番号 04B-001  送信日 04/02/01  差出人 伊藤 政夫
件名 開管の共鳴について教えてください

 伊藤です。
 31日の名高教教研は、胃腸風邪で寝込んでいて出席できませんでした。市立の先生方申し訳ありませんでした。
 ところで、寝込みながら悩んでいた事があります。
 理科部の生徒達と蛇腹ホースについて実験しているのですが、外からの音源で、ホースの中に倍音の共鳴を起こさせた状態で、中に小さなコンデンサーマイクを入れてマイクからの出力電圧を測定したところ、管の端と中央で電圧が小さく、端から4分の1と4分の3の距離で最大となりました。つまり、節では最大、腹では最小となったわけです。
 節は、圧力変化が最大ということは知っているのですが、振動しない点でもあるのだから、マイクの振動板が節で振動することに納得がいきません。逆に腹でほとんど振動しないしないことも、説明がつかなくて困っています。
 この結果からは、節では一番大きな音が聞こえる事になって、干渉の実験とはまるで逆の結果になってしまうように思うのです。どなたか教えて下さい。



番号 04B-002  送信日 04/02/01  差出人 山岡 世司郎
件名 Re:
開管の共鳴について教えてください

 山岡です。
 マイクの振動板の内外での圧力変化がどこで大きいかということになるかと思います。マイクが密閉型であれば、内部の圧力は一定と考えていいわけですから、外側が圧力変化が大きければ、そこが大きな信号を出す場所ということになります。
 マイクが開放型である場合は、振動版の厚みの分の圧力差が振動板をうごかします。腹と節ではこの差がどうか、ということになりますが同じ距離なら、節での圧力差が大きいということになります。いずれにせよ、節での信号が大きくなります。



番号 04B-003  送信日 04/02/01  差出人 伊藤 政夫
件名 Re:
開管の共鳴について教えてください

 伊藤です。
 さっそくのレスありがとうございます。
 マイクの振動板が圧力差で動くということは理解しました。ということは、腹では、音が小さく、節では音が大きいと解釈していいのでしょうか?もしも節で音を聞いたら、最大の音になると考えていいのでしょうか?
 それと、ちょっと違ったシチュエーションですが、二点の音源からの干渉を考える際に、両方から等しい距離にある点では、強め合う事になるので、音は大きくなると考えるように思うのですが、上の共鳴での腹の問題とつじつまを合わせられなくて悩んでいます。もう少し教えて下さい。



番号 04B-004  送信日 04/02/01  差出人 山岡 世司郎
件名 Re:
開管の共鳴について教えてください

 山岡です。
 私たちの耳は、鼓膜を膜として、短時間では内部の圧力一定の密閉型マイクと同じですから、閉管の節で音を聞いたら、最大の音になると考えられます。
 二点の音源からの干渉では、空間のどの点も進行波が来ます。この進行波の振幅が場所によって異なるわけです。もちろん。両方から等しい距離にある点では、もっとも振幅が大きいので、音は他の点と比べると大きくなります。
 進行波と定常波の違いが混乱の元でしょう。



番号 04B-005  送信日 04/02/01  差出人 山岡 世司郎
件名 Re:
開管の共鳴について教えてください2

 山岡です。
 誤解が生ずるといけないので追加レスです。
 私たちの耳は、鼓膜を膜として、短時間では内部の圧力一定の密閉型マイクと同じですから、閉管の節で音を聞いたら、最大の音になると考えられます。
 二点の音源からの干渉では、空間のどの点も進行波が来ます。この進行波の振幅が場所によって異なるわけです。もちろん、両方から等しい距離にある点では、もっとも振幅が大きいので、音は他の点と比べると大きくなります。
 進行波の場合、振幅が大きい波が通過するほど、(同じ周波数ですから)圧力変化の大きい波が通過するといえます。振幅0の波は、圧力変化も0です。
 進行波と定常波の違いが混乱の元でしょう。



番号 04B-006  送信日 04/02/03  差出人 伊藤 政夫
件名 Re:
開管の共鳴について教えてください2

 伊藤です。
 何度もすみません。どうもよく分からないものですから・・。2つの音源を結ぶ直線上では、定常波ができると思うのですが、2つの音源から等しい距離にある点は、腹になるのではないでしょうか?そして、強め合う線と重なるように思うのですが、腹は音が小さいということと矛盾するように思うのですがいかがでしょう?



