番号 02B-001  送信日 02/02/04  差出人 飯田 洋治
件名 ウィルス汚染完治しました

 みなさん,大変ご迷惑をおかけしました。
 私も心配になり,1/31ウィルスバスターを買って調べたところ,感染していることがわかり,本日2/3卒業生に頼んで完治しました。ウィルスバスターで駆除できないシステムを汚染するWORM BAD何とかというものでインターネットでワクチンを入手して直してくれました。私からのメールでご迷惑をおかけしているかもしれませんので検査の方をよろしくお願いします。


番号 02B-002  送信日 02/02/04  差出人 臼井 泰洋
件名 測定器の修理



番号 02B-003  送信日 02/02/04  差出人 鈴木 久
件名 モンキーセンターでの研修に参加しませんか

みなさん こんばんは、鈴木 久です。
以下の会を行います。参加される方は連絡ください。

理科担当者様

動物園を利用した教員研修会へのお誘い(2次案内)

 拝啓 厳冬の候、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 さて、このたび、動物園を利用した自主的な研修会を計画致しました。社会教育施設と学校の連携の機会にしていただきたいと考えております。
 今回の研修会は、2000年2月に日本モンキーセンターで行われたプリマ-テス研究会に参加した3人の教員で企画運営しています。その年の研究会では総合的な学習がテーマの1つとして取り上げられていました。研究会後も「博物館・動物園と学校との連携」をテーマに有志で情報交換をしています。
 市民や生徒が科学を学ぶ学校外の場は増えているのに教員を対象にしたものがない、ということで日本モンキーセンターの協力をいただいて今回の研修会を計画しました。継続して動物園や博物館を利用して理科の研修の機会をつくっていければと考えております。
 部分参加も歓迎いたします。多くの方の参加をお待ちしております。敬具



日時:2月23日(土)10時〜2月24日(日)12時
場所:日本モンキーセンター
23日は休園期間ですが、この研修会のためにご協力いただいております。
参加費:郵送費等500円
モンキーセンターのご協力により入園料は無料です。
2月12日以降郵送いたします参加証にてご入場下さい。
内容
23日
10時〜12時  「サルの進化と分類」
講師:岩本 光雄所長兼園長 
ガイド:郡司 晴元リサーチフェロー
総合的な学習の案内:水野礼子学芸員
13時〜16時   参加者自己紹介・タヌキの解剖と講義
講師:加藤 明副園長 木村 直人獣医師
24日 
10時〜12時  「動物園の役割と未来」講義と意見交換
講師:三戸 幸久学芸課長 水野礼子学芸員
懇親会:23日夕方犬山駅周辺で懇親会を予定しております。
事務局:小田泰史(**市小学校)鈴木久(**市中学校)林本由紀(**市高校)
問い合わせ先:林本(はやしもと)**高等学校
電子メール:
ホームページ:http://homepage2.nifty.com/40071/feb2324.htm
申しこみ締切:2月8日(金)

サルの進化と分類に参加される方は、暖かい動きやすい服装でご参加下さい。
解剖実習に参加される方は長靴、白衣、手袋をご用意下さい。ゴーグル、ケミカルエ
プロンは各自のご判断でご用意下さい。
以上

申込のメールを送る参加証発送の都合上2月8日(金)までにお願い致します。
お名前           
所属 
郵便番号     
連絡先住所
電子メールまたは電話
参加に○をつけてください
( )23日午前 ( )23日午後 ( )24日午後 ( )懇親会


