初等数学史84

14世紀の数学者パップス(Pappus)によってギリシアの三大幾何学者の一人(後の二人は、ユークリッドとアポロニウスです。)として挙げられているアリスタイオスは、分析を扱う幾何学の分野に優れていたと言われています。また、五つの正多面体について著述し、ユークリッドの第13書は、彼に多くを負っていたように思えます。

ゲミヌス(Geminus)やプトレマイオスにしばしば言及されているキュジコス(Cyzicus)のカリプス(Callippus,Callipus)は、幾何学者とは見なされていませんが、メトンの19年周期を非常によく改良した76年周期は、古代の天文学者たちに採用されました。

ギリシア数学は、タレス、ピタゴラス、プラトンらの指導影響の下、著しい発展を遂げました。この時期、東洋ではほとんど何も達成されなかったように思えます。天文学への応用という面では、東洋と西洋の間に多くの共通点が見られますが、論理的幾何学の発展は、ヨーロッパ特有のものでした。それは、古代人も認識していたようで、クィンティリアヌス(35-96年頃)は、次のように言っています。

「古くから、アッティカとアジアの著述家の間には大きな違いがあった。アッティカの著述家は簡潔で力強く、アジアの著述家は大げさで空虚である。」

 

やさしくない英語99

『It was love at first sight. Eight weeks later she left her husband, and I left my wife, and we have since lived together with astonishing happiness. For both of us it was like coming home.』

今回も、『The New Cambridge English Course 4』からです。

引用は短いですが、これで終わりです。結構複雑な関係といえば言えなくもないですね。文学者にはよくある話でしょうが。

そんなに難しい単語もありませんので、訳をいきましょう。

「一目惚れであった。八週間後、彼女は夫と別れ、私は妻と別れ、それ以来ずっと驚くほど幸せな生活を一緒に送っている。私たち二人にとって、我が家に帰ったような生活だった。」

難読漢字103

「白朮詣(オケラマイリ)」「左義長(サギチョウ)」「悴む(カジカム)」「皹(アカギレ)」

さて、稲畑汀子編『ホトトギス新歳時記』(三省堂)も一回りしました。

今回からは、少し趣を変えて素読をしようと思います。意味は考えずに読んでいきます。使用するのは、島田虔次著「大学・中庸」(朝日新聞社)です。

「大学」も「中庸」もともに「四書」に含まれていて、儒教にとっては大切な書物ですが、最近は読む人も少ないのではないかと思いまして。比較的短い本ですので、私も読んだ記憶はありますが、随分昔のような気がします。旧字体は、使用しませんので不満な人もいるかも知れませんが、悪しからずご了承ください。

先ずは、「大学章句序」からです。

「大学之書。古之大学所以教人之法也。」

「蓋自天降生民。則既莫不興之以仁義礼智之性矣。然其気質之稟。或不能斉。是以不能皆有以知其性之所有而全之也。一有聡明睿智能尽其性者。出於其間。則天必命之以為億兆之君師。使之治而教之。以復其性。」

結構長くなりそうですが、今回は、初めの文だけ読み下しておきましょう。

「大学(ダイガク)の書(ショ)は、古(イニシエ)の大学(ダイガク)、人(ヒト)を教(オシ)うる所以(ユエン)の法(ホウ)なり。」

 

  
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