番号 04B-007  送信日 04/02/03  差出人 山岡 世司郎
件名 Re:
開管の共鳴について教えてください2

 山岡です。
 閉管や開管でも、音源が管内にあると、これはややこしい問題になります。波源は節に近いが節ではありません。管の環境によってどの位置になるか変化します。
 2つの音源を結ぶ 直線上では、確かに定常波ができるでしょうが、進行波もあります。実際2つのスピーカーを向かい合わせて鳴らすと間の点では音の強弱はそんなにはっきりしません。(もっともスピーカーの位置を上手に選べば変化を捕まえられるかもしれません。)
 実際には、スピーカーも大きさがあり、音は空間を広がっていくのですから、ほとんど進行波です。この進行波の振幅が、音源の周りの位置で異なっているのです。(干渉により)
 開いた空間で、定常波の波だけを観測しようとしても難しいのではないでしょうか。  



番号 04B-008  送信日 04/02/03  差出人 林 正幸
件名 渡辺著「ダイオキシン」を読んで

 こんばんは、林まさです。
 昨年から買ってあった渡辺+林著「ダイオキシン〜神話の終焉〜」(日本評論社)を、やっと読みました。考えさせられることが多く、著者の主張は基本的に正しいと思いました。裏返すと、環境問題で色めく一部の科学者、組織(NPOや政党など)が、非科学的でありアジテーターであることが見えてきます。私たちは彼らを国民の立場に立つと歓迎しがちですが、実態はそれほど単純でない、注意深い眼が必要であると感じました。そして安易で場当たり的なマスコミと、それにシャブリ着く企業が存在する。環境問題を勉強する上で、この構図も頭に入れておくことの重要性を認識しました。
 この本によると、環境省は「環境ホルモン」の多くを無罪放免とした(2002年6月)のですね。それを受けて横浜国大の中西(鈴木ひさしさんが紹介した!)が「環境ホルモン問題の終焉を意味する」とコメントしているとあります。私は研究の現状を知りませんが、そう結論付けられるのでしょうか。
 この本を読んで同時に、環境問題を捉える重要な視点の欠落も感じました。彼はさかんに「ダイオキシンで死んだ人はいない」と書いています。彼のリスク評価は半数致死量という急性毒性のデータに依っています(後ですこし発ガン性などに触れていますが)。環境問題では、公害問題のときから、基本的に慢性毒性が問題です。
 時間をかけて人体を蝕む、人類の将来を危うくする。彼はカーソンの「沈黙の春」に関して、「いまマラリアは全世界で年に1億人以上が発症し、100万人以上の命を奪うといわれるが、その少なくとも一部はDDT反対運動のせいだろう。」と書いています(p14)。また「(化学物質リスク管理研究センターの蒲生氏が)シックハウス症候群の主犯といわれるホルムアルデヒドは4.1日寿命を縮めるという」(p46)「どこかの工場排水に基準の1万倍を超すダイオキシンが出たからといって、いずれ人体に入る恐れがないのなら、−−ちょうど、自然界のどこにでもいる破傷風菌やボツリヌス菌、レジオネラ菌、大腸菌O−157などに、四六時中おびえるまでもないように、−−騒ぐ必要は何ひとつない。」(p95)などともあります。何やらリスク評価の危うさを感じます。「クリア湖でおびただしいかいつぶりが死んで」でも問題ではないのでしょうか。チッソが水銀を含む廃液を海に流したとき、それがやがて人間に戻ってくることが分かっていたのでしょうか。コルボーンが「奪われし未来」で書いている「肝に銘じておかねばならないのは、人体にせよ、地球の大気にせよ、実験対象となっている生命システムについては、ごくごく大雑把なことしかつかめていないという事実だ。」という戒めは意味がないのでしょうか。
 もうひとつ気になったのは、「ひょっとしたら『温暖化の進行』そのものさえあやしいのではないか・・・と個人的には感じている。」(p14)、「なお地球全体で見ると、二酸化炭素の濃度が上がるおかげで、このところ緑はふえ続けている。」(p44)という表現です。
 皆さんはこの本をどう読みますか。

