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  Seizure
by Robin Cook
Seizure



ロビン・クックのメディカルスリラー『Seizure』は、幹細胞移植を基本にして開発中のクローン技術をめぐり展開しますが、その中で聖骸布(”The Shroud of Turin”:十字架から降ろされたキリストの遺骸を包んで埋葬したと言われている亜麻布)に染みついた血痕から病的欠陥の全くないDNAを抽出しようという場面があります。

既に凡徹さんの詳しい書評がありましたので、ストーリーはそちらをご参照いただくことにして、作品の中で聖骸布について詳しく記述した部分を興味深く読みましたので、ご紹介します。

その聖骸布は現在、バチカン所有でイタリアのトリノ市(Turin)の聖ヨハネ大聖堂に厳重に保管されているそうです。年代的にキリストの時代まで遡れるかが一大関心事で、今まで最新技術を駆使した科学的調査が行われてきた。歴史的にもこれほど詳細に調査研究されてきた物件は未だかつてないという。しかしながら、1988年に3つの権威ある研究機関が同時に行った炭素14による年代測定でいずれも13世紀前後という結果が出た。

一見、信憑性が悉く否定されたように見えるが、そう簡単には決着がついていない。反論として1532年に教会が火災に遭い、布も一部損傷していたため、年代測定そのものが信頼できないとしている。また、聖骸布に含まれている花粉の中にはイタリアに自生してない植物で、しかもイスラエルの死海あたりにしかない植物のものが数種含まれているとしている。

また、聖骸布におぼろげに浮かぶ人体像は濃淡が逆転したネガであることが早くから指摘されており、手で描いたものではなく写真技術を使って焼き付けたかに見えるため、15世紀のダビンチによる贋作だとする大胆な説まで登場。また、布に焼き付けられた像の濃淡が布と人体像との距離に比例しているとして、顔のレリーフを復元した画像が掲載されているウェブサイト(*)もある。

聖骸布の関連ウェブサイト(**)は沢山あり、科学的な検証、議論がいろいろなされており、興味のある方は一度覗いて見る価値があるかも。

(*)http://www.geocities.com/player2000gi/turin.htm
(**)http://www.shroud.com/
2005/11/12
ジャンル:メディカル・スリラー
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