番号 04L-001  送信日 04/12/06  差出人 山岡 世司郎
件名 次回の物理サークルは牛田先生の講演です

 山岡です。
 お知らせです。
 2005年度最初の物理サークル例会では、愛知教育大学の牛田先生の講演があります。
 日時は2月12日(土)、1時より愛知工業高校物理室で行います。
 講演内容は、牛田先生が研究報告されている、「小中高における印象に残った理科授業と先生について−本学学生913名の声」に関してのものです。
 愛知教育大学の学生の心に残っっている小中高時代の理科授業、実験について、アンケートをまとめられた先生の目から見えたことについて話していただきます。
 物理サークルでは、いろいろな投げ込み教材を研究してきましたが、学生の心に深く印象付けるものだったのかどうかについては、あまり考えてこなかったような気がします。こういう視点からの話は、今後の授業でおおいに参考になるのでは、と考えています。物理サークル以外の方もたくさんご参加ください。3連休の真ん中ですので、ご都合つけにくいかもしれませんが、ぜひ参加の予定を立てていただきたいと切望しています。



番号 04L-002  送信日 04/12/15  差出人 近藤 直門
件名 私学の授業改革フェスティバル

近藤です
愛知私教連では、2月20日東邦高校にて「第12回授業改革フェスティバル」を開催します。
毎年夏にはサマーセミナーを行いますが、授業フェスは、教員むけ、昔は「教研」としてやっていましたが、もっと多くのレポートや教材を掘り起こして、授業改革につなげようと、私教連お得意の「フェスティバル」にしてとりくんでいます。
現在、といっても締め切りは今夜15日夜11:59ですが、レポート、教材展示募集中です。



番号 04L-003  送信日 04/12/20  差出人 林 正幸
件名 先進科学塾1日コースを終えて

 こんにちは、林まさです。
 一昨日は、すでに案内したように先進科学塾1日コースを開くことができました。楽しくかつ有意義な1日になりました。
 私としてはまずまずのプランで臨んだつもりでしたが、実践から学ぶことははるかに豊かでした。とくにこの企画はスタッフの共同実践になっているので、豊かさが倍増します。
 そこでプランをかなり手直しして、今日、私のホームページに掲載しました。
    3n 私の教材と研究・主張など(03.2〜)
の中にあります。関心がありましたら、のぞいてみてください。
 くり返しになりますが、やはり実践の重要性は明白ですね。
 ではまた。



番号 04L-004  送信日 04/12/23  差出人 林 正幸
件名 MOLの会報告

 こんばんは、林まさです。
 どうやら冬らしくなってきました。皆さん、冬休みを迎えて一息というところでしょうか。
 日曜日(18日)にMOLの会を開きました。以下はそのまとめの通信(案)です。参加者は気付いたことがあれば連絡してください。数日後にはホームページに掲載したいと思います。またメンバーには後日郵送もします。
 次回のMOLの会は
    3月6日(日) 13時〜  **高化学室
です。
 ではまた。

<通信>
                                  04.12
                               事務局:林 正幸

      MOLの会通信04−12号

 今回は岡田、澤田、鈴木とし、林まさ、福島、船橋、堀の7名でした。
 また来年3月20日、名古屋市科学館での宇宙少年団のコズミック・カレッジへの協力要請にも、化学としては、鈴木とし、林まさ、船橋、堀で応えていくことになりました。終わりは6時になりました。

1.マジック、エイムズの部屋など(船橋)
 今回も船橋さんのマジックの紹介からスタートです。ピンクの紙の上に10円玉と透明なポリコップが載っている。コップにティッシュを被せてから、10円玉の上に置く。まじないをかけてティッシュを取ると、10円玉が消えている。もう一度ティッシュを被せてまじないをし、コップを取ると10円玉がもどっている。タネは、コップの口にもピンクの紙が貼ってあるのです。
 次は動物を描いたペアカード6組12枚(岐阜物理サークルニュース)です。6枚ずつを同じ順番に並べて重ね、裏にする。カードを切ってから、上下6枚ずつに分ける。このとき片方の山は順番が逆になるようにカードを1枚ずつ積んでいく。次に両方の山から合計5枚のカードを下に送り、上のカードを取り除いてペアにする。次は4枚を下に送り、以下同様。そしてカードを表にすると、すべて動物がペアになっている。カードを表にしたままやってみると秘密が分かります。
 他にはエイムズの部屋の展開図(岐阜物理サークルのホームページより)をもらいました。組み立てられたものをのぞいたのですが、ストラップ人形を使うと豪華です。そして上から照明すると効果的です。

2.セルロースの加水分解(福島)
 目盛り付き試験管で濃硫酸を2倍に薄め、脱脂綿を浸けると加水分解してしだいに溶けていく。これをビーカーに移して水を加えて2倍にし、炭酸ナトリウムを加えて中和する。中和はpH試験紙で確認する。この一部をフェーリング液に加えて加熱すると、赤褐色の沈でんが生じて、ブドウ糖の生成を確認できる。
 硫酸の濃度はすこし濃いと反応混合物が着色するようになり、薄いと反応があまり起こらない。これと次は、デモ実験として教室で実施している。

