薬
ベトナムで売っている薬は、日本のものより強力で良く効きます。効きすぎて怖い程。薬局で売っているものは、海外からの密輸品、古くて有効期限の切れているもの、売っている薬局の人も良く分からないけど、とにかく効くのだからいいやと言うことで売る、など、かなり心配な状況です。やはり医者にかかって処方箋を書いてもらって買いに行くのが無難なようです。
(2017/9)
医薬品輸入業のVN Pharma社が、偽造した書類で輸入許可書を不正に取得して、癌の薬H-Capita 500mg(但し人間には使えないことが判明しています)を輸入ししていたのが発覚し、VN
Pharmaの元会長 兼 社長など9人が有罪となった事件がありました。今回の薬は偽造薬でも偽の薬でもなかったのですが、ベトナムでは偽造薬(模倣品)が多く販売、使用されています。成分が間違っている、適正な量でない、有効成分が入っていないのが偽造薬の特徴です。そして安い!。
Jetroの「ベトナムにおける模倣品・知的財産権侵害物品の流通に関する調査」によると
「経済警察によれば、医薬品の模倣品取締件数は全体の20.35% * と非常に高く、正規品に相当する価値は19.46%と一番高い。各種偽造医薬品のうち、高額の抗生物質の他に一般的に使用されない薬品、販売・取引が禁止されているが使用ニーズの高い薬品などがある。保健省の医薬品管理局の代表は2014 年の7月までに薬品会社79
社に対して、79 種類の薬品・化粧品の違反を摘発し、罰金を科したと述べた。ここで注目されることは、当該違反企業リストにベトナム医薬品市場において知名度のある第3
中央薬品会社、ハノイ薬品医療株式会社(Hapharco)、Nam Ha 薬品株式会社、Nam Duoc 有限会社、Sohaco 薬品・販売株式会社など大手企業が記載されていることである。(中略)多くの模倣医薬品の中で、よく発見されるのは呼吸器疾患を治療する錠剤Zinnat
500mg の抗生物質と糖尿病の治療薬、眩暈を治療するTanganil、関節症を治療するMobic、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎を治療するCota、咳止めNeo-Codion、マラリア治療薬と勃起障害を治療する薬(Viagra,
Levitra)、緊急避妊薬ピルである。」
* 2004 年〜2012 年に摘発した模倣品製造販売件数・種類毎の統計の中の数字。販売されている薬の20.35%が模倣品ということではありません。
またVietnamnetに載っていた記事では専門家よると、抗生物質の他に消化器系の薬と鎮痛剤の100%は偽造品で、有効成分が表示どおりでないそうです。
1.海外薬剤情報−独立行政法人 労働者健康福祉機構のサイトより一部転載
http://www.rofuku.go.jp/kinrosyashien/kaigai2.html
(2007/5)
海外で市販されている薬品は必ずしも日本人の体格等に適した成分・服用量
になっていないのが実状です。そこで、労働者健康福祉機構では、薬剤師を海外に派遣して現地の市販薬を調査・分析し、日本人が現地の薬を服用する際の適正な服用量や服用に当たっての注意事項などの海外薬剤情報の提供を行っています。
今までに下記の地域における海外薬剤情報の提供を行っています。その概要につきましては、下記の地域をクリックして下さい。
なお、現地の薬品の服用に際しては、かかりつけの医師にご相談下さい。
・ベトナム(2006年度調査)1413KB(PDF)
2.虫除け薬 (2007/6) デング熱が流行っています。蚊に刺されないようにしましょう。テレビCMでも宣伝している蚊よけ塗り薬「Soffell」は薬局で10,000ドン(約80円)です。塗ってから6-8時間有効で、毎日使っても肌(顔、子供の皮膚)に影響は無いと書いてあります。塗った後、変な匂いやべたつきはありません。これはインドネシア製。しかし、塗ってないところは刺されるんで、肌が露出するところは全部塗らないと意味が無いかもしれません。子供の手足に塗ったら、次の朝、背中に刺されてました。蚊帳、蚊取り線香と併用しましょう。 ■虫除け - アオザイ似合うかな 〜ホーチミン駐在妻の日記〜(2014/2/11) |
