| 1997年河川法が改正され、河川の持つ多様な自然環境や水辺空間に対する国民の要請の高まりに応えるため、河川管理の自的として、「治水」、「利水」に加え、「河川環境」（水質、景観、生態系等）の整備と保全が付け加えられた。このため、最近の護岸設計では、環境保全型護岸を採用するケースが多くなっているが、その形式決定にあたっては、従来のように経済性や施工性のみで決定できるものではなく、立地条件や必要とされる環境条件を考慮しなければならない。ここでは、このような検討を行うときの資料として、ネット上で見つけた種々の環境保全型護岸用ブロックとその関連製品をまとめてみた。 |
環境保全型護岸ブロックの種類と特徴
（特徴欄はそれぞれのメーカーのＨＰに書かれた文章を引用した）
| 種 別 |
製 品 名 | 控長 | 中詰 | 特 徴 |
積 ブ ロ ッ ク |
カゴボックス（多段積） | 大 | 砕石 土嚢 |
石や土嚢の使用で、魚巣から緑化まで対応できます。 |
| ビオト−ン | 小〜大 | 石 土嚢 |
内部に石を詰めた「魚巣」、土砂や土嚢を詰めた「緑化」など、幅広く対応できます | |
| どじょっこふなっこ | 大 | 栗石等 | 魚巣 緑化 魚類の格好の棲処 | |
| どじょっこふなっこ | 石垣と同様に自然環境を保全し、魚の生態系を確保することができます。 | |||
| どじょっこふなっこ | 河川護岸製品に植生及び魚巣機能を組み合わせたまさに環境保全型護岸ブロック | |||
| どじょっこふなっこ | 水辺の生態系にやさしい河川、および用水路護岸として開発された魚巣ブロック | |||
| 緑草ブロック | 大 | 土砂 | より自然に近い生態系保全護岸を作ることができ、魚やホタル等の棲処が確保されます。 | |
| 生 棲 号 | 中 | 割栗石 | 藻、苔、水草等が繁茂し、魚介類の格好の棲処となります。 | |
| ギョストーン | 大 | 栗石等 | 下段に魚巣を設けた低水護岸用ブロック | |
| ウェーブ | - | - | 多自然型工法を目的とし、緑化・魚巣・蛍の三種類の機能を有する環境保全型ブロックです | |
| リアロック | - | - | 石積をイメージした擬石連結護岸工法です。多孔質で植生が繁茂しやすく、河川における生態系保全が出来ます。 | |
| エコロー | - | - | 河川や湖沼における低水護岸としての機能と、魚類などの生物のハビタットとしての機能が融合した魚巣ブロックです | |
| インベーダー | - | - | 昆虫（ホタルなど）の生息空間を提供します。 | |
| チャコケン | 350 | - | 表面に木炭とセメントを混ぜ合わせた層を張り付け、微生物の付着を促進。河川を汚す有機物を分解しやすくします | |
| エコグラス | 500 | 土砂 |
ローコストで、石模様の景観が美しい護岸をつくり、現地の生態系の復元ができるように考えられた工法です | |
| イーストーン | 600 | - | 多目的工法として従来からある自然石玉石による積(張)工法と同等の景観を有した多目的ブロックです | |
| 自立フレーム | 615 | 土砂 | 自立フレームの表面又は裏面に様々な素材を付けることにより、多種の護岸(木柵工、詰石工、植生土嚢工、ジオテキスタイル工、吹付工等)に対応します。 | |
| ナチュロック | 350 | - | 自然石とブロックが一体化した自然石積みブロックで豊かな自然を創出します。 | |
| ｎ−ブロック | 550 | - | 内部の空洞化と保水性によってと生物の行動を可能にするブロックです。 | |
| Ｒブロック | 大 | 土砂 | 植栽・生態系への配慮し、かつ地形にあわせた設計ができるブロックです。 | |
| 魚巣ブロック（プレハブ用） 魚巣ブロック（Ｌ型用） |
- | - | 魚類など水辺の生物にも配慮したブロックです | |
| エコグリーン | 500 750 |
- | 生物の生育・生息空間を提供する 多孔質積みブロック | |
| ツインフォース | 500 | 砕石 | 生物の生育・生息に配慮した環境保全型空積み工法 | |
| イタロック | 400 | 栗石 砕石 |
十分な容積のポット状となっているため、植生の繁茂が期待できます | |
| エコテラス | 750 800 |
土砂 | コスト縮減を目指した環境保全型空積み工法 | |
| 剛 | 518 | 土砂 | 植生用環境保全型練り積み工法 | |
| ネオホタルブロック | 640 | 土砂 | ホタルの生息に配慮した積みブロック | |