追伸:2月21日(土)の環境問題を勉強する会でも、一つの話題にできたらと考えます。



番号 04B-009  送信日 04/02/05  差出人 富田 孝正
件名 Re:
渡辺著「ダイオキシン」を読んで

 私も渡辺+林著「ダイオキシン」−神話の終焉 を読みました。私の感想は、どうも、ダイオキシンはシロを前提にして、そのための構成を意図的にしているように思えました。
 「環境を担当する役所がそんな言い方をすれば、国民もダイオキシンをすっかり猛毒だと思うだろう」(p29)とし、それにたいする反論として、LD50からの計算をし、「人生10回分の食物をイッキ食いしない限り、ダイオキシンの急性毒性で倒れたりはしないのだ。」という論法に象徴されているように思う。
 通常取る食物に含まれる量と半数致死量からの計算値からはそうなるのだろうが、それはそれほどダイオキシンは安全なんだ、危険性に問題はないのだという「認識」を誘導する効果を承知しての表現であるように思うけど、そのような論法を使うなら、通常の食生活をしている限り、急性毒性で倒れることはないのだから、あらゆる毒性物質など問題にする必要はなくなってしまう。引用しているサルのLD50の50μg/sの値でも充分強力な毒物であることには違いない。
 結局「ダイオキシンをすっかり猛毒だと思うだろう」の反証にはなっていないのです。環境にはごく微量にしか存在しないのだから急性毒性という点について言えば「人生10回分」ということなるということでしょう。新宿歌舞伎町のビル火災44名のほぼ即死した犠牲者はCOでありダイオキシンではない(p125)、暮らしにひそむ危険-「アルコール、自動車事故、・・・」(p39)などを引き合いに出し「それとくらべれば」という論法はどうなんでしょう。
 自食料自給率の低下(p124)など最も論旨が読みにくい部分でした。ダイオキシンを規制するから日本の経済力が危うくなるというようなことか。ダイオキシンによる急死を問題にしているのではなく、林さんも指摘してみえるように、環境汚染物質の慢性毒性にこそダイオキシン問題の本質があるのだが、その点になると、カネミ油症事件・・・・などさらに論旨が恣意的に展開されているように思いました。
 ベトナムの枯葉剤問題では、中村梧郎著「母は枯葉剤を浴びた」の書名を挙げただけでその内容
は検証せず、「ベトナム戦争の悲劇がダイオキシン一色に転化されていたという時代背景がある 」と科学的な姿勢は見られない。(p 167) 「母は枯葉剤を浴びた」 には多数の写真を含め、枯葉剤による被害事実を多数示している。 なお、ベトナムではこの1月「ベトナム枯葉剤・ダイオキシン被害の会」が結成されアメリカ各製薬会社に損害賠償を求める訴訟をニューヨーク州地裁に提訴したとの報道がありました。環境問題は基本的には科学的に追求されるべき問題なのだから、科学的な姿勢で追求しているのかという 点が大事だと思います。
  この「ダイオキシン」の本では、なるほどと思われる部分もありましたが、各小見出しの多くの論法に疑問をもちました。本文中にでてくる中西準子氏については、十数年まえ、洗剤の授業で、排水の下水処理 について、いい内容で使わせてもらった経験があります。先日の科教協の学習会で、鈴木さんより紹介された彼女のホームページの文章は、私には、科学者らしからぬ論法を感じましたが、検証が難しいだけ、環境問題はやっかいな問題ですね。
 以上、とりあえずの感想です。



番号 04B-010  送信日 04/02/05  差出人 林 正幸
件名 
渡辺著「ダイオキシン」を読んで(補足)

 こんばんは、林まさです。
 今日1日、確定申告の書類づくりでつぶれました。しかしお陰で税金の仕組みが分かり、30万弱の還付が受けられることにもなりました(源泉徴収され過ぎている)。
 さて前回のメールでは「著者の主張は基本的に正しい」と書きましたが、その具体的内容が示してありませんでした。実は昨日「環境問題を勉強する会」の材料にするためにメールをプリントアウトする際に、その不足を感じて次のように補足しました。
<引用>
 昨年から買ってあった渡辺+林著「ダイオキシン〜神話の終焉〜」(日本評論社)を、やっと読みました。考えさせられることが多く、「ダイオキシンは食品を通して体内に入るのが大部分で、ごみ消却で発生するダイオキシンを規制するのは無駄である」「ごみから塩ビを除いてもダイオキシンの発生量は減らない。」という著者の主張は基本的に正しいと思いました。なお化学の立場からは、塩化銅(U)がダイオキシン生成の触媒になるとすると、バイルシュタイン反応はその是非を検討すべきであると感じました。
 裏返すと、(以下省略)
<以上>
 この方が無用の誤解を招かないと考えて、メーリングリストでも補足をしておきたいと思います。
 ではまた。

