Roadrunnerさんからのおすすめ作品

    
  Mystic River
by Dennis Lehane

Mystic River



レヘイン初のスタンドアローンで、ショーン、ジミー、デイブという3人の幼なじみの男達と彼らを取り巻く人間関係、そして彼らにふりかかる出来事を中心とした、衝撃的でズッシリ重いストーリーです。

3人が11歳だった年のある日、一見刑事風の男2人組がデイブを車で連れ去ります。数日後デイブは脱出し家に戻りますが、拉致されている間に3人の人生を変えてしまう恐ろしい出来事が起こります。25年後、ショーンは妻と別居中の殺人課の刑事、ジミーは前科者でありながら今は真面目に店を経営する愛情ある父親・夫で、デイブは今でも過去の出来事に悩まされ自分の中にある“悪”と戦っています。ある日、ジミーの娘ケイティが殺され、一時停職から戻ったばかりのショーンが事件を担当することになります。一方、ジミーは自分なりに犯人を見つけて復讐する事を誓います。デイブはケイティが殺された夜に血まみれになって帰宅します。(ネタバレになるからこの辺でやめておきます。)

これは単なるミステリー/クライム小説ではありません。家族愛、友情、信頼、勇気、復讐といったものを絡めながら人間の真髄に迫り、読者の感情を揺さぶるあたり、ペレケーノスを思わせます。中心となる3人だけでなく、登場人物一人一人の心理描写がここまで詳細で生々しいのは見た事がありません。あたかも彼らの息遣いが聞こえ、体温が感じられるほどです。話の運びは初めのうちは少々スローで、人間ドラマが中心となっている分ミステリー色はやや薄いですが、私は最初から引き込まれ、激しく感情移入しました。こんなにリッチで美味しいストーリーには滅多に出遭えません。傑作です。

ところでこの「Mystic River」は今年の初めに出版されてまもなくクリント・イーストウッドが映画化する権利を買ったのですが、これを映画化するのは難しそう。

 ▲著者のオフィシャルサイトへ
2001/8/15

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