番号 02L-001 送信日 02/12/09 差出人 田中 英二
件名 H8に取り組んでいます
こんばんわ 田中英二です。
いま、日立のH8/3048Fというマイコンを使って、10年ほど前に伊藤昇さんが作ったタイマーの改良をしようと始めました。できれば、はじめから3桁(3桁在れば事足りるような気がしています。)の大型表示でいろいろなプログラムを入れて、電圧も電流も何でも表示できないかと考えています。まだ、アイディアの段階ですからまたできあがったらお見せします。ではまた。
(追)勝野さんがベーシックの入ったPIC877があると聴き探しました。秋月から出ていました。しかし、1年半前からH8の勉強をしている関係で、H8で取り組むことにしました。こちらの方が本格的マイコンです。ROM128KBから512KB、RAM4KBから8KBあります。使えるPORTピン77本。工業高校の先生に聞いたら、PICはアマチア、H8はプロだそうですが、なんとかプロのわざに近づきたいと思っています。はやく、やりたい時は焦れども、日々の仕事に追われています。
ではまた、
番号 02L-002 送信日 02/12/14 差出人 林 正幸
件名 アドバンスド科学講座(仮称)の打ち合わせ報告(その2)
こんばんは、林まさです。
サイエンス1月号に小柴さんのインタビューが載っています。その冒頭が
<引用>
・・受賞の知らせを受けたときはどう思われましたか。
小柴 「いやあとうとう来たか、うれしいなあ」という感じですね。
・・というと、やはり自信をもっておられた・・・。
小柴 正直言ってあまり気にしていませんでした。賞なんて自分がきめることではなく、人が決めることですから。
(後略)
<以上>
自分のやってきたことがノーベル賞に値するという自負を持ちながら、賞をもらうことが第一目標ではなく、この文章のタイトルのように「僕はやりたいことをやってきた」という生き方に、かく在りたいと感じました。
さてアドバンスド科学講座(仮称)の打ち合わせですが、12月13日に8名の参加で、前回の確認をしつつ話を進めました。
・受講料のうち1500円は運営費に当てたい。
・希望が多ければうれしい悲鳴だが、同じ講座をくり返してやればよい(会場を広げる必要も)。
企画の趣旨は、山田さんから「1回限りではなく、じっくりと考えさせ、科学に対する興味を深めさせたい」という話がありました。
名称はなかなか確定には至りません(「アドバンスド科学講座」は、趣旨をよく示していると思うのですが・・・時流に迎合的でもないし)。
また今回は林ひろさんが2つの素案を持って来てくれました。
「光速度を測る」
「放射線を見る」
「いざ自分が企画するとなるとイメージが湧かない」という声もあり、それをめぐって話し合いました。
・科学史に残る実験を再現する
・ある理論を確認できる実験装置を考案する
・文献調査も組み込む
・別々の実験に取り組ませ、研究交流させる
・発表会や冊子をつくる
・授業でこう教えたいと思っていることを組み立てればよい
これは夢が語れる企画です。次回はさらに具体案が出てくる雰囲気になりました。
(今回もあまりメモをとらない林まさの独断的まとめです)
次回打ち合わせ
1月31日(金)18:30〜
名古屋市科学館の学芸員室(1階)(飛行機の近くの守衛室から入る)
なおこの打ち合わせは参加自由です。関心の向きはお出かけください。
ではまた。
番号 02L-003 送信日 02/12/19 差出人 奥村 弘二
件名 Re:いきいき物理3編集会議
21日の会議、所用で出られません。
いまのところ、具体的なアイディアはありませんが、第1巻の時からいっていることを繰り返します。
実験本に関しては、後藤さんのアレとか、現在もさまざまな類似本が出ています。が、愛知の理科ノート時代(特に初期)に開発された実験は、カンタンで、本質的なものが多いのに、なかなか紹介される機会が少なかったり、何かの本には載っているけれど、一般には知られていないものが多くあります。仮説や愛知の誰かの実戦など、ソースがわからないものも、含めて、ですが。