追伸:富田さん、応答ありがとう。勉強になります。ダイオキシン問題は決して終焉を迎えたわけではありませんよね。

追追伸:2月21日(土)の環境問題を勉強する会に向けては、前に話したレスター・ブラウンの「エコ・エコノミー」のまとめもつくるつもりです。



番号 04B-011  送信日 04/02/08  差出人 林 正幸
件名 環境勉強会に関して

 こんにちは、林まさです。
 待っていたまんさくの花がやっと一輪だけほころびました。今年は年が明けてから寒かったので、すこし遅いようです。
 環境問題を勉強する会の第2回は、2月21日(土)の13:30〜、「林ラボ」(念のため地図を同封します)においてです。関心の向きは気軽に参加してください。
 今回は始めは篠原さんに道路公害について報告してもらうつもりでしたが、あいにくまた予定がぶつかって次回ということになりました。そこで宮崎 脩一さんにお願いしたところ、日光川汚染について報告してもらえることになりました。
 また鈴木ひさしさんから
    徹底討論会『ダイオキシン 神話の終焉』をめぐって
の案内を紹介してもらいました。これは本の著者である渡辺正氏・林俊郎氏と、宮田秀明氏/藤原寿和氏が討論する企画で、会場は大阪なのですが参加してみようと思います。第2回にホットな情報が提供できるかもしれません。
 なお日程が2月14日で物理サークルとぶつかります。始めは藤田先生のプラズマの話を楽しみにしていたのですが、身はひとつ、残念ながら失礼します。
 ではまた。



番号 04B-012  送信日 04/02/11  差出人 岡田 高明
件名 次回EHC(リニアモーターカー)の案内

 前回の1月25日(日)「リニアモーターカーの製作」の補習には、多くの人がコイルを巻いたトランス4個を台板に取りつけ配線が終わりました。なかにはトランス8個を台板に取りつけ終わり、完成まであと一歩の方もみえました。いよいよ「リニアモーターカーの製作」最終回です。できるだけ各自でコイルをまいて参加されるのが望ましいと思います。 
  前回(1月25日)には追加集金2000円と若干の部品の配布を行いました。欠席された方は必ず参加されるようお願いします。

     日時   2004年2月22日(日)10:00〜17:00
     テーマ  リニアモーターカーの製作(3回目)
     講師   藤田順治先生
     会場   **高校物理実験室(3F)
     予算   検討中
             ※完成度を高めるため抵抗を挿入したり、コンデンサー
        を変更する可能性が出てきました。2000円程度の
        追加徴収の可能性があります。詳しくはakk−net
                で報告があります。
     準備   電気工作セット。

  なお、当日都合により欠席される場合は原則として費用を出席者にことづけてください。どうしてもそれが困難な時は事務局まで電話 またはメールにて必ず連絡お願いします。事務局で預かり、後日代金と引き替えでお渡しします。

   今後名古屋EHCの予定
    5月16日 マルデブルグの半球の製作
    9月26日(日)強力電磁石
  11月or12月  照度計



番号 04B-013  送信日 04/02/13  差出人 林 正幸
件名 リニアモーターの検討結果

 こんばんは、林まさです。
 製作中のリニアモーターの検討を、藤田さん、林ひろさんと3人で行いました。ひとつの駆動部では、4つのコイルを使い、それを1,2,3,4番とすると、1と3を逆位相になるように接続し、2と4を同様に、そしてそのまま電流を流すときに1と2の位相が揃うように配線しました(1と2の位相が逆であると駆動力の向きが逆になるだけで、差し支えない)。そして2組のコイルの一方にコンデンサーを直列に入れて電流の位相を進めました。
 昨日の検討では、1と2のコイルにおいて、位相がきちんと90°ずれ、かつ両方のコイルを流れる電流を同じにすると、駆動部の効率が良くなることが判明しました。もとのようにずれていると、同じ駆動力を得るのに、大きい電流が必要になり、それだけコンデンサーの負担も大きかったわけです。コンデンサの熱破壊は、流れる電流の2乗に比例するわけで、その意味では電流の増加は避けたいわけです。
 さて上の条件を満たすには、コイルのみの方のインピーダンスベクトルと、コンデンサーを通す方のインピーダンスベクトルが、大きさが等しく向きが90°ずれていればよいわけです。ところがコイルの直流抵抗が小さいため、90°よりかなり大きく(150から160°くらい)ずれていました。これを是正するには、直列に直流抵抗を加えるしかありません。
 コンデンサーについては、林ひろさんが220μの無極性電解コンデンサー(耐圧100V)を入手したので、それを5つ直列にして44μにしました。このコンデンサーは安く、かつ直列によってひとつのコンデンサーの負担は軽減されます。
 このコンデンサーを使って検討した結果、コイルのみの方には20Ω、コンデンサーを通す方には30Ωの直流抵抗を入れると良いことが、オシロと電流計を使って確認できました。そして1Aの電流でもかなり大きい駆動力が得られました。
 他方で直流抵抗を入れることは、それによるジュール熱を無駄にすることになるので、全体の効率は相当に悪くなります。しかし私たちの目的には、それは受け入れられることだと思います。
 ただし課題が生じました。つまり電流を1Aに抑えるとしても、抵抗は20Ωが20W、30Ωが30Wのものが必要になります。ひとつの案は、200Wのニクロム線(抵抗は50Ωで流せる電流は2A)を2本準備し、それを切って使うことです。100Wのもの(抵抗は100Ωで流せる電流は1A)では、赤熱してしまうの
で避けたいと考えます。もうひとつの案はたとえば10Ω10Wの巻き線抵抗を10個使うことです。どちらがよいか、お金との相談もあります。
 もうひとつの課題は、コンデンサーを含めて場所を取りますので、新たに制御ボードを加える必要があることです。
 製作中に設計変更するのは望ましいことではありませんが、時間不足もあって全体像が見えていなかったわけで、勘弁してください。課題については大至急結論を出します。そして全体の進捗状況も考えると、もう1日補習が必要になりそうです。
 とりあえず、報告まで。