3.尿素樹脂(福島)
 尿素2gとホルマリン5mlを、チャック付きポリ袋に入れて混ぜ、濃硫酸数滴を加えて混ぜると、発熱して白色の尿素樹脂ができる。これならホルマリンの臭いはほとんどしないので安心です。

4.アセチレンの実験の工夫(岡田)
 ひとつはアセチレンの捕集方法。100ml広口びんに水を2/3入れ、カーバイドを投入して穴のあいたゴムせんをし、空気が抜けたら洗びんの容器に水上置換する。そして注ぎ先の付いたせんを締める。他方で空気の入った洗びんを準備する。これで目盛り付き試験管に水上置換で自由自在に、いろいろな割合のアセチレンと空気の混合気体を詰めることができる。あとはゴムせんをしてスタンドに固定して、チャッカマンで点火して、燃焼の様子を観察する。
 もうひとつは、付加反応。臭素水はやっかいなので、水20mlにイソジン1滴を加え、デンプン液1,2mlを加えて薄い青色にする。この一部をアセチレンの入った試験管に加えて振ると、色が消える。

5.ヘンなトラック、ブーメラン(鈴木とし)
 今は絶版のワニブックスの「ウインク・マジック」にいろいろな錯視が載っている。今回は「ヘンなトラック」の展開図をもらいました。組み立てて片目で見るとまともに見えます。これからも紹介するということで、楽しみです。
 もうひとつはブーメラン。牛乳パックやケント紙で作る原寸大は広い場所が必要だが、80%縮尺で画用紙に印刷すると、簡単に作れて、うまくすると教室でも投げて手元に戻すことができる。実際にやってみると、練習が必要なことが分かりました。

6.圧力計と蒸気圧(林まさ)
 名古屋市科学館での先進科学塾の1日コースとして「蒸気圧が分かる実験1,2,3・・・」という講座を開くに当たって、10ほどの実験のひとつ「分圧の法則」に使いたいと、圧力計を製作しました。
 圧力センサーは松下電工のAD1132(−0.5〜0.5kgf/cm^2 つまり−0.5〜0.5atm)で10年前の製品であり、現在は別のセンサーで回路をつくる必要がある。表示にはミリアンメーターを使う。
 容器には炭酸飲料用の500mlペットボトルを使う。そのせんに穴をあけ、内径3mmの耐寒透明チューブ(ホームセンターで入手)を通して木工用ボンドで接着する。せんの外側の方を圧力センサーにつなぐ。
 始めは調整のために、内側の方を50mlディスポーザブル注射器につなぐ。ゼロ点を0mAにした後、45mlの空気を30mlに圧縮してつまり1.5atmにして、そのときの電流が0.5mAになるように増幅率を加減する。次にゼロ点を0.5mAにずらして、今度は20mlの空気を40mlに膨張させるつまり0.5atmにすると、確かに0mAを指す。
 15cmに短く切った試験管にエーテル数mlを入れ、ティッシュで軽くふたをする。これをペットボトルに滑り込ませてせんをしっかりと締める。それからエーテルをボトル内に流し出し、手であたためて蒸発させる。そして室温になるまでしばらく放置して圧力を読み取る。
 今回はきちんとした計測まではしませんでしたが、室温が12℃で0.42atmというデータがあります。この温度における文献値は0.437atmです。

7.一酸化鉛の還元(林まさ)
 これと次の2つは、講座プラン「元素と原子の発見」に組み込むために取り組んだ実験です(プリントは次回に)。
 金属らしい金属が得られる実験として、一酸化鉛の還元に狙いを定めました。はじめはうまく行かず、アルケミストの山本さんの方式にならいました。
 一酸化鉛5gと細かくした木炭粉1gを、よく混ぜてるつぼに入れる。三角架に置き始めは中火で、1分したら強火にして加熱する。そして20cmほどの針金でかき混ぜ続ける。10分ほどで、銀色のとけた鉛の玉が得られる。
 かき混ぜるのは、木炭を空気に触れさせて一酸化炭素にするためです。製鉄でも空気や酸素を吹き込んで一酸化炭素にしています。ここがポイントです。