例えば、本のどこかに、「いきいき物理わくわく実験《オールドファッション》」というようなコーナーを設けて、そうした古い実験も載せるべきだと思います。また、これらの古く素朴な実験を吟味することで、新しい発見もあるかと思いますが、いかがでしょうか。
では。
番号 02L-004 送信日 02/12/19 差出人 戸田 亜昭
件名 ウクライナのクリミア半島での物理教育に関する会議に
ウクライナのアレキサンダー カザチコフさんからウクライナのクリミア半島でStray Catsを招待して,(多分招待状だけで費用は自分持ちになると思います)物理教育に関する交流の会議をやりたいとのメールが飯田さんと私の所に来ました。先回の物理サークルの時に紹介したところ行ってみたいという人が数人いました。そこにいた人だけですが,相談したところ,8月の始めに会議をやって欲しいとの結論になりました。まだ実現するかどうか分りませんが,行ってみたいという気のある方はご連絡してください。
このことをAlex Kazachkovさんに連絡したところ具体的に動き出したようです。今までのやり取りのメールを添付します(写真を削除できないので重たくなります。)ので,ご意見をいただきたいと思います。
番号 02L-005 送信日 02/12/23
差出人 林 正幸
件名 MOLの会通信
おはよう、林まさです。
MOlの会通信02−12号ができましたので、とりあえずメールにてお届けします。
ではまた。
追伸:岡田はるさん、六一〇ハップについていろいろ調べてみたら、どうやら主成分は五硫化カルシウムであると推定できました。本文を見てください。
02.12
事務局:林 正幸
MOLの会通信02−12号
今回は岡田、澤田、鈴木とし、田口、林まさ、船橋の6名でした。
3月21、22日に尼崎で開かれる日本科学協会主催の「青少年の科学体験まつり」についても話し合い、澤田、鈴木とし、林まさの3名が参加することになりました。
1.ニトロセルロースと温熱パッド(岡田)
脱脂綿を硝酸と硫酸でニトロ化してつくるニトロセルロースは、あまりいい加減ではうまくできない。今回は
東京書籍の「新観察・実験大事典「化学編」(全3巻)」
を参考にした。そして古くなるともとの脱脂綿のようにしか燃えなくなるので、保存はデシケーター中が良いようである。
またこの文献を参考に酢酸ナトリウムの温熱パッドを作成した。マヨネーズ容器にクリップを入れ、融解した酢酸ナトリウムを注いでふたをする。冷えた状態でクリップを開くように押すと、見る見る凝固が始まり、熱くなる。
文献には無水酢酸ナトリウムが50%程度が良いとある。これは結晶酢酸ナトリウム(
CH3COONa・3H2O )に20%ほど水を加えた状態である。この実験は凝固が発熱であることを認識させるために使いたいので、水を加えずにできることが理想である。つまり水を加えると析出変化の発熱になってしまう。加える水を2,3%に留めることも可能であるが、これは扱いが相当に難しい。
トリガとしてクリップを使っているが、ちなみにアルケの藤田さんは「髪留め」でもできることを見つけている。
このパッドは90℃の湯に浸けて再生する。ただし空気中で放冷すると結晶化してしまうので、すぐに水道水で冷却すると良いようである。
林まさのやり方も紹介した。ビーカーに結晶酢酸ナトリウムとその15%ほどの水を入れ、シャーレでふたをして加熱融解する。すこし冷めたら次々にチャック付きポリ袋(60×85)に30mlほど注いでチャックをして放冷する。このときチャック部分に液体が着かないようにする。これで1年でも保存できる。実験ではチャックを開いて酢酸ナトリウムの小粒をひとつ入れる。凝固した酢酸ナトリウムはビーカーに集めて加熱融解し、新しいポリ袋に入れる。なおこのとき、一部に針状結晶ができているのに全体が凝固していないことがある。結晶系が異なるのか?