追伸:藤田さん、林ひろさん、考え違いをしていたら指摘してください。現状を早く皆さんに伝えるために、私がまとめてみました。



番号 04B-014  送信日 04/02/15  差出人 伊藤 政夫
件名 Re:物理サークルの皆さんへ

 伊藤です
 物理サークルの皆様、昨日はお疲れ様でした。
 山岡先生、毎回ご苦労さまです。すごいスピードで、HPをつくられるので毎回感心しています。内容は、十分だと思います。ただ、優秀ってのはちょっといや、かなり疑問です・・。物理サークルに顔を出していなければとても指導しきれなかったというのが、本当です。あれこれ議論していく中で、毎回発見があって、いつも勉強させていただいています。
 生徒が素晴らしかったというのは本当で、彼は、あっという間に自作の周波数解析ソフトを公開し始めました。本人に許可も得ましたので、紹介させていただきます。

http://homepage3.nifty.com/naoyear/

 もし使ってみて感想等ありましたら、掲示板もつくってあるようなので、書いてやって下さい。



番号 04B-015  送信日 04/02/15  差出人 藤田 順治
件名 Re:物理サークルの皆さんへ

 山岡先生
 藤田順治です.
 昨日はつたない話を皆様長時間お聞き頂きお疲れさまでした.その後の皆様の発表も含めて私にも大変勉強になりました.有り難うございました.
 さて,ホームページを拝見しようと思って,メールに記されているアドレス:
http://www2.hamajima.co.jp.ikiikiwakuwaku/
を開こうとしましたが駄目でした.よ く見ますと,jpとikiikiの間が「/:スラッシュ」でなく「.:ドット」になっていますね.
皆さんはもう「お気に入り」に登録されていて,関係ないかも知れませんが,登録し てない人には大問題です.修正して頂ければと思います.
 もう一点,川田先生の実験の中,私の提案で皆様を困らせたのは,銅板でなく,鉄心です.これも修正をお願いいたします.これからもお邪魔でなければ参加させて頂きたいと思います.よろしくお願いいたし ます.
以上



番号 04B-016  送信日 04/02/16  差出人 林 正幸
件名 リニアモーターについて

 こんばんは、林まさです。
 一昨日は大阪まで出かけて「ダイオキシン討論会」に参加してきました。これについてはまとまり次第メールを送りますが、充実した素晴らしい討論会でした。
 リニアモーターですがその後、林ひろさんがステンレス線で安価に抵抗を作る工夫をしてくれて、目鼻が付きそうです。でも制御ボード製作のためにあと2000円集めさせてください。
 2月22日(日)は、遅れている人の製作日にしたいと思います。制御ボードの材料はとても集め切れないためです。たとえば前回紹介した220μ(100V)はもう品物がないという状況です。ほぼ完成している人は、もう1日最終日を決めますのでそのときで十分です。ただし22日は制御ボードの試作品を紹介できるし、何が検討課題であったかを説明できると思います。
 そんなことでよろしくお願いします。



番号 04B-017  送信日 04/02/17  差出人 林 正幸
件名 「ダイオキシン討論会」に参加して

 おはよう、林まさです。
 このところ、大阪でのダイオキシン討論会に参加したり(2/14)、愛知私教連の「授業改革フェスティバル」に参加したり(2/15)、忙しくしています。前者の私なりのまとめがどうやらできたので、送信します。
 ではまた。
<引用>
                                   04.2
                                   林 正幸
 「ダイオキシン討論会」に参加して

