初等数学史103

アレクサンドリアのディオファントスは、ギリシア文明の中で最も偉大な数学者の一人でした。いろいろな年代が与えられてきましたが、彼はBC3世紀の中頃に活躍したことは、かなり確かなことだと現在考えられています。

彼の生涯について知られていることは、おそらく5世紀のものと思われる、ギリシアのアンソロジーの中に書かれている奇妙な問題に書かれていることだけです。その問題というのは、彼の少年時代は生涯の1/6で、1/12年後にひげを生やし、1/7年後に結婚し、その5年後に息子が生まれ、息子は父の年齢の半分生き、父は息子の4年後に死んだというものです。一般にディオファントスは、33歳で結婚し84歳で亡くなったものと考えられています。

ディオファントスは、3つの著作を書いていますが、最も重要なものは、算術(アリスメティカ)です。題名の示すとおり、計算法とは別の数の理論に関するもので、今日の代数に含まれるものも多く含まれています。全般に、彼の代数は、時代を数世紀先んじていました。彼の著作はアラビア人には知られていましたが、16世紀にヨーロッパで発見されるまで、本当の評価はされませんでした。

この知的衰退の時代に、どうして彼のような天才が出現したのか、歴史上、説明のつかない天才として際だっています。

 

やさしくない英語118

「最近、ケープタウン沖の海で、三尾のメカジキが、生ゴムの荷を攻撃し、悲劇的な運命に遭遇した。このことは、その鋸状の武器のない死骸が海岸に打ち上げられたことで明らかになった。近くには、中に三つのメカジキの鋸状の口がしっかりとくっついたゴムの梱包された荷があった。」

だいたいこういう意味でしょう。というわけで (d)saw-toothed が答えということになります。

さて、今回から数回は、選択肢がありませんので、文章全体から意味を考えてください。さて、問題です。

 CRUX
  Mr. Hill comes to the crux of the whole German problem when he writes: "The Allies had to make peace with each other before they could make peace with Germany."

Cruxは、もともとラテン語で「十字架」の意味ですね。ヒントといえば、これがヒントです。

 

難読漢字122

「物格(イタ)りて后(ノチ)に知至る。知至りて后に意(イ)誠なり。意(イ)誠にして后に心正し。心正しくして后に身修まる。身修まりて后に家斉(トトノ)う。家斉(トトノ)いて后に国治まる。国治まりて后に天下平らかなり。」

この部分も、比較的読むのはやさいいところですね。「此の八者は大学の条目なり」と言われています。一般には、「格物・致知・誠意・正心・修身・家斉・治国・平天下」という順序で数えるでしょう。

今回は、注目の漢字はありません。ほとんど読めるでしょう。

それでは、今回も島田虔次著「大学・中庸」(朝日新聞社)の「大学 経」からです。

「自天子以至於庶人。壱是皆以修身為本。」
「其本乱而末治者。否矣。其所厚者薄而其所薄者厚。未之有也。」

実は、「大学 経」はこれで終わりです。本当に短いですのが、儒教の教えの初歩というか入門として、この「大学」は用いられ、昔の多くの人が知っていた言葉です。

あんまり面白いものではないかも知れませんが、まあ、教養として知っていてよいのではないでしょうか。

 

 

 

 

  
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