平均偏差  Mean deviation

 
 平均偏差は、各データの、その平均からの偏差の絶対値の平均です。
 平均偏差は、データに単位呼称があるときは、それと同じ呼称になります。
 平均偏差は、標準偏差と同次元、同趣旨の尺度です。
  同じデータの場合、平均偏差は常に標準偏差以下となります。
 平均偏差を平均で割ると、変動係数と類似の尺度ができます。相対平均偏差
    といいます。
(4)個別データの平均偏差
計算例
次の8個のデータ
      28,7,11,22,9,16,15,19
について、平均偏差などを求めます。先ず平均は
     (28+7+11+22+9+16+15+19)/8 =15.875
となるので、
平均偏差は
(|28-15.875|+|7-15.875|+|11-15.875|+|22-15.875|+ |9-15.875|+|16-15.875|+|15-15.875|+|19-15.875|)/8 =43/8=5.375
となります。 参考:標準偏差 6.5658
また、相対平均偏差は、5.375/15.875=0.3386 となります。
   −−−−−−−−−−−−−−−−       理論
変数 X のとる値を
X1,X2,.....,XN
とするとき
X1-,X2-,.....,XN-
を考えると、これらは個々の値の、その平均からの距離を表わし、偏差とい います。これらはプラス・マイナスがあって、平均すると常に0になります。 そのため、絶対値をとって平均して、
={Σ|X-(ΣX)/N|}/N (1)
と表わし、これを平均偏差といいます。
また、相対平均偏差は、MD/となります。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−
平均偏差の意味と計算手順のまとめ

意味:散布度の1種。
計算手順:1、データから N, ΣX を求める。
2、これらを上式 (1)にあてはめて求める。
練習問題
25 世帯が住むアパートがあり、各世帯の人数は次の通りです。
3, 4, 2, 4, 6, 2, 5, 3, 2, 5, 4, 2, 3, 1, 5, 3, 4, 4, 2, 3, 2, 3, 2, 5, 4
世帯人員の平均偏差などを求めなさい。
[答 平均偏差 1.0784(人)、相対平均偏差 0.3248] 参考:標準偏差 1.2560(人)、変動係数 0.3783
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