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2−1.液体電気蚊よけ薬 (2007/6) 殺虫剤、蚊取り線香でおなじみのRaidブランドのSC Johnson&Son(VIETNAM)製で、電気蚊よけ剤が売られています。スーパーマーケットなどで35000ドン。上部のヒーター部分と液状の薬が入っている部分とから成り、液体薬は取り替え可能で(1ビン15000ドン)、30晩分の薬が入ってます。使うときはヒーター部分をコンセントに直接差し込むだけと、非常に簡単です。蚊取り線香に火をつけるのが面倒な方、心配な方にはとっても便利。SC Joohnson&Sonはアメリカの会社です。しかし、ゴキブリ退治につかう殺虫剤Raid Maxはすごく効くんですけど、蚊にはイマイチという感じが.... |
3.水虫の薬
(2002/8/5)
ある日本人が、ホーチミン市の皮膚科の有名病院Da Lieu病院(2 Nguyen Thong
St.Dist.3)に行って診てもらい、もらった薬(Lamisi***)が全く効きませんでした。そこで親戚のおばあちゃん(ベトナム人)に相談したところ教えてくれたのが、ECONAZINE。水虫が治ったそうです。その辺の薬局でも売ってますので名前を覚えて買いに行きましょう。水虫だけでなく皮膚に何かできたら、これを塗る様です。
Econazine:contains:Econazole Nitrate 10mg /Triamcinolone Acetonide
1mg
適應症 : 具殺真菌、殺細菌、消炎、止癢、抗過敏多重效果。?疹性黴菌病、尿布疹、輪廓性?疹、頑癬、毛髮癬菌性毛?炎、鬚瘡、外耳炎、腹股溝癬、發炎性圓癬、牛皮癬、香港?、汗斑等。
ベトナムで湯船に入らず、シャワーだけで生活していると、つい足(特に足の指)を洗うのを忘れて(サボって)しまいます。その結果水虫になる人が多い様です。ちゃんと洗いましょう!
(2004/7)
市販の薬で効かないときは病院に行って薬をもらいましょう(上の記事と矛盾してるか)。Benh
Bien Da Lieu(ヤーリュウ病院 2 Nguyen Thong st., Dist.3,HCMC)でもらった薬がこれ(右写真)です。Dermal
SAという塗り薬(マレーシア製)と飲み薬2種類です。合わせて10万ドン弱。黒い飲み薬はHEPALUCKYと書いてあり1日2回、白いのはLorastadで1日1回、飲みます。飲み薬までくれるとは予期していませんでしたので、なんとなく期待できそうです。塗り薬で気になるのは、注意書きに「25度以下で保存」と書いてあることです。多分ベトナムに輸入されてからずっと25度以上だったでしょう。
4.ユーカリ油
(2003/1)
ベトナムの万能薬と言えば、これ。虫刺されには患部に、頭痛にはオデコに、腹痛にはおへそに、鼻水がでれば鼻の下、車酔いにも、とにかく先ずは、この緑色の油です。正体は何かずっと気になってましたが、英文の表記をついに見つけました。結論は、コアラが食べるオーストラリア原産のあのユーカリです。成分には、その他に樟脳と香料も。
5.EFFERALGAN
(2004/2)
子供の発熱時によくお世話になるのがEFFERALGAN。フランスのUPSA社の製品で、どこの薬局でも処方箋なしで購入できます。250mg入りと500mg入りがあります。商品名はEFFERALGANですが、中身はパラセタモル(Paracetamol アセトアミノフェン)で、アスピリンと双璧をなす鎮痛・解熱剤の一種です。かなり良く効きます。大人は1日に3g以下、子供は60 mg/kg/日で、4時間以上の間隔を置いて飲むこと、1回に大人で1gが最大です。子供にあげる時は量に注意しましょう。PANADOLという薬も売ってますが、同じくパラセタモルみたいです。日本の小児用バファリンもパラセタモル。
6.漢方薬スーパーマーケット(Hai Truong Lan Ong Supermarket Oriental Medicine)
(2004/3 OPEN)