番号 02B-004  送信日 02/02/05  差出人 林 正幸
件名 イオン交換樹脂

 こんばんは、林です。
 一昨日はMOLの会があり、イオン交換樹脂について私は銅イオンの吸着と溶出の実験を紹介しました。
(1)50mlビーカーに1%硫酸銅水溶液10mlを入れ、陽イオン交換樹脂を薬さじ1杯を加えて、1分ほど振り混ぜる。
(2)これを試験管にろ過してろ液を観察する。(無色になる)
(3)続いてビーカーに残った樹脂に、6mol/l塩酸10mlを加えて1分ほど振り混ぜ、様子を観察する。(黄緑色になる)
 そのとき水素イオンの溶出が確認できないかという意見があり、中性の塩化ナトリウム水溶液で次のように確認ができました。
(1)50mlビーカーに水約10mlを入れ、陽イオン交換樹脂を薬さじ1杯を加えて、1分ほど振り混ぜる。
(2)これを試験管にろ過して、ユニバーサル指示薬2滴を加える。(黄色になる)
(3)続いてビーカーに残った樹脂に、5%塩化ナトリウム水溶液10mlを加えて1分ほど振り混ぜる。
(4)同じろ紙で別の試験管にろ過し、ユニバーサル指示薬2滴を加える。(赤色になる)
 そして電気泳動に関して、アミノ酸の両性イオンを確認できなくて、何かアイデアは無いでしょうかとメールで書いたことがありました。それが受験問題をやっていて、イオン交換樹脂を使うと可能であることが分かりました。MOLの会の前日にやってみたのですが、残念ながらそのときはでたらめな結果になってしまいました。しかし改めて注意深く実験するとうまくいくことが分かりました。
(1)2つの50mlビーカーにそれぞれ1mol/l塩酸約10mlと1mol/l水酸化ナトリウム水溶液約10mlを入れて、グリシン小さじ半分(0.2gくらい)を加え、振り混ぜて溶かす。
(2)それぞれに陽イオン交換樹脂を薬さじ1杯を加えて、1分ほど振り混ぜる。
(3)それぞれに対して、水溶液を流して捨て、水約10mlを加えて30秒ほど振り混ぜ、水を流して捨てる。
(4)(3)をもう一度くり返す。
(5)それぞれに1mol/l塩酸約10mlを加えて1分ほど振り混ぜる。
(6)それぞれを試験管に、水溶液を中心に半分ほどろ過する。
(7)ユニバーサル指示薬2滴を加えて、1mol/l水酸化ナトリウム水溶液をピペットで加えて中和する。濃い紫色になってしまったら、塩酸を加えて中性付近にもどす。
(8)それぞれに1%ニンヒドリン水溶液1mlを加え、沸とうするまで加熱して様子を観察する。(グリシンの塩酸溶液の方のみが紫色になる)
 これでグリシンが塩酸溶液中では陽イオンになっていることが確認できます。グリシンを水に溶かした場合は明日にでも試してみるつもりです。今日は掃除をさぼった生徒を指導していて時間がなくなってしまったのです。
 なおMOLの会では、イオン交換膜が手に入らないかと話していました。
 ではまた。

番号 02B-005  送信日 02/02/07  差出人 林 正幸
件名 イオン交換樹脂(その2)
 

 こんばんは、林まさです。
 昨日の続きです。真水にグリシンを溶かして陽イオン交換樹脂を加え、水洗いしてから塩酸で再生し、中和してニンヒドリン反応を試したら、しっかりと紫色になりました。水洗いを湯で行っても結果は同じでした。問題集は酸性溶液でのみグリシンは吸着されるようになっていましたが、考えてみるとそうとも言えません。中性のグリシンは次のようにアミノ基が陽イオンに、カルボキシル基が陰イオンになっています。
        H3N^+−CH2−COO^-
これがスルホ基に出会えば、次のように全体が陽イオンになって樹脂に吸着されるは
ずです。
 H3N^+−CH2−COO^- + R−SO2OH ―→ R−SO2O^- H3N^+− CH2−COOH
 そしてこの場合は水素イオンの溶出が起こらないはずです。そこで真水にそれぞれグリシンと塩化ナトリウムを溶かして、陽イオン交換樹脂を加えて振り混ぜ、ろ液にユ ニバーサル指示薬を加えてみました。結果は微妙ですが、グリシンの方がわずかに酸性が弱いように思われました。ただし後者はもっと定量的な実験が求められますが、前者ははっきりとしています。グリシンは塩基性溶液でのみ陽イオン交換樹脂とイオン交換しないのです。
 ではまた。


番号 02B-006  送信日 02/02/09  差出人 奥村 弘二
件名 ミニ熱気球コンテスト要項
 

 福井先生の講演会楽しかったですね。会議後、デニーズで話したミニ熱気球コンテストの要項をアップします。ふるってご参加ください。
 
★★ミニ熱気球コンテスト要項 SINCE 1986★★

1)基本事項
1.できるだけ小さな熱気球を上げるコンテスト。
2.材料は不問。燃料はエチルアルコール。
3.10秒以上空中で上がり続けるか、下降しないでいられた場合、成功とする。
4.熱気球の「小ささ」は、本体の質量で比較する。
5.記録の認定は「現認」とする。