 2月14日、大阪工大で開かれた
    「ダイオキシン 神話の終焉」をめぐって
    徹底討論会・「ダイオキシン」は安全か
に参加しました。パネリストは著者の渡辺、林両氏と、宮田氏、藤原氏(ダイオキシン関東ネット)で、主催はダイオキシン関西ネットです。
 会場は200名定員の教室がそれをはるかに越える人数で埋まりましたが、用心深く早めに到着した私は前から2列目に座ることができました。始まる前から熱気に包まれ、私自身が興奮を覚えました。
 はじめに4名のパネリストの主張、4名の討論、続いてそれぞれの側の代表4名の意見表明がありました。その後会場からの発言が1人2分で15名ほどあり、最後にパネリストの回答、まとめで締めくくられました。一部感情的な発言もありましたが、司会がきびきびとしていて、充実した素晴らしい討論会になり、交通費とは比べ物にならない満足感が得られました。
 内容は多岐に渡っており、その場で結論を出せるようなものではありませんでしたが、資料を読み返し反芻するなかで、次のように考えるようになりました。
 「『ダイオキシンは食品を通して体内に入るのが大部分で、ごみ焼却で発生するダイオキシンを規制するのは無駄である』『ごみから塩ビを除いてもダイオキシンの発生量は減らない』という著者の主張(前の私のメール)」にかなり疑問が伴う。それは以下を見てもらうと分かります。
「環境問題を捉える重要な視点の欠落も感じました。彼はさかんに『ダイオキシンで死んだ人はいない』と書いています。彼のリスク評価は半数致死量という急性毒性のデータに依っています(後ですこし発ガン性などに触れていますが)。環境問題では、公害問題のときから、基本的に慢性毒性が問題です。(前の私のメール)」は正しい批判である。
 環境問題の難しさは「予防の原則に立つ」点です。これには科学的なデータは不可欠ですが、それだけでは結論が出にくい問題です。下の牧野氏の意見が象徴的です。そして岡村氏の意見にも注目です。科学的であろうとのみすると、ついつい事実やデータがないかぎり否定的になります。そして自分が知らないことがあることの自覚を忘れたり、多面的な視点を持たずにいると間違いを犯します。
 これをカバーできるのは、すでに70年代に確認された「人間優先」(それまで産業協和が優先していた)の思想です。これは思想であって、科学ではありません。Dさん、Eさんの発言を見てください。もうひとつは率直な討論です。その点で今回は私にとっても素晴らしい勉強の場になったのです。
 内容をまとめるのは容易ではありませんが、私としてポイントと思うことを書いておきたいと思います(重複部分は一方を省いたりしている)。これは皆さんには、雰囲気を伝えることになります。なお3月に報告書が作成されるそうです。次のホームページで確認してください。
    http://kyoto.cool.ne.jp/daiokansai/
ちなみに西川著「環境ホルモン」(日本評論社)をめぐっても討論会が企画される気配で、とても楽しみです。

