Tony Williams(Drs)トニー・ウイリアムス
1945/12/12イリノイ州シカゴの生まれ。10代半ばにして早くも見事なドラミングを披露したという。62年ジャッキー・マクリーンに認められ、NYに招かれる。63年春、マイルス・クインテットに参加天才ドラマーとして華々しくデビューする。6年間マイルスバンドで活動するが独立してライフタイムなるニュー・ジェネレーションバンドを結成。ロックに至るまでの多くのファンに知られる。その後、音楽的行き詰まりを感じ低迷するが、75年グループを再結成。ハンク・ジョーンズ、ロン・カーターとのGreatJazzTrio76年のVSOPと 再度脚光を浴びる。トニーは17歳にしてマイルスに抜擢されその感性の豊かさと攻撃的なまでのスピード感に多くの人々が魅了された。その繊細なシンバルワークと間を心得た迫力あるプレイは他のあらゆる楽器を超越するかのようであり、また彼の語り掛けは言葉以上に饒舌で人の話をよく聞く強力な集中力に大自然の動物的本能を感じる事もしばしばであった。
私の中のトニーは何と言ってもハンコックトリオ、カルテット、VSOPである。ハンコック、、ロンも勿論素晴らしいのであるがトニーを聴くと矢張り音楽とはドラムに支配されドラマーによって作られるだと納得してしまう。ハンクジョーンズとのトリオでの彼はしっくり収まっていない様にも感じられる。トニーの器にはハンクのトリオはこじんまりしすぎていたのかも知れない。トニーの才能を受け止めてくれる相手はそうそういなかったという事なのだろうか。また、その過激な知性は作曲も手がけジャズ古来のサウンドから後年の先鋭的なミュージシャンに至るまで多くのセッションを重ねている。天才の前にあらゆる講釈は不要なのかも知れない。
1997/2/23心臓発作の為カリフォルニア州デーリーシティで死去。21日胆のうの手術を受け療養中であった。51歳。
参考アルバム

「Herbie Hancock Quartet」 Wynton Marsalis(Tp) Ron Carter(B)/Freddie Hubbard(Tp) Wayne Shorter(Ts&Flh) Ron Carter(B)「Herbie Hancock Trio」 Ron Carter(B) Herbie Hancock(P)「My Point Of View」 Donald Byrd(Tp) Grachan Mon'curIII(Tb) Hank Mobley(Ts) Grant Green(G) Chuck Israels(B) Herbie Hancock(P)「V.S.O.P Quintet」Freddie Hubbard,Wayne Shorter,Herbie Hancock,「V.S.O.P II」 Wynton Marsalis,Herbie Hancock「The Great Jazz Trio」「Emergency!/The Tony williams LIFE TIME」「Spring/anthony williams」「Some Other Stuff」


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