2)補遺
1.ここでいう「熱気球」とは、自前の燃料を燃やすことで空中で浮くことのできるもの
全てをさします。どのような原理で上昇力を得ても構いませんが、動力源は、エチルア
ルコールの燃焼だけとします。
2.a.授業では、基本的な材料として、薄いゴミ袋、細い針金、アルミホイール、セロテ
ープなどを用意してください。ゴミ袋は0.015ミリのものが上がりやすいので、初めて
の生徒にはこれを用意するとよいでしょう。鋼線もあれば便利ですが、必ずしも必要で
はありません。なお、生徒に自由に作らせると、必ず燃料皿をセロテープで留める者が
現れます。事前にこれだけは注意してください。燃料皿が燃えながら落ちて危険です。
2.b.危険防止のため、アルコールはティッシュなどに染み込ませて燃料皿などに入れさ
せてください。途中で袋が融けたり、燃料が下に落ちて燃えたりすることがあるので、
常に濡れ雑巾を用意して、事故に注意してください。
2.c.ティッシュの量は生徒の判断で結構です。十秒間の上昇ということを考える上で
、ティッシュの量や形態(丸めるか広げるか)は一つのポイントです。
2.d.エチルアルコールは実験用の高純度のアルコールを用いますが、特に指定はしま
せん。公平を記すため、他の燃料は使わないで下さい。
3.途中で下降し始めた瞬間に秒数のカウントを中止します。また上がり始める場合は、
初めからカウントしなおしてください。このカウントは、厳しく行うこと。生徒の顔を
見ていると甘くカウントしがちですが、ここだけは厳しく行ってください。必ず現認者
(教員もしくは実習教員、以下同様)の手で、ストップウォッチを使用してカウントし
てください。
4.質量は電子天秤などで0.1グラム単位で測ります。本体だけの質量なので、ティッシ
ュや燃料ははずして測ってください。この測定は必ず、現認者の手で正確に行ってください。
5.実物は実験後壊れることが多いので、記録の認定は現認者がその場で認定したものを
そのまま受け入れる方法により行います。学校での最高記録と記録者の氏名、記録の出
た日付を世話人(奥村)まで送ってください。歴代最高記録保持者とともに、各学校の
記録保持者として、歴代記録に記載します。(ご希望の方には表彰状を発行します)各
学校で、次の年度に再び行うときの楽しみになると思います。新記録が出た場合は、歴
代最高記録保持者として、氏名を残します。なお、最高記録の熱気球の簡単なスケッチ
とメモを送っていただけるとありがたいです。

3)授業での注意点
 この実験は新しい技術を探す理・工学現場のシミュレーションが目的です。できるか
ぎり、生徒に与える情報・知識を抑え、彼らの自由な発想を阻害しないように心がけて
ください。劇的な記録が生まれたとき、私はどちらの熱気球も「上がるはずはない」と
思いました。アドバイスをしないことで、これらの進歩が生まれます。教員は「教え
魔」で、親切心からついつい彼らのとんでもない大発見を事前に潰してしまいがちで
す。
 また、最高記録があまりに小さいため、意欲のある生徒ほど、いきなり小さなものを
作ろうとして失敗します。まず、大きなものを上げ、そこから改良していく方法をとっ
た生徒が、統計的には良い記録を残しています。いきなり最高記録を狙わず、その年度
の最高記録をめざすようにアドバイスしてください。
 授業外で部活などで記録を出した場合は、その旨もお知らせください。
 
歴代最高記録及び保持者(2002.2.9現在)は以下の通りです。
記録 2.9グラム / 2001.2.14 巽 義晃(**高校)
記録 5.6グラム / 1986 黒木くん(**工業高校)

 世話人:奥村弘二


番号 02B-007  送信日 02/02/15  差出人 林 正幸
件名 MOLの会通信02−2

 こんばんは、林まさです。
 2月3日に行ったMOLの会の通信をメールでお届けします。次回は5月11日(土)です。
 ではまた。
                                  02.2
                              事務局:林 正幸

 

