との出会いを希望される方は鈴木さんに連絡してください。
C 次回にはメールで集めた簡単なニュースを手渡したいと考えています。
参加を予定して見える方、出来ましたらメールで連絡下さい。
理科の会例会
1 日時 4月2日(日)午後2時から4時か5時まで。
2 内容 植物観察等
3 場所 海上の森
4 集合 愛知環状鉄道 山口駅(八草駅の1駅瀬戸寄り)
番号 06C-014 送信日 06/03/25 差出人 山岡 世司郎
件名 物理教育国際会議2006年参加について
3月25日に物理教育国際会議2006(ICPE2006)参加について予備会議を開きました。以下の内容を見て参加希望される方は山岡まで連絡ください。(日本で開催される国際会議ですので、発表がなくても参加するだけで学ぶことの多い機会になると思います。)
Stray Cats としては8月15日の午後7時から9時までサイエンスショー(演示実験)を担当することになっています。
○予備会議で決まったこと
(1)役割分担 責任者 (名ばかりですが・・・)山岡
abstract作成 杉本
proceedingまとめ 藤田
宿泊担当 川田
発表司会 山岡
パンフ作成 杉本
(2)Registration
各人で申し込む。
(ただし宿泊場所については詳細を
検討してから申し込む)
http://www.komed.c.u-tokyo.ac.jp/ICPE2006/index.html
(3)個々の発表について
Stray
Catsのサイエンスショー以外の
発表は各人の名で申し込む。もちろん
abstractやproceedingは個人で作成。
(4) Stray
Catsのサイエンスショーについて
参加者の数で時間配分をし、協力して
実験を発表。
5月に参加者で会議を開き内容を
決定する予定。それまでに実験内容を
考えておく。
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会議の日程(仮:2
月現在)は以下の通りです。
8 月13 日(日) 受付(16 時〜21 時) 歓迎パーティ
8 月14 日(月)
開会式 特別講演 招待講演 一般講演 ポスター発表
8 月15 日(火) 招待講演 ワークショップ 演示実験
8 月16 日(水)
招待講演 高校教師のためのセッション 一般講演
エクスカーションバンケット
8 月17 日(木)
招待講演 ワークショップ まとめの討論および閉会式
8 月18 日(金) 青少年のためのサイエンス・ライブ・ショー
1.参加者の登録(登録費が割引となる参加の登録)の期限2006 年6 月15 日
¥28、000
2.発表者のAbstract
提出期限2006 年4 月30 日
3.発表者のProceedings 用論文提出期限2006 年7 月31
日
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番号 06C-015 送信日 06/03/26 差出人 飯田 洋治
件名 Re:背景によって混色が白黒の謎
みなさま
丸い色の重なりは,3枚の羽の時々刻々の角度によって光量や3色の重なりの量がかなり変わると考えられるので,かなり複雑になると思われるので,しま模様の3枚羽を作って実験しました。
写真の左から右へ順に
a 隣が白で,赤青白の羽の色の重なり(薄いマゼンタになっている)
b 隣が白で,赤青緑の羽の色の重なり(白になるはずが白でない。紫に近い)
c 隣が黒で,赤青緑の羽の色の重なり(白になるはずが白でない。紫に近い)
d 隣が黒で,赤青白の羽の色の重なり(マゼンタになっている)
そこで,3色重なるbとcを比較してみると,隣が白でも,黒でも写真には同じ明るさに写っているように思えますがどうでしょうか。