2.硫化水素の代わりに六一〇ハップを(岡田)
これはアルケの四ケ浦さんの提案で、硫化水素に過敏な生徒も居る中で、代わりに六一〇ハップを使う。この成分表示は酸化カルシウム(15%)と硫黄(46%)と水である。水にこれとイソジンを加えると、ヨウ素の色が消える。この反応は
I2 + H2S ―→ 2HI +S
といったものだろう。
それでは六一〇ハップにはどんな物質が含まれているか。量論的には S は
CaO の5倍の物質量である。したがってそれは五硫化カルシウム( CaS5
)であろう。これは大量の水で希釈されるとpHが下がり、次のように加水分解すると考えられる。つまり硫化水素水になる。
CaS5 + 2H2O ―→ Ca(OH)2 + H2S + 4S
ちなみに六一〇ハップを風呂に入れると白濁するのは、硫黄のコロイド溶液ができるためである。
3.酢酸エチルの加水分解など(岡田)
エステルの加水分解を観察しやすくするために、オイルレッドという色素を加えておく。これはその名の通りに親油性で、酢酸エチルの方に溶解して赤色を呈する。酢酸エチル1mlにオイルレッド1、2滴と6mol/l水酸化ナトリウム3mlを加えて、振り混ぜながら60℃の湯で加温すると、酢酸エチルが反応して減少していく様子がよく分かる。
また入浴剤(硫酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムを含むもの)水溶液に洗濯のり(ポリビニルアルコール)を加えるとスライムもどきができる。これにシャープペンシルの芯とマグネシウムリボンを立てると電圧が生じ電池になるという、研究報告が紹介された。ただしこの実験はもうすこし検討すべきではなかろうか。弱塩基性下でマグネシウムリボンが泡を発生することもよく分からない。
4.お天気ねこ(林まさ)
これは中科研の事務局の橋本さん(小学校)との打ち合わせの中で誕生した。彼が塩化コバルトの湿度による変色を話題にし、紙ではうまくいかないと話しているときに、私の準備室のモール付きスチロール球を見つけ、これは昔あった「お天気ねこ」の素材と同じでないかと気付いた。彼が白色のモール付きスチロール球を入手して試すと、晴天では青、雨天では赤に見事に変色した。紙は常に水を含んでいるので、強制的に乾燥しないと青くならないようである。
せっかくなので私がエタノールに溶かす結晶塩化コバルト( CoCl2・6H2O
)の濃度を検討した。すると5〜10%あたりが良好であることが分かった。その平衡反応は次のようである。
[Co(H2O)6]2+ + 2Cl− ←→ [CoCl2(H2O)2] + 4H2O
赤色 青色
今回は8%で皆さんに作ってもらった。溶液をスチロール球に染ませたら、つま楊枝で刺してしばらく回転しながらエタノールを蒸発させるとむらになりにくい。
ちなみに中科研では「化学平衡の世界」と題して、実験と私の考えを紹介した。
5.凝析と熱缶つぶし(林まさ)
水酸化鉄(V)コロイドは、沸とう水100mlに塩化鉄(V)の飽和水溶液2mlを加える。これを2分し、5%の塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムの水溶液を2mlずつ加えると(熱い内でも可)、後者では凝析して黄褐色に濁り、時間と共に沈でんする。ところがリン酸ナトリウムでは一瞬濁るが、すぐに透明になる。この理由が分からない。
もうひとつ、空き缶つぶしの意味が気になっていた。私は真空漬け物器に入れた風船を空気を抜いて膨らませるのとセットで実験している。そして前者は温度が下がるために、後者は分子数が減少するために、圧力が低下すると説明してきた。
p=kT p=kn
しかし前者も水蒸気の分子数が減少するわけで、その意味でまずいなと言うわけです。
代わりに乾燥したアルミ缶を加熱して温度計で空気の温度が100℃以上になったことを確かめてから、プルトップの口に手早く布製ガムテープを貼り、これをビーカーの水の中に押し込むとある程度つぶれる。しかし迫力がいまいちである。それに炭酸飲料用でない軟らかいアルミ缶を選ぶ必要がある。アルミにボトル缶も試してみたい。
6.「公害・環境問題とその教育に取り組んで」(林まさ)