MOLの会通信02−2

 今回は予定を1週間早めて、2月9日に行いました。参加者は岡田、澤田、鈴木とし、西尾、林まさ、福島、船橋の7名でした。
 下記の他には、船橋さんが3つの手品を見せてくれました。
  ・割りばしに描いた波線の矢印が、はしを振ると真っ直ぐになる
  ・結んだひもが何もない筒を通すと解けてしまう
  ・10円玉が何もない手で覆うと、直ちに2枚の500円玉になる
また浜岡原発の配管破断事故の原因が、
  「めっきに使われた白金が触媒になって水素爆発が起きたためである」
というスクラップ(朝日)をもらいました。
 澤田さんから
  ・メラミンフォームのスポンジが汚れを落としやすい
  ・ステンレスポットの汚れをクエン酸で落とす(アルミには使えない)
そしてこれはまったくのインチキであるが
  ・電気石(商品名トルマリン)を風呂に入れるとイオンが増えて暖まりやすい
という紹介がありました。
 林まさはレポート「生徒は実験をどうとらえているか」で
  ・実験は楽しく、化学が苦手でも興味を覚える
  ・実験をすると学ぶ内容の意味が分かりやすいし、記憶しやすい
という意義に触れました。

1.実験プリントのCD(鈴木とし)
 前任校で使っていた、実験を中心としたプリント50種あまりを、焼き込んだCDをもらいました(ワープロは一太郎)。貴重かつ膨大なデータで、かつてこのサークルで紹介されたものも多くあります。ありがとうございます。

2.空気で消えるペン(岡田)
 山本さんが報告した「空気で消えるペン」の実践。ペンは赤と紫色、そして消えるのり(のりが着いた部分がしばらくは見える)は青色。ペンで書いてポリ袋に入れ、二酸化炭素を吹き込むと次第に色が消えていきます。空気中の二酸化炭素が原因です。復活させるにはうすい水酸化ナトリウムの水溶液を塗ります。
 pHいくつで変色しているか、水溶液をうすめて試したところ、pH12あたりが変色点でした。どんな指示薬を使っているのでしょう?

3.除湿剤による凝固点降下(岡田)
 使い終わった除湿剤に氷を加えると、アイスクリームができるほどに温度が下がる。これを試した岡田さん、いくつかの疑問にチャレンジ。アルケの藤田さんの応援もありました。
 塩化カルシウムの無水物では−14℃まで下がりました。薬品を惜しまず加えることが必要です。
 二水和物は、藤田さんによると−15℃まで下がります。以上は溶解熱がプラスですのでその意味では不利ですが、多くの水分子を融解させて水和できる有利さもあります。六水和物は高価ですが、文献によると最大−55℃まで下がります。
 使い終わった除湿剤は、飽和溶液になるまで水を吸っていないようです。そして飽和溶液でも−15℃まで下がります。
 そして藤田さんが問いかけの、飽和食塩水では−6℃、塩化アルミニウム六水塩では−15℃まで下がりました。
 いずれにしても氷と水溶液で凝固点降下させるのは、水のモル濃度が小さくて氷が融解するという本質に目が向きやすくて良いですね。

4.墨汁をつくる(岡田)
 墨汁は保護コロイドの例として有名だが、米沢さんによると「油煙」を入手すれば簡単に実験できる。岡田さんは杉山よしさんの情報(墨運堂:0742−26−5611)で松煙を入手して、画材のにかわ液で溶いて墨汁ができることを見せてくれました。水で溶いたものと比べると、後者では炭素粒子が書道紙に飛び散って汚くなりました。
 ところでにかわ(膠)とは理化学辞典によると、不純なゼラチンで接着剤に利用される。そしてゼラチンは骨、皮膚を水で煮出したもので、コラーゲンが変性して水溶性になっている、とあります。炭素粒子をどのように吸着するのかな?

5.宝石箱のような鉱物モデル(林まさ)
 盛口さんの紙で作った正四面体を並べた鉱物モデルにヒントを得て、陽イオンも組み込んだモデルを作成してみました。くわしい製作法を解説したレポートも作りました。
 陽イオンはスチロール球を蛍光ペンで色づけし、0.5mm塩ビ板に貼り付け、1mm塩ビ板で作った箱に収めました。作成したのは
  繊維状鉱物の斜方輝石 (Mg、Fe)SiO3
  層状鉱物の黒雲母 K(Mg,Fe)3(AiSi3O10)(OH)2
  骨組み構造鉱物のクリストバル石 SiO2
の3種で、宝石箱のように美しいのですが、かなり手間がかかりました。でもこれで無機高分子化合物の授業が楽しみです。なお陽イオンの位置など推測した部分があり、確認できるデータがほしいです。