| みえろく | 350 | - | ポーラスコンクリート空隙により植生の良好な環境を作り出します | |
| ニューストン ポーラス | 350 | - | 環境保全型ポーラスコンクリートブロック | |
張 ブ ロ ッ ク |
Gentle生棲号 | - | - | A型（魚巣ブロック）とB型（緑草ブロック）の組み合わせにより生態系がシステム化され、自然が確実に蘇ります。 |
| グリーンランド | - | - | 緩やかな法面に適した大型緑化ブロックで、優れた施工性と安全性を発揮します。 | |
| 翠 連 | - | - | 植物の根が定着することにより表土を保持すると共に、長期の緑化が可能となります。 | |
| カゴボックス(平張り） | - | - | 多孔質で透水性に優れており、エコトーンの形成に適しています。 | |
| ジェロック | - | - | 植物の根が張り易く、また、魚や昆虫等の棲息空間になる等、豊かな自然環境を創り出します。 | |
| フリーロック | - | - | 適度な石と石との間隔で、豊富な土量を抱えることができ、小動物や植物生育に有効な空隙を保持しています | |
| ラブノット | - | - | 自然に優しい大型連節ブロックです | |
| せせらぎかん | - | - | 堤防、護岸、河床など多様な場所に活用できる箱状のコンクリートブロックです | |
| リオベール | - | - | 親水性と環境保全の両者を同時に達成できるコンクリート二次製品。河川ののり面を階段状に成形し、植裁帯、昇降路のいずれにも利用可能 | |
| ポラカブル | - | - | 河川の植栽護岸のほか、水質浄化、魚礁、 | |
| Iレンロック | - | - | 擬石ですので自然な景観となり、覆土によって植生するため生態系の保全に貢献します。 | |
| カメレオン | - | - | 柔らかく強いコンクリート版 自然同化型の河岸保護資材 | |
| リーベル | - | - | 自然石模様によるブロック面は、自然環境に調和し、被覆土をする事により、多自然型河川を連想させます。 | |
| グリーンポーラス | - | - | ポーラスコンクリートにより成形しているため連続空隙を有し、透水性や植栽機能と治水機能を併せ持った環境ブロックです。 | |
| 草石 | - | - | 自然石模様の表面積50％が間詰土となっており、ブロック内に植栽することで自然景観に調和し、多自然型河川を連想させます | |
| クロスG | - | - | 用途や景観の要望に応じて客土、張芝、栗石詰工等自由に選択できます。 | |
| 覆土ブロック | - | - | 護岸法面を保護し、覆土緑化することにより、被覆土のすべり出しを抑制し、周辺の環境と自然景観に調和します。 | |
| グリーンベール | - | - | 水面下は魚巣となり、水面上は植生緑化に役立ち、多目的に利用できます。特に、螢の蛹室となるよう湿潤状態を保持できる特殊構造としております | |
| グラストン | - | - | 多自然型連結工法 | |
| ＥＰウェーブコン | - | - | 土壌流出を防止し、野生植物・微生物などの発生が可能なブロックです。 | |
| ターフロック | - | - | 大型覆土工法 | |
| ウィーディーロック | - | - | 急流河川や比較的上流部に適した製品です | |
| シンプルベース | - | - | 多自然型連結工法 | |
| グラックス | - | - | 緩傾斜護岸植生工法 | |
| パームロック | - | - | ヤシ繊維被覆コンクリートブロック | |
魚 道 ・ 護 床 |
ととろっく | - | - | 魚たちの自由な行動を妨げることなく、堰の機能を守る護床工を兼ねた魚道ブロックです |
| 魚快・魚昇 | - | - | 全面魚道工法の魚昇・魚快です。 | |
| 往還 | - | - | 魚道機能と護床ブロックとしての機能をあわせ持った製品です。 | |
| ビオテクノ | - | - | 上層部は護床機能、下層部は生物の生息空間という二層式多機能護床ブロックです。 | |
そ の 他 |
鳥類営巣ブロック | - | - | カワセミの生態を研究して開発された営巣用のブロックで、外的の侵入を防ぎ安全にヒナを育成できます。 |
| ハイダセール | - | - | 小動物や昆虫を保護する為、側壁に斜路を設けて水路外に脱出出来るように配慮した水路（側溝）です。 | |
| 水質浄化システム | - | - | 接触酸化分解による速かな水質浄化システムです。 | |
| ベジクリート | - | - | 植物の生育が可能な新しいコンクリートです。 |