番号 05K-001 送信日 05/11/05 差出人 岡田 高明
件名 次回EHC「PIC速度計」製作希望者を募集します
二年越しで、明石書店から「授業づくりで変える高校の教室・4・理科」が出版されました。
もともと他の出版社から出版される予定だったのですが、売れる見込みがないとの判断で、企画段階で出版社が投げ出し、頓挫していたものです。いろいろな経緯を経て、明石書店が出してくれることになりました。社会、数学、英語、理科、数学の五巻です。
川勝さんが理科の編集担当で、実践記録の執筆を成島さん、原さん、奥村が担当しました。もともと「教育困難を克服する」云々のタイトルシリーズだったのですが、三人で川勝さんを通じて「教育困難なんかあるか」としつこく発言していたら、タイトルが変わりました。
自分でいうのも何ですが、かなりイケル内容です。「いきわく」みたいな楽しい本ではありませんが、現場で悩む若い先生に読んでもらえればと考えて作りました。
とくに成島さんと原さんの実践記録は圧倒されます。原さんはあの通りの人なので、直接話を聞くととんでもなく面白いのですが、文章を書かせるととにかく難しくなる。それをみんなでどんどん突いて、原さんを知らない人にも読めるようにしてもらいました。
小さい出版社なので、書店に平積みということはないと思います。
書店を探すより、直接注文するか、アマゾンで注文した方が早いかもしれません。
周りの方に紹介していただけると嬉しいです。
書名:授業づくりで変える高校の教室 4 理科
編著:川勝 博
出版:明石書店
定価:1,800円
本のコード:ISBN4-7503-2206-7
C0337
番号 05K-003 送信日 05/11/10 差出人 林 正幸
件名 水素の音速(その1)
こんにちは、林まさです。
「種類や温度を変えた気体の音速測定」をしたいということで、外形30mmのアクリルパイプの中に音波センサーとしてコンデンサーマイクを離して2つセットしました。信号はすでに製作済みの「音速測定カード」を差し込んだデジタルストップウオッチに入れ、状況把握のためデジタルオッシロにもつなぎました。入口はラップフィルムでふさぎ、音波は前方から板2枚をたたいて管の中に入れます。
幸い邪魔する因子もなく、音波の最初の立ち上がりで、ウオッチがスタート、ストップしました。始めに空気で計測すると、時間は2.39ms(ミリ秒)で、距離は0.81mでしたから
0.81/0.00239=339[m/s]
です。気温は15℃でしたら、文献値340m/sとほぼぴったりです。
次に水素に置換して計測すると、0.75msでした。距離は同じですから
0.81/0.00075=1080[m/s]
です。理科年表によると、15℃、1atmでは1300m/sですので、1回目の計測としてはまずまずであると思います。水素置換が不十分である可能性が高いので、さらに計測を続けたいと思います。
単純に考えると、気体の音速は気体分子の飛行速度に比例すると推測できます。厳密には友人の川田さんが次の関係式を導いてくれました。
V
=
√(γ/3)×v (1)
V:音速
γ:定圧比熱と定積比熱の比
v:分子の平均飛行速度
2原子分子のγは常温常圧ではどれもほぼ1.40ですから、その場合で計算すると
V
= 0.68v
です。ちなみに1原子分子のヘリウムのγは1.66(−180℃、1atm このデータしか見あたらない)
で、
V =
0.74v
です。この関係式は1原子分子全体に通用しそうです。そして二酸化炭素のγは1.29(300K、1atm)で、
V =
0.66v
です。これも3原子分子全体に通用しそうです。
次に分子運動論から
(1/2)mv^2×NA =
(3/2)RT
m:分子の質量
NA:アボガドロ定数
R:気体定数
T:絶対温度
そして分子量をMとすると
M/1000
= mNA
したがって分子の平均飛行速度は
v = √(3000RT/M) (2)
15℃では
v =
2680/√(M)
水素では
v = 2680/1.41 = 1900
V = 0.68×1990 =
1292[m/s]
と、先の文献値とほぼ一致します。
全体をつなぐと、たとえば2原子分子と指定すれば、
「音速は分子量の平方根に反比例する」
あるいは
「気体分子の平均飛行速度は分子量が大きいほど小さい」 (3)
となります。
また(2)式は
「音速は絶対温度に正比例する」
あるいは
「気体分子の平均飛行速度は温度が高いほど大きい」 (4)
となります。
私がこの実験をしようとするのは、(3)、(4)を、音速測定からすこし実感できないかというねらいからです。
ではまた。
番号 05K-004 送信日 05/11/10 差出人 藤田 順治
件名 Re:水素の音速(その1)
藤田順治です。
> したがって分子の平均飛行速度は
> v =
√(3000RT/M) (2)
>
> また(2)式は
>
「音速は絶対温度に正比例する」
(2)式は全体にルートがいかかっていますので、絶対温度に正比例ではなく、絶対温度の平方根に正比例します。
ご参考までに。
番号 05K-005 送信日 05/11/11 差出人 林 正幸
件名 音速(補)
こんばんは、林まさです。
藤田先生、ご指摘ありがとうございます。うっかりしていました。
ついでに、すこし今日の実験について書きます。水素の音速は、注意深く置換したのですが、やっと
0.81/0.00072=1125[m/s]
でした。使う水素の量を考えると、あまりがんばり過ぎないことも肝心かもしれません。
つづいてパイプを断熱剤で包み、ドライヤーで熱風を入れ、空気の温度と音速の関係を計測しました。傾向ははっきり出るのですが、ばらつきが目立つのです。明日は広い場所で音源を離して実験しようと考えています。
ではまた。
番号 05K-006 送信日 05/11/13 差出人 加藤 進
件名 Re:燃料電池
ご参加の皆様へ
なかなか難しいものでいい経験でした。うまく回らなかった人、回転が緩かった人への助言です