備考:渡辺、林両氏は本に沿うので省略する。
宮田氏の主張
・ヒトは膨大な種類の化学物質により複合汚染されているが、中でもダイオキシンは生体影響のプライオリティーが高い。
・世界的な耐容1日摂取量(TDI)は2pgTEQ/kg/日以下である。
  日本では現在約2pgTEQ/kg/日を摂取
・母乳は安全な吸収量の34〜75倍超過している。
・EUの食品基準
  魚介類:日本に換算して1.3pgTEQ/g 大半が超過。
・ダイオキシン類の抑制は、同時に多くの燃焼生成物の発生を抑制する。
・益永氏の宍道湖底質研究はデータが極端に少なく、農薬主犯説の根拠に乏しい。
藤原氏の主張
・慢性毒性、なかでも発がん性や催奇形性、生殖毒性、免疫毒性、胎児毒性、脳神経毒性などがある。
・台湾油症では、被害は本人だけでなく、子どもや胎児などにも多大な影響が出ている。
・「ヒトの有害性評価は、ヒトのデータによる医学的評価に基づくべきで・・・」毒性学の無視である。
・米国環境保護局はダイオキシン類を発がん物質と認定し、0.01pgTEQ/kg/日を提案している。
・米科学アカデミー「母乳で子どもを育てる可能性がある女性は、早い時期から脂肪の少ない食品を食べるように心掛けるべきだ。」
・ドイツ、オランダ、スウェーデン、ベルギーでは日本の新基準を厳密に適用、監視しているが、国や産業基盤が危うくなっているとの話はない。
・「誰かのつくった明確なシナリオと、ひとつの『共通マニュアル』」は、法律策定に係わった当事者として、まったくのフィクションであると言ってよい。
・焼却炉にこれだけの高コストをかけるより、焼却によらない方法でダイオキシン削減対策を講じるべきである。
・国立環境研究所の安原氏の研究しか引用していないが、東京都環境科学研究所によると、小型焼却炉にほんの少しの塩ビが混入するだけで、排ガスおよび焼却灰に高濃度のダイオキシンが含まれる。
・台湾油症では、現在では肝硬変の死亡率が対照組の3倍になっている。
・「日本油症の肝がんは医原病であり、油症研究班の汚点として残るかもしれない。」そのような確証をつかんでいるのか。
4名の討論(聞き取りが部分的で、正確でない可能性がある。)
渡辺「ごみ焼却が2〜3倍になっているのに、体内濃度は減少している。」
宮田「体内濃度の減少は輸入食品の増加を表し、海の汚染を反映していない可能性がある。」
渡辺「アルコールの危険性の方が桁違いに大きい。大豆のエストロゲン作用がずっと大きい。」
宮田「それらは代謝されるスピードが早く、ダイオキシン類の方は蓄積されるという可能性もある。」
林「ダイオキシンに変異原性はない。たばこの発がん性の方がはるかに怖い。」
宮田「プロモーターとしてはたらくことは確かである。」
牧野氏の意見
 公害問題は「被害が出てから」対策を考えた。環境問題は「被害が出る前に」手を打とうとする。前者では事実が先にあり、後者では推定による行動になる。推定に誤りがあると、社会に少なからぬ打撃を与える。
 環境に悪いから**を止めよう、と言うのはよいが、代わりに何を使えばいいか探してみても、代替品がないときはどうするのか。
 塩ビは暮らしを維持するのに欠かせない材料である。
桑垣氏の意見
 引用にルール違反がある。
 批判しながら林氏も統計的検定をしていない。
  p178 1981〜1996年まで埼玉県の平均値を越えている年は有意
  p181 出生数f350でも有意差は出せる。
  p201 セベソの出生数250でも統計的検定には耐える。
  能勢町の男児出生率の低さはセベソよりさらに有意性が高い。
 マスコミが正しく伝えない問題もある。
岡村氏の意見
 T氏によるダイオキシンについてのわずか10数分の講演で、大多数の聴衆が母乳よりミルク選択に変わった。
 誇大な形容詞、短絡的結論に驚く。中でもダイオキシンで新生児のアトピー性皮膚炎が増えるとの宣伝は、専門医に訊けばそんなことは一例もないことが判明する。
 安易にミルクでよいと考えるのは、母乳育児の本質的な意義が分かっていない。
八木氏の意見
 能勢町の美化センターのダイオキシン汚染の実態を調査せず、環境省の「ダイオキシン類精密暴露調査」を基にしか比較検討がなされていない。後者の調査は1998年から始まったが、センターは1976年6月に停止している。そのために大気の差が出ないのは当然であるし、土壌汚染も主に湿式洗煙塔のミストによる周辺汚染
が問題であった。
 焼却炉対策が遅れているのは、行政がメーカーの準備が整うのを待っているからだ。
会場発言から(聞き取りが部分的で、正確でない可能性がある。)
A「不法投棄により地下水がダイオキシンで基準の14倍も汚染した。行政は渡辺さんの本を根拠に開き直る。胎児毒性をどう考えているのか。コルボーンの指摘をどう思うか。」
B「宮田さん、所沢ではダイオキシンで死んだ人はいないよ。神社の「お焚き上げ」が問題になっているが、どう思うか。母乳の検査は1件で40万もかかる。」
「日本古来の火と人間の文化をどう思うか。それによって歴史的に何か起こってきたのか。」
C「山火事も太古からたくさんあった。製材業者として困っている。」
D「小児科医として1989年からベトナムの枯れ葉剤被害を見てきて、調査するほどにその恐ろしさを感じている。そういうこと無視して、コストとリスクのバランスで考えるのは、本当にそれでよいのか。」
E「油症患者にとって単に塩素挫創がどうこうという問題ではない。林さんは患者の人生そもののが破壊されていることに気付かないのか。もっと実態を調査すべきである。」
F「塩ビはリサイクルしやすいと聞いている。」
G「能勢の焼却炉のすぐ側に住んでいる。近くの山や川でたくさんの奇形が見られる。健康被害も心配でたまらない。」
4名の回答・まとめ(聞き取りが部分的で、正確でない可能性がある。)
藤原氏「試験管中の研究だけでなく、もっと疫学調査が必要である。」
林氏「ダイオキシンだけではない、排気ガスの方がもっと問題である。データに基づいて考えるべきである」
宮田「複合汚染が問題である。胎児への影響が心配される。」
渡辺「基準の14倍でも食品より安全である。「奪われし未来」は定性的記述に留まっている。ダイオキシンに特化するのはおかしい。」
配布された「ダイオキシン関西ネット」
  中南「魚介類汚染の主犯はごみ焼却だ」より
・焼却炉対策の効果は環境省の次の調査に現れている。
      ダイオキシンによる大気汚染濃度の推移
    1997年   全国平均 0.55pg−TEQ/m^3
    1998         0.23
    1999         0.18
    2000         0.15
・引用された益川、中西論文自身に、東京湾の底質のダイオキシン汚染が、農薬のPCP由来が1200、CNP由来が65、これに対して焼却由来が950gとある。また益永氏の宍道湖調査では、PCP由来22、バックグランド22,CNP由来3.7、大気降下(燃焼起源)17gとある。
<以上>

追伸:21日(土)の環境問題を勉強する会では、つたない報告ができると思います。



番号 04B-018  送信日 04/02/28  差出人 伊藤 政夫
件名 管の中では音速が遅くなる!?

