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桃太郎の学問のすずめの学校

                           栗胡桃太郎

点は線をつくり,線は面をつくるが,面は人の顔に似せてつくる。

線はすずめをとめるが,電気を流し,球にあかりを点灯させる。

面は平面と曲面だが几帳面で鏡面のように正直に虚像があり,仮面をつくる。

面子というから面倒になる。

線は点の移動や面の交叉によって生じ,位置および長さをもつが,幅および厚みをもたない。

点は小さな円のかたちであり,面の上に打ったしるしである。

点は人の上につくらず,人の下にあり,人が歩けば線になり,犬が歩けば棒にあたる。

線はすじであり,すじは,物が動く,または物と物をつなぐ,道筋。

筋道を教えるのが学問である。

面には目があるが,面目ないという。

国語の時間「どこにもいないのでイヌ,すみでねるからネズミ,からかうからカラス,すずなりにとまるからスズメ,めじろおしはメジロ,すずめおしになぜならなかったかはわからない」

算数の時間「電線にすずめが3羽とまってた,そのうち1羽飛び立ったら何羽残るか?オットットット,つづいて飛び立ったため1羽も残らないか,また飛んで来たりして増えたりするので,動くものは算数の教えにはすすめない」

理科の時間「スズメは鳥類,ワカサギいうが鳥類でない,わからない,サギだ」

社会の時間「雀を七筒で打つことをこだわるのが社会」

試験の時間「間違いをチョンボというが,すずめの学校ではチュンボという」 

「OK!」。

にもかかわらず笑う。

桃太郎の学問のすずめの学校・おしまい

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