翻訳家を目指している西田さんからおすすめ第3信をいただきましたので紹介します。
Saving Private Ryan by Max Allan Collins
最初に映画<プライベート・ライアン>を観てから読みました。いわゆる映画本です。私的には、映画はとても良かったので(トム・ハンクス大好きだし)改めて本で感動するということはなかったんですが、軍隊言葉には特殊なものがあるし、ここはこう言ってたのかと確認することができたのが良かったです。
しかし何と言っても「なんでたった一人の二等兵を助けに行かなくちゃならないんだ?」という基本的な疑問が映画ではわからなかったんです。もちろん、3人の息子を同時に戦争で失った母親がかわいそうだからという理由はありましたがそれだけでは納得できなかったんです。本を読んでもそれは変わらなかったんですが。でも、日本人は皆わからないと思います。
ただし、この本は映画を観ていなくても充分にちゃんと満足できるものでした。難しい戦争の背景などは一切出てこないけれども、戦争の悲惨さはちゃんとわかります。極限状態の人間の心理とか、死ぬ時には国も政治も関係なく、ただ「ママ、ママ・・・」と叫んで死んでいくこととか。ミラー大尉(トム・ハンクス)が死ぬときに、ライアンに「ちゃんと生きろよ」と言います。これが英語では "Earn this." なのです。あれ、これだけ?という感じでしたが、それが His last wards. なんです。ここで、トム・ハンクス好きの私はまた涙します。
映画のほうは、冒頭の悲惨な戦闘シーンばかりが強調されていますが、約3時間、退屈しませんでした。戦車や戦闘機の出方がジュラシック・パークか?という感じがしないでもなかったけれど、スピルバーグだからね。私はオールナイトで観たんですが、2回続けて観てしまいました。それでも約6時間、退屈しませんでした。それだけでまず、素晴らしいと評価してもいいと思います。それと、ライアン役が良かった。こういう人で良かった、と助けにいった兵士共々ほっとしました。これが、ディカプリオとかブラピだったらその場で映画館を出たことでしょう。
1999/3/27 西田亮子
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