合同県教研で発表したレポート「公害・環境問題とその教育に取り組んで」は、授業プリントと並んで私の教師生活のまとめである。これは全国教研でも発表を依頼されている。
今回は5時終了という制限もあり、紹介は見合わせた。
7.最終版「授業プリント」(林まさ)
今回は忘れていたものも含めて次の7つの章の授業プリントを配布した。
3章 物質量と化学反応
4章 物質の三態
6章 溶液の性質
7章 物質とエネルギー
13章 脂肪族炭化水素など
18章 天然高分子化合物
19章 合成高分子化合物
これであと2つの章を残すのみになった。
8.金属カルシウムの実験(鈴木とし)
水の入った試験管にカルシウム1粒を投入し、もう1本の試験管を逆さに被せて気体を捕集する。反応が終わったら水素を捕集した試験管をそのままろうそくの炎の上に持ってくると爆発する。続いて反応溶液をろ過してろ液にフェノールフタレインを加える。
もうひとつ実験して今度はろ液に呼気を吹き込むと白濁するので、フェノールフタレインを加える。さらにもうひとつ実験してろ液を白濁させ、さらに呼気を吹き込むと透明になるので、そこでフェノールフタレインを加えると、今度は赤色にならない。
最後の部分は炭酸が酸であることを確認できてよい。次の化学平衡において
CaCO3 + H2CO3 ←→ Ca(HCO3)2
炭酸カルシウムがほぼ炭酸水素カルシウムになる時点では炭酸の濃度がかなり高くなっているはずである。
9.燃料電池の話題(澤田)
杉山剛英さんの「えんぴつ蓄電池」は燃料電池と言えるか。理化学辞典によると、燃料電池は「電池活物質として正極に酸素または空気、負極に水素、メタノール、炭化水素などを用い、これら反応物を外部から補給し、生成物(
H2O、CO2 など)を逐次外部に除去して連続的に長く使えるようにした気体電池の一種」とある。その意味では燃料電池地とは言えない。しかし教育の場において原理を教える立場から、水素と酸素から電流が得られる燃料電池として扱っても問題はないのではないか。
10.化学平衡モデル(船橋)
電池12Vで5000Vが得られる高圧電源を使って、簡便な化学平衡モデルづくりに挑戦していた船橋さん、上側の電極に内部が見えるようにするために100円ショップで見つけた台形の水切りかごの網を使って大成功。下側は塩ビ板にアルミテープ(コーティングのないもの)を貼る。電極間は4cm以下がよい。
もうひとつ小さい発泡スチロール球のコーティングは、クラノールに10%の墨汁を加えてかき混ぜた液を使う。この液に1日付けたスチロール球は、サラダオイルをうすく塗ったアルミ箔の上で乾燥させると剥がれることもなく簡単である。アルミ粉末より長持ちしそうである。
あとは0.8mm塩ビ板で横15cm、縦10cmほどの箱を作り、半分をすこし高くし、境に活性化エネルギーの壁も設けて、電圧をかけると見事に「熱運動」して平衡状態が成立する。
また穴の開いた仕切り板を使い、穴より大きいスチロール球を加えた浸透モデル、そして仕切り板を外したブラウン運動モデルも紹介され、その見事さに感嘆の声が上がった。
なおこのモデルは、2月22日にEHCで製作講習が実施されます。さらに電池の本数を加減すると熱運動の激しさがうまく変わることも確認できています。
11.アンモニアと塩化水素の溶解速度(岡田)
アンモニアと塩化水素を試験管に捕集してビーカーに入った水に倒立すると、塩化水素の方が溶解速度が大きいようである。これは本当であろうか。実験のやり方を再吟味して結論を下す必要があるだろう。ちなみに溶解度はアンモニアの方が大きい。
次回は
4月19日(土) 13〜17時
番号 02L-006 送信日 02/12/26 差出人 船橋 隆久
件名 化学平衡モデル
船橋です。
次回EHC(2003年2月22日)のテーマ「小型高圧電源の利用」のうち、私の宿題だった「化学平衡モデル」がほぼできあがりました。試作品を12月7日の「愛知物理サークル」と14日「モルの会」で紹介し、指摘された点を改良してみました。
1.化学平衡モデル
厚さ0.8oの塩ビ板を使って「縦122o、横160o、高さ45o」の容器を作り、セロテープで縁を固定します。そのなかに塩ビ板を使って高さ12oの段差を作り、これもセロテープで固定します。
次に幅70oのキッチンアルミテープ(ポリエステルの皮膜がしてない物を選ぶ)を、容器の底と段の部分に貼り付けます。このとき電極用として幅10o程度のアルミテープを底の部分から外部に取り出すようにします。
