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「プロメテウスの プロメテウスというのは、人間が文明を発達させることができるように贈り物として人間に火を もたらしたティーターン神族の一人でした。プロメテウスのように現代の科学者たちは自然からその 秘密を力ずくでねじり取ってしまいました。今こそ再び、教訓や人類への警告としてプロメテウスの 象徴するものへ目を向けなければならないでしょう。 さて、今回からはこんなものを。その言い回しの解説です。
SULK LIKE ACHILLES IN HIS TENT
「人の技(ギ)有る、娼疾(ボウシツ)して以て之を悪(ニク)み、人の彦聖(ゲンセイ)なる、之に違 (タガ)いて通(ツウ)ぜざら俾(シ)む。寔(マコト)に容(イ)るること能(アタ)わず、以て我が子孫 黎民を保んずること能わず。亦た日く殆(アヤウイ)い哉」と。」 他人に特技があれば、自分が有しているかのように、嫉妬の色もなく直ちにそれを採用する。 他人が精神に何ら凝滞なく明らかである場合、その人をよく受け入れ我が子孫や人民大衆を 保全する。そうした臣下が存在して、君や人民のために利益になって欲しいものであるが、 人に何か特技がある場合忌み嫌い、人が凝滞なく明らかな知性をもつ場合これに逆らって 凝滞せざるを得なくさせる。そのように他人を容れられず、自分の子孫や一般人民をも保全する ことができない臣下がいたなら実に危険であるというような意味ですね。 では、島田虔次著「大学・中庸」(朝日新聞社)の「大学 伝第十章」からです。
「唯仁人放流之。迸諸四夷。不與同中国。此謂唯仁人為能愛人。能悪人。」
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東方キリスト教世界は、ローマの没落後10世紀までの間、数学にはほとんど何も貢献しません でした。アレクサンドリアでも、学問と芸術の進歩の機会は、ローマの没落と共に死に絶えたように 思われ、イスラムの勃興によってアレクサンドリアの古代の栄光を取り戻す最後の望みも失われて しまいます。 わずかに、聖ソフィア寺院建立において建築助手であったアンテミウス(Anthemius)が円錐曲線に ついて書き、1世紀後(610年頃)アレクサンドリアのステパノが数学と天文学について著述し、 コンスタンチノープルで教えているぐらいです。 イスラム教徒は、711年にスペインに侵入し西ゴートの王を打破し、その後800年間そこに 留まることになりますが、彼らは西洋に東洋の占星術をもたらし、天文学、三角法、円錐曲線の ような数学への関心を示します。 やがて、コルドバが西洋でのイスラムの知的中心になります。アルハケム(Alhakem)2世は、 961年から 976年まで統治し、そこにかなりの図書館を設立し、10世紀終わり頃には アルマジリティ(al-Majriti)が、親和数、天文学、幾何学について著述していますが、10世紀に なっても数学に分野での活動は盛んではありませんでした。
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