やさしくない英語165

 前回の問題の訳文から。

「テレビ網でのクイズゲーム番組は、やがて週45時間に なるだろうと見積もられている。テレビ番組の腐敗を防止する義務を負っているテレビ網の「ポリスユニット」にとっては大変な労苦を予言する見通しであ る。」

 で、今回の問題文は、これです。

「BREAD AND CIRCUSES
  According to the sociological theories of an ancient Roman named Juvenal there are only a couple of things needed to keep the average citizen from becoming unduly excited - bread and circuses.」

 ローマ社会の衰退を嘆いて、風刺家ユウェナリスは、一 般の人々は自ら満足させるために二つのものだけ、panem et circenses(パンとサーカス)だけを欲していると苦々しく語っています。panemというのはパン、circensesというのはゲーム、娯楽の ことです。「bread and circuses」という表現は、社会がストレスをため込んでいる時代には(例えば現代も?)ローマの支配者たちがかつて穀物とスポーツをただで提供した ように、公の費用で食べ物と娯楽を提供すれば人々は満足するというようなことを示すのに使われます。

 

漢文入門 11

「学んで時に之(コレ)を習う。」
「仁なれば則ち榮え、不仁なれば則ち辱(ハヅカシ)めらる。」
「我仁を欲すれば、斯(ココ)に仁至る。」
「項氏は世世(ヨヨ)楚の将たりて、項に封(ホウ)ぜらる、故に項氏を姓とす。」

 「而」「則」「斯(「その場合に」という意味で、 「則」と同じ)」などは、上の叙述を受けて下の叙述に接続する助辞です。こうしたものは「乃」「遂」「於是」「是以」「然」「然而」「然後」などたくさん あります。中国の文法家が「連詞」とか「連接詞」とか呼んでいるもので、英語の接続詞のようなものですが、英語のように接続する構文上の位置が決まってい るわけではありません。

 以下そうした例文です。

「夫天下以市道交君有勢我則従君君無勢則去」
「范中行氏皆衆人遇我我故衆人報之」
「若薬弗瞑眩厥疾弗□(やまいだれの廖)」
「王如用予則豈徒齊民安天下之民擧安」
「雖晋伐齊楚必救之」
「其父雖善游其子豈遽善游哉」

初 等数学史150

 さて、今回は、13世紀のイギリスで最も優れた学者、博学であり、また予言的直感の人、ロジャー・ベーコンについて少し書いてみます。

 彼の著作は、ユークリッド(エウクレイデス)の「幾何 学原論」や「光学(オプティカ)」、プトレマイオスの「アルマゲスト」「光学」、テオドシウス、ヒッパルコスやアポロニウス、アルキメデスの著作の一部、 さらに様々なアラビアの著述家たちの著作についての知識があることを示しています。また、彼は、アリストテレスの著作やその注釈のいくつかに精通していま した。

 代数については、彼は名前以外ほとんど知らなかったよ うですが、当時理解されていた数学は、天文学以上のものではほとんどなく、この分野での彼の同時代人のほとんどの著作に対して、彼はひどく軽蔑をしていた ようです。またパリの教師たちに対して、「4つの欠点--際限のない幼稚な虚栄、言いようのない虚偽、大量の不要なもの、価値あるものすべての省略」に よって特徴付けられるだけだという毒舌も吐いています。こうしたことから、同時代の人々から、全般にひどく嫌われていたとしても不思議はないでしょう。

 後の時代に「極めて博識な数学者 (doctissimus mathematicus)」として語られるようになるのですが、実際には、純粋な数学には何も貢献せず、彼の応用数学に関する主な著作は、暦学に関する ものでした。

 

 

 

 

  
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