6.簡易平衡モデル(林まさ)
 以前に高圧電源を利用した平衡モデルを製作したのですが、装置が大がかりでいつか簡易型を作りたいと思っていました。
 9×18×9cmの箱を工作紙で作り、底の一方を2cm高くして、BB弾約180個(100均で300個100円)を入れ、0.5mm透明塩ビ板でふたをする。マッサージ機に3mmのアクリル板を5×18cmに切ってセンターを1cmずらしてガムテープで固定し、この台に箱を取り付けます。台をずらさないと節ができて、BB弾が高エネルギー物質と低エネルギー物質の間をなかなか行き来しません。
 そしてマッサージ機は弱の方がBB弾が共振して激しく動くのです。やってみないと分からないことがいくつもありました。
 ところがマッサージ機さえ必要でないのです。試しに箱を手で振動させると、自由自在、低温では発熱反応の向きに、低温では吸熱反応の向きに平衡が移動します。こうして平衡モデルは超安価、超簡易型になりました。これなら生徒たちに体験させることができます。

7.イオン交換樹脂(林まさ)
 1%硫酸銅水溶液10mlに陽イオン交換樹脂を薬さじ1杯加えて振り混ぜると、銅イオンが吸着されて、ろ過するとろ液は無色になる。続いて樹脂に6mol/l塩酸10mlを加えて振り混ぜると、再び銅イオンが溶出して黄緑色の水溶液になります。イオン交換樹脂のはたらきがよく見えます。
 そこで、最初の段階で水素イオンが溶出することを確認できないか、という意見が出ました。またサークルの前日に試してうまく行かなかった、グリシンの両性イオンにかかわる実験がありました。これらについては次回に報告します。

8.紅いも電気パン(福島)
 沖縄特産の紅いもの色は、そのpHによる変色を調べてみると、アントシアンであるようでした。この紅いもの粉を加え、炭酸水素ナトリウムを追加して緑色の電気パンを作ってみました。
 薄力粉70g、紅いも5g、ベーキングパウダー3g、これに炭酸水素ナトリウム
0.75gを追加する。そして砂糖20g、食塩1gを75mlの水に溶かし、かき混ぜてパンきじを作る。
 電気を流すとしっかり緑色のパンができ、試食するとなかなかの味で納得です。比較のため炭酸水素ナトリウムを加えない場合も実験しましたが、紅いもの量が間違えて少なすぎ、赤紫色のパンは見ることができませんでした。なお、こちらは塩化ナトリウ
ムをすこし増やして電導性を確保した方がいいかもしれません。
 ちなみにベーキングパウダーは「ポシェット総合食品辞典」(桜井、同文書院)〜そう言えばこの本はこれまで紹介したことがないように思いますが、化学にもすごく役に立ちますよ。2600円くらいです。)によると、炭酸水素ナトリウムに固体の酸性物質を加えたもの。後者には、酒石酸、ミョウバン、酸性リン酸塩などが使われる。いずれも水を加えると反応が促進されて二酸化炭素を発生する。商品は吸湿のためにかたくり粉などが加えてある、とあります。

8.白金黒で点火(船橋)
 割りはしにのりを付け、白金黒を少し付ける。これをメタノールを少量入れたビーカーに差し入れると点火して燃焼が始まる。これは「原子と原子が出会うとき」(板倉、仮説社)にあった実験。それにしても白金の触媒作用はすごいですね。

9.燃料電池パートU(船橋)
 今回は内田洋行の燃料電池組み立てセット。#200のニッケル金網2枚を塩化パラジウムで無電解めっきする。これをディスポーザル注射器に差し入れてニッケル線をつないで電極とし、5%水酸化ナトリウム水溶液に立てる。そして水素と酸素をボンベから注射器で注入すると・・・、今回はめっきがうまく行かなかったのかソーラーモーターは回りませんでした。しかし電圧は0.9V、電流も10mAあり、メロディテスターはしっかり鳴りました。
 これは燃料電池のしくみが見えるので、もうすこし工夫すればよい実験道具になるように思います。

10.9・11テロのエネルギー(澤田)
 サイエンス12月号に、貿易センタービルに対するテロで発生したエネルギーが「惨劇のエネルギー」として掲載されていました。
  ビル2棟の崩壊エネルギー       2×1012J
  燃料の爆発・燃焼のエネルギー     6×1012J
  旅客機の衝突エネルギー        9×109J
これはトマホーク3400発、広島型原爆0.1個に相当する。
 ここで崩壊エネルギーの計算が合わない。
  高さ          平均416m
  総重量       1憶2500万トン
とすると
  1.25×1011×9.8×208=2.5×1014[J]
となります。桁違いになるのはどうしてでしょうか。

