標本平均の特性 T 平均μ、分散σ2をもつ任意の母集団から、等確率・独立に大きさnの標本を抽出して 標本平均mを作ったとき、 (1)mの平均(標本平均の平均、標本平均の期待値)は、μ に等しい。 (2)mの分散(標本平均の分散)は、σ2 /n に等しい。 (3)mの標準偏差(標本平均の標準偏差)は、σ/√n に等しい。 (4)標本の規模を大きくすると、mの確率分布(標本平均の確率分布)は、母集団の分布の形に関係なく、 正規分布に接近する。(中心極限定理) U 上記Tがあてはまらない例 (1)標本抽出が等確率でない場合。例えば、各単位にウエイトを変えて抽出するとき。 (2)標本抽出が独立でない場合。例えば、母集団が小さいのに複数の単位を纏めて 抽出するとき、あるいは1単位ずつ抽出するのに抽出した単位を母集団に戻さないとき。 V 平均μ、分散σ2をもつ大きさNの任意の母集団から、等確率・非独立に大きさnの標本 を抽出して標本平均mを作ったとき、 (1)mの平均(標本平均の平均、標本平均の期待値)は、μ に等しい。 (2)mの分散(標本平均の分散)は、σ2(N-n)/(N-1)/n に等しい。 (3)mの標準偏差(標本平均の標準偏差)は、σ√{(N-n)/(N-1)/n} に等しい。 (4)標本の規模が大きく、かつ母集団が標本より遥かに大きいとき、mの確率分布(標本平均の確率分布)は、 母集団の分布の形に関係なく、正規分布に接近する。(中心極限定理と類似の原理)