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算術について書いたギリシアの著述家の中で最も有名なのは、最も偉大というわけではありませんが、ゲラサのニコマコスです。彼は、紀元1世紀の終わり頃に生きていたと考えられています。幾何学でエウクレイデス(ユークリッド)が、円錐曲線でアポロニウスが成し遂げたのと同じことを、算術の分野で成し遂げた人だと普通考えられています。 ニコマコスは、当時アレクサンドリアで盛んになっていた哲学の一学派で、ピタゴラスの教えを復活させようとしていた新(ネオ)ピタゴラス(主義)派に属していました。彼の著作には、かなりのピタゴラスの数の理論が含まれていますが、当時は知的衰退の時代であり、彼がその古い教えを書き記さなければ、私たちはニコマコスの名を耳にすることはなかったでしょう。 しかし、彼は、数学の為にそうしたのではありません。哲学の導入としてそうしているのです。中世では、他に優れたものが存在しなかったために、哲学の学校のテキストとして用いられ、ボエティウスが、それを継承しています。 以前どこかで書いたと思いますが、日本で算術と言えば、四則計算のようなものを思い浮かべる人が多いと思うのですが、古代ギリシアでは、算術(arithmetic)というのは数の理論のことで、一般に計算法のことはロジスティック(logistic)といいます。ロジスティックス(logistics=兵站学)とも違いますので注意してください。当然のことですが、ニコマコスの関心は、主に数の理論にありました。
「武装した警備員が警戒して、その建物で三日間に八回起こった火事のまだ見えぬ放火魔を捜して、不規則に建ち並んだデューク大学病院の建物や敷地をパトロールしていた。」 単語もいっておきましょう。 sprawl=不規則に広がる、elusive=捕まえどころのない、institution=公共の建物、convict=囚人、defective=欠陥のある人、addict=常用者、incendiary=放火犯 ということで、(d)が解答です。 犯人の手がかりがつかめない事件が、相次いで起こりますと、本当に気味が悪いですし大変ですね。 さて、今回の問題です。
RECALCITRANT (a)hoarding (b)dairy (c)rebellious (d)remotely
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「大学の道は、明徳(メイトク)を明らかにするに在り、民を新[親を新に改める](アラタ)にするに在り、至善に止まるに在り。」 さて、いよいよ「大学」の「経」が始まりますが、朱子は、「大学」全体を経一章と伝十章とに分け、「経」は孔子の言葉を曾子が文章の形に書きあらわしたもの、「伝」はそれに対する解説で、曾子の説をさらに曾子の門人たちが記したものとしているんだそうです。 四書集注(シツチュウ)には、当然、本文の後に朱子の注釈が付いていて, この書物でもその解説があるのですが、一応省略します。 注目の漢字をいきましょう。「后(ノチ)」「慮(オモン)ばかる」ぐらいでしょうか。 それでは、今回も島田虔次著「大学・中庸」(朝日新聞社)の「大学 経」からです。
「物有本末。事有終始。知所先後。則近道矣。」
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