活性化エネルギーの壁として「横121o、高さ37o」の塩ビ板を、両面テープを使って段差の部分に貼り付けます。この高さ37oが大切で、墨汁処理スチロール球を使っての平衡状態に達する時間(20秒位がわかりやすい)をコントロールしています。
容器のふたの部分ですが、当初は底の部分と同様に塩ビ板にアルミテープを貼っていました。しかし、上下がアルミテープでふさがれた状態になって、中の粒子の動きがよく見えません。そこでふたの部分のみノーベル賞に輝いた「ポリアセチレン」のような「電導性透明プラスチック」を考えましたが、市販されていないとのことで入手をあきらめました。
そんな中、林先生との雑談の中で「金網だったら中は見えるよね」ということになり、たまたま立ち寄った100円ショップで見つけた「ステンレス角ザル(18p×24p×6p)」を試してみました。枠で補強された底の部分のみ切り取り、危険防止と放電防止のためアルミテープで縁取りし、高圧電源と接続してみました。結果は十分満足できるもので、中の粒子の動きもはっきりと確認できるようになりました。
2.浸透圧モデルとブラウン運動モデル
「化学平衡モデル」の箱と同じですが、高さのみ40oと5o低くしました。これは「小型高圧電源」の出力(5000ボルト)で、高さが45oでは粒子の動きが若干遅くなるからです。後は底の部分にアルミテープを貼り付けます。そして中央の両壁に幅2oほどの塩ビ板のガイドをつけ、半透膜モデルの塩ビ板(直径10ミリの穴が14個あいている)をその間に立てかけます。その中に墨汁処理スチロール球(直径5o)と処理のしてないスチロール球(直径12o)を入れます。これで「穴あき塩ビ板」を立てかけた状態で「浸透圧モデル」に、立てかけない状態で「ブラウン運動モデル」になります。
3.電源部
小型高圧電源(550円)は三重の前田先生から入手することになっています。乾電池は単三のアルカリ乾電池8本(700円位)を使用し、100円ショップで入手したおかず入れ(容量380ml)に両方を納めます。この小型高圧電源の規格は「入力12ボルト、出力5000ボルト」となっていますが、入力電圧を6,9,12ボルトと切り替えることにより出力電圧も変化させることができ、墨汁処理スチロール球の動きもコントロールできます。これにより「粒子の熱運動の激しさを変化させるモデル」も可能になりました。
なお電圧の切り替えは、単純にするために「ピン式」としました。
4.墨汁処理スチロール球
一番大変な作業はこの「スチロール球の墨汁処理」になるかと思います。準備する物として
(a)直径5o発泡スチロール球
(b)PVA(ポリビニルアルコール、商品名:クラノールなどの洗濯のり)
(c)墨汁
豆腐パックの中にPVAを深さ1pほど入れ、その中に墨汁をPVAの1割程度の割合で入れ割り箸でよく混ぜます。その中に「スチロール球をふた掴み程」入れてよくかき混ぜます。このとき墨汁を多くつけようとして墨汁を入れすぎると、逆に粘性が少なくなってスチロール球につきにくくなるので、PVAを追加して粘性を高めるようにします。
この状態で一晩放置したのち翌朝見てみると、墨汁がスチロール球から流れ落ちて
いるように見えます。しかし、水分が減少して粘性が一層高まっているので、再度かき混ぜると、今度はかなり効率的に墨汁が被膜となってくっついてくれます。
次にアルミホイにCRCやサラダ油を数滴落とし、ティッシュで引き伸ばした後きれいにふき取ります。この上にスチロール球をピンセットで1つ1つ拾い上げ、1p程度の間隔で置いてゆきます。この作業が大変で、手首の腱鞘炎になってしまいました。冬場の空気の乾燥した状態なら数時間で乾きますので、手のひらでこすり取ってできあがりです。
2月22日(土)のEHC例会では、このほかに「簡易型ガイガーカウンター」(奥谷先生)も予定しています。
予算は乾電池も含めると2500円程度なるかと思います。部品の準備に1ヶ月ほど必要ですので、
来年1月中旬までに参加者を募りたいと思っています。EHCの事務局は岡田先生になっていますので、参加希望者はメールにてお知らせ下さい。メールアドレスは以下の通りです。
taka-oka@tcp-ip.or.jp
ではまた。