情報化配線の構築例
家の新築時に私が計画して構築した情報化配線の例を紹介します。
<これが、全体の配線イメージ図です。>
- @家の外からの引き込み用配管
16mmのCD管(※注1)と22mmのCD管の2本を階段下の物置部屋にある、情報分電盤(※注2)へ引き込んでいる。
16mmのものは、NTTの電話線引き込み用に使用。 22mmのものは、将来的にCATV用同軸または、光ファイバー等の引き込みを考慮した予備。
- ACSまたは、BS用の同軸ケーブル(5CFB)
南西のベランダから、同軸を直接、情報分電盤まで引き込んでいる。
まだ、パラボラアンテナは付けていないが、CS/BSどちらにするか決めていないので、取りあえずケーブルだけ用意している。
- BUHF/VHFアンテナの同軸ケーブル(5CFB)
屋根上のU/Vアンテナから混合器を通して、情報分電盤まで同軸を直接引き込んでいる。 UHF/VHFとBSは同じ同軸ケーブルで引き込むことができるが、パラボラアンテナは手が届くところに付けたかったのと、CS/BSを決めかねていたので、別の同軸ケーブルAとしている。
- CU/V/BS用とCS用の各部屋への同軸2本の配線(5CFB×2)
情報分電盤でブースタを通した後、分配器から各部屋へ2本の同軸ケーブルをスター形に配線している。
- DISDN-S/TケーブルとTELケーブル(2本)用のループ配管(22mmCD管)
情報分電盤から→各部屋のBOXへ送り配管→情報分電盤に戻る。 この管の中には、S/T点ケーブルとして、4ペア8芯のCAT5を1本とTEL用として、2ペア4芯のカッドPEウチ線を2本通している。
実際にジャックへの配線の際は、BOX内で切って使用する。
ISDNのバス形配線は、その形態により最大長は異なりますが、DSUから最遠端の機器まで150mを目安とすると良いと思います。 また、両端には終端抵抗が必要です。
- ELAN用ケーブルの配線(CAT5×5)
情報分電盤(ダイヤルアップルータ or HUB)からスター形に各部屋(5部屋)へ配線。 配管スペースの問題で、直接配線となっているが、出来れば配管で行った方がよい。
LANケーブルの最大長は、10BASE-T/100BASE-TX共に、CAT5UTPケーブルでHUB〜NIC(ネットワークカード)まで100mです。
※注1:CD管=
中にケーブルを通すための管で、洗濯機の排水ホースのようなもので自由に曲がるようになっている。 一般的に直径16mmのものと22mmのものが使われている。(16mmは、同軸なら1本,TEL/LANケーブルなら2本程度と考えておいた方がよい)
配管をしておくと、後でケーブルを引き直すことが出来て便利である。 通常、配管だけして後でケーブルを通す場合は、中に引き込み用の針金を通しておく。
※注2:情報分電盤=
AC電源用のブレーカ等を入れているBOXも分電盤と言うが、これはTV/TEL/LANなどのケーブルのつなぎ部や情報系の機器を入れておくBOXと考えればよい。 具体的には、外部からの引き込み線と各部屋へのケーブルの1端をこの1カ所に集めておくことにより、機器/配線の保守や変更に対応しやすくすることが目的である。
私は800mm×600mmの松下電工製のものを使ったが、これでもU/V/BSブースタ+分配機+DSU+ダイヤルアップルータ+HUBでほぼいっぱいで、これにCSまたはケーブルTVなどが入ってくるとかなり厳しい。
<情報化配線住宅マーク>
これは、住宅情報化推進協議会(ALICE FORUM)という所に申請し、条件を満たせば、個人に対しても発行してもらえる"情報化配線住宅マーク"というものです。
条件は、それほど厳しいものではありませんが、この"先行住宅情報化配線"という規格自体が古いものですので、送り配線(ツイストペア)の線材が0.65φでないとならないとか、LAN配線の規定が無いなど、幾つか現状に合っていない点もあります。
この情報化配線の基本的な規定は、以下のようなものです。
- 外部引き込み線と各部屋への配線の接続および機器収納用情報分電盤を設ける。
- 同軸ケーブル(5CFB)を2系統、各部屋へ配線する。(スター配線)
- ツイストペア(4対8芯)ケーブルを各部屋へ配線する。(送り配線)
- 各部屋には、情報コンセント(同軸コネクタ,モジュラージャック8極)を設置する。(2部屋以上)
ここで、紹介しているマークは、新しくできたシルバーマークというもので、従来のゴールドマークより、適用範囲を広げているもののようです。
私の場合、ツイストペアケーブルを0.5φのCAT5を使用したので、このシルバーマークとなりました。(今後を考えると、ホームネットワークとして有望視されているIEEE1394は、EthernetのUTPケーブルを使う規格で実施される可能性が高いと思われるのでCAT5ケーブルの方が将来性があると、個人的には思うのですが・・・。)
住宅情報化推進協議会(ALICE FORUM)の連絡先は、以下の通りです。
TEL:03(3222)4351
連絡して、資料を請求すれば、情報化配線住宅に関する資料を色々送付してもらえます。
(ホームページの方は、まだトップページだけのようです。)
Construction by TAKA
tak_miya@mxz.mesh.ne.jp
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11/06/1998 Copyright (C) TAKA
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