初等数学史124

 さて、今回はバグダードにいた他の学者たちについて書いてみましょう。

 先ず、アルマハニ(Almahani)(860年頃)という名声を博した天文学者がいました。彼は、球を一定の体積の比率に分割するというアルキメデスの問題について書いたことから最もよく知られています。

 中世ヨーロッパで一般に知られていた名前を使うと「アラビアの哲学者」と呼ばれていたアル・キンディ(Alchindi)もいました。彼は、天文学、占星術、光学や数を含む非常に様々な分野で著述しています。彼の光学についての著作は、クレモナのゲラルド(Gheraldo of Cremona)(1150年頃)がラテン語に翻訳しています。

 870年頃、ベニ・ムサ(Beni Musa)として知られる三人の学者がいました。この兄弟は、ギリシアの最も優れた著作を確保し、その翻訳に努めました。

 この時期、少しの間ですが、タビト・イブン(ビン)・クォラ(Tabit ibn Qorra)が著作しています。優れた医者でしたが、哲学や数学の著作の方がよく知られています。特に、代数を幾何学に応用することができたと言明していることで知られています。クレモナのゲラルドとヨハネス・ヒスパレンシス(Johannes Hispalensis)が、彼の著作のいくつかを翻訳しています。

 

難読漢字143

「故に国を治むるは家を斉(トトノ)うるに在り。」
「詩に云う。「桃の夭夭(ヨウヨウ)たる、其の葉蓁蓁(シンシン)たり、之(コ)の子于(ココ)に帰(トツ)ぎ、其の家人(カジン)に宜(ヨロ)し」と。其の家人に宜しくして、而(シコウ)して后(ノチ)に以て国人(コク ジン)を教うべし。」

 詩とは、「詩経」国風、周南の桃夭の篇です。「若々しい桃の木、みずみずしく繁ったその葉。今ここに嫁ぎゆく娘は、嫁ぎ先の一家の人々ときっとうまくいくだろう。」と嫁ぎゆく娘を祝福しています。

 そこから、家をしっくり調和させる(斉家)ことができて初めて、国人を教え国を治めることができるという伝の論旨に結びつけられているのです。

 では、今回も、島田虔次著「大学・中庸」(朝日新聞社)の「大学 伝第九章」から続きです。

「詩云。宜兄宜弟。宜兄宜弟。而后可以教国人。」
「詩云。其儀不□(弋の下に心)。正是四国。其為父子兄弟足法。而后民法之也。」
「此謂治国在斉其家。」

 

やさしくない英語139

「この店では、塩(酢)漬けのクルミ、チョコレートをまぶしたバッタ、ガラガラヘビの肉、薔薇の花びらの砂糖漬けなどの(exotic, esoteric)な食べ物を購入することができる。」
「明らかに満足して、彼は溶接用のトーチランプを(lay, laid)down した。」

 二つとも、以前にやったものですね。覚えてますか。上の方は、「外国産の(exotic)」、下の方は「下に置いた(laid down)」の意味になるでしょう。

 さて、問題です。

 今回からはある単語の解説です。その括弧の中にはその単語が入りますが、それを当ててみてください。難しいのもあれば、それほどでもないものもあります。

「The bell rings in this word, because it is tied around the neck of the wether or male sheep that leads the flock. ( )is therefore often used to mean a leader.」
「This word is made up of two Greek roots; holo, whole, entire, and kaust, burnt. Originally, a ( ) was a wholesale destruction, especially by fire. From the combining form holo, we get the word holograph, a document written entirely in the handwriting of the author.」

 

 

 

 

 

  
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