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タイヤヒラメヤ

                                          1997/10/15 19:15 

 ひと月ほど前の土曜日,会津で催されたソフトボールゲームのために,午前7時までに平で合流,現地へ向かうということで,いわき南部に位置するホームから自動車でスタートしました。

 ホームを出るとまもなくに,日産自動車小名浜工場の入口があり,通過後に国道6号の立体交差点があって,そのランプからいつもの如く北上走行です。

 高架状の道路には,前方に2台の乗用車が北上走行していました。

 続いて立体交叉で高架のやまなり道路が下りになったとき,突然,前々方の乗用車が左側ガードレールに接近,停止!?。(燈火により停止の合図なし)

 すると,自動車の前部から,黒い像が道路上左側を一直線に進んで行くのを目撃しました。犬が飛び出し自動車が急停止,犬が無事逃走とおもいました。

 ところが,犬とおぼしきものは,なんと「タイヤ(ホィール付)」でした。

 先ほど左側へリタイヤしたニッサンサニーの前輪左側からはずれたタイヤは,一輪のままで約500m以上も北上,次のランプを越えた路肩に倒れました。

 イチロ,ニッサンでなくイチロ・タイヤには驚き「目が平」になりました。

 そのニッサンサニーのナンバーが愛知(トヨタ本拠地)なのは皮肉でした。

 1967年から1970年代に,先輩諸氏がやっと手に入れたマイカーで,今でも語り種になっている旧事をほうふつさせる出来事でした。

 その1,運転していたら,前へコロコロと車輪だけが走っていって,3輪車になってしまい,数メートル走行後,「ガクッ」と尻餅をついた。脱後輪自動車。

 その2,カーブでハンドルをきろうとしたら,ハンドルが千切れて,舵取不能で,土手を切ったというオーバーなステアリングというか,稲刈自動車。  (道路交通法でいうハンドル:正式名称はステアリング・ホィールらしい)

 その3,運転して寮へ帰り,翌日,再び出かけようとし,エンジンをかけたがアクセルをいっぱい踏んでもスタートしない,なんと,トランスミッションの歯車が地面へ脱落していた。(前日は回転していたので,はずれず,停車したとき落ちたと推定される。)

 その他,ディストリビュータをぶらさげて走行したとか,洗車のため放水したら,ボディーがガムテープの下地で塗装してあったので穴があいたとかいう自動車の諸々です。

 これは,宮城県大崎地方に勤務していた方々の信じられる笑えない実伝説です。

 近年,新車持参の新入社員には,お伽噺とおもわれるでしょうが,30年後のいわきで「脱走タイヤ」の実況を目撃するとはおもいませんでした。

 友人の友人がトラックの「脱走タイヤ」に押しつぶされて他界だそうです。

 休日早朝でランプから本線に進入の走行車がなかったのもラッキーでした。

 自動車は,「じどうしゃ」ですが,何か「゛」が脱落すると伏し目になってしまいます。

 耳打ち :自動車は,いつでも車輪がついているとは限らない,そう脱車。

 

 


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