8.簡易ユージオメーター(林まさ)
 内径15mmの透明ビニールチューブを40cmに切り、始めは2.5cm、後は2cmおきに目盛りを付け、35cmの角材にビニールテープで固定する。点火部はゴムせんに2本の銅線を差し込み、圧電素子(チャッカマンを利用)につなぐ。
 ビニールチューブをスタンドに固定し、下端が水そうの水に浸かるようにする。点火部の銅線の先端をやすりで磨き、火花が飛ぶことを確認する。(これを怠ると火花が飛ばないことがあるのです。)
 下端にゴムせんをして水を最上位の目盛りまで注ぎ、点火部をはめて外れないようにビニールテープで固定する。(これを手抜きすると、点火部が吹き飛びます。)そして下端のゴムせんを外し、簡易ボンベから、酸素4目盛り、水素を4目盛りを注入し、火花を飛ばして点火する。
 これでばっちり2目盛りの気体が残りました。
 次に、酸素3目盛り、水素6目盛りを注入する。(こちらの実験ははじめはどうしてもうまく行きませんでした。原因は、後から水素を注入しても混合が完全にはできないためでした。なにせ酸素は過剰でないので、いい加減な混合では駄目なのです。)そして電気コードの先を結んでチューブに差し入れ、気体をよく混合する。
 このときは残念ながらチューブのスタンドへの固定が不十分で、爆発で持ち上がって空気が入ってしまいました。

9.マグネシウムの原子量(林まさ)
 川田さんの、「図説」に載っていたのでやってみたらうまく行った、という話に勇気を得て取り組んでみました。マグネシウムと、できる酸化マグネシウムの質量を計測するのです。
 ところが磁性るつぼでは、マグネシウムがるつぼの二酸化ケイ素と反応してケイ化マグネシウムができたり(あとでるつぼを希硫酸で洗おうとしたら、パチパチはぜた)、できる酸化マグネシウムがるつぼに融着したり(つまり塩基性酸化物と酸性酸化物の反応)しました。そこで鉄製るつぼを注文しようと思っているうちに、ステンレス製の甘露ひしゃく(底面の外径が30mm)が目にとまり、柄をグラインダーで切り取りました(安上がり)。
 マグネシウム粉末(か粒)0.25gほどを正確に計り取る。そしてマグネシウムがるつぼの底全体に広がるようにし、バーナーで数分間加熱する。冷めたら、酸化マグネシウムの質量を計る。
 ところがこれも失敗、火が強すぎるとマグネシウムが激しく燃焼して、酸化マグネシウムが白煙になって失われるのです。これまでうまく行っていたのは、たまたま火加減がよかったからと分かりました(失敗から学べる)。中火で加熱することが重要と気付きました。ちなみにうまく行くと、マグネシウムの原子量が24.4といった数値になります。

10. 岐阜物理サークルの松尾さんからもらった、本を開くと飛び出す蝶の形のしおりも紹介しました。これは船橋さんが量産体制にしてくれるはずです。
 また備長炭がパイプのこぎりできれいに切れることが分かり、これを使った燃料電池(通信04−6号の「簡単燃料電池」を参照)も紹介しました。

11.ビールの泡とその実験(澤田)
 500mlの缶ビールを3本も持ち込んだ澤田さん、グラスも冷凍庫に入れたりして、準備に余念がありませんでした。
 冷凍庫、冷蔵庫で冷やしておいたグラス、それに常温のグラスに、ビールを注ぐと、冷凍庫で冷やしておいたグラスもよく泡立つ。そして常温のグラスは「泡立ち」(起泡性)はよいが「泡持ち」(泡沫安定性)はわるいので、すぐに泡が消えていく。
 ビールの泡は、大麦が発芽するときにできる「起泡タンパク」と、ホップが加熱されてできるイソフムロン(苦味成分でもある)の複合体に、さらに多糖類が係わってできている。
 起泡性は一般に表面張力が小さくなると高くなる。そして泡沫安定性は芯液が移動して泡膜が薄くなるのが妨げられると高くなる。後者は液体の粘性の他に「マラゴンニ効果」が影響する。
 グラスに油を付着させたり、ビールの泡に揚げものを触れさせたりすると、破泡しやすくなる。これはより表面張力が小さい油が表面の一部に入ると、バランスが崩れて泡膜が破れるためである。これは消泡剤の原理になる。
 ビールをグラスに勢いよく注いで泡立たせ、泡と液体を分離して味を調べると、泡の方がかなりにがい。つまり泡は疎水性物質を吸着しやすく、浮遊選鉱や古紙の脱インクなどに利用される。ビールではイソフムロン、起泡タンパク、タンニン、ミネラルなどが吸着される。ビールをおいしく飲むには、ほどよく泡立たせて注ぎ、時間をおかずに飲んで泡を残すことである。
 終わると澤田さん、実験に使ったビールを次々に飲み干していました。

12.緑色レーザー(船橋)
 共立エレショップの緑色レーザーを購入して組み立てた。5mWで強力、反射光を含めて目に入らないように扱いに注意がいる。
 髪の毛や細かい金網で、回折模様が観察できる。またナカムラ理科の光ファイバー説明管に当てると、鮮やかに光路が見える。暗くなった屋外でも試してみましたが、かなり遠くまで届きました。

        次回は

     3月6日(日) 13〜17時

            **高校  化学室

       (東門から入ってください。)
<以上>



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