1)一つはコットンをかませたので(厚みが厚かった?)下のPd(H2の酸化用)と十分接触しなかった可能性があります。(タッパの底にNaOHが落ちるくらいNaOHをload12-13ml)
2)ステンネット//ペーパー//ステンネットが必要以上の面積で密着していない:この原因が多く、4-5人は手で周辺を押さえて解決のようです。ただし、PdCl2沢山あまりましたので、林式にトライされた方が密着はいいと思います。また、メッキは見させたもらった範囲では大部分の方はOKと思います。
3)水素を吹き上げる程度に供給に注意して、またトライしてください。私も始め2つくらい失敗しました。なお、林式では 平板のステンネットに裏と表に1A*5minでメッキしてください。私は面積で按分し、大きい方3分、小さい方2分としました。多分うすくコットンをかませたら60minも夢ではないと思います。
私の方は、すばらしい経験、林先生のドライブ中の「退職後の生活時間・リズム」が参考になりました。今後ともよろしくお願い申し上げます。
番号 05K-007 送信日 05/11/13 差出人 伊藤 亮吉
件名 Re:燃料電池
燃料電池うまくできた伊藤亮吉です。アノード側のメッキがはがれていたので心配していたのですが、とってもうまくいきました。林先生の助言、「てきとうなメッキ」が良かったのかもしれません。これなら小学生の子にも紹介できそうです。
近頃の流行の「物作り」が単なる物作りに終わってしまって科学のすばらしさに触れていないことの問題を感じている今日この頃です。今日のような取り組みが経済的な視点ではなく未知への探求心を育てる一環となればと思います。ありがとうございました。
番号 05K-008 送信日 05/11/14 差出人 林 正幸
件名 燃料電池の製作、ご苦労さま
おはよう、林まさです。
昨日は、燃料電池の製作講習会に多数参加いただき、企画の一人として喜んでいます。
そして講師の加藤さんの昨夜のメールにあった「ネットとペーパーの密着」に関して、気付いたことがありました。岡田さんが入手していた野曽原式燃料電池には、電極とペーパーを押し上げるアーチが仕組んでありました。具体的にはペットボトルを長方形に切り取り、通気用に数mmの穴をたくさん空け、これをアーチ型に曲げてタッパーに入れてあるのです。見直してみると、これは理科教室の野曽原さんの文章にもありません。その場で私が思い出すことができると良かったのですが・・・。参考にしてください。
なお「林式cell」という表現がありましたが、これは9月に岡田はるさんと3人で打ち合わせをしたときに、私が提案したタッパーのふたを2枚使う方式です。そしてそのときはステンレス網が100メッシュしかなかった(ホームセンターなどで入手可能で、安価)のですが、加藤さんからはその利点も指摘してもらいました。もうすこし検討を加え、いつか機会があれば紹介したいと思います。
ではまた。
番号 05K-009 送信日 05/11/15 差出人 加藤 進
件名 Re:燃料電池の製作、ご苦労さま
燃料電池参加のみなさん
特に、motorの周りが悪かった方
今日、三重県から参加したした人で全くmotorが回らない人を修理しました。
原因がわかりました。NaOHの量不足です。
参加者の皆さん、大急ぎで、
1)タッパの蓋をとり、
2)底にNa2CO3の白い結晶の有無を確認してください。
3)結晶がある人は90%以上の確立でうまくmotorが回ったと思います。
4)きれいなままの方は、もう一度NaOHを底に数滴落ちるまで(10-13ml)loadしてください。
5)これでもスムーズに回らなかったらご連絡ください
よろしくおねがします。
また、岡田、林先生からH2いれたプラスチック製の袋の質問を受けました。
これはテトラバック、ガス採取袋とか言われ、GLサイエンス社で扱ってます。
番号 05K-010 送信日 05/11/18 差出人 田中 英二
件名 紅茶茶碗の紅茶をスプーンでかき混ぜるとお茶っぱがまん中に集まるわけ
こんにちは。田中英二です。
この前の燃料電池講習会で作った電池はとても調子よくて、1本の水素ボンベで6クラス全部見せることができました。1回水素を入れると、1時間から1時間半くらいスーラーモーターが回ります。
この講習会の時、たまたま、スターラーで溶液を回していて、スターラーを止めるとまだ溶けきらない溶質の粒が真ん中に集まっていました。隣にいた人が「不思議だね」といっていたのを何げなく聞いていて覚えていました。昨日、岩波ジュニア新書(新刊)「アインシュタイン16歳の夢」を読んでいたらp170に「・・・・お茶をスプーンでかきまわすと、茶碗の中の流れによってお茶の葉が中央によってくる現象にも言及しています。」と書いてあったので、共立出版から1972年出版されたアインシュタイン選集3を調べてみました。
この本のp296から始まる「河の流路の蛇行形成の原因および・・・・」のところに書いてありました。詳しく知りたい人は、それを見てください。簡単には、つぎのようです。
スプーンでかきまわすと、液体に遠心力が働く。しかし、側面の椀の近くと、底面では、液体と椀との摩擦によって、この遠心力が減らされる。そのため、液体の上面では、中心から外側へ、底のほうでは外側から中心へと循環(渦?)ができるこのため、底のほうにある茶葉が中心に押しやられる。よって、茶葉が中心に集まる。
アインシュタインという人はいろいろなことを考えた人ですね。
以上
番号 05K-011 送信日 05/11/** 差出人 ** **
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番号 05K-012 送信日 05/11/** 差出人 ** **
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番号 05K-013 送信日 05/11/** 差出人 ** **
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