11.消臭剤(澤田)
 消臭剤は次の方法でにおいを消している。
  化学的消臭  中和や酸化還元で臭わない物質に変える
  物理的脱臭  活性炭などで吸着する
  生物的防臭  悪臭を発生する微生物を殺菌したり、その繁殖を抑制する微生物を使う
  感覚的消臭  強い芳香で覆ったり、他の成分と混合して芳香にしてしまう。トイレ用のスプレー式消臭剤の成分表示は両性界面活性剤となっています。アンモニア、低級アミンは酸性(反応して陰イオンになる)の部分が、硫化水素、メチルメルカプタは塩基性(陽イオンになる)の部分が反応するようです。そしてスカトールなどは親油性の部分でミセルをつくるようです。
 ここまで下調べができたので、アンモニア、硫化水素、ベンゼン蒸気などでその効果のほどを調べてみたい。それにしても消臭したあと空気中に留まる薬剤は、安全なのでしょうか。

12.有機化学の導入(岡田)
 炭化水素のところで、始めに全生徒に分子模型を渡して異性体探しをする。
    C5H12     3種
    C6H14     5種
    C7H16     9種
模型を使うので、構造式の意味するところが具体的に分かり、思い違いがない。
 そして命名法を教え、すべての異性体の名称が分かると、その面白さから生徒が化学に乗って来ます。
 確かに物質を分子模型で次々に組み立てられることは、一種の驚きであり、化学理論の勝利の証ですよね。

13.化学Aの自主編成(西尾)
 西尾さんの高校で協同で取り組んでいる化学Aの自主編成の3学期分の授業プリントが紹介されました。環境・エネルギー問題など現代の課題を前面に出した緻密な内容です。
 教材作成の意図や実践についてもっとくわしく知りたいものです。

        次回は
    5月11日(土) 13〜17時
    **高校  化学室


番号 02B-008  送信日 02/02/19  差出人 奥村 弘二
件名 熱気球新記録

 先日紹介したミニ熱気球コンテストですが、当分出ないと思われていた新記録が出て、記録が大幅に(!)更新されました。
 以下が現時点での歴代記録です。
 
 歴代1位 1.8グラム(新記録) 淵田篤信(**高校) 2002.2.14
                  制作協力 R.山本(**高校)
 歴代2位 2.9グラム      巽 義晃(**高校) 2001.2.14
 歴代3位 3.3グラム      岩月貴幸(**高校) 2002.2.14

 ルールは前回アップした通りです。1位の淵田くんは、気球が上がる途中で燃えるのを防ぐため、糸で支える装置を別に備えての実験でした。一応、16秒上がり続けました。
 また、3位の岩月くんは淵田くんとは別のクラス。直前に3.3グラムの記録を出し、今年の1位だと喜んでいたのですが、最後に隣のクラスの淵田くんに大逆転をされました。
 毎回、記録を更新するタイプは、かならずといっていいほど、こちらの予想が外れます。今回の淵田くんの熱気球は、私は内心、炎上すると思っていました。彼はある工夫をその気球に仕込んでいて、私の予想をいい意味で裏切ったのです。やるなあ。


番号 02B-009  送信日 02/02/20  差出人 岡田 高明
件名 次回EHC(5/18)の案内

 皆さんお元気ですか。
次回のEHCの企画は「紫外線(U.V)センサーand温度センサー」です。紫外線(U.V)センサーは秋月電子(東京)のキットでプリズムで分散させた可視光のスペクトルの外側の紫外線やブラックライトの紫外線を検知したりします。また逆にサングラスなどに使われているU.Vカツト眼鏡のカット率を測定することもできます。温度センサーも作成しますこの二つとも以前EHCで作った大型表示マルチデジタルメーターに接続すれば教師実験に使えます。最近安く手に入るようになったデジタルテスターに接続しても測定できます。
 
日時   2002年5月18日(土)10:00〜17:00
テーマ  @紫外線(U.V)センサーA温度センサー
講師   奥谷和彦(**高)
会場   **高校物理室(3F)
予算   4000円程度(@とAあわせた額)
製作される方を募集します。
@紫外線(U.V)センサーだけとかA温度センサーだけでも可能です。
製作を希望される方(事務局で製作を確認した方を除く)は2002年3月10日までに事務局岡田高明までご連絡下さい。


番号 02B-010  送信日 02/02/**  差出人 ** **
件名 *****