まったくもって哀しい誕生秘話?
それはそれは昔,わたしが小学六年のとき。卒業記念の作品を作るころだったから,おそらく1月くらいのことです。
・・・・当時,わたしはとあるグループにいじめられていました。そりゃあもうわたしの嫌がることで,罪にとわれないことなら,なんでもです。一番ひどかったのは,創作関係。わざと絵や工作を真似したり,自作の物語覗き見して笑ったりね。でも限度ってものがあります。
卒業記念の工作は,なんとオルゴールだったのでした。しかも「本」の形で,好きな曲を選ぶことができて,表紙に絵を彫れるタイプでした。
こりゃわたしは燃えざるをえません。で,連中に真似されぬよう,わたしは必死に案を練り,これなら真似されなさそう,しかも神聖なイメージ,というのを見つけました。
天使です。
そして次の日,まねをしないという約束をさせ,画題を教えたのですが・・・・・。
なんと彼女らも天使を彫りたいと言い出したのでした。
絶対にだめ,これだっけは許さんとわたしは言い張りましたが,わたしがいやがることならなんでもする連中のこと,逆効果にきまってます。バカでした。
相手は真似じゃない,と言い張りますが,・・・わたしをいじめる中心の二人とも天使?わたしには偶然には思えません。
作品を汚された悔しさ,約束破り,・・・・そしてわたしに多大なるダメージを与えつつ,決して罪にはならぬいじめの方法。しかも!
いじめを公然とするようなやつが天使を使う!?冗談じゃな――い!!!
そんなわけでまあすったもんだが色々(これは省略)あり,逆にわたしは担任に怒られてしまったのである。
「人のを真似していいものを創ろうとするのはいいことじゃないか!ておりあ,お前はやっぱり心が狭いぞ!」
(先生,わかってない。物を創る喜び知らないの?あーあ,握手だってさ,お約束だよね―。担任本人もこんなんで解決しないことがわかんないわけじゃないのになーんでこんなことすんの。余計反発するにきまってんじゃんまあ小学校教師にありがちだ,あまりせめられまい)
そしてわたしは思ったのです。
この天使はイメージを壊されちゃった。・・・でも今度は物語を作ろう。わたしの大好きな・・・異世界ファンタジーを。そして!
いつかそして有名小説家になって,見返してやるぅ―――――っ!!
(↑無理にきまっているのに・・・・)
以上,天使という美しい神聖なモチーフが,醜い争いの原因となった,皮肉なお話。
セレスティアルストーリー,(当時「異邦天使伝」)はこうしてはじまったのでした。
ちなみに,「天使」は,重要ですが,余り出てこない話になってしまいました。
今ではまるっきり別の話ですね。
ちなみに「連中」の片方の子とは,今では親友です。ありがとう。