初等数学史152
さて、今回は13世紀のドイツの数学者についてです。
注目に値する人が3人います。その中で、時代的に一番早く、数学の才能でも第一の者は、ヨルダヌス・ネモラリウス(Jordanus
Nemorarius)で、彼はパリで研究し、「算術論十書(Arithmetica decen libris
demonstrata)」と恐らく「計算法論(Algorismus
demonstratus)」を書いたと思われます。彼は、また、数学的天文学についての著作--「球体論(Tractatus de
sphaera)」、幾何学についての著作--「三角形について(De
triangulis)」、代数に関する中世の優れた書物の一つ--「所与数論(Tractatus de numeris
datis)」も書いています。
「算術論(Arithmetica)」は、ボエティウスのものと同じように、数の理論に関するもので、彼の著作にオリジナルなものは極めて少ないもので
す。その書の唯一価値ある特徴は、全般に数字を表す文字の使用です。これは、すでにアリストテレスやディオファントスを含む初期の著述家たちの著作の中に
ある程度見られるものですが、ヨルダヌスは、文字を今日使用されているのとまったく同じように扱っています。例えば、文字bをどんな数でも表せるようにし
ています。「球体論(Tractatus de sphaera)」は、長い間古典であって、何度か版が刷られました。
「三角形について(De
triangulis)」は、4書からなる著作で、三角形の重心、曲面、相似の弧(弓形)のようなテーマの命題と共に、一般のタイプの72の命題を含んで
います。
漢文入門 13
「縦(タト)ひ江東の父兄憐んで我を王とすとも、我何の
面目ありて之を見ん。」
「かつ予(ワレ)縦(タト)ひ大葬(タイソウ)を得ずとも、予(ワレ)道路に死せんや。」
「君なる者は事(ツカ)ふる所なり、人に事(ツカ)ふる者に非ざるなり。」
「(蕭)何(ショウカ)曰く、臣は敢て亡(ニ)げざるなり、臣は亡(ニ)げし者を追へりと。上(ジョウ)曰く、若(ナンジ)の追ひし所の者は誰ぞと。何
(カ)曰く、韓信なりと。」
これで語法概説(構文)は終わりです。上の例文の後半二文の「者」「所」は、英語の関係代名詞のようなもので、「者」は行為状態の主体を、「所」は客体
を表します。
さて次回から短文篇です。
「楚荘王伐陳
楚荘王欲伐陳、使人視之、使者曰、陳不可伐也、荘王曰、何故、對曰、其城郭高、溝壑深、蓄積多、其国寧也」
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やさしくない英語167
「カエサルの妻
カエサルの妻のように、イギリスの予算官は、不正を決してしないだけでなく、どんなに無実であってもわずかであっても、不正の疑惑も持たれないよう
に、いかなる不謹慎も避けなければならない。」
前回は、こんな訳になりますか。
今回は、これです。
「CANNAE
The enemy ... evolved the "Sho Plan," a complicated, tortuous, ...
unworkable design for destroying American naval forces piecemeal and by
a Cannae-like envelopment annihilating both our land and sea strength.」
紀元前216年、イタリア、アプリアのカンナエで、カルタゴの将軍ハンニバルは、あらゆる軍司令官の古典的夢を実現します。彼はローマ軍を包囲し壊滅さ
せます。このような敗北、すなわち完全な敗北は、カンナエとして知られています。
フォン・ヒンデンブルクは、1914年タンネンベルク近くでロシア軍の犠牲でカンナエを成し遂げます。また、第二次世界大戦では、ロシア軍が、その戦争の
決定的な戦いの一つ、スターリングラードでそのお返しをしました。
Cannaeと言う言葉は、Annihilationとか decimationという言葉を連想します。
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