Roadrunner さんのサイン会報告

- Michael Connelly & Terrill Lee Lankford-
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ハリー・ボッシュ・シリーズ10作目(「The Poet」の続編でもあります)の「The Narrows」を出したマイケル・コナリーと、7年ぶりの小説「Earthquake Weather」を出したテリル・リー・ランクフォードの合同サイン会です。「マイク」「リー」と呼び合う2人は長年の友人であり、ランクフォードは「Blue Neon Night」(The Narrowsに限定で付いて来るDVD)の監督・製作を担当しています。今回ちょうど2人がほぼ同時期に新作をリリースしたので、一緒にツアーをしているそうです。


ミステリー専門書店内に設置された会場には70〜80人くらいのファンが集まり、年齢層はやや高め(50代くらいの人が中心)でした。朗読は無く、2人によるそれぞれの新作の紹介、Q&A、そしてサイン会という構成でした。他の市に住む私の友人が行ったサイン会では、ジョージ・ケイブルズ(有名なジャズ・ミュージシャンで、「Blue Neon Night」の音楽の殆どを作曲しています)のライブ・ピアノ演奏を背景にコナリーが新作の朗読する、という豪華な設定だったそうです。
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カジュアルなブラックのTシャツ姿で現れたコナリーは、前に会った時と同様に、物静かで礼儀正しくて真面目な印象の人でした。「人前に出るのは苦手」と言いながらも、ファンには優しくフレンドリーで、それぞれの質問に懇切丁寧に答えてくれました。サインをする時も私たち一人一人に時間をとって応対してくれ、「きょうは来てくれて本当にありがとう」と丁重にお礼を言って握手を求めてくる様はこちらが恐れ入ってしまうくらいです。新作に書き込んでくれたメッセージは、「To ◯◯  (Roadrunnerの本名), Thank you for your kind words. Stand strong in the Narrows. Best. (サインと日付)」でした。


Earthquake Weather
コナリーが終始シリアスな顔で話す横で、ランクフォードはしばしばジョークを飛ばして雰囲気を和らげていました。しかし、質疑応答ではコナリーの新作の話題しか出ないし、サイン会が始まってもコナリーの前は長い列ができたのにランクフォードの本を買ってサインを求めた人は私が気付いた限りは1人だけ。次第に笑顔も消え退屈そうにしていたランクフォードを見て、ちょっとかわいそうになりました。そういう私も、「Earthquake Weather」は第1章のみ読んで面白いと思わなかったので、彼にはDVDのカバーだけにサインしてもらいました。(ごめんなさい!)




Narrows
コナリーの新作紹介のスピーチとQ&Aセッションの間に色々と興味深い話題が出たので、その幾つかを紹介します。
Blue Neon Night

・ 僕は一年のうち11か月間はひとりで座って仕事をしている。そして残りの1か月の間にツアーに出るんだけど、こうやって人前に出て話すのは違和感がある。「Blue Neon Night」の撮影も恥ずかしかった。

・ この本の中で“the narrows”という言葉は状況によって幾つかの異なる意味がある。微妙な解釈の違いについて、読者には気をつけて読み取ってもらいたい。

・ 今はフロリダ州タンパに住んでいるが、今でもロスアンジェルスはインスピレーションの源である。DVD「Blue Neon Night」は僕からのLAに対するラブレターなのだ。


・ 僕は15年間ジャーナリストとして働いたがそれを辞めた時は、ファイルキャビネット2つが一杯になるほど未解決の犯罪事件ファイルが残っていた。それだけ頻繁に悪人が罪を逃れるって事なんだ。「The Poet」を書いたのは、新聞記者を辞めた直後で、疲れ果てシニカルな気持ちになっていた時だ。だから「The Poet」はシニカルな作品だった。でもそれ以来、自分の人生観も変わった。父親になったのは大きかった。人生に対してもっと希望が持てるようになったんだ。それと同時に「The Poet」について罪の意識を感じるようになった。それで、数年間考えた末、続編を書いた。


・ 前回のCD、そして今回のDVDは良いアイディアだったが、次回はおそらく本だけの出版となるだろう。


コナリーのサイン
・ 次の作品(ボッシュ・シリーズ)では「Void Moon」に出ていたプロベーション・オフィサー(Roadrunner注:おそらくThelma Kibbleのことだと思います)が重要な人物となる。


・ ジャズをよく聞くようになったのは作家になった頃だ。当時仕事をしていた自宅の部屋は高速道路の騒音が入ってきてうるさかったので、それを消すために音楽を聞くことにした。でも歌詞があると邪魔になるから、ロックじゃなくてジャズにしたんだ。


「Blood Work」の撮影時、クリント・イーストウッドは「毎日でも見に来ていいよ」と言ってくれた。でも僕は3日でいやになった。デニス(レヘイン)は毎日行ったようだけどね。映画は好きだが映画の撮影は好きじゃない。ペンキが乾くのをじっと見ているようで、退屈でたまらない。


・ ロバート・クレイスと共同で仕事をすることはない。出版社が違うし、お互いのエゴがぶつかりある可能性があるからだ。去年それぞれの本でやった事が精一杯だろう。



2004年5月




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