番号 05D-001 送信日 05/04/03 差出人 勝野 恒光
件名 斜面を転がる円筒の運動方程式について
こんばんは、林まさです。
勝野さん、元気ですか。岩波の「物理入門コース」を使って私の家で「ブス研」をしていたころが思い出されます。他にレスポンスがなさそうですので、返事を書いてみようと思います。
剛体の運動を考えるもとは、ニュートンの運動方程式を質点系に応用して得られます。まとめると
(1)重心の運動は(「コース1」のp148)
全質量×(重心の加速度)=
外力の和 (@)
(2)角運動量は(p158〜160)
・角運動量の和の時間的変化の割合 =
外力のモーメントの和(これは次の2つに分解できる)
・重心が原点のまわりにもつ角運動量の時間的変化の割合
=
重心に外力が集まったとしたときの原点から見たモーメント (A)
・重心のまわりにもつ角運動量の時間的変化の割合 =
重心から見た外力のモーメントの和 (B)
斜面を転がる距離をs、重心のまわりに回転する角度をψとすると、この間には
s =
aψ (C)
したがってsを未知数とします。もう一つの未知数は剛体が転がるためのまさつ力であり、これをFとする。したがって方程式は2つ必要になります。
式@より
M×(sの時間に関する2階微分)=
Mgsinθ −
F (D)
剛体の重心のまわりにもつ角運動量は、剛体の慣性モーメントをIとすると
I×(ψの1階微分)
式Bより
I×(ψの2階微分)=
aF
式Cを使うと
I×(sの2階微分)/a = aF
つまり
I×(sの2階微分)/a^2 =
F (E)
式D、EからFを消去すると
M×(sの2階微分)= Mgsinθ −
I×(sの2階微分)/a^2 (F)
ここで剛体が円筒であるとすると
I =
Ma^2/2
これを式Fに代入して整理すると
M×(sの2階微分)= Mgsinθ −
M×(sの2階微分)/2
(3/2)×M×(sの2階微分)= Mgsinθ
M×(sの2階微分)=
(2/3)Mgsinθ (G)
またこれを式Dに代入すると
(2/3)Mgsinθ = Mgsinθ −
F
したがって
F =
(1/3)Mgsinθ (H)
式Gから、円筒の重心の運動方程式は、質点が滑落する場合と比べて、重力が(2/3)になった場合に相当し
式Hから、残りがまさつ力に転化すると見なせることが分かります。
これでエネルギー保存の法則に頼らずに、同じ結論が引き出せるのではないでしょうか。
ではまた。
番号 05D-003 送信日 05/04/15 差出人 加藤 賢一
件名 高分子
静岡の加藤です。
ことし、理科基礎を受け持ってます。
2単位なので、年間やく50時間となります。科学史がベースの教科ですが、化学Tや生物T地学Tなどの実験もバンバン入れていこうと思います。
わたしは、物理が専門ですので、ほかは、あまり上手くはできません。そういう中で、生物という科目は、化学よりは面白いと思います。ゾウリムシや牛の目の解剖など、実験の教材そのものに面白みがある。
ところで、化学の準備をしているのですが、無機は過去の経験からすこしは、できる実験があり、今回は有機化学の実験を勉強したいと思っているのですがどうも、よい実験が見当たらないので、書籍も含めて、良いものがあったら教えてください。豆腐や石鹸を作るのも、やったことがないので、やってみるべきでしょうが、それらを作って何が面白いのか、今一ピントこない。
高分子などは、身の回りにあふれていえて、生活の知識になるような実験は数あると思いきや、意外と良い情報がない。生徒が実験して、「なるほど」と思うような実験をしたいものです。まだ、試してないけれども、ロングライフクーランとの沸点・凝固点などはほんとに自動車の冬対策になっているのか、調べてみたいと思うし、生徒も興味を持ってくれると思います。良い情報がある方は連絡ください。
では。
番号 05D-004 送信日 05/04/22 差出人 加藤 賢一
件名 高分子(2)
岡田さま。
清水の加藤です。
CDが届きました。ありがとうございます。
水あめ・ナイロンとゴム、木工用ボンドpva、ところてん、たんぱく質、塩析、など興味のある実験がありました。その実験にまつわる知識がわたしにないので、もう少し勉強が必要です。有機化学の本を、少し見ましたが、構造式の雨・嵐で、頭がボートしてしまった。
このあいだ、機械科の実習棟にいったら、アセチレンのガスボンベが有り、溶接をしています。アセチレンで溶接して、そのとき、鉄の融点が何度だから、アセチレンを使う。溶接にはガス溶接とアーク溶接がある。これらにしても、私は詳しいデータは調べないと分からないけど、こういった、知識のネットワークがあって、初めて、アセチレンも教える気になるし、学ぶ気になる。
化学の教科書をみていると、物質や薬品の基礎知識に重点が置かれていて、その薬品が、世界をどう変えたとか、生活でどのように役に立っているのかがあまり分からない。
有機化学の分野は、農業や、環境問題、工業、などに深く結びついているはずだけどそういった実践をあまり見ないので、ぜひ、また教えて欲しい。わりと良いと思ったのは、熱硬化性のプラスティックを調理用品につかっている。だから、いろんな、プラスティックをもやして可塑性とともに調べてみる。
自動車の教科書で「自動車材料」というのがありまして、ゴムにもいろいろ種類があって、ガソリン耐性の優劣が出ている。これらは、とうぜん、製品づくりに直結するのでしょう。これらもやってはみたい。ただ、素人は、はじめは、基本的な実験がよいのかもしれません。それから、構造式や電子配置などの知識がなくても良い教材作りも必要だと、感じています。たとえば、ナトリウムの反応性の凄さなどは、現象そのものを、目で見て知っておく必要があるのだとおもいます。それが、「もんじゅ」事故を考える力になると思うのです。
5月の話は、前向きに考えて見ます。ただ、開発した実験は「コイル内部の磁場を、マメ磁針をたくさん置いてみてみる」位です。あとは、熱気球を飛ばしたことぐらいです。ビデオが準備できると良いですが、、熱気球は、養護学校などに出張して、飛ばせれば、生徒は喜んでくれるだろうと、計画中です。
では
番号 05D-005 送信日 05/04/22 差出人 加藤 賢一
件名 電気分解とメッキ
清水の加藤です。
硫酸銅の電気分解というのはポピュラーな実験だとおもうのですが、これは、なにが、ポイントなのですか。メッキの話しですか、それとも、電極ですか、イオンですか、それとも、電流の担い手ですか。
理科基礎の教科書をみて、なるほどと思ったことがあります。電気分解によって、原子には、あるいはイオンには、電気的な性質があることがわかるというのです。電子とか、原子核とかイオンとかを考える、根拠になるというのです。
ふつうは、原子の構造は化学の教科書ではじめに、押さえ込んでしまいますが、本当に、物質が電気的な性質を持つことを示せるのは、この辺なのだと思います。ファラデーは、この実験をしてきっと小躍りしたと思いますよ。
24年前の電磁気集中討議の記録を読むと、物質の電気的な性質の重要性が書いてある。そういう意味では、電気分解は物理のほうにあっても良いと思う。
以上です。
番号 05D-006 送信日 05/04/** 差出人 ** **
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番号 05D-007 送信日 05/04/** 差出人 ** **
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番号 05D-009 送信日 05/04/** 差出人 ** **
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番号 05D-011 送信日 05/04/** 差出人 ** **
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番号 05D-012 送信日 05/04/** 差出人 ** **
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番号 05D-013 送信日 05/04/** 差出人 ** **
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