住所:57-61 Hai Truong Lan Ong St., Dist.5, HCMC)
FUJINETのベトナムニュースに下記ニュースが載っていましたので、早速見に行ってきました。漢方薬についての知識が無いので、どの程度の薬が売られているのか分かりませでしたが、乾燥した大きなキノコとかが並んでいて、市場の乾物売り場みたいでした(笑)。
「ベトナム初の漢方薬センター。5日、ホーチミン市5区の人民委員会はベトナム初の漢方薬センターをオープンした(住所: 5区Hai
Thuong Lan Ong通り57-61番地)。センターの面積は1,030u、中華街の有名な漢方薬薬局30店がテナント契約を結び、売り場を設けている。販売される漢方薬は国産以外に中国、韓国からの輸入品もある。小売以外に、メコンデルタ、ベトナム中部へ卸売も行う。(Tuoi
Tre紙2004年 3月6日2P)」
7.薬局、ドラッグストアー
(2018/11)
ここ4、5年で個人経営でない薬局やドラッグストアーが増えてきました。最近では、オンラインドラッグストアーを運営しているKu.Dos Pharmacy
がホーチミン市に10店舗出していて、客はオンラインで薬を購入できます。支払いはMoMoです。Pharos Indonesiaの代理店となっているToan
Dien Tien Phong Trade & ServiceはCentury Healthcare が13店舗で、Sai Gon Center
と Bitexco中にも店があります。Century Healthcareは今後3年で200店舗まで増やす予定です。Vinグループはハノイで11月10日にVinfaをVinmartの中に11店出しました。
一方、既存のドラッグストアチェーンも急速に拡大しており、Pharmacyはホーチミン市に100店あり、計画では2020年までに500店となっています。その他の店は、Phanoが
60店、Medicareが 59店、Guardianが49店,、Ecoが 9店、Vistar 20店、My Chau 8店、そしてSapharco
が18店。
2017年にデジタル製品販売のFPTはLong Chauドラッグストアチェーンを買収し、更に11店増やしました。FPTはLong Chauチェーンがマーケットシェアの30%を取り、FPTの収入の40%を稼ぐことを期待しています。また2017年に携帯電話販売のThe
Gioi Di DongはPhuc An Khangドラッグストアチェーンを獲得し、薬販売に参入しました。しかし、今後もドラッグストアチェーンが成功するのは難しいと専門家は見ています。薬販売の70%は病院が握っており、残りは30%だけです。
Guaedian
http://www.guardian.com.vn/
(2013/9)
シンガポールとマレーシアで健康と美容分野のマーケットリーダーであるGuardianが2012年2月から特定の店舗で薬の販売を始めました。薬剤師がいて、カウンセリング、処方箋通りの調合、薬に関する問い合わせへの回答、健康マネジメントも提供するそうです。2月現在で薬を扱っているのは、
Guardian Le Duc Tho と Guardian Crescent Mall。9月からはVo Van Tan通りの店でも始まりました。
Guardian Nguyen Trai:212A1 Nguyen Trai, Nguyen Cu Trinh Ward, District
1
Guardian Pham Viet Chanh:219C Pham Viet Chanh, Nguyen Cu Trinh Ward, District
1
Guardian Phan Dinh Phung:69 Phan Dinh Phung, Ward 17, Phu Nhuan District
Guardian Crescent Mall:Basement 1, Crescent Mall, Nguyen Van Linh, Tan
Phu Ward, District 7
Guardian Truong Chinh:605 Truong Chinh, Tan Son Nhi Ward, Tan Phu District
Guardian Nguyen Son:303 Nguyen Son, Phu Thanh Ward, Tan Phu District
Guardian Truong Dinh:61 Truong Dinh, Ward 6, District 3 →60A Vo Van Tanへ移転
Guardian Cach Mang Thang Tam:226 Cach Mang Thang Tam, Ward 10, District
3
Guardian Le Duc Tho:600 Le Duc Tho, Ward 15, Go Vap District
その他9店舗
サプリメント(栄養補助食品)
(2011/9)
カルシウム不足なのでカルシウムのサプリメントがないかと気にしていたところ、2011年9月22日に開店したguardian(香港のDail Farmグループ傘下企業)という健康と美容の店に売ってました。カルシウム600mg+ビタミンDが90錠で238500ドン。アメリカ製です。その他、コラーゲン:3000mg、90錠で373500ドン。グルコサミン:473mlで304000ドン、オメガ3:1000mg、100錠で79500ドン。子供用で各種ビタミンとミネラルの入ったGel、カルシウムのGel、ビタミンD3のGelもあり3つ合計で1,323,000ドン(高い!)。
Guardian1号店:212 A1 Nguyen Trai, Dist.1, HCMC、2号店:219C Pham Viet
Chanh, Dist.1, HCMC
8.うこん(Nghe)
(2011/11)
ホーチミン市の外国人の間で酒を飲む前の「うこん」が流行っているようです。「ウコンは昔から肝臓を強くする働きがあると言われており、生のまますりおろしたり、お茶に入れて煮だして飲用したり、料理に入れるなどして効果を期待されてきています。現在では、ウコンが二日酔いに効くとして、お酒を飲む際に利用されたり、二日酔いになってしまった時の、症状回復によく利用しています。」
どこで手に入るのかというと、普通の薬局で売っているそうで、右写真のような容器に入っており、右の銀球みたいのが16000ドン、左の黄色いのが12000ドン。ウコン以外に蜂蜜が入っていてその量で値段が違うみたいです。蓋に貼ってある説明を読むと、1日2回服用で、1回15個(大人の場合)となっています。そんなに沢山飲めないと思いますが、飲みやすくするにはミキサーで砕いて粉末状にすると良いそうです。
■ダラットのウコン - ベトナムDALATの花と緑 (2011/5)
■ウコンの力を手に入れよう! | ウコンの効能や効果、クルクミンの力など自分の体に良い話
9.消毒液 MILIAN
(2015/12)
中学生の子供が水疱瘡になり、発疹が出来たところにこの消毒剤 MILIANを塗りました。皮膚の傷口の消毒剤で多重感染を防ぎます。色は濃い青です。日本で言うと昔の赤チンのようなものかと思いましたが、成分が赤チンとは全く違って、MILIANの主要成分はメチレンブルー(methylene blue)でした。「殺菌剤や、医薬、特に魚病薬として淡水性白点病、尾ぐされ病、水カビ病などに対して、病魚を希薄水溶液を添加した水中にしばらく入れておくなどの方法でよく用いられる。」そうで、日本では魚の薬でした。
顔一面に塗ると、映画アバターの先住民族のようになります。
左の顔
10.参考リンク
■【第いち回】ベトナムで買える身近なお薬メモ☆備えあれば憂い無しなのです | ベトナム生活情報サイト VIETJO Life(ベトジョーライフ)(2018/6/05)
■ベトナム薬局事情:ガイドブックには載っていないベトナム
■ベトナムの薬局 - @my home 〜時々ベトナム〜 - Yahoo!ブログ(2007/11)
■ベトナムは今日も暑い : 2010/05/10 ベトナムの薬局
■First drugstore chain gets nod for good practices | Look At Vietnam - Vietnam news daily update(2009/8)