 伊藤です  
 ジャバラホースの音速問題の続報です。
 コウモリの超音波を調べるのに使った音声解析ソフトで、パイプの音速を測ろうと思いたち、とりあえずマイクを管の端から少しだけ入れて、反対側の管の外でトンカチ2つをカチンと鳴らしました。すると、スパイク状の波形が4.3msほどの間隔で並ぶではありませんか。減衰しながら6つほど並ぶ様をみて、あ、これはもしや開管の反射が見えていると直感しました。
 音速340m/sで計算してみると、ほぼ管の長さを往復する時間と一致します。こんな簡単に音速が測定できていいのか?と思いましたが、どうも良さそうなのです。さらに、同じ長さの蛇腹ホースで測定してみたところ、4.7msという間隔になるではありませんか!これは、やっぱり音速が遅くなっている事を示しているに違いありません。しかも、スパイクの幅はちょっとだけ広くなっていますが、そんなに大きな変化ではありません。
 27日に、林ひろ先生がデジタルオシロをかかえてやって来て下さいました。さっそく測定してみました。いろいろトラブルや意外な実験結果に悩まされましたが、やはり結論は同じなのです。
 さらに蛇腹パイプでなくても、音源がパイプの中にあると音速が遅くなり、管の直径が大きいと遅くなる効果も大きい事を発見しました。
 以下にテータを記します。

音源が管の外(口から10cm)にある場合
       音源とマイクの距離   時間      音速
透明ホース  74cm        2.2ms   336.4m/s
蛇腹ホース  74cm        2.4ms   308.3m/s


音源が管の外(2cm)にある場合

透明ホース   66.5cm    2.05ms  324.4m/s
蛇腹ホース   66.5cm    2.25ms  295.6m/s
φ7.5cm紙パイプ 65cm    1.95ms  333m/s  
φ5cm  紙パイプ 98cm    2.9ms   337.9m/s


音源が管の中(口から約7cm)にある場合

透明ホース      64cm     2ms    320m/s
φ7.5cm紙パイプ 45cm     1.5ms   300m/s
φ5cm 紙パイプ 79.2cm    2.5ms   316.8m/s

 気温は14℃でしたので、気温から導かれる音速は、ほぼ340m/sとなります。音源が管の中にあると、音速は最大10%以上も遅くなっています。その効果は、管の径が大きいと大きくなる結果がでました。
 蛇腹ホースでは、音速がやはり10%遅くなっています。この結果は、蛇腹ホースの共鳴振動数のずれと一致しそうです。
 林先生と2人で、あれこれ考えて、この驚くべき実験結果を説明する理論?を考えています。それを検証するためにさらなる実験を行う予定ですが、さて、どうなりますやら・・。



番号 04B-019  送信日 04/02/**  差出人 山岡 世司郎
件名 Re:管の中では音速が遅くなる!?

 詳しく調べるといろいろ面白い現象が見つかるのですね。
 これだから物理は面白い!
 で、不思議なのは紙パイプで径が大きいほうが音速が遅いということです。径をどんどん大きくしていくと開いた空間の
値に近づいていくような気がしますので。きっとどこかで値が反転しそうですね。



番号 04B-020  送信日 04/02/**  差出人 岡田 高明
件名 EHC「リニアモーターカーの製作」の補習

  前回の2月22日(日)「リニアモーターカーの製作」では、抵抗を挿入したりコンデンサーを変更したりして、より完成度
の高い回路設計変更が提案されました。ただ以前のものでも動きますが、より駆動力を高めたるものです。この段階に至って工作の進捗状況にばらつきがみらます。そこで再度補習を行うことにしました。
  いよいよこれが最後です。完成のためには各自でコイルをまいて参加されるのが必用かと思います。 

     日時   2004年3月14日(日)10:00〜17:00
     テーマ  リニアモーターカーの製作(4回目)
     講師   藤田順治先生
                林ひろ崇先生
         林 正幸先生
     会場   ***高校物理実験室(3F)
     予算   なし
               前々回(1月25日)の追加集金未納の方は2000円
        前回(2月22日)回路設計変更に伴う部品代がさらに
               2000円が必用となります。
     準備   電気工作セット。

今後名古屋EHCの予定
    5月16日(日) マグデブルクの半球
    9月26日(日) 強力電磁石
  11月or12月   照度計



番号 04B-021  送信日 04/02/**  差出人 ** **
件名 ***********