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「MUSICA MUNDANA No.15」をお届けします。
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MUSICA MUNDANA NO.15
Apr.30.2002
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◆ 目次 ◆
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◎ 音楽史
ギリシア--ハープ・リラ
◎ 数学史
中国(その2)
◎ Homepage Updated (Apr.30.2002)
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◎ 随想
◎ あとがき
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━━[音楽史]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ギリシア--ハープ・リラ◆
ホメロスの時代のリラであるフォルミンクスという言葉は、ヘシオドス、
ピンダロスによっても用いられますが、その後すぐに姿を消してしまい
ます。しかし、その楽器がなくなったわけではありません。
フォルミンクスは、大きくなり古典式のリラに進化を遂げます。エウリ
ピデスの文学作品の中に現れるのがこの楽器で、ほぼ三角形の共鳴室が
あり、頑丈なアームが細い横木の上に少し突き出ていました。指かある
いはプレクトラムで演奏され、基本的に男性の楽器でした。
それより小型の楽器が、ずっと以前から存在しています。バルビトンと
共鳴室が亀の甲、あるいは亀の甲に見えるよう彫刻された木でできてい
たため、ケリュスと呼ばれることもあったリラです。
バルビトンのアームは、長くて先の方に広がって真っ直ぐのび、先端の
ところでは非常に短い横木に結びつけられるように急に内側に曲がって
いました。共鳴室はとても小さく、左手の指と右手に持ったプレクトラ
ムで演奏されました。サッフォー、アルカイオス、アナクレオンの楽器
がこれです。
ハープは、様々な形で様々な名前で知られていますが、例えば、リディ
アのマガディスや恐らくペクティス、ギリシア人にはそれほど好まれな
かったようです。普通女性によって演奏されました。バルビトンも女性
に好まれた楽器ですが、女性だけが演奏したわけでは決してありません。
大きなキタラは、主に男性が演奏しましたが、BC5世紀以降は、古典
式のリラに広く取って代わられます。
━━[数学史]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆中国(その2)◆
前回、八卦が二進法のヒントになったと言うことをお話しましたが、そ
の八卦、易経には、八卦は伏羲(キ)の治世、河の堤に現れた竜馬の足
跡であったと書かれていますね。他に、易経の中で数学と関連するのは、
河図と洛書でしょうか。洛書は、帝禹が黄河に漕ぎ出でたときに亀の背
に描かれていたという一種の魔方陣です。
さて、数学的であるとされる中国で最も古い文献は「周髀算経」でしょ
う。主として暦に関する文献ですが、棒を立てて影を測定するといった
古代数学に関する情報が含まれています。とはいえ、秦の始皇帝の焚書
を経てきているので、最初に書かれたものとはかなり異なっているだろ
うということは容易に推察できるでしょう。
そこから、いくつか抜粋してみましょう。
数の術は、円と方形とからなる。
直線を折って、幅3,長さ4とせよ。その線の端と端の長さは5になる。
(直角三角形の辺ですね。)
形は「円い」か「角い」かである。数は奇数か偶数かである。天は円の
中を動き、それに付随する数は奇数である。地は方形に休らい、それに
付随する数は偶数である。
知を知るものは知者であるが、天を知るものは賢者である。知は影より
来たり、影はグノモン(ノーモン)より来たる。
━━[随想]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
是故易有太極。是生両儀。両儀生四象。四象生八卦。八卦定吉凶。吉凶
生大業。
「この故に易に太極あり。これ両儀を生ず。両儀は四象を生じ、四象は
八卦を生ず。八卦は吉凶を定め、吉凶は大業を生ず。」
これは、「周易繋辞上伝」の一節です。前回、初等数学史で説明した部
分になるのですが、実は、「両儀」が「両易」になっていました。間違
いですので、お詫びいたします。
八卦をヒントに現代的な二進法を考案したのはライプニッツだそうです
が、こうした話を聞くと面白いと思うのは私だけではなさそうですね。
ところで、ライプニッツといえば、学生時代を思い出します。学生時代
私が一番影響を受けたと思っている日本人というのは、実は、波多野精
一と下村寅太郎なんですが、その下村寅太郎という人は、ライプニッツ
について書いておられました。実際に教えて頂いたことはないのですが、
何度かとある文化会館でお目にかかったことはあります。その印象は非
常に私には思い出深いものです。
後に、大学院で論文を書くときには、下村寅太郎先生の御著書を参考に
させて頂きました。ライプニッツに関するものではなく、「アッシジの
聖フランシス」でしたが。
━━[催し物情報]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇「博物館こどもの日フェスティバル」
クイズを解きながら,文化の森総合公園を巡るウォークラリー
○日 時 5月5日(日) 9:30〜14:00
○場 所 文化の森総合公園内
○対 象 幼児〜中学生,または幼児〜中学生を含むグループ
○定 員 −名
※申し込みは必要ありません(直接会場へおこしください)。
徳島県立博物館の催し物情報は、以下のサイトをご覧ください。
http://www.museum.comet.go.jp/
━━[Homepage Updated]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ホームページ update情報
落書き帖第131号
音楽史/Oxford/第2部/原(十二世紀)ルネサンスの音楽/
器楽のモテット
音楽史/Pelican/第一巻/西洋以外の音楽/ユダヤ/
西洋への定住先で(4世紀-16世紀)・ヨーロッパ音楽との接触
数学史/Smith/第五章/ペルシア・アラビア/
ペルシア・メソポタミアのキリスト教学者
私たちの数詞についてのセボクト(の証言)・バグダード
語学/ロシア文学/18世紀後期の文学/
文学の発展・センチメンタリズム
語学/ロシア語/初級コース/lesson21
MySouda--惣田正明のホームページ
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[AIHARA Hiroaki's Page]
http://www2m.biglobe.ne.jp/~m-souda/
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重くて仕方のない方は、[SIMPLE版]をご覧ください。
━━[あとがき]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
久しくウィルスが来なかった気もするのですが、数日前に何通か頂戴し
ました。「W32/Klez」というもののようですが、その特徴は送信者を詐
称するところですね。
新年そうそう送信者詐称メールを頂戴したものとしては、やはり来たか
という感じですが、ウィルスが詐称するとは思わなかったです。
「W32/Klez」の場合、ほとんど(すべてかな)送信者を詐称しているよ
うで、その送信者は感染していないことが多いそうですから、ご注意の
ほど。
詳しくはこちら、情報処理振興事業協会(IPA)
http://www.ipa.go.jp/security/topics/newvirus/klez.html
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■発行人:文責:相原寛彰 ■発